『東日本大震災被災地支援競輪 開設60周年記念富山競輪(GIII)レポート』 前検日編
配信日:8月19日
明日より、「東日本大震災被災地支援 富山開設60周年記念 瑞峰立山賞争奪戦」が開催されます。SS選手が9名に、6月にタイトルホルダーの仲間入りを果たしたニュースター・深谷知広選手など、まさに特別競輪並の超豪華メンバーが出揃った今シリーズ。直線短い33バンクでトップクラスのスピードバトルを繰り広げてくれること間違いなし。お近くの方はもちろんですが、そうでない方も、夏休みの思い出として是非、富山競輪場に遊びにきてみてはいかがでしょうか。
もちろん、イベントも充実。毎日開催されているのが、予想会(4R発売中→久保千代志、8R発売中→山野憲一)、縁日に遊園地、さらには選手会富山支部による人力発電電車「エコ電」です。また、明日のイベントとしまして、観覧無料の仮面ライダーオーズショー(10:30~、13:00~)、スピーチーズミニライブ(12:00~、14:30~)、バンクーバー五輪のスピードスケート・チームパシュートで銀メダルを獲得した田畑真紀さんによるトークショー(14:00~)、よさこいパフォーマンス(15:00~)、さらにはバーチャル自転車体感レース「ゴールドスプリント」もありますので、レース以外でも存分に楽しめる内容となっていますよ。
<1R>
窪田陽介選手
抜群の積極性の持ち主で、明日も主導権取りが濃厚視されるのが
窪田陽介(写真)
。
「前回の小田原は今回と同じ33バンクでの記念だったのですが、4日通してバックが取れたのが1日だけと、全く自分のレースをさせてもらえなかったので、かなり悔しかったんですよね。だからこそ、今回はしっかりと自分のレースができる様に頑張らないといけないですよね。ファンの方も僕が先行することを前提に車券購入されている方もいると思うので、その期待を裏切らない様にしないと。その小田原からあまり日にちが空かずでの参加ですけど、その期間を疲れを抜くことに専念してきたし、そのおかげで状態はいいんじゃないかなと思いますけど」
前走の松山で優出し好気配で今シリーズに臨むのが
高原仁志
。
「まあ、いい流れでここにはこれたと思いますね。なので、今回もそのいい流れを切らさない様に、しっかりと冷静に組みたてながら、少しでも上のレースで走れる様に頑張りたいと思います」
<2R>
坂本英一選手
ついついSSや若手自力型に目がいきがちな今シリーズのメンバーだが、そんな中にあってベテランならではのキラリと光る差し脚を見せてくれそうなのが
坂本英一(写真)
。
「前走から3週間近く空いたんですけど、みっちり練習してきましたよ。よく、周りからは『やりすぎですよ』なんていわれたりもするんだけど(苦笑)、自分としては練習をやってきた方が気持ちが入るんですよね。だからと言ってオーバーワークということではなくて、やる時はやる、休む時は休むっていう感じでメリハリの付いた練習が出来たんじゃないかなと思います。だから、けっこう手ごたえもありますしね。それに、しっかり練習してきて臨んだ方が勝った時の喜びも大きいので、明日も喜べる様に頑張りますよ」
切れ味鋭い捲り追い込みで成績が上昇カーブを描いている
鈴木庸之
。
「前走の函館は初日の失敗がもったいなかったかなとは思いますけど、2日目が2着で、最終日には1着も取れたので、状態としては悪くないと思いますよ。今回も自分なりにいいアピールが出来る様に全力で頑張っていきたいと思います」
<3R>
中井太祐選手
7月の小倉で落車して以来の復帰戦となる
中井太祐(写真)
。
「S級に上がってから成績も良くないし、落車はするしで、いいことないですよね…(苦笑)。でも、今回は記念初参戦ということで、自分なりに気合いも入っていますし、モチベーションもかなり高く保てているので、ファンの皆さんや先輩がたにいいアピールが出来る様に全力で頑張っていきたいと思います」
同じくS級昇級後、苦戦を続けているのが
須藤誠
。
「勝ち切れていないですよね…。大きな着を取っていないので、それが救いといえば救いなんですけど、いい方を変えれば、変にまとまりすぎてるのかなという気はしますよね。だけど、だからこそこういう記念という大きな舞台でその現状を何とかしていければいいかなとは思っているので、33バンクだし、とにかく後手だけは踏まない様にしっかりと対策を練りつつ、組み立てていきたいですね」
<4R>
重倉高史選手
地元勢の先陣を切るのが
重倉高史(写真)
。
「最近はちょっと成績が悪いですけど、調子自体は悪くないんですよ。何より、今回は地元記念ですし、ここに向けてしっかり調整してきましたから。それに、今日の朝に散髪に行って頭もスッキリしてきました(笑)。地元選手としては1番手になりますけど、僕に出来ることは1つだけなので、積極的な走りで後に走る地元勢にいい勢いを付けられる様に頑張りたいですね」
