『富山競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:8月27日
 富山競輪開設61周年記念「瑞峰立山賞争奪戦」はいよいよ佳境の3日目。準決勝3個レースで決勝進出をかけた最後のサバイバルレースが繰り広げられた。記念4連覇のかかる武田豊樹、浅井康太はそろって優出。他にも山口幸二、村上義弘ら豪華メンバーによって、明日の決勝戦は争われる。
 明日も子供向け自転車教室「目指せ、補助輪卒業!」を開催。地元競輪選手を講師に迎え、子供向け自転車教室を実施します。(1回目 11:00~、受付は10:30~10:50 正門入場口にて、2回目 14:00~、受付は13:30~13:50 正面入場口にて)。予想会やおもしろ自転車大集合!やストライダー ランニングバイク 試乗会なども引き続き予定されています。そして注目は決勝戦。明日もぜひ富山競輪場で迫力あるレースをお楽しみください。
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小岩大介選手
小岩大介選手
村上義弘選手
村上義弘選手
 後ろ攻めの服部克久が動き、そこを中団の村上義弘が叩くと、服部は東口善朋の内まで追い上げる。さらに渡邉一成の巻き返しに離れ気味の伏見俊昭を東口が大きくブロック。出切った渡邉後位には村上、その後ろには九州コンビが続く。渡邉を追った村上が直線追い込むが、4番手から中を割った小岩大介(写真)が鋭く突き抜けた。
 「前々に踏んでくれた服部さんのおかげですね。流れがいいですね、今日も一番伸びるとこを行けたんで。初日から展開が向いてるし、明日も向いてくれれば。これで決勝に乗ったんで、(競輪祭の出場権は)明日次第ですね。回転に余裕もあるし、3.92のギアもいいですね」
 2着には渡邉を捕らえた村上義弘(写真)が入線した。
 「今日は東口のレースのみ。それだけでしょう。セッティングやフォームは徐々に、徐々に。(渡邉に)行かれたけど、ぼんやり見えてきた気がします」
 連日、自慢のダッシュを見せている渡邉一成が3着で決勝に進出した。
 「今日は展開が見えてなかった。結果だけですね。決勝は仕掛けるところを修正して、ラインで決めたいですね」
 服部克久は惜しくも4着で記念初優出を逃した。
 「村上さんの後ろになったけど、村上さんがバックでニュートラルに入れたときに突っ掛かってまずいと思った。夢は見れましたね。でも前々に行った結果だし、次につながるレースはできたと思う」

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山口幸二選手
山口幸二選手
浅井康太選手
浅井康太選手
 矢野昌彦が主導権を握るが、打鐘過ぎから早めに巻き返した浅井康太が、一気に前団を飲み込んでしまう。2日目は菅原晃の抵抗で連結を外した山口幸二(写真)だったが、浅井にピタリと続くと、ゴール前で逆転した。
 「今日は差す差さないは2の次。付いて行くことだけを考えてた。じゃないと僕の存在意義はなくなるからね。そんな気持ちで浅井や深谷(知広)と一緒の時は走ってる。ほんと一戦、一戦ですよ。今日は浅井が早めの仕掛けをしてくれたしね。結果が出て良かったです」
 差されはしたが、今回の浅井康太(写真)のデキは完璧に近い。
 「差されたけど、今日は1周半くらい踏んでるんで。来る前に追い込んでたので走ってみないと分からんなと思ってたけど、走ってみると意外に良いですね。今日は疲れたけど、明日は良い感じに走れると思います。G1決勝くらいのメンバーだし、オールスターに向けていい競走がしたいです」
 逃げる矢野後位から中部3番手にスイッチした佐藤慎太郎が3着に食い込んだ。
 「矢野はもうワンテンポ早く踏んでも良かったかも。あそこでトップスピードなら俺も仕事がしやすかった。今回は浅井のデキが良いし、矢野を入れてもと思って(切り替えた)。最後も外を踏もうかなってくらいの余裕はあったけど、合志(正臣)も来るので真ん中を行きました」
 浅井に出られてしまった菅原晃は巻き返すことができず。4着に敗れた。
 「浅井の仕掛けが早いのは分かってたけど、失敗しましたね。やっと折り合ったところで行かれてしまった」

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武田豊樹選手
武田豊樹選手
神山雄一郎選手
神山雄一郎選手
 佐藤龍二が主導権を握ると、武田豊樹(写真)が3番手を確保。一瞬躊躇しながらも、小川勇介の巻き返しに合わせて出ると、しっかりと前をとらえた。
 「苦しいですね。4番(小川)を見て、見て(行くつもり)だったけど、脚がたまってなかった。後ろが神山さんじゃなければ決まってなかったですね。今日は先行したかったけど、8番(佐藤龍二)のスピードも良かったし、突っ張るのは厳しかった。今日は中途半端だったので、明日は神山さんの前で頑張りたい。準決勝のレース内容は僕が一番悪いと思う。明日は巻き返したいです」
 神山雄一郎(写真)は武田が1コーナーで一度仕掛けをためらいタイミングがズレたなかでもしっかりと番手を死守した。
 「武田を信頼してるからね。ヒモでくっついてるように付いて行こうと思ってたけど、1コーナー(武田が躊躇して)やばいと思った。そこからは必死でしたけど、状態がいいんで追走できました。セッティングを調整したのがマッチした感じだし、今日は一枚ギアを落としたので対応できました」
 バックで渡部の内をすくった香川雄介が関東3番手に続いたが、その香川を飛ばした齋藤登志信が3着で決勝戦進出最後の切符を手に入れた。
 「全て前のおかげです。調子が良い? そんなことはないです。キツかったけど、(佐藤)慎太郎のレースを見てたので(対応できた)」
 渡部哲男は残念そうにレースを振り返る。
 「関東の3番手に付いていければ決勝に乗れてましたね。内をすくわれてから踏んだから厳しかった。でも3.92にして今日が一番感じが良かったです」
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