『松阪競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:11月13日


 いよいよ今日13日から松阪競輪開設60周年記念「蒲生氏郷杯王座競輪」が開幕した。予選スタートの三重勢は3名が2次予選に、注目の特選は村上義弘、平原康多に大塚健一郎が勝利し、明日14日の「本居宣長賞」に駒を進めた。
 明日もご当地グルメフェアや競輪予想会(3、8、10R発売中)、三重県選手会によるチャリティーオークションを引き続き開催。さらに6R発売中には三重美少女図鑑によるステージイベントも開催されます。明日もぜひ松阪競輪場へご来場ください。


<1R>
海野敦男選手
海野敦男選手
   佐藤龍二が主導権を握ると、番手の海野敦男(写真)が絶好の展開を生かした。
 「佐藤君が頑張ってくれたね。最初に7番(富弥昭)が見えてたのに、次に見たら1番(稲吉)が来てたのでアレッと思ったけど、後ろを見る余裕もありました。今は調子も戻ってるので大丈夫です」
 稲吉悠大は中途半端なレース運びを反省する。
 「出が悪かったので中団に降りた。バック入れた分、最後も仕掛けが中途半端になってしまった。あまり良くなかったですね」


<2R>
飯田辰哉選手
飯田辰哉選手
   後ろ攻めから先行態勢に入った後藤彰仁を福田知也が一気に叩くと、番手の飯田辰哉(写真)が鋭く抜け出した。
 「福田もバックから踏み直してたし、誰もまくって来れないだろうと思ってた。頑張ってくれましたね。僕はそんなに余裕があったわけじゃないけど、抜いても(福田が2着には)残るだろうと思ってた。同期の篠崎(高志)さんも付いてくれて助かった。とりあえず初日を突破できて楽になりましたね」
 逃げた福田知也も2着に粘った。
 「味方が良い車番だったし、中団から行ければあとは展開でと思ってた。キツかったけど、飯田さんに任せてたし、ペースで駆けられました。感じは悪くないですね」


<3R>
 ここでも南関勢がワンツーフィニッシュ。逃げる蒔田英彦の番手から丸山啓一が1着をゲットした。
 「蒔田君のおかげです。松阪記念は相性が良いですね。ジワジワ踏んで差せればと思ってたら、佐藤(真一)君に中を割られて押された感じ。あれがなければ微妙だったかもしれないですね。南関で3レースも続かないと思ったけど、すんなり番手を回れて良かった」
 逃げて2着の蒔田英彦は満足げにレースを振り返る。
 「すげえ嬉しいですね。1レース、2レースで南関ワンツーが決まってたので緊張しました。もっとかかると思ったけど、今日モガいたので明日はもっと回ると思う。ワンツースリーが決まってよかった」


<4R>
田島高志選手
田島高志選手
   後ろ攻めの倉野隆太郎が先行。別線のまくりを完封すると、番手の田島高志(写真)がゴール前で逆転した。
 「倉野の気持ちが嬉しいですね。いつもは抜けてないので、今日は抜けて良かったです。余裕はあったし、風もなくバンクが軽かった。感じも良いですね」
 去年は初日に敗退した倉野隆太郎は2着で2次予選に勝ち上がった。
 「流れが良かったですね。2コーナーでちょっと振っちゃったので、いらんことせんように気を付けます。明日も自分のレースで頑張りたいですね」


<5R>
梅澤謙芝選手
梅澤謙芝選手
   梅澤謙芝(写真)が鮮やかなバックまくりで1次予選を快勝。地元戦で好スタートを切った。
 「良かったです。中団の山田(久徳)君が動かない感じだったので、自分で行かなと思ったけど残り1周で流れが向きましたね。やっぱり初日に負けると1日が長いし、勝ち上がりたいしで緊張しましたよ。感じとしては十分ですね」
 2着の岩本和也は「僕は梅澤さんに付いて行くだけだったし、信頼してました。人気がレースを動かした感じでしたね。僕はちょっと力が入らない感じがあるので明日修正したい」と状態を自己診断する。


<6R>
 橋爪亮の先行にホームから筒井裕哉が襲い掛かる。出切った筒井の番手に浦川尊明がスイッチすると、粘る筒井を直線一気に捕らえた。
 「(三橋政弘に)1回当たって遅らせられたし、動きがスムーズでしたね。ほんとは橋爪君を入れたかったけど、余裕がなかった。前回よりは感じが良いと思います」
 筒井裕哉は3着に沈んで茫然自失。
 「進みが悪かったですね、今日は。あのまま踏まれてたら合わされてたかも。スイッチされた上に差されたら最悪ですね」