宿口陽一
は前々走の小倉で優勝を飾り勢いに乗る。
「優勝してるので、調子はもちろんいいですよ。やっぱり、優勝すると気持ちもノリますし、メンタル面もいい状態できてると思います。ただ、前走の広島では大事なところ(準決勝)でポカして8着を叩いてしまっているので、常に気を引き締めて臨んでいかないとダメだなと。ましてや、今回は記念ですしね。33バンクは後方に置かれてしまっては話にならないので、仕掛けるべきところで、仕掛けられる様に集中していきたいと思います。そして、準決勝・決勝で平原(康多)さんと連係できれば最高ですよね」
<5R>
内村泰三選手
勝率はさほど高くはないが、安定した自在戦が魅力の
内村泰三(写真)
。
「そんなに大きな着を取っている訳ではないですし、状態は悪くはないと思いますよ。それに、僕は地元が防府なので、33バンクの立ち回りというのは良く分かっているつもりなので、今回はそのアドバンテージを上手く生かした組み立てで勝ち上がっていきたいですね。とにかく、最低でも中団以内は確保する様に、位置取りをしっかりしつつ、そこからの自力でゴール前勝負に持ち込めれば勝機はあるかなと思っているんですけど」
竹澤浩司
も地元記念参戦に奮起する1人。
「もちろん、ここに向けて調整してきましたよ。前走から日にちも空いたので、練習もできましたしね。その前走の松山では9着でしたけど決勝にも乗れたし、流れそのものは悪くないと思うので、今回は地元ファンの前でいいアピールができればいいですよね」
<6R>
篠塚光一選手
43歳にして自力勝負を続ける
関根幸夫
は笑顔で記者の質問に答える。
「(自力勝負は)前を回ってくれる子がいないんだから、しょうがないじゃん(笑)。でも、ファンの方も僕の自力に期待してくれているみたいなので、それは嬉しいよね。やっぱり、期待されている以上はそれに応えないとね。それに、今回は33バンクということで、前々に踏んでいけば自分にも勝ち上がりのチャンスが出てくると思うしね。平塚はメンバーが充実していて、彼らからいい刺激をもらっているのが今の成績にも繋がっていると思うんですけど、僕も刺激をもらうばっかりじゃなくて、刺激を与えられる様にしないと」
このレースで先制してきそうなのが、
篠塚光一(写真)
。
「レースでは動けているんですけど、内容がイマイチ良くないのが続いちゃってますよね。それでも、調子そのものはそこまで悪くないですし、33バンクは好きな方なので、しっかり自分のレースをして、浮上のきっかけを掴めればいいかなと思います」
<7R>
池田良選手
記念での優出経験もある
池田良(写真)
だが、ここ最近の不振が響き、今シリーズは予選スタート。
「落車の影響はもう大丈夫だと思います。練習での手ごたえも出ていますしね。最近はずっとファンの方に迷惑をかけっぱなしできてしまっているので、そろそろ車券に貢献しないとマズいですよね(苦笑)。S級シリーズではそうでもないんですけど、記念になると何でか展開に恵まれたりしていい結果を残せたりするので、今回もそうなる様に、上手く組み立てていきたいと思います」
S級シリーズでは準決勝がカベになっている感のある
屋良朝春
だが、連対率は33%と決して調子は悪くない。
「明日も小橋(正義)さんと一緒なんですね。前走の松山でも一緒だったんですけど、初日にはワンツーを決めることができたので、今回もその再現ができる様に、初日から勝負をかけていきたいと思います。やっぱり、33バンクは積極的に駆けた方が堅い様な気もするので、その辺を頭に入れて走れればいいかなと」
<8R>
藤野一良選手
勝率は10%を下回る
藤野一良(写真)
ではあるが、その抜群の積極性でラインへの貢献度は高い。
「決まり手には差しやマークもあるんですけど、気持ちは徹底先行でできるところまでやっていきたいという感じなので、明日も自分の持ち味が生かせる様に。勝率は10%切ってしまっていますけど、そんなに調子は悪くないですし、積極的な走りさえできれば、33バンクでは勝負権が出てきますからね。そういう意味でも、ギアはしっかり考えていかないといけないかなと。僕の場合、その日の体調によってベストギアが変わってくるので、そこには十分気をつけて期待に応えられる様に頑張ります」
内藤秀久
は6月、7月と落車が続き波に乗り切れない。
「まあ、でも落車は展開上、仕方ないことですからね。それに、明日は南関ラインで栗田(雅也)君の後ろを回れるので、復調への足がかりにできる様なレースで、南関ワンツーを決めたいですね」
<9R>
中川誠一郎選手
ここ最近は1開催で1回は白星を挙げている
中川誠一郎(写真)
。
