『松阪競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 2日目編
配信日:11月1日
松阪競輪開設59周年「蒲生氏郷杯王座競輪」は2日目。今日は「本居宣長賞」をメーンに、二次予選A、B合わせて6個レースで準決勝への勝ち上がりを争った。「本居宣長賞」は石橋慎太郎のカマシに乗った丸山啓一がシリーズ連勝。明日は準決勝4個レースで決勝戦9つの椅子をかけた最後の勝ち上がり戦を展開する。
明日も競輪選手会三重支部による自転車組み立て競争、脚力測定にトークショー、管理棟見学ツアー。さらに伊藤克信氏による予想会など様々なイベントが予定されています。明日も松阪競輪場へご来場ください。
<5R>
豊岡哲生選手
乾準一がカマシ先行。ホームで上手く三番手を確保した
豊岡哲生(写真)
が直線鋭く追い込んで準決勝A一番乗りを決めた。
「今日はとにかく前々にと思ってたら、結果ホームで隊列がバラバラだったので三番手になった。まさか準決勝Aに乗れるなんて思ってなかったので嬉しいですね。10月小倉FIで(坂本)亮馬さんに作戦や走り方を聞いてから、だいぶ良くなった。今日は軽く感じましたね」
吉岡広教
が外を鋭く伸びて2着に食い込んだ。
「どっかで粘るか、突っ張るかしかないメンバー構成だったけど、豊岡が頑張ってくれた。最後は中を割れんから外に持ち出したけど思いのほか伸びたね。でも、やっぱり1着は取れんな」
乾準一
も持ち前のカマシ先行で3着に粘った。
「ラインで決まらんかったですね。仕上がってるとは思うけど、末がまだまだ。ただ体のスタミナというか体幹が戻ってるので、だいぶ粘れるようにはなってきてる」
<6R>
鈴木幸紀選手
ホームから強引に叩いた鷲田佳史の番手に梅澤謙芝がはまると、そこをすかさず
高原仁志
がまくり上げる。番手から合わせて出る梅澤を飲み込むと連勝で準決勝へ勝ち上がった。
「昨日の1着で気分が良かった。レース前に雨が降り出して、どうかな?と思ったけど意外にイケましたね。番手から合わせて出られたけど相手は3.57だし勝てると思った。外を耐えて行けてるんだから調子は良いですね」
梅澤後位から2着に入った
鈴木幸紀(写真)
だが表情は浮かない。
「前か中団から組み立てる作戦が取れず…。鷲田くんが一車なのはすぐ確認できたけど、高原くんのまくりはスピードが違った。今日は梅澤さんのおかげ。踏んだ感じはイマイチだけど、気持ちで頑張るしかないですね」
<7R>
野木義規選手
前々に動いた鈴木誠が四番手からバックまくり。乗った
野木義規(写真)
が直線鋭く突き抜けた。
「鈴木くんは流れで前々にやりますといってたけど、あんなに前々に踏んでくれるとはね。まくった鈴木くんが杉山(剛)くんに勝ってたので、すぐに番手から出て行くのをやめた。余裕はありましたね」
2着の
穴井利久
は鈴木のまくりが予想外だったようだ。
「気付いたら(鈴木が)横にいた。油断しました。それでも杉山くんが合わせられるかなと思ったけどね。僕は何もせずにサラ脚だったし、恵まれただけ。調子はまあまあ良いと思います」
<8R>
伊藤保文選手
窪田陽介が打鐘から主導権を握ると、番手の
伊藤保文(写真)
が絶好の展開をモノにした。
「窪田くんはあんなに行ってくれて嬉しいね。後ろは分からなかったけど、湊くんか桐山くんがまくって来ると思ってたら5番(松坂)だったからビックリした。落車続きであまり調子は良くないから、窪田くんの頑張りは涙が出そうなくらい嬉しいです」
湊聖二と桐山敬太郎がからんで二人で大きく外に膨らむ。これで目標を失った
松坂英司
だが、バックで自ら外に持ち出し2着に食い込んだ。
「前が突然いなくなったので、前々に行こうと思った。最後は伊藤さんにかけられて失速しましたね。ラインで決められてないのはよくないけど、デキは良いと思います」
