『東日本大震災被災地支援競輪 開設60周年記念富山競輪(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:8月20日


 本日、「東日本大震災被災地支援 富山開設60周年記念 瑞峰立山賞争奪戦」が開幕しました。4日間に渡る激闘の幕開けとなった初日は33バンクらしく、先手ラインによる上位独占が続発。さらに、初日特選3レースではそれぞれ自力選手が豪快なレース運びを見せ、ファンのボルテージは最高潮に。真夏の暑さに負けない激闘を明日以降も存分にお楽しみ下さい。
 また、明日のイベントはKNBラジオ「高原兄の5時間耐久ラジオスペシャル」の公開生放送(10:00~12:00)、スピーチーズミニライブ(14:00~)、スピードチャンネル「真券・ファン倶楽部」の公開収録(14:38頃~)、ゴールドスプリントなどをご用意。是非、こちらもお楽しみください。


<1R>
阿部英光選手
阿部英光選手
   逃げた佐藤一伸マークから抜け出した阿部英光(写真)が1着。
「後ろから捲りが来てるのが分かったので、早めに踏む形になりましたけど、1着取れて良かったです。欲をいえば(佐藤を)3着に残すことが出来れば1番良かったんでしょうけど、とりあえず彼も4着で二次予選には進めるので、ホッとしました。今日の踏んだ感触は悪くなかったので、明日もしっかり自分の仕事をして頑張りたいですね」
 北日本両者を追走した三住博昭が2着入線を果たす。
「たまたま展開的に早めに踏み出す様な展開になりましたね。4回転だと今日みたいな展開はけっこう楽なんですよ。でも、今日みたいな楽な展開っていうのは年に数回くらいしかやってこないものですから。明日もそういう展開になってくれると嬉しいんですけど(笑)」


<2R>
坂本英一選手
坂本英一選手
   逃げた鈴木マークの坂本英一(写真)が和田友希の捲りを牽制しつつ、そのまま抜け出し快勝。
「今日は鈴木君が強かったね。それに、珍しく俺もゴール前で頑張ったし(笑)。33バンクだし、普段なら抜けない様な展開のところを交わした訳だから。いや、でもこの1着でかなりホッとしました。特選スタートを逃した時点でこの一次予選が本当に勝負だと思っていたので、ここをクリアできたのはやっぱり大きいよね」
 その鈴木庸之もしっかり2着に残り関東ワンツーを決める。
「もうバックから一杯でした。ホームで出切った時点で流していたら、すぐに捲りが来たから、また踏まなくちゃいけないのかっていう感じだったんで。でも、結果的にそれで和田君の捲りに合わせられたのが大きかったですね。けっこう早めに捲ってきてましたけど、逆にそれが良かったのかも。力を出し切った上でラインで決めることができたので、感じはいいと思いますよ」


<3R>
大竹慎吾選手
大竹慎吾選手
   ホームから主導権奪った山田に任せた大竹慎吾(写真)が直線できっちり抜け出す。
「山田君とは久々の連係だったんですけど、自分が思ってた以上にパワーアップしてましたね。強かったですよ。僕も4コーナーでハンドルを取られかかったので、その部分でセッティングを微調整して、明日以降に臨みたいと思います」
 山田庸平は2着に粘り2レースに続いてのラインによるワンツー決着。
「踏み出しは良くなったですね。仕掛けるタイミングはいくつかあったんですけど、とりあえず自分が持つところから仕掛けようと思って。それでも、出切ってからは全然踏みなおせなかったし、普通なら捲られてる様なレースで2着に残れたので良かったです。今はこうやって成績を残せていますけど、前期にA級に落ちたことが良かったのかもしれないですね。A級落ちはやっぱり悔しかったけど、それで気持ちを入れ直して練習するいいきっかけになりましたから」


<4R>
宿口陽一選手
宿口陽一選手
   地元の重倉高史を叩いて逃げた宿口陽一(写真)が押し切る。
「中部の2段駆けが見え見えみたいな感じだったし、そこを簡単に出させるとちょっと面倒くさいことになるなとは思ってたんですけど、その重倉君が出てから流してくれたのが大きかったですね。とういか、ラッキーでした(笑)。あれで、全開で駆けられていたら危なかったですから。これで、小倉での優勝がフロックじゃないってことが証明できたかな」
 この4レースも宿口マークの黒崎直行が2着に続きライン決着を見せる。
「宿口君は出脚が良かったし、強かったですよ。最後まで垂れてこなかったですし、いくら33バンクでもあれは抜けないですよ(笑)。それでも、頼もしい先行選手と一緒に二次予選に上がれて明日からがまた楽しみになってきました」


