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『富山競輪開設58周年記念（GIII）レポート』　2日目編

配信日：8月14日

　富山競輪場開設58周年記念「瑞峰立山賞争奪戦」は今日が大会2日目。好天の下、優秀競走の「峻峰剱賞」をメインに、二次予選A、Bの計6個レースで準決勝への勝ち上がりを争った。二次予選Aの10レースでは小嶋敬二がまさかの9着に敗れ、途中欠場となった。優秀戦は永井清史の番手を奪った木暮安由が直線鋭く追い込んで快勝。連勝で準決勝Aに駒を進めた。
　明日（15日）は先着1000名様にタオルをプレゼント。場内特設ステージでは、ものまね芸人ホリによるお笑いライブ（第4、8R終了後）が予定されています。ぜひ、本場でお楽しみください。

＜５Ｒ＞

中塚記生選手

　二次予選最初のレースを制したのは中塚記生（写真）。同県の後輩・中村雅仁の先行を直線できっちり差し切った。
　「中村は落ち着いていたし、かかっていました。思っていたより強かったです。誰もまくって来なかったから仕事をする必要がなかった。踏む距離が三三にしては短かったし、最後もタレなかったですね」
　中村雅仁は2着に逃げ粘って準決勝Bに進出。記念初参戦で全国のファンに存在をアピールしている。
　「風が吹いている割には重く感じなかったし、意外と落ち着いて駆けられましたね。残れなかったら仕方ないという気持ちで、気楽に練習みたいに踏めている。俺の番手は5連勝中なんですよ（笑）。明日も強い選手との対戦になるし、今日と同じように積極的に仕掛けるだけ。楽しんで走りたいと思います」

＜６Ｒ＞

筒井裕哉選手		筒井裕哉（写真）が絶妙のペース配分で先行。最後の直線で3人が落車するアクシデントもあり、そのまま力強く押し切った。　「風があってきつかったし、踏み出しでもう一杯という感じでした。あとは上手いことペースで踏んでいくだけでしたね。最後は全く余裕がなかったので、一気に行かれると思いました。松村（順之）さんが落車してなければ、確実に差されていました。記念の準決勝は初めてだし、明日も先行するだけですね」　落車を上手く避けて突っ込んだ藤井克信が2着。　「最終バックで後ろでしたからね。シビアに内を踏ませてもらった。コースは見えていたし、自転車の伸びは最近の中で一番いい」　宮越孝治が地元の執念で3着に入り、準決勝Cに進出した。　「松崎（貴久）さんがダメだと思って、位置を取りに行った動きが余計でしたね。しっかり後ろに付いていれば、もう少し休めていたと思います。伸びる前に終わった感じだし、今日はただバタついていただけ。感じも良くなかった。これで準決に乗れたのは奇跡です」

＜７Ｒ＞

鈴木一央選手

　三和英樹が後方から豪快にまくって圧勝。鈴木一央（写真）がしぶとく食い下がって、近畿ワンツーを決めた。
　「三和はかなり調子がいいんでしょうね。どんどんスピードが加速していった。人気にもなっていたし、離れないように必死に付いていくだけでした」
　中団を確保した水書義弘は僅差の4着に敗れ、準決勝進出を逃した。
　「最後はハンドルを投げたんですけどね。これが今の自分の力かな。仕方ないです」
　地元の笹倉慎也はまくられて6着。
　「最終ホーム前の4コーナーから踏んだけど、重たくていまいちかかりが良くなかった。三和さんを後方に置けたし、理想の展開だったんですけどね。ちょっと焦りもあったかな」

