『富山競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:8月15日


 昨日とは打って変わって晴天に恵まれた富山競輪場。開設59周年記念「瑞峰立山賞争奪戦」はいよいよ佳境の3日目を迎えた。今日は準決勝3個レースで決勝進出をかけた最後の勝ち上がり戦が展開された。活躍が期待された地元勢5名は全員準決勝で敗退。明日は市田佳寿浩、渡邉一成ら9名によってシリーズの頂点が争われる。
 明日(16日)は開催中毎日開催された久保千代志氏による予想会(1R発売前、5R発売中)に加え、城之内早苗さんの歌謡ショー(11:30~、14:00~)、スピードチャンネル「真券・ファン倶楽部」公開収録(9、10、11R発売中)などイベントも盛りだくさん。明日も富山競輪場で迫力あるレースをお楽しみください。


<9R>
山内卓也選手
山内卓也選手藤田竜矢選手
藤田竜矢選手
   決勝進出一番乗りを決めたのは山内卓也(写真)だった。中部別線で乾準一の番手を選択すると、乾の先行で4角番手の絶好展開に。浅井康太や藤田竜矢の強襲をしのいで、勝機をモノにした。
  「別線になった時点で、今日はガチで勝負するつもりだった。康太が先に斬ってくれたのが大きいし、乾さんも落ち着いて見ながら行ってくれた。バックでは絶対に来ない大丈夫だなと思いました。ただ2センター過ぎに我慢できずに踏んでしまったんですけどね」
  しかし、ゴール後に接触して落車。「痛いのは痛いけど…」。レーサーパンツが大きく敗れたお尻を氷で冷やしながら、記者の問いに答えていた。
  中団の浅井が離れてしまい大きく離れた8番手に置かれた藤田竜矢(写真)だったが、大外を強襲して2着に食い込んだ。
  「自分は口が空いてなかったけど、浅井君を見たらけっこう口が空いてた。詰めていくところを行こうと思ってたけど、もう半周切ってたので行ったらけっこう出たのでそれが良かったと思う。初日より徐々に良くなってきてるので明日も良い結果が出れば良いと思います」
  3着で決勝に進出した村本大輔は藤田の強さに舌を巻いた。
  「前を取ってくれれば突っ張りますよ、なんて言ってたけど、2車でどうすればいいかと思ってたし、先に浅井が来た。後方に置かれる形になったけど、まさかあれが届くとはね。思わずゴール後に『お前すげえよ』って言っちゃいましたよ」
  星島太は山内後位を選択した読みがピタリと的中したが、チャンスを生かせなかった。
  「バックで突っ掛けてうわぁと思った。最高の展開だったけど、余裕がなかったですね。今日はツキバテ、乾のペースで変に酔ってしまった」


<10R>
山田裕仁選手
山田裕仁選手三谷将太選手
三谷将太選手
   西徹が打鐘から果敢に先行。昨日は「勝てる位置」とコメントした山田裕仁(写真)がこれに続くと、番手まくりで坂本亮馬や木暮安由を撃破した。
  「西が頑張ってくれればね、僕にとって勝てる位置はそこ。打鐘前にバックを踏んでコケそうになったけど、内から西に付いて行けた。西の気持ちは伝わってるし、あれで負けたら意味がない。詰まってから行くより、自分のタイミングで行きました。とりあえず良かったです。地元地区から誰も決勝に乗らないと寂しいですからね」
  山田の動きに続いた萩原操が2着に流れ込んだ。
  「抜きたかったけど、後ろの位置確認が出来てなかったので、後ろを連れ込むのが怖かった。誰も知らんやろうけど、ここで記念勝ったこともあるんですよ」
  上手く中部ラインの後ろを確保した三谷将太(写真)が坂本の強襲をしのいで3着に。嬉しい記念初優出を決めた。
  「打鐘で内から亮馬が来たのかと思って締めた。中部の後ろを取り切ったけど、その時点でもう一杯でしたね。疲れもあるし、脚がない」
  惜しくも4着で決勝進出を逃した坂本亮馬は悔しさを隠せない。
  「内を締めてたら駆け下ろされて口が空いてしまった。それはしょうがないにしても、今日は何より力不足です」


<11R>
渡邉一成選手
渡邉一成選手市田佳寿浩選手
市田佳寿浩選手
   打鐘で田中誠が市田佳寿浩を突っ張ると、そこを渡邉一成(写真)がカマしてくる。番手の鈴木幸紀が離れると、番手には田中が。渡邉は田中の追撃を振り切ると、昨日9着のうっ憤を晴らす見事な逃げ切り勝ちを収めた。
  「どんな展開でもあそこから行こうと思ってた。ほんとタイミング良く仕掛けられました。踏み出しは重かったけど、それは僕だけじゃなかったみたいだし、まずは決勝に乗れて良かった。昨日9着の反省点を生かせましたね。初日、今日としっかり踏めてるけど、調子はイマイチ。自分の目指すところまでは来てない感じです。記念優勝もしたいけど、とりあえず明日も意識せず走りたい」
  田中誠は前々に攻める気持ちが結果につながった。
  「打鐘で市田さんを出させなかったのが全てですね。後ろを見たらもう一成が見えたので、そのまま全開で踏んだけど出られてしまった。でも決勝に乗れて良かったです」
  渡邉に離れた鈴木や守谷が邪魔になり内に詰まってしまった市田佳寿浩(写真)だったが、直線だけで3着に突っ込んできた。
  「まずは地元勢に申し訳ない。さすがに展開が目まぐるしかったです。打鐘でしっかり押さえてればと思うけど、あそこは僕でも出させない。精一杯頑張ってるんですけどね」
  梶山裕次郎は4着。ゴール寸前で市田に優出をさらわれた。
  「抜きに行って、内から来られるのもイヤだったしね。悔しいけど、最後は脚力が出ました。でも誠が決勝に乗ったので良かった」
  渡邉ラインを追いながら外を迫った守谷陽介だが、はれて来た鈴木と接触して不発に。
  「乗ったと思ったけど…。弾けて来た6番に当たって踏めなくなった。悔しいですね」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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