『松阪競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:11月7日


 『蒲生氏郷杯王座競輪』をサブタイトルに、開設58周年記念松阪競輪が明日8日から開催される。シリーズリーダー・小嶋敬二のほか、武田豊樹、平原康多、荒井崇博、稲垣裕之らの強豪が相次いで参戦。グランプリ出場の当落選上に位置している上位選手たちはみな、相当気合が入っているはずで、各戦ともに熾烈な攻防が見られそうだ。前検日の今日は、全選手が無事元気に競輪場入り。検車場の模様をレポートします。
 なお、本場では沢山のイベントを催してファンの皆さんの来場をお待ちしています。明日(8日)は、先着2000名様にオリジナルタオルの配布や「秋の演歌まつり」と題した日替わりステージ、その他競輪グッズの販売などが行われます。是非とも競輪場にお越しください。


<1R>
中園和剛選手
中園和剛選手
   オープニングレースに向け、中園和剛(写真)が心強いコメント。
「今期S級に上がってからは、自分が思っていたよりも戦えているなと。番手の人のおかげっていうのもあるけど、今は先行策で結果を出せているし、自信が深まっています。GIIIだし、顔を売るためにも4日間精一杯やりますよ」


<2R>
 2レースの石井秀治は、記念の正規配分は8月松戸以来。松戸でも2勝を挙げたし、前回の10月千葉記念でも補充ながら1勝を挙げている。
  「最近は小さい競走が多く、自分では納得していないけど、明日に関しては相手が八谷(誠賢)さんと、大江(美行)君だし、積極的に駆けないといけないでしょう。ここまで中9日だけど、配分続きだったんで良い休養になりました。調整もしっかりしてきました」


<3R>
 3レースの佐藤成人は前回の千葉記念で2勝をマーク。ともに目標を得た競走だったが、今回は中部勢に前を任された。
  「9月の地元戦を終えたあたりから、何か身体の感じがしっくりいかず、ずっと無理しながら走っていました。(成績の)数字は良いけど、千葉の場合は展開に恵まれただけ。でも千葉の後にゆっくり休んだら、練習で車の出が戻ってきました。明日は任されるし、変なレースはできませんね。それに予選では自力で戦うと決めているし」


<4R>
 4レースには地元の西村豊が登場する。
  「一戦、一戦って気持ちですけど、やはり地元だし気持ちの入り方は違います。集中して練習もできたし、あとは出せるものを出し切るだけ。明日は良いタイミングで駆けたい」


<6R>
芦澤大輔選手
芦澤大輔選手
   6レースからは選抜戦。ここは竹田和幸、牛山貴広、藤野孝彦にラインができる格好。牛山貴広は「10月末に3泊4日の92期合宿に行ったりして少しバタバタしていたけど、練習はいつも通りできました。竹田さんと藤野君とは何度も対戦しているし、ここは負けられませんね」と意気込み十分。
  芦澤大輔(写真)は格好の目標を得た。
  「前回の松戸Sは牛山さんのおかげで優勝させてもらいました。勢いにも乗れたし、ひとつ勝つと気持ちも変わりますよ。大きいレースでどれだけ自分をアピールできるかが大事なんで、ここが勝負どころですね」
  藤野孝彦は8月松戸記念以来の記念参戦となる。
  「松戸では記念で初めて特選競走に乗れたけど、4日間トータルでは、決して納得できる競走ではなかった。そのせいか記念が少しトラウマになっていたんで、今回は嫌なイメージを払拭したい」


<7R>
筒井裕哉選手
筒井裕哉選手
   7レースの筒井裕哉(写真)はこのところの好成績に自信を深めている。
  「10月の小田原Sを終えてから、追加を2本断って、練習に没頭していました。最近は積極さが前面に出ていると思う。吉川君とは初対戦だけど、実質2分戦だし、主導権を取らないときつい。攻める競走を意識したい」
 吉川誠は「前回のふるさと広島はひどすぎでした。体調万全で臨んであの結果ではヘコみますよ。原因がわからないのも不安になります。気持ちを切り替えるためにも、今回は新しいフレームで戦ってみようと。真っ更な気持ちで、立ち直るきっかけをつかみたいです」とコンディションの立て直しに徹する構え。


