『富山競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:8月26日
 富山競輪開設61周年記念「瑞峰立山賞争奪戦」は2日目。晴天にも恵まれ、優秀の「峻峰剱賞」をメーンに2次予選6個レースで準決勝進出が争われた。「峻峰剱賞」は中団外併走からまくった浅井康太が連勝。明日はいよいよ準決勝3個レースでシリーズのベストナインが決まる。
 明日は子供向け自転車教室「目指せ、補助輪卒業!」と題して、地元競輪選手を講師に迎え、子供向け自転車教室を実施します。(1回目 11:00~、受付は10:30~10:50 正門入場口にて、2回目 14:00~、受付は13:30~13:50 正面入場口にて)。朝練習見学会や野菜直売所、予想会なども引き続き開催しています。明日もぜひ富山競輪場へご来場ください。
<5R>
田中誠選手
田中誠選手
 大きくは2分戦となったこのレース。後ろ攻めから動いた田中誠(写真)が正攻法に入ると、下げて一気に巻き返してきた佐藤龍二の番手でイン粘り。勝瀬卓也から番手を奪うと直線抜け出し、師匠と初めてのワンツーを決めた。
 「突っ張ろうと思ったら出られたので、あんな形になりました。ちょっと危なかったですね。3コーナーで行けたら豊田(知之)さんまで連れ込めたけど、進まなかったのでひと呼吸置いてしまった。師匠と初めてワンツーが決まりましたね」
 2着の池尻浩一も弟子とのワンツーに目を細める。
 「作戦は誠に任せてたけど、ある程度予想どおりの走りをしてくれましたね。赤板過ぎにイン粘りだろうなと思いました」
 逃げた佐藤龍二が3着に粘る。
 「昨日、浅井(康太)さんにハンドルを見てもらったのが良かったですね。最後まで体が前に行かないし、ゆったり乗れてる。今日は前を取って、引いてから行こうと思ってた。あとは後ろの勝瀬さんに任せて。あんまり良いかかりではなかったけど、3着に残れたんで良かったです」

<6R>
稲村好将選手
稲村好将選手
 矢野昌彦が主導権を握ると、前受けの岡村潤がイン粘り。稲村好将から番手を奪うと、そのまま抜け出した。
 「初手はどっちでも良かったけど、中団だったら先に斬るか一緒に上がって粘るか。どっちかでしたね。バックではキツかったです」
 ただレース後に後輪が破損し落車。
「体は大丈夫です」と気丈に振舞ったが、影響が心配される。
 3番手で立て直した稲村好将(写真)が2着に。
 「粘られるのは想定内でした。(岡村が)前を取ったので、絶対飛び付きだなと。前回の一宮より状態がいいですね。前回と同じなら9着でしてたでしょう。矢野君も3着に残ったし、何とかクリアできたんで良かった」
 今日は先行選手にはキツい風のあるコンディションだったが、矢野昌彦は3着に逃げ粘った。
 「(岡村が)引くのか分からなかったけど、粘られたので、そこからはペースでいった。バンクが重い感じはあったし、最後はヤバいかと思ったけどね。3着に残れたし、脚は大丈夫だと思います」

<7R>
和泉田喜一選手
和泉田喜一選手
 後ろ攻めから中団の山田久徳にフタをした小川勇介。その小川を前受けの田中孝彦が突っ張ると、レースはゴチャゴチャに。巻き返した山田が不発に終わると、番手の坂上忠克が自力にチェンジ。そこをまくった小川に乗った合志正臣が直線鋭く突き抜けた。
 「最後、車が出はするけど、やっぱり4回転は重たいですね。3.85のほうが道中が楽かな。でも小川が強い。外併走であれだけ脚を使って、突っ張られてから行ってるんだからね」
 突っ張った田中の番手を回った和泉田喜一(写真)が坂上のまくりをブロックしながら2着に食い込む。
 「田中君さまさまですね。あんなに頑張ってくれるとは。彼がかかってたので僕も仕事ができたし、たまにでも仕事できると嬉しいですね。今は弟子もいるんで、僕もいいところを見せないと。でも今回はでき過ぎですね」
 小川勇介も脚を使いながら3着で準決勝へ勝ち上がった。
 「外併走で脚を使って、突っ張られてからだしね。昨日よりも良いし、しっかり修正できました。外を乗り越えられれば3着はあるなと思ってたし、合志さんが1着でよかったです」