<7R>
 中村美千隆が先行するが、本田博をドカして中団を確保した永澤剛が単騎で豪快にまくりを決めた。
 「あそこ(ホームで本田をドカす)は勝負するしかなかった。後ろは分からなかったけど、ワンツー決まったと思ったんですけどね。中村さんも強いし行けるとは思わなかった。配分が詰まって練習できてないけど、1着なんで気分は良いですね」
 中村美千隆は急きょ追加参戦のハンデを全く感じさせない走りを見せた。
 「雨もあって練習はしてなかったし、疲れはなかった。僕はレースが練習だから、脚的にはどうってことなかったですね。持ち味は出せたけど永澤君が強かった。明日はもっと強い人が相手だし頑張ります」


<8R>
 ホームから主導権を握った水谷好宏が鮒田博文の追撃を振り切った。
 「ホームで駆けたときに出し切ってましたね。まだペダリングも戻ってないのでキツいです。スタンディングの練習ができないのでケツを下ろしての練習をしてたから末はマシだった。落ち着いた良いレースだったと思うし、逃げ切れて良かった」
 差せなかったことは悔しいだろうが、鮒田博文は地元記念の初日を突破したことにホッとした表情を浮かべる。
 「踏み直されて抜けなかった。強かったです。今日は緊張してましたね。初日だけはクリアしなきゃって気持ちが強かったので、まずは良かった。これで楽に走れると思う」


<9R>
村上義弘選手
村上義弘選手
   前々に攻めた村上義弘(写真)が番手に柴崎俊光が入っているのも構わず主導権を握ると、そのまま押し切った。
 「積極的に行って正解でしたね。内容も良いレースだったと思います。勝てたからと言って驕らず、また明日頑張りたい。ギアは1晩考えてひらめいたら上げるかもしれません」
 内をすくって海老根恵太から村上後位を奪った柴崎俊光が2着に流れ込んだ。
 「展開次第では駆けようと思ったけど、ゴチャついたのであんな走りをさせてもらいました。(番手に入っても)あれは動かなあかんパターンだけど、脚が溜まらなかったですね。体調は良くなってるし、問題ない。1着が取りたかったけど、交わせなかったのは脚不足です」
 3着には山口幸二がきっちりと続いた。
 「村上が前を取るとは思わなかったけどね。アイツ(柴崎)はセンスの良い走りができるので、それほど心配はしてなかった。まあなかなか上手くいかないけどね。僕はそこそこ、今日は省エネ走行でね」
 海老根恵太にとっては消化不良なレースとなった。
 「競輪祭に向けてっていうのもあるし、どうなっても斬って斬ってになったところを叩こうと思ってた。(斬って斬ってになるのが)微妙に遅かったし、仕方ないですね」


<10R>
高橋大作選手
高橋大作選手
   柴崎淳を鈴木謙太郎が強引に叩いた上を平原康多がホームから一気に巻き返す。番手の高橋を振り切って4カ月ぶりの勝利に笑顔が絶えない。
 「らしい競走ができたんじゃないですか。練習の感じも戻ってたし、調子が悪いと見ちゃってたと思う。あそこで動けてるのは練習の裏づけ。自信を持って走れました。そろそろ迷惑をかけた分を戻さないとね。これで気持ちも楽になりました」
 高橋大作(写真)は改めて平原の強さを思い知らされた。
 「あそこは普通の選手じゃ行かないよ。強いし、キツかったですね。たまに平原に付けると緊張しますね。71のギアだったら離れてました」
 金子真也は加藤慎平の欠場で特選に繰り上がったツキを見事に生かした。
 「流れ一本ですね。前2人のおかげです。脚的にも余裕はありました」
 まくり上げた石丸寛之だったが、「77じゃギアが足りない」と高速レースにギア負けしたようだ。


<11R>
大塚健一郎選手
大塚健一郎選手
   吉本卓仁がホームから小嶋敬二を出させず主導権を握る。武田豊樹のまくりも届かず、番手を回った大塚健一郎(写真)が鋭く抜け出した。
 「卓仁には初めて付いたので、どのくらい強いのか分からなかったけど、踏み出しも良くて強かった。粘りも良いし、(坂本)亮馬や(松岡)貴久にはないタイプですね。頼もしい。ワンツーで良かったです」
 逃げた吉本卓仁も小嶋や武田を相手に逃げての2着なら大金星だ。
 「初手で中団が取れたのも大きかった。ホームで小嶋さんが見えて行かれたと思ったけど、出られたらないと思ってたので踏まないと終わる。焦りましたね。最近は体重を2、3キロしぼってたけど、前回ダメだったので元に戻してきた。ダッシュも付いたかもしれませんね」
 3着には地元の岩見潤が食い込んだ。
 「小嶋さんは行けると思ったけどね。合わされて苦しいかなと思ったし、(松本)大地が遅れてたので3番手に降りた。あのメンバーで3着なら優勝みたいなもん。明日はギアを1枚下げます」
 後方に置かれた武田豊樹の巻き返しは4着まで。
 「ホームで流されすぎて、小嶋さんの動きを見てたら車間が空いてしまった。展開は良かったけど、(吉本の)かかりが良くてまくれなかったです」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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