『松阪競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:10月30日


 明日(31日)から三重県松阪競輪場で開設59周年「蒲生氏郷杯王座競輪」が始まる。シリーズ唯一のS級S班伏見俊昭を、連覇を狙う岩見潤や浅井康太、吉田敏洋ら強力中部勢が迎え撃つ。当所でビッグ初優勝の稲垣裕之も元気一杯で追加参戦。明日から火花散るサバイバルレースが繰り広げられる。
 本場では選手会とマッキーズによるお出迎えに始まり、脚力測定会や選手会による競輪クイズ、伊藤克信氏による予想会など様々なイベントが予定されています。明日から始まる松阪記念をぜひ本場でお楽しみください。


<1R>
 オープニングレースでは須賀和彦が自信満々だ。
 「前回、連勝できたし、すごく感じが良かった。今回も楽しみですね。丸いバンクは久々だし、指定練習で乗った感じも良かった。逃げれば残れそうな気がします」
 荒木伸哉は大乱調。8月富山記念以来、初日の勝ち上がりに失敗している。
 「調子は悪い訳じゃないんですけどね。9月立川から換えたフレームがしっくりこないので、今回から戻します。点数もだいぶ落としたし、そろそろ何とかしないと」


<2R>
小西誠也選手
小西誠也選手
   年に一度の地元記念へ向け、小西誠也(写真)が好気合だ。
 「他の記念ならまだしも、年に一度の地元記念だから気持ちを高めて来ました。僕らみたいな選手でも地元記念なら勝ち上がるチャンスはありますからね。最近はまくりも出てるし、気持ち、脚ともに上がってきてる。まずは初日が勝負ですね」
 外山三平は9月千葉FIで優出、続く10月観音寺記念でも1着で準決勝Aに進出するなど調子を上げている。
 「最近は積極的に動けてるし、仕掛けるべきところで動けてる。気持ちの問題ですね。前回の富山は判断ミスで失敗したけど、今回はそこを修正したい。体調は変わらないけど、今回も良いレースができるように頑張りたい」


<4R>
梅澤謙芝選手
梅澤謙芝選手
   ベテラン梅澤謙芝(写真)にとっても地元記念は特別なものだ。何度走っても、「リラックスできんし、緊張する」と神妙な面持ち。それでもここへ向けて、しっかりやることはやってきた。
 「前回から中4日だけど、次の日だけ思い切り練習。その後は四日市記念の誘導もあったし、軽めにやってきた。仕上げられたし、体調に問題はないけど、走ってみないとね。まずは仕掛けどころを逃さんように良いレースがしたい」


<5R>
 点数の高い記念開催で点数アップを狙う選手は多い。小林寛尚もその一人。8月取手FIの失格で、現在S級点確保へはボーダーライン付近だ。
 「点数はヤバいですね。でも調子は大丈夫だし、記念で頑張りたい。乾さんとはA級で一度連係して優勝させてもらってます」
 乾準一は場所ごとに勝ち星を挙げる近況を「悪くない」と自己分析。「前回はしんどかったので、ここまでは練習を休んできた。2日くらいロードでちょっと乗ったけど、走ってみないと分からないですね」。そろった同型を相手にどんな走りを見せるか注目だ。


<6R>
 ラインのしっかりしている松本一成。最近は初日に大きな着が目立つだけに、今回は何とかしたい。
 「前回から2週間くらい空きました。その間に地区プロでチームスプリントに出たりしたけど、練習はできたし感じは良くなってきてます。最近は初日に叩いてるので、今回は頑張りたいですね」


<7R>
川崎健次選手
川崎健次選手
   ここ5場所で落車2回、失格が2回とすっかりツキに見放されている感のある上田国広だが、今回は「初めて」と話す地元三重の記念に参戦。ここで悪い流れを断ち切りたい。
 「体は問題ないので、流れだけですね。初めての地元記念だけど、いつもどおりに。意気込みすぎてもダメでしょうから。調子は悪くないと思います」
 倉野隆太郎は前期の度重なる落車で成績を落としている。
 「だいぶ体の違和感はなくなってきました。来る前に3日間バンクで練習して、最近の中では調子が良かった。まあ走ってみないと分からないですけどね」
 中部両者とは対照的に調子を上げてきているのが川崎健次(写真)だ。
 「2カ月くらい前かな。やっと練習の感じが良くなってきた。それがレースにも出るようになったし、ここ2場所は動けてますね。今回もチャンスを逃さなければ、満足のいく走りができると思う」