＜８Ｒ＞

鈴木謙太郎選手

　二次予選A一発目の8Rは、七番手からまくった鈴木謙太郎を中村淳がゴール寸前で捕らえ、ファンの期待に応えた。
　「鈴木君を信頼して付いていきました。強かったですね。踏んだり止めたりされると厳しいけど、今日の鈴木君みたいに一気に行ってくれる方が付けやすい。今回は何としても決勝に乗りたいし、明日も頑張ります」
　前団を一気に抜き去った鈴木謙太郎（写真）のスピードも光っていた。
　「本当は先行したかったんですけどね。まくりになってしまったけど、早めに巻き返していけたし、車の出は良かったです。出切ってからも余裕がありましたね。調子は前回の豊橋から引き続きいいです」
　中団キープからまくり追い込んだ和田健太郎が3着。
　「鈴木君、中村さん相手に先行はあまり考えていなかったし、四番手を取れば何とかなるかなと思っていました。まくりにいったけど、車の出が悪かった。今日は展開ですね」

＜９Ｒ＞

吉田敏洋選手

　吉田敏洋（写真）が七番手から早めにまくって快勝。松岡貴久、竹山陵太を相手に格の違いを見せ付けた。
　「自分が前を取れば他のラインが早めに動いてくれますからね。落ち着いて自分のタイミングで仕掛けられました。脚の状態よりも気持ちが大事。自信を取り戻すためにも先行したいと思っていたし、調子も上がってきています」
　吉田を交わせなかった山口幸二だが、表情は明るい。
　「吉田が強かったね。抜群のタイミングで仕掛けてくれた。今日はホームが向かい風でカマシが決まると思っていた。自分の状態も昨日よりは全然良かった」
　吉田に叩かれた松岡貴久は三番手をキープして、そのまま3着に流れ込んだ。
　「（吉田を）突っ張るつもりで踏んだんですけどね。出切られてしまった。児玉（広志）さんに（三番手に）入れてもらえたのが全て。吉田さんが強かったです」

＜１０Ｒ＞

山賀雅選手

　圧倒的な支持を集めた地元の小嶋敬二は内に包まれて凡走。山賀雅仁（写真）が後方から大まくりを決めて圧勝した。
　「自分に展開が向いてくれました。小川（勇介）さんも気になったし、小嶋さんに合わされるかと思ったけど、あのタイミングで仕掛けていくしかなかった。小嶋さんと力勝負して勝ったというわけではないし、何とも言えないですね。初日よりは上向いているし、明日も決勝に乗れるように頑張ります」
　竹内智彦はギアを上げて手応えをつかんだ。
　「小嶋さんがまくって来ないからおかしいと思いました。バックでようやく小川君と併走してフタをされているのが分かりました。今日はギアを上げて臨んだけど、三三バンクには合っている感じです」
　佐藤朋也ラインの三番手を回った笹川竜治は竹内と2着同着となった。
　「昨日は周回中から一杯という感じだったけど、今日は少し余裕がありました。タマタマ展開も良くて、申し訳なかったけど、最後は早めに内を踏ませてもらいました」

＜１１Ｒ＞

木暮安由選手

　メインの優秀競走は、先制した永井清史の後位で木暮安由（写真）がイン粘り。あっさりと坂上樹大をさばいて番手を取り切ると、粘る永井をゴール寸前で差し切った。
　「前を取って引いても七番手なので、粘ろうと思いました。永井さんのかかりが良くて、最後は差せたかどうか分からなかったです。今回は脚も仕上がっていると思います。明日は自分が持つところから仕掛けます」
　2着の永井清史はサバサバした表情でレースを振り返る。
　「こういうレースになるとは思っていました。後ろに木暮君が入ったのも分かったし、大塚（健一郎）さんが追い上げて来たのも見えていました。最後はちょっと一杯でしたが、脚は軽かったです。1周半なら持つと思うので、明日もしっかり先行します」
　大塚健一郎は勝負どころで追い上げて三番手を奪った。
　「今日は難しい番組だった。木暮が粘ったときは、追い上げるしかないと思っていた。番手までいければ良かったんですけどね。永井はどんどんかかっていく感じで強かった」
　木暮に競り負けた坂上樹大は悔しさを隠せない。
　「来るのは分かっていたんですけどね。情けないし、自分に腹が立つ。気合を入れ直して、また明日頑張ります」

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情報提供：日刊プロスポーツ新聞社