『松阪競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 2日目編

配信日:11月18日
 松阪競輪開設62周年記念「蒲生氏郷杯王座競輪」は2日目。今日は最終11Rの「本居宣長賞」をメーンに2次予選6個レースで準決勝進出をかけた戦いが繰り広げられた。「本居宣長賞」は当日に4回転へギアを上げた浅井康太が連勝。村上義弘、山崎芳仁らも2次予選を突破し、明日の準決勝でシリーズのベストナインをかけた最後の勝ち上がり戦に挑む。
 明日は競輪予想会に日本競輪選手会三重支部による各種イベント。東京ディズニーランド入場券付きペア宿泊券などが当たる未確定車券抽選会などのイベントが予定されています。明日もぜひ松阪競輪場へご来場ください。
<5R>
小林則之選手
小林則之選手
 中村美千隆、神山拓弥の順で前に出ると、最終的に吉本卓仁が叩いて主導権を奪う。番手に岩津裕介、3番手に神山が続き、これで大勢が決まったかに見えたが、小林則之(写真)が6番手から豪快にまくってみせた。
 「何でだろう? 何か伸びるなあ。踏んだら自転車が出てくれる感じ。オーバーワークなんだけど、こんなに練習しないとダメなのかな? 来る前は斉藤健人に調整なしで付き合ってたので、おかげで調子はいいです。良い刺激をもらってます。だんだん疲れも取れてるかもしれないですね」
 神山拓弥が2着に食い込んだ、
 「体の反応はいいけど、仕掛けられないのはダメですね。でも(3番手に)飛びついたときには一杯でした。風があって重かったし、周回中からキツかったけど、厳しいメンバーをしのげてよかったです」
 バック9番手から大外を強襲した山田幸司が本人もビックリの3着に入線した。
 「9番手だし、前は離れてたし、よく伸びたね。自分でも嬉しいです。昨日は感じが悪かったけど、今日は軽かった。でも3着まで来てるとは思わなかったですね」

<6R>
岩本俊介選手
岩本俊介選手
 前受けから車を下げた岩本俊介(写真)が最終ホームから一気のカマシ先行。人気の近畿勢を退けて、見事に押し切った。
 「昨日、行けてなかった分、今日はしっかり仕掛けられた。ホッとしましたね。今は腰痛も出てなくて、だいぶ感触がいい。2センターでは良い感じだったけど、最後は欲が出て(フォームが)ガタガタでしたね」
 井上嵩を制して中団を確保した稲川翔が2着に食い込んだが表情は浮かない。
 「う~んって感じですね。(井上が)踏み遅れたのは分かったので、最低でも中団と思った。昨日よりはいいけど、反省するとこは一杯ある。レースが消極的ですね」
 稲川マークの市田佳寿浩は3着で2次予選を突破した。
 「連日、人気になってるんで、もう少ししっかり組み立てられるよう頑張ります。体調は問題ないんでね。また明日、頑張りますよ」

<7R>
合志正臣選手
合志正臣選手
 打鐘過ぎから竹澤浩司が主導権を握ると、中団から桐山敬太郎が先まくり。合わせて番手から踏んだ萩原操がバランスを崩して大きく外に膨らむと、空いた中コースを踏んだ合志正臣(写真)が直線鋭く突き抜けた。
 「危ない感じはしてました。僕が3着に入るにはあそこしかないと、間を行こうと思ったときの落車だったので避けられた。(渡部)哲男が7番手まで引かず、(須藤誠を)1車飛ばしたのがデカかった。今日は風がキツいけど、前が(背の高い)哲男で助かりました(笑)」
 まくった桐山敬太郎は3着に。
 「竹澤さんがかかってましたね。僕も復帰2場所目でまだ体力的に戻ってない感じ。今日、1枚ギアを上げたけど、それでもタレた。明日もう1枚上げたかったけど、ちょっと考えます」
 萩原後位の西村豊が2着に伸び、2車単、3連単ともに高配当になった。
 「前が失格なので…。でも最後に3番(桐山)を抜けたのが大きいですね。やっぱり2着と3着では違うんで。地元で気合いの差? そうとしか言えないですね」