<8R>
香川雄介選手
香川雄介選手
 後ろ攻めの志村太賀がそのまま先行すると、慌てて巻き返した篠原忍は不発に。機敏に内へ切り込んだ宮越大が志村後位を奪うと、1着で入線。バックで阿部康雄が落車し、審議の対象になったが、セーフの結果にホッと胸をなでる。
 「篠原君には申し訳なかったけど、出られないと思ったので。今日が初日のつもりで走ってたし、明日も同じ気持ちで頑張ります。やっぱり地元はファンの声援が大きいですね。気合が入るし、それが全て。ここに照準を絞って来てるし、こうなったら決勝に乗りたいですね」
 落車を避けて2着の渡部哲男だが、反応の悪さに首をひねる。
 「昨日と一緒で行きたい時に隊列が外にいて、そこで見てしまった。流れが良かったけど、スパッと決めんといかんですね。このタイミングの問題は何とか修正したい。ギアを3.92に変えてみます」
 3着には渡部マークの香川雄介(写真)が。
 「モガき合いだし、哲男はいつ行くんやろうと思ったけど、北野(武史)さんの動きもあったからね。哲男が2センターでバック踏んだんで、そのまま行ったけどキツかったです」

<9R>
服部克久選手
服部克久選手
 前受けから引いて巻き返しを狙った渡邉一成だが、石井秀治に突っ張られ7番手に。それでも2コーナー手前からまくって出ると、世界のスピードで前団を飲み込んだ。
 「打鐘で(中団)併走でもいいと思ったけど、追い上げられたので下げた。あとは残り1周だったので、あの辺から行きました。綺麗に前に踏んでるし、良いと思います。新車の感じも良いですね」
 マークの伏見俊昭は渡邉のダッシュに舌を巻く。
 「7番手になったけど、それでも行くんだろうなと思ってた。でも3コーナー過ぎに置いてかれてヤバかったですね。レースは一成に任せてたけど、やっぱりすごいですね。赤板であんだけ脚を使ってるのに。久々にビリビリ来ましたよ」
 渡邉を相手に先まくりを打った服部克久(写真)は2車に行かれたが、筒井敦史の追撃を振り切り準決勝に進出。
 「筒井さんのおかげですね。打鐘のところで筒井さんが位置を取って、僕を入れてくれた。あれが助かりました。入れてもらったし、僕も行けるところでしっかりと行ったけど、渡邉君のスピードが違った。恵まれたのもあったけど3着に残れてるし、レースも見えてる。また明日も頑張ります」

<10R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
 赤板から中野彰人が一気に主導権。番手の東口善朋は車間を切りながら、バックから番手まくりに出たが、4番手をキープしていた武田豊樹(写真)がその上を力で通過した。
 「今日は良い位置に入っただけ。入ったけど苦しかったですね。暑いせいもあってか重く感じるし、状態は良くないけど、また修正して頑張ります」
 東口の番手まくりに乗った岩本和也がゴール前で逆転した。
 「武田さんが強いから、(ライン)みんなで出し切ってという感じでした。このスピードだったら(武田が)来ても1人だろうなと思ってたし、あとは東口君との勝負。おかげさまで2着までいけました。昨日から色々修正したし、ギアを上げたのも展開に合ってましたね」
 3着は写真判定の結果、同着。初日特選スタートの東口善朋が準決勝に勝ち上がった。
 「カマシだと武田さんが4番手になってしまうと思ったけど、中野君も僕が付いてるし気持ちが一杯だったんでしょうね。でも彼の気持ちは十分伝わったし、武田さんを見てじゃ遅いから、車間を切って自分のタイミングで行かせてもらいました。何としても3着までにはと思ったし、気持ちで入ることができました」

<11R>
小岩大介選手
小岩大介選手
 機動型がそろった「峻峰剱賞」はライン3車の村上義弘が先行。中団で菅原晃と併走になった、浅井康太だったが、構わずそのまま踏み込むと連勝でゴールした。
 「(菅原が)遅れてると思って入ろうとしたらしゃくられた。外併走だったけど、脚は使ってなかったし、出て行く準備はしてたので。また明日頑張ります」
 山口幸二をさばいて浅井を追った菅原晃が2着に入った。
 「今日は中団、中団でと考えてた。(内に詰まったまま)あそこで池田君にカマされてたら終わってましたね。そのまま浅井が行ったんで、そこしかないなと思ってスイッチした。でもその前に(浅井と併走を)決着付けとかんといかんかったですね」
 直線狭いコースを突っ込んだ小岩大介(写真)が3着に。
 「幸二さんが下りてきてキツかったけど、耐えてから踏み直すのが僕の持ち味。今回から3.92のギアを使ってるけど、上手く回せてますね」
 逃げる村上の番手を回った佐藤慎太郎は「浅井が1人だと思ったからね。晃を止めとけば、村上さんと2、3着があったかも」とレースでの判断を悔やんだ。
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