『松阪競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 2日目編
 
配信日:11月14日


 松阪競輪開設60周年記念「蒲生氏郷杯王座競輪」は今日が2日目。最終11Rの「本居宣長賞」をメーンに2次予選6個レースで準決勝進出を争った。2次予選は本命サイドでの決着が続き、主力メンバーは順当に準決勝へ進出。明日の準決勝でいよいよ決勝戦進出の9名が決まる。
  明日(15日)もご当地グルメフェアや競輪予想会(3、8、10R発売中)、三重県選手会によるチャリティーオークションを開催。6R発売中にはマッキーズによるステージイベントも行なわれます。ぜひ明日も松阪競輪場へご来場ください。


<5R>
園田匠選手
園田匠選手
   初手中団に位置した人気の園田匠(写真)。後ろ攻めの梅澤謙芝にフタをされる苦しい展開となったが、梅澤をドカすとそのまままくり追い込んだ。
  「見た目ほど焦りはなかったですね。逆に風を受けないから。タイミングが取れなかったし、車間も切れなかったけど、とりあえず早めに行けば3着までには入るかなと思ってた。大地さんも3着だったから良かったです。新制度では初、久々に2次予選を入ったけど、良い緊張感があった。勉強になりました」
  前受けから逃げた永澤剛の番手を回った竹内智彦が2着に入った。
  「永澤もかかってたし、良い感じだと思ったんですけどね。イケルと思ったら、すごい勢いで来た。慌てて踏んだけどダメでしたね。すげえなアレは。92は伸びが違う」
  園田マークの松本大地が3着に食い込んだ。
  「ヒヤヒヤしました。あれはしょうがないですね。危なかったけど、最後は思い切り踏みました。熊本記念で準決勝に乗れなかったので、今回は準決勝と思ってたけどノルマ達成。ああ良かった」


<6R>
海老根恵太選手
海老根恵太選手
   7番手に置かれた海老根恵太(写真)だったが、上がり11秒3のまくりで前団をひと飲み。きっちり人気に応えたが、レース後は思いのほかグッタリ。
  「踏んだ瞬間に行けないかなと思いました。やっぱり(後輪のギアが)13枚のほうが合ってますね。今日はスカスカしてました。まだ練習不足なのかもしれないけど、昨日がダメだったのでホッとしました」
  海老根を好追した深澤伸介もホッと胸をなでる。
  「海老根は強いね、やっぱ。駆け出しで離れるのはいつものことですから。この制度になって初めての記念だったし、準決勝が目標だった。とりあえず良かったです。3週間くらい乗れたし、怪我は問題ないです」
  水谷好宏の先行に乗った佐藤成人が内から切り込んできた内藤敦の動きをしのいで3着をキープした。
  「6番(高田大輔)は外を踏むだろうし、3番(内藤)が内から来ると思って警戒してました。海老根はまだかな、まだかなと思ってたら、全然スピードが違いましたね」


<7R>
柴崎淳選手
柴崎淳選手
   蒔田英彦に打鐘過ぎまでフタをされた柴崎淳(写真)だったが、4コーナーから巻き返すと中団キープの石丸後位に降りる。笠松との併走をしのいで石丸のまくりに続くと、直線で鋭く伸びた。
  「8番(蒔田)も目イチで踏んでたのでギアが足りなかったですね。バックで笠松さんと併走になって『すいません』と思いながらも必死でした。最近は初日、2日目に先行することが多いし、今日は逃げて感じを確かめたかった。それができてないのは不安だけど、調子自体は悪くないです」
  まくった石丸寛之は2着で準決勝に駒を進めた。
  「後ろは富(弥昭)さんだと思ってたら、(柴崎に)ズッポリ来られたので強えーなと思った。昨日は中団取りに失敗したし、今日も飛びつくのに脚を使って、そこからだからキツかった。こういうところがレースでしか作れない脚だし、差されたのはしょうがないです」
  3着には笠松信幸が入線した。
  「柴崎は(ホームで)そのまま踏んでいくかなと思った。まさか降りるとは思わず差してしまったら、ちょうど5番(石丸)がまくっていった。柴崎と併走になったので行かせてから立て直したけど、もうちょい冷静に走れたらもっと楽でしたね」