<8R>
近藤俊明選手
近藤俊明選手
 逃げる鈴木謙太郎に山中秀将がホームから真っ向勝負を挑むと、この両者でモガき合いに。鈴木誠が吉永和生をキメて3番手に降りると、南関3番手の近藤俊明は勢いを殺さず前に踏む。上手くこの動きに乗った吉村和之が混戦レースを制した。
 「悔いの残らないように踏んだ結果が1着でした。笹倉(慎也)君には悪いけど、そこで入れたら3着にも入れなかったと思う。でも連勝は出来すぎですね」
 鈴木後位で内に詰まっていた後閑信一だが、何とか抜け出すと2着に伸びた。
 「謙太郎は良い感じだったけどね。(山中が来るのが)もう少し早くか遅くなら俺も仕事ができたと思う。まくって来たのは分かったけど、(最内で)どうしようもなかった。でも感じはよかったと思う」
 近藤俊明(写真)は3着で準決勝に進出。
 「山中君が早めに仕掛けてくれたんで、僕は勢いを殺さず吸い込まれる感じでいけた。ギアを1枚上げてるし、あそこでバックをふんだらないので。7番(鈴木謙)の前に出たらあとは抜かれても仕方ないと思ってたけど、よく3着でこらえましたね」

<9R>
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
 山崎芳仁の4.33ギアを封じる上手い先行を見せたのは松坂洋平。ホームで山崎を内に封じ込め、バックから仕掛けのタイミングを狂わせると、まんまと逃げ切った。
 「4.33を生かせない展開に持っていきたかったし、作戦どおりでしたね。(山崎が)内に入ったのは見えたので駆けずにいました。上手くペースで駆けられたのでよかったです」
 それでも山崎芳仁(写真)は何とか2着に食い込んだ。
 「松坂ホイホイにひっかかりましたね(苦笑)。筒井(裕哉)君が遅れてて、4番手キープの感じだったし、最初からカマす気でいけばよかった。松坂君はもっと踏むイメージだったし、そこも誤算でした。バックでもまだ仕掛けるタイミングが取れなかった」
 松坂マークの勝瀬卓也は3着。
 「松坂君が強かったね。来ても山崎一人くらいのスピードだった。僕は苦しまぎれに持っていったら離れてしまった。松坂君はオールスターの落車で休んでたとはいえ強い。勝ち上がれてよかったです」

<10R>
村上義弘選手
村上義弘選手
 後ろ攻めの芦澤辰弘以外は誰も動かず、前受けの村上義弘(写真)は3番手で打鐘。2センターから仕掛けて前に立つと、そのまま押し切った。
 「ホッとしました。僕だけ3車のラインだし、スローな展開になるかな。打鐘前くらいでは突っ張ろうかなと思ってました。昨日は混戦に対応できなかったし、体の張る部分が違うので、セッティングとか見直していきたい」
 「村上さんの駆け出しに合わせて番手を狙った」。湊聖二だったが、内に詰まって大バックを踏む展開に。そのまま最後方まで車を下げたが、バックまくりで2着まで食い込んだ。
 「(ホームで)バック踏んだのがエラかったですね。村上さんの先行しそうなタイミングで内を狙ったけど、見つかってしまった。一瞬遅かったですね」
 村上追走の北川紋部は「ファンに迷惑をかけました。明日頑張ります」と神妙な面持ちでレースを振り返った。

<11R>
浅井康太選手
浅井康太選手
 打鐘過ぎから高橋陽介と吉田敏洋で壮絶なモガき合いに。待ってましたの浅井康太(写真)が仕掛けると、当日に4回転に上げたハイパワーで後続を千切り連勝を飾った。
 「今日も展開。モガき合ってくれたので、状態は分からないですね。4回転は重たすぎてゴール前までモガき切りました。でも(前団が)2コーナーでトップスピードになってるところを仕掛けられてるんで踏めてるのかな。(使い続けるかどうかは)朝の時点で。これより冷えたら考えます」
 浅井の踏み出しに不覚を取った岩見潤だったが、「追いかけられなかったけど、その後は余裕があった」と地元の意地で2着に立て直した。
 壮絶なモガき合いを演じた高橋陽介は最後まで吉田を出させなかった。
 「意地でも負けないと思ってました。でも風が強いのでキツかったですね」
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