3着の
吉永好宏
だが「失敗ばかりですね」と浮かない表情。
「前がいなくなってビックリしたけど、あとの対応もマズかったですね。僕が外に持ち出せば2着はあったはず。脚は悪くないけど、連日歯がゆい部分がありますね」
<9R>
中川誠一郎選手
吉田敏洋の番手は初手から上田国広と紺野哲也で競りに。それでも吉田が主導権を握ったが、後方で脚を溜めた
中川誠一郎(写真)
が豪快なまくりを決めた。
「吉田は強いので、二次予選で当たるのはキツいですね。今日は後ろ攻めになったら斬らずに脚を溜めようと思ってたし、まくり頃の展開をモノにできなかったら勝つチャンスはないでしょ。今日は雨だったので軽く感じましたね」
井上剛
は中川の強さに舌を巻いた。
「誠ちゃんのおかげですね。任せてたし、エエところで行ってくれた。差せたら文句なしのレースだけど、あれは抜けん」
まくられた
吉田敏洋
だがサバサバした表情でレースを振り返る。
「自分がどうこうより今日は誠一郎の展開だから。ギアを上げて感じは良いけど、今日の展開はしょうがない」
<10R>
有賀高士選手
前受けの稲垣裕之が打鐘過ぎに中団を取り切ると、1コーナーから早めのまくり返し。ライン3車できれいに出切ると、番手の
有賀高士(写真)
がゴール寸前で捕らえた。
「稲垣は1コーナーから早めに行ってくれたし、あれじゃ(逃げた佐藤朋也の番手の)竹内(智彦)くんも成す術なしだね。稲垣さまさまです。走る前から安心感があるし、頼もしいかぎりだね。しっかり抜けたし、よかったです」
稲垣裕之
も差されはしたが2着できっちり準決勝Aへ。ギアを3.71に上げて、しっかり結果を残した。
「まさか佐藤くんがあそこまでフカすとは。一応、中団は確保せなと思ってたし、彼のペースに持っていかれる前に仕掛けようと思ってた。あそこから行けばブロックされても2コーナーの下りで出切れるからね。ギアを上げて昨日より良かったけど、まだフォームがしっくり来ないですね」
細川洋
はしっかりと三番手で食い下がった。
「打鐘で苦しかったですね。本当だったら僕あたりがからまれるところを早めに行ってくれたので。感じは悪くないと思います」
<11R>
石橋慎太郎選手
細切れ戦で目まぐるしく先頭が入れ替わるレースだったが、最終ホームから静岡コンビがタイミングよくカマして後続を千切る。これで絶好態勢になった
丸山啓一
が連勝。「石橋は昨日で感じをつかんでたんですね。ゴールしたときは差したと思ったけど、戻ったらみんなに分からないと言われて不安になった。思いのほか石橋が粘ってましたね」と笑顔でレースを振り返る。
わずかに差されたが
石橋慎太郎(写真)
にとっては会心のレース。「きっかけになった」と復調へ確かな手ごたえをつかんだ。
「今日は自分がタイミングを逃さなければと思ってたし、そのとおりになった。昨日モガいたし、だいぶ感じはいいですね。昨日差されたので、今日は(丸山を)千切るつもりで行ったけどダメでした。(連日差されて)ムカつきますね(笑)」
静岡コンビを追った
神山拓弥
はゴール寸前で力尽き4着に。
「第二先行みたいな感じだったから。けっこう脚を使ってたし、緩んだところをタイミングよく来られてしまった」
浅井康太
は連日見せ場を作れていない。今日も後方に置かれて6着まで、明日からの巻き返しが期待される。
「ちょっとでも前にと思ったけど失敗ですね…。2コーナーから踏んだけど間に合わなかった。準決勝こそ何でもできる展開に持って行って決勝に乗れるように。とにかく出し切ります」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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