「やっぱり、1着が取れるとそれだけモチベーションも上がりますし、気持ちを入れたレースが出来ているのが、こうして結果にも表れてるのかも知れないですね。ただ、今回はメンバーがちょっと良すぎますよね。でも、そんな中でいい結果を残せばいいアピールにもなるでしょうし、逆に『やってやろう!』という気にもなりますからね。前は33バンクはあまり得意ではなかったんですけど、ここ最近はその苦手意識も克服されてきて、そこまで気にはならなくなってきたので、まずは準決勝フリーパスの優秀に乗れる様に初日から勝負かけていきたいと思います」
7月に地元記念を優勝した
市田佳寿浩
だが、全日本選抜では途中欠場と精彩を欠いた。
「練習はいつも通り変わらずにやってきました。今回は前々に踏んで、自分のレースをしていくことが現状を打破していくことに繋がると思うので、その辺をしっかり考えながら、組み立てていきたいなとは思っているんですけどね。まあ、富山は去年の記念も優勝しているし、相性は悪くないと思うので頑張ります」
弟子・深谷知広の急成長に負けじと師匠・
金子貴志
も全日本選抜で3連対(1着2回、2着1回)と好調をキープしている。
「全日本選抜では2日目がもったいなかったかなという気はしますけど、残りの2日で1着、2着といい形で締めくくれたんじゃないかなとは思いますね。明日(初日)は別番組になりましたけど、勝ち上がっていけば深谷と連係する機会も当然出てくると思いますし、ファンの方もそれを期待してくれていると思うので、頑張りたいですね」
<10R>
平原康多選手
全日本選抜の優出でスランプ脱出となった
平原康多(写真)
。
「今回は新車を持ってきました。全日本選抜の時より角度的にねてるフレームなんですけどね。これだと、そこまでギアをかける必要がないので、85に下げていこうかなと思っていて。これが、どう出るかなという感じですね。富山は06年のふるさとダービーで優勝していて、それがビッグ初優勝だったんですよ。だから、何気に思い入れのあるバンクでもあるので、オールスター以降のビッグ戦線に向けて弾みをつけるためにも、いい成績を残して帰りたいですね」
その平原とは同期となる
五十嵐力
。
「デビュー当時は俺の方が全然上だったのに、いつの間にか抜かれてしまいましたね(笑)。やっぱり、意識はしますよね。いつ以来か覚えてないくらい久々の対戦なので、何とか一泡吹かせてやりたいなと。サマーナイトでビッグ初優出して、いい流れできていると思いますし、明日は神奈川の大先輩である高木(隆弘)さんと一緒ですし、3番手には望月(永悟)さんも付いてくれるので、3人で優秀にいける様に頑張ります」
平原同様に富山では05年に記念優勝を達成と好相性の
加藤慎平
だが…。
「あ~、そんなこともありましたね。言われるまで分からなかったですわ(笑)。じゃあ、相性は悪くないってことなんですね。まあ、今回は明日連係する小嶋(敬二)さんもいますし、深谷(知広)に金子(貴志)さんと中部の自力型が揃っていて、チャンスは十分にあると思うので、直線でいい勝負が出来る様に頑張るだけですね」
<11R>
深谷知広選手
タイトルホルダーとしての風格すら漂わす様になってきた
深谷知広(写真)
。
「しっかり練習もしていますし、夏場ということもあって、体重も落ちてきたかなりいい状態にあると思いますね。全日本選抜は準決勝では失敗してしまいましたけど、その他の3走は仕掛けるべきところで仕掛けることができたし、内容も結果も良かったんじゃないかなと思います。富山は初めてになりますけど、今後に向けていい印象を持てる様に頑張りたいですね」
全日本選抜では二次予選で姿を消した
佐藤友和
だが、最終日を1着で締めくくっている。
「全日本選抜が終わってからは地元に帰って練習して、その後は今度の競輪学校試験を受験する弟子と一緒に青森競輪場で合宿してきました。調子は全日本選抜から変わらずという感じではあると思うんですけど、いいですよ。今回はSSが揃っていてメンバー的にかなり厳しい戦いになるとは思いますけど、北日本には伏見(俊昭)さん、成田(和也)さんもいるので、一緒に勝ち上がっていければいいですね」
昨年のグランプリ王者・
村上博幸
だが、今年はイマイチ波に乗り切れず早くも2/3が過ぎてしまった。
「ただ、調子はずっといいんですよ。結果を残せていないから、ファンの方や周りから見れば悪く見えてしまうかもしれないんですけどね。これで、あとは結果さえ残せれば、何かが変わって一気にいい流れに持っていけそうな気もするんですけどね。今回は練習も十分できましたし、その疲れもしっかりと抜くことができたので、自分の中の手ごたえとしてはかなりいい感じではあるんですけどね」
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