<8R>
窪田陽介選手
窪田陽介選手
   窪田陽介(写真)は10場所のバック本数が29本とシリーズ随一の徹底先行型。売り出し中の勢いそのままに選抜戦にチャレンジする。
 「S級のレースにも慣れて、脚も点数も上がってきましたね。でも今ちょっと壁を感じているところです。前回から半月空いて、レースは久しぶり。緊張しないように走ります」
 前回は初日8着で途中欠場となった前田新は好目標を得て気合を入れなおす。
 「前回は股関節が痛かったけど、もう大丈夫。間がなかったので、ほとんど練習はできなかったけどね。最近は体調の波があって安定しないけど、今回はいい波が来てくれれば」


<9R>
吉田敏洋選手
吉田敏洋選手
   特選一発目のここが初日の最激戦区と言っていいだろう。まずは中部勢期待の一人吉田敏洋(写真)。9月にFI戦でも逃げ切りVを飾っている松阪で再び力強い走りを見せるか。
 「この時期はなぜか鼻炎が出るんだけど、走る以上は問題ない。ただ共同、地区プロと続いたので疲れがどうかなって感じですね。最近は浅井(康太)、柴崎(淳)とか若手が出てきて僕は変な気負いなく走れてるのがいいですね」
 追加参戦の稲垣裕之だが、「心の準備はしてました」と全く不安はなさそうだ。
 「連絡が来たのは2日前。さすがに競輪祭までは空きすぎなので、追加が入ったらいいなと思ってました。共同、地区プロとあったので3日くらい何もせずゆっくりしたらその後は良い感じだった。松阪のイメージも(ふるさとダービーで優勝して)いいですからね」
 石橋慎太郎は調子を戻しているだけに、そろそろレースで結果を出したいところだ。
 「練習の感じは悪くない。流れに乗れれば、成績が上がってきても…とは思うんですけどね。11月なのに暖かいし、まだぜん息も出てない。松阪も相性が悪くなかったと思うので、そろそろ頑張らないと」


<10R>
浅井康太選手
浅井康太選手
   柴崎淳が四日市記念で優勝し、この松阪でも地元記念連覇の期待がかかる三重勢。浮沈の鍵を握る浅井康太(写真)はリラックスした表情で検車場に姿を現した。
 「昨日マッサージに行って、落車の影響で7、8割だったバランスを完璧に戻してもらった。地区プロでは1000で1分5秒2のベストタイムが出たし、調子自体は悪くないんだと思う。だから、あとは気持ちなんですかね。気負わず落ち着いて、まずは決勝に乗れるように走ります」
 ディフェンディングチャンピオンの岩見潤はさすがに平常心とはいかないようだ。
 「四日市記念での三重勢の頑張りは(見ると)力が入ってしまうので、決勝はリアルタイムで見なかった。ただ直前の感じは良かったし、デキはバッチリだと思いますよ。あとは展開と流れですね」
 伊原克彦は「前回の岸和田は風邪明けで調子がイマイチでした。地区プロが良くなかったので、その後に練習したらちょっと疲れが残ってるかなって感じですね。ただ体調を崩す前と変わらないくらいに戻ってるし、今はよくなってると思う」と復調をアピールする。


<11R>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
   最近は自力の番組が多かった伏見俊昭(写真)だが、明日は番手回り。きっちり勝って微妙に狂った歯車を戻すことができるか注目だ。
 「千葉記念、地区プロに共同と配分が詰まってたので、疲れを取りながら練習してきました。前回は二次予選で負けてショックだったし、久々に勝ち上がりで負けると開催が長いのが分かった。今回はしっかり流れを戻したいですね」
 神山拓弥は10月小倉FIで準V、平塚FIで優勝と調子を上げている。
 「地区プロもあったけど、練習はふつうにやってきました。良い状態は維持してると思いますね。最近は3.57、85とギアを使い分けてるけど、明日は3.85でいこうと思います」
 中川誠一郎は地区プロの1kmTT、チームスプリントの2冠を飾り今シリーズを迎えた。
 「さすがにここ2年は2種目出場するとキツいなと思うようになりました。優勝はしたけど、1000を走って脚が落ちてるのが分かったので、ちょっと練習してきました。単発で踏むのは問題ないけど、競輪は2回、3回踏む脚が必要ですからね」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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