<5R>
竹澤浩司選手
竹澤浩司選手
   地元の竹澤浩司(写真)が逃げ粘って2着でファンの声援に応える。
「ここに向けて準備してきた成果が出せて本当に良かったです。踏んだ感触も良かったし、中団がもつれているのも分かっていたので、終始マイペースで踏めました。明日以降に繋がるレースができたんじゃないかなと思います」
 なんと、この5レースも竹澤の番手の山田晃久が1着で中部ワンツーとなる。
「展開に恵まれましたね。竹澤君は流すところはしっかり流していたし、落ち着いていましたね。今の記念の制度になってから一度も準決勝に乗っていないので、まずはそこを目標にしている中で、この1着は大きな意味があるんじゃないかなと。二次予選では誰かしら目標がいると思うので、しっかり前に付いていってゴール前勝負ができれば、自然と結果も付いてくると思います」


<6R>
篠塚光一選手
篠塚光一選手
   大方の予想通り主導権を奪った篠塚光一(写真)が末脚よく逃げ粘って白星ゲット。
「連係が崩れてしまったのは残念ですね。やっぱり、ラインで決めたかったですから。ただ、もともと33バンクは好きで、その中でもこの富山や奈良は得意なんで、そういった相性の良さも出たのかも。それでも、こういう言い方をしたら失礼かも知れないですけど、やっぱり一次予選は通過点だと思うので、明日の二次予選に向けてしっかり気を引き締めていきたいと思います」
 篠塚マークの松村順之の失格により、捲り追い込んだ関根幸夫が3着に繰り上がる。
「いやぁ、お客さんはよく見てますよね。顔見せから、『息子の健太郎(100期)がチャレンジで頑張ってるんだから、親父も頑張れよ』ですもん(笑)。そんなこと言われたらもうやるしかないでしょう(笑)。でも、そういう声援は本当に嬉しいし、それを力にして最後まで諦めず踏んだ結果が、繰り上がりにせよ3着ということなので、3連単や3連複、ワイドで買ってくれたファンの期待には少しは応えられましたかね」


<7R>
廣瀬裕道選手
廣瀬裕道選手
   屋良朝春ライン3番手の廣瀬裕道(写真)の自力捲りが決まって1着。
「自分で外を踏もうと思えるっていうことは、それだけ調子がいいんだと思います。踏んだ瞬間は2~3着のいいところまではいけるだろうなっていうくらいだったんですけど、まさか突き抜けられるとは、自分が1番ビックリしてますよ。これだから競輪は何があるか分からないし、それが面白いんですよね(笑)」
 屋良との連係が崩れた小橋正義だったが、ベテランらしい落ち着いた立て直しで2着。
「前から離れちゃったのはね…。もちろん、もう1回追い上げ様と思ったんだけど、その瞬間に大熊(正太郎)君にいいのを一発もらちゃって態勢を崩されたのが誤算でしたね。でも、そこから上手くリカバリーできたと思いますし、感じとしてはそんなに悪くないんじゃないかなと思います」


<8R>
内藤秀久選手
内藤秀久選手
   逃げた栗田マークの内藤秀久(写真)が鋭い差し脚を発揮し快勝。
「栗田君が思っていた以上に早めに踏んでいたし、最初はちょっと千切れ気味になってしまったんですよね(苦笑)。そこから何とか追い付いたところまでは良かったんですけど、車間を空けきれずに番手としての仕事が出来なかったので、そこは2日目以降に向けて反省・修正していかないといけないですね」
 また、このレースも逃げた栗田雅也が2着に粘りワンツー決着。
「見ての通り、あんまり粘れていないですし、タイムも良くなかったですけど、とりあえず先行できてホッとしたというか。それで、2着にも残れたし、まあ良かったかなとは思うんですけどね。ただ、セッティングがまだ出ていない感じがあったので、そこを微調整して明日からのレースに臨めればいいかなという感じです」


<9R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
志智俊夫選手
志智俊夫選手
   初日特選最初のレースでは武田豊樹(写真)が先行態勢に入った金子貴志と叩き合い、1度はそれに破れながらも、そこから豪快な捲りを見せて1着という圧巻のレースで仕上がりの良さを強烈にアピールした。
「スタートを取らされるとどうしても不利になってしまうし、叩きあいとかで何回も牽制をもらって、脚は全くと言っていいほど溜まってなかったですけど、あの展開で1着が取れたのは大きいですよね。今シリーズはオールスターに向けていい感触をつかみたいという気持ちもあったので、今日のレースは意味があると思います。今回は本当にメンバーがいいですし、そこで決勝に進めば、面白い勝負ができると思うので、明日からまた頑張ります」
 2着は金子マークの志智俊夫(写真)
「今日は回った位置が良かったですね。これに尽きますよ。富山バンクは走りやすいし、相性もいいのでその辺が結果に繋がったのかな。記念の優秀を走れるのは色んな意味で本当に大きいし、自分にとって励みにもなるので、メンバーは厳しいですけど、精一杯頑張りたいと思います」
 中部勢を追走していた市田佳寿浩が3着入線。
「金子君が先行すると思っていたから、その後ろが欲しかったし、そういう意味ではいい展開だったと思います。そこからは自分で仕掛けていくつもりだったんですけど、思いのほか武田さんと絡んでしまって、ギリギリでの仕掛けになってしまったかなという感じですかね」
 中川誠一郎は見せ場を作れず6着に敗れる。
「武田さんが行くって分かっていれば、僕も外を踏んだんですけど、さすがにあの展開ではそこまで判断できなかったですね。ただ、走ってみた感じとしては疲れも抜けていたし、周回中も軽かったので、感触としては良かったですけど」
 武田ライン3番手を固めていた高橋大作は7着も武田の仕上がりを絶賛。
「金子さんがすんなり先行で、武田さんは1コーナーでけっこう外を踏んでいるのに、本当ならあれは飛んでるパターンですよ。それなのに、捲りきっちゃうっていうことは、今回の武田さんは相当仕上がってますよ」