<8R>
鈴木謙太郎選手
鈴木謙太郎選手
   8レースの鈴木謙太郎(写真)は前回の千葉記念で2連対。行きっぷり良い競走を見せていた。
 「8月松山Sの決勝で車体故障をしてから、どういうわけか成績が落ちてしまった。だけど地区プロの後から、徐々に状態が戻ってきた。ヤンググランプリもあるし、この先の目標が明確にあるのは大きいですね」
 倉野隆太郎は三場所前の9月宇都宮Sで待望のS級初Vを飾った。前回10月函館Sでも2勝を挙げて優参するなど、このところめきめきと頭角を現している。
 「夏場、追い込んだ練習をしたり、配分続きで疲れていたから、思い切って練習量を減らしてみたんです。そうしたら身体に余裕があるというか、動きにキレが出てた。初Vも挙げられたし、今は流れと身体がかみあっていますね」


<9R>
平原康多選手
平原康多選手
   9レースからは特選3個レース。平原康多(写真)は、前回の10月西武園Sで221着でVを飾ったが、内容はさほど充実したものとは言えなかった。
  「走りっぱなしだし、今は疲れが溜まってますね。状態は決して完璧とは言えません。西武園の決勝戦は正直危なかったけど、79のギアを試せたし、感覚もつかめました」
  稲垣裕之と渡邉一成は、トラックワールドカップ、ケイリンに参加してイギリス・マンチェスターから帰国後、中2日での参戦。ともに共通した難敵は“時差ボケ”である。
  稲垣裕之が「ケイリンでは予選、敗者復活ともに全くダメでした。正直、疲れはたっぷり残ってます。だるさがあるけど、ここはふるさとを取った印象深いバンクだし、変な競走はできない。走りながらコンディションを戻して行きます」と話せば、渡邉一成は「走ってみないとわからないですね。ただ、海外遠征のあと、すぐに競走っていうのはもう慣れてますから。明日1走してみて問題無いようなら、4日間やれそうな気がします」とのこと。


<10R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
   10レースの武田豊樹(写真)は、前回の広島ふるさとで悲願のビッグ初制覇を遂げ、今年のGP当落ボーダー上に一気に名乗りをあげた。
  「広島の後は、自宅でゆっくり静養していました。溜まってた疲れも少しは抜けたと思う。今回はいつも通り、やる事をやって頑張るつもりだけど、このあとすぐ、6泊7日の合宿で競輪学校に行かなければならないんです。それが何よりもきついですね(苦笑)」
  地元の浅井康太は、おおむねリラックスモードで検車場に姿を現した。
  「(二場所前の)小松島S辺りでは風邪を引いてしまい状態がすごく悪かったんです。だけど前回の岐阜Sで優勝できたし、決勝戦も納得行く競走ができました。良いイメージをキープしたまま地元戦を迎えられましたね」
  松阪バンクをホームとしている岩見潤は、ここでは何としても負けられないところだ。
  「やれることは全てやってきました。あとは流れに任せるだけだけど、明日は浅井がいるし頼りになります。彼とは連係は2度目だけど、前回は共倒れだった。明日はやってくれるでしょう」
  濱田浩司は精彩を欠く近況。立て直すすべはあるのか?
  「もうこれ以上落ちるってことはないでしょう。今は、人の動きなどを意識して無駄脚を使ってしまうことが多い。落ち着いて仕掛けることを意識したい」


<11R>
小嶋敬二選手
小嶋敬二選手
   11レースには中部勢を牽引する小嶋敬二(写真)が満を持して登場するが、やや疲れ気味なのが気になるところ。
  「京王閣記念を終えてから2週間近くあったけど、競輪関係のイベントに参加したりとバタついていたんで疲れがかなりあります。だけど、自転車も持っていったから、どこでも乗っていましたよ。明後日が誕生日だし、38歳最後の日に1勝を挙げたいですね」
  荒井崇博は前回の広島ふるさとで優参。近況、流れがイマイチの中、6128着と好走していた。この先、流れを手繰り寄せることができるか?
  「広島は、風邪引いててコンディションが最悪だったんですけど、そんな中でも決勝に乗れた。ある意味開き直ったからなんだけど。今回は体調を戻すのに一杯で、まとまった練習ができていない。だけど体調はようやく戻りました」
  岡田征陽に前を任せる長塚智広はオールスター、取手記念、共同通信社杯と立て続けに途中欠場。このところ流れが悪いのが気がかりだ。
  「ただでさえ変な流れなのに、おととい(5日)の関東地区プロのケイリンで落車してしまった。日程も空いていたし、万全な状態でここに来れると思ったんですけどね」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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