『松阪競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:11月19日
 松阪競輪開設62周年記念「蒲生氏郷杯王座競輪」は佳境の3日目。今日は準決勝3個レースで決勝進出をかけた最後のサバイバルレースが展開された。これで決勝戦出場の9名が決定。明日の決勝は村上義弘らを相手に、地元の浅井康太が無傷の完全優勝を狙う。
 明日はS級S班の伏見俊昭選手が松阪に登場。7R発売中にトークショーが予定されています。競輪予想会や選手会三重支部による各種イベント、未確定車券抽選会、サイクルTT(スピードチャレンジ)も引き続き開催。最終日も松阪競輪場で迫力あるレースをお楽しみください。
<9R>
市田佳寿浩選手
市田佳寿浩選手
桐山敬太郎選手
桐山敬太郎選手
 松坂洋平が主導権を握り、3番手を稲川翔が取ると、5番手は山崎芳仁と吉田敏洋で激しい争いに。車間を詰めた勢いで2センターから仕掛けた稲川だが桐山敬太郎のあおりで不発。空いた中のコースを市田佳寿浩(写真)が突き抜け、節目の400勝を飾った。
 「やっと400勝ですね。最近はF1が続いてたんで、今年中かなくらいな感じでした。体調、調子が上がってきた中で、1着を狙うレースが続いてたし、400勝は嬉しいですね。もっと早くできたはずって変なプライドはあるけど、また500勝とか偉大な先輩に数字だけでも近づきたい」
 山崎後位から市田のコースに続いた中村淳が2着に食い込んだ。
 「山崎が頑張ってくれました。昨日、(後ろの)関東2人に迷惑をかけたし、その分も今日は気合いが入ってた。バックであんな感じになるのもイメージしてたし、前の2人(稲川、市田)を目がけて、2人を抜くつもりで走ってました。脚はいいかもしれません。(最近は記念の決勝に乗れてるが)乗ってるだけじゃなくて勝ち切りたいですね」
 松坂の逃げを利した桐山敬太郎(写真)が3着で決勝に進出。
 「(松坂)洋平の持ってる電気治療器を使ったら、今日はセッティングも変えずにぴったり来た。バランスが悪かったのかな? (追加で)来たかいがありましたね。今日は洋平が頑張ってくれたし、割られるのを覚悟して車間を空けてました」
 惜しい展開を逃した稲川翔は「前が桐山さんやし、ゴール勝負しかないなと思ってた。絶好なのが苦手な部分があるので、そこは勉強ですね」とレースを振り返る。
 中団併走からまくり不発の山崎芳仁は「松坂が昨日と違って、今日は踏んでた。かみ合ってないですね。競輪祭に向けて良いイメージを持って帰りたいのに…」とガックリ。

<10R>
村上義弘選手
村上義弘選手
後閑信一選手
後閑信一選手
 岩本俊介をキメて中団を確保した村上義弘(写真)が2コーナーまくり。後続を千切って圧勝した。
 「今日は4コーナーをしっかり先頭で回ってくるレースがしたかった。2コーナーで仕掛けたのは悪くないと思ったけどね。大薗(宏)さんを飛ばしにいって時間がかかるよりも(4番手から)と思ったけど、結果的に岩見(潤)さんがしゃくられてしまった。あの形でしゃくられるとは思わなかったし、そこはどうなんでしょうね。明日またしっかり頑張ります」
 高橋陽介の逃げに乗った後閑信一(写真)が2着に。
 「高橋君が頑張ってくれた。もう1回(村上を追うよう番手に)入れてと思ったけどね。俺は余裕があると思います。明日も頑張って、いいものをつかんで帰りたいですね」
 岩本が中団争いに敗れると勝瀬卓也は切り替え、内から岩見潤を飛ばす。村上の仕掛けに続けなかったが、2センターから外に持ち出すと、3着で決勝進出を決めた。
 「岩本君が下がって来たので、前に踏まないとと。岩本君には申し訳ないですけどね。タイミング的に村上さんにつけられなかったので、詰まったタイミングで前に踏みました」
 逃げた高橋陽介は惜しくも4着に敗れたが、レース後はサバサバした表情。
 「押さえ先行で4着なら。村上さんを相手にしっかり主導権を取れたし、力勝負して面白かったです。でもすんなりまくられたので、全然力が違いますね」

<11R>
浅井康太選手
浅井康太選手
合志正臣選手
合志正臣選手
 前受けから7番手に下げた浅井康太(写真)はホームからの巻き返し。合志正臣のブロックをあざ笑うかのように外を踏むと、濱口高彰とワンツーを決めた。
 「濱口さんを信頼して、思い切って行きました。3コーナーで8番(小林則之)が内に入っていったので、ゴチャゴチャになって変なレースもできないのでワンテンポ仕掛けを遅らせた。(前の2レースで)中部勢が上がってなかったので、濱口さんと一緒に決勝に乗りたかった。ほんとは岩見さんも一緒がよかったけど、その分もね。決勝に乗れてよかったです」
 濱口高彰はブロックをかいくぐると、ぴったり浅井を追走した。
 「(合志のブロックを)逃げ回ってました(笑)。僕は(浅井の仕掛けは)付きやすいですね。浅井がこのままだろうから、僕もこのままのギアでいきますよ」
 濱口には避けられたが、すかさず3番手の北川紋部を飛ばした合志正臣(写真)が決勝戦最後の切符をゲットした。
 「(浅井が来たのが)直線だった。僕が持ってくのと一緒に逃げながらだったし、濱口さんに逃げられたので2番(北川)のところ。ちょうどコーナーだったのでよかったです。一発目持っていったときにバランスを崩して危なかった。小野(俊之)さんだったらあんなことないのに下手ですね」
 小林則之は「ラインが2車だし早いと思って3番手をキメた。湊(聖二)がもう少し踏んでくれればと思ったけどね」と3番手に降りた経緯を説明した。
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