<10R>
加藤慎平選手
加藤慎平選手
小嶋敬二選手
小嶋敬二選手
   平原を捲った小嶋マークの加藤慎平(写真)がゴール前でわずかに交わし1着。
「今日は追走していても、調子が良かったときの感じで付いていけたし、小嶋さんのあの捲りを交わせているので、状態は少しずつ良くなってきているのかなという感じはしますね。まあ、もともと今日みたいなトップスピード勝負のレースがは得意っていうのもあるんですけど。ただ、ここは小嶋さんにとっては地元みたいなものだし、そこで交わしてしまったので、ちょっとだけファンの期待を裏切っちゃいましたかね(笑)」
 その小嶋敬二(写真)もしっかり2着に残り中部ワンツーでファンの声援に応える。
「本当は打鐘で行きたかったけど、平原君に入られてしまって。あの時点で組み立てには失敗しているし、そこからはとにかく後手を踏まない様にという感じで踏んでいったら、たまたま出たっていう感じ。9レースの武田ほどの豪快さもなかったでしょう(笑)? ただ、地元記念の優秀に乗れたのは良かったし、とりあえずホッとしました」
 平原マークの伏見俊昭は3着も反省の弁。
「ホームで田中(誠)君と絡んだ分、内ばっかり気にしてしまって、外から捲ってきた小嶋さんへの対応が遅れてしまいましたね。平原君が先行したのに、自分は番手としての仕事を何ひとつできなかったので、そこはしっかり反省しないといけないかなと。今日のレースを明日のレースに生かしていかないといけないですね」
 田中誠の捲り追い込みは確定板に届かず5着まで。
「引いて、引いての展開待ちじゃあどうしようもないと思ったので、1回はレースを動かそうと思ったんですけど…。出切った平原さんも強かったし、それを捲った小嶋さんも強かったです」
 逃げた平原康多は6着に沈むも表情からは満足感が漂う。
「仕掛けるべきところで仕掛けられたし、レースの内容には満足してますね。あとはここから最終日に向けて徐々に上げていくだけですから。今回乗ってる新車に関しては踏み出しがいいし、感じとしてはいいですね。また、明日から気持ちを切り替えて頑張ります」


<11R>
深谷知広選手
深谷知広選手
村上博幸選手
村上博幸選手
   最終ホーム7番手からの豪快捲りで圧巻の1着入線を果たした深谷知広(写真)
「捲り切っての1着なので、見栄えはいいかもしれないですけど、7番手になってる時点でダメですよね。組み立てが甘すぎます…。前(佐藤)がけっこう掛かっていた分、自分自身の感触もイマイチ掴みきれなかったですし」
 中村一将の4番手捲りに乗って追い込んだ村上博幸(写真)が3着。
「今日の展開なら、後ろからの捲りは絶対に来れない様な感じだったのに、あれを捲り切ってしまうんだから、深谷君は強いですね。自転車とのフィーリングも良かったし、レース中も余裕はあったんですけど…」
 逃げた佐藤友和は末脚欠いての5着。
「失敗ですね。最終ホームで4番手にいた中村君が上に上がった時に僕もそれに合わせて上に上がって、そこから捲ってきたら合わせて踏むだけだったのに、どうして内から行っちゃったんでしょうね。あのミスが最後に大きく響いてしまいましたね」
 深谷との連係が崩れて8着に沈んだ有賀高士
「正直、今シリーズはS級に上がってから1番の仕上がりといってもいいくらいの感じでここに乗り込んできたんですけど、それでも付いていけなかったからね。今まで付いたどの選手よりも強かった…。後ろの萩原(操)さんにも迷惑かけてしまって。でも、立ち直りの早さでいったら、僕は競輪界でもトップクラスですから、明日までにしっかり切り替えてきますよ」

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