<8R>
福田知也選手
福田知也選手
   人気の小嶋敬二が敗れる大波乱。1着入線した高木隆弘が失格になると、逃げた福田知也(写真)が繰り上がりで1着をゲットした。
  「打鐘で(小嶋と馬場勇が)突っ張るか突っ張らないかとやっていたので、上手くペースに入りました。出られたらチャンスがないし、小嶋さんが来たら地元には悪いけど番手で粘ろうと思ってました。逃げ切れてるんで調子が悪いとは言えないけど、今日は全て高木さんのおかげです」
  4着入線の小嶋敬二だったが、3着に繰り上がって準決勝に進出。首の皮一枚つながった。
  「出が良くなかったですね。フレームが柔らかすぎるので、観音寺で使ってたやつに戻します」


<9R>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
   鈴木謙太郎が打鐘過ぎ一気に主導権を奪う。内で粘る中村美千隆の抵抗をしのいだ伏見俊昭(写真)が直線抜け出し、2車単140円、3連単300円という今日一番の圧倒的人気に応えた。
  「謙太郎は強いから、黙ってついていくだけでした。売れてると思ってたし、オッズも見てなかったですね。(鈴木を2着に)残せて良かった。2コーナーでミッチー(中村)が復活してきたときは危なかったけど、8番(稲吉悠大)のまくりは止まってる感じだったから下手に振ってすくわれないようにした。ラインで決まって良かったです」
  大役を務め上げた鈴木謙太郎もホッとした表情だ。
  「稲吉は(中村に誘導を)斬らせると思ってたけど、誘導が残ってたのでキツかった。引いてすぐに行けばモガき合いにならずにすんだかもしれないし、もう少し楽に行けたかも。ちょっと失敗しました。3着だと思ったけど、久々に先行の決まり手がつきました」
  浦川尊明もきっちりと3番手を死守して流れ込んだ。
  「踏み出しに付いていければと思ってたので、そこだけ集中してました。今日は冷静に走れましたね。内も外も視界に入ってました。ゴール前も伸びてたから、やっぱり状態は良いですね」


<10R>
武田豊樹選手
武田豊樹選手
   筒井裕哉の挑戦を武田豊樹(写真)が力でねじ伏せた。
  「構えて7番手に置かれるのは嫌だった。行けるところまで行って、そこで休んでからまた仕掛けるつもりでした。筒井君とスピードが合って一瞬危なかったけど、伸さんに持ってこられないようにタイミングをずらして行きました。状態は良くない感じがするけど、全てのレースをベストコンディションで走れるわけじゃない。何とか準優を突破して決勝戦に行きたいね」
  2着には筒井マークの三宅伸が食い込んだ。
  「思いのほか筒井がかかってたね。疲れがあるし、僕に余裕がなかった。もう少し波くらい作れれば良かったけど、やっぱりその辺は小倉(竜二)の方が上手いね。それでも武田は強い、ひと味違う」
  太田真一は3着の結果に顔をしかめる。
  「付いてくのは楽だったんだけどなあ。伸さんの動きを見すぎて離れてしまった。何とか抜き返してやろうと思ったけどダメでした」


<11R>
柴崎俊光選手
柴崎俊光選手
   「本居宣長賞」は吉本卓仁が平原康多を出させずホームから先行。人気の村上義弘が内に詰まってしまうと、バック8番手から柴崎俊光(写真)が鮮やかなまくりを決めた。
  「岩見さんには好きに走れと言われてたし、後ろ攻めになるだろうから、一度動いてから考えようと思ってた。2車単でもいい配当だったので、何とかやってやりたいなとは思ってたけど、まさかまくれるとは…。自信になりますね」
  大塚健一郎は2着をキープするのが精一杯だった。
  「卓仁ももう少し早く仕掛けてくれれば僕も仕事がしやすかった。柴崎が見えたときには、もうスピードが違いましたね」
  柴崎の仕掛けに離れ気味になってしまった岩見潤は3着に。レース後は早くも準決勝に気持ちを切り替える。
  「(山口)幸二さんとはガチでいこうと話してたけど、あれではいかんね。意思の疎通ができてなかった。淳なら構えてたけど、俊光の仕掛けは分からなかった。あいつとは2回失敗してるから、気持ちが出たんだろうね。でも勝負は明日からです」
  吉本卓仁は連日見せ場を作っている。
  「4コーナーで踏んでれば大塚さんも仕事がしやすかっただろうけど、まだ早いと思った。平原さんが見えて慌てて踏んだんですけどね。合わせきれて自信になりました」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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