『四日市競輪開設56周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:7月14日


 四日市競輪開設56周年記念「泗水杯争奪戦」は佳境に入り、三日目の準決勝戦を迎えた。台風4号が近づくにつれ雨は激しさを増していったが、レースも準決勝を中心に熾烈なバトルが繰り広げられた。
 なお、明日15日の四日市競輪は台風4号の影響により中止順延が決定されましたのでご注意ください。
 明後日の最終日もたくさんのファンサービスとイベントが用意されております。記念クオカードが当たるスピードくじが先着順で配布され、カキ氷無料サービスが北門にて行われます。イベントは縁日風屋台、地元選手会の主催によるローラー試乗会、1レース前には四日市情報組合によるレース展望が予定されております。
 また、特別イベントは新生Bb☆Angelsステージ(5、7、11R発売中)、よさこいソーラン(3、6R)、伊藤克信氏による記念競輪予想会(8、10R)、フリーマーケット、泗水杯表彰式が最終レース終了後に行われます。決勝戦もどうぞお楽しみに。




<8R>
佐々木則幸選手
佐々木則幸選手
   準決勝Cは篠原龍馬-佐々木則幸-柳谷崇のラインが小川将人の反撃を封じて主導権を握る。自力まくりで出た海田和裕にバックで出切られたしまったものの、佐々木則幸(写真)が俊敏にスイッチし直線で追い込んだ。
 「小川さんが意外と早く来たんで焦りました。気にしていなかったんで。バックで海田さんに行かれてしまったから飛び付くしかないなと思ったら、ちょうど小川さんが半車遅れていたから外に持ち出せた。今日は2百メートルくらいしか踏んでいないし篠原君のおかげ。あれだけ行ってくれたからやり易かった。こんな(悪い)状態でも決勝に乗れたんで凄く嬉しいですね」
 好スピードでまくった海田和裕だが、惜しくも佐々木に交わされてしまい決勝進出はならず。
 「小川は行ってくれたけど、番手でへばり付いてしまったんで自分で出た。無理なタイミングで踏んだからすぐに脚が一杯になってしまった。ゴール前、向こう(佐々木)のスピードが違ったんでもうダメだと思いました」


<9R>
渡邉晴智選手
渡邉晴智選手
   9レースは準決勝B。決勝への2つの席を獲得したのは渡辺晴智と山内卓也だった。レースは村上博幸の番手がもつれ、最終的に取り切った渡辺が1着となり、バックから自力でまくった山内が2着に。
 渡辺晴智(写真)は、「来た方の番手と決めていました。まくりだと小野(俊之)に止められてしまうし、(山内)卓也に任せてるにしても初手で自分の後ろにいたしね。1着が取れているし、調子は悪くないと思いますよ」
 会心のまくりを決めた山内卓也は「村上君が早めにカマす展開なら飛び付きを狙ったけど、このメンバーだとペース駆けでスローになるだろうからまくりの方がいいと思った。案の定、番手はダンゴ状になったから引きました。バックで届くと思ったけど、(競っている)小野のあおりを喰らわないようにとりあえずその前まで踏んで、あおりが来ない所来ない所と探しながら行きました。平塚記念以降、F1でも決勝に乗れていなかったんで嬉しいですよ。要所要所で対応ができたんで、体に問題はないみたいですね」
 逃げた村上博幸は「今日は自分が駆ける予定だったけど、先行一車は逆に一番難しいんじゃないかなと思っていた。一周くらいなら皆駆けられる力はあるからね。誘導のペースが上がったのもあったしバンクコンディションも最悪だったけど、オーバーペースにならないように巧く駆けたつもり。それで負けたんだから仕方ない」と納得の様子だった。


<10R>
井上昌己選手
井上昌己選手
成田和也選手
成田和也選手
   10レースからは3着権利となる。大方の予想通り、チャレンジャーの松山桂輔が思い切って主導権を奪う。中団からまくった石丸寛之の更に外を成田和也が力でねじ伏せ、そのまま押し切るかと思われたが、八番手の井上昌己(写真)が直線で強襲した。
 「前が早く仕掛けてくれたんで助かりました。今日はレースが作れなかったから反省しないと。今回は練習不足だしダメだと思っていたけど、逆に良い休養になったのかも」
 成田和也(写真)は呼吸を整えてから記者の質問に答える。
 「押えるのにかなり脚を使ったからキツかったですね。6番(大久保義郎)が離れていたんで、石丸さんを追いかける感じで行きました。浜口(高彰)さんのブロックがくるので外を踏んだから4コーナーもキツかったですね。でも、脚は日に日に良くなっていますよ」
 有坂直樹は成田に詰め寄るも交わせず3着。
 「雨で前が何も見えなかったよ。外を踏んで差せなかったけど、それ以上に成田が強かった。よくあんなに外を行ってくれたよ」


<11R>
小嶋敬二選手
小嶋敬二選手岩見潤選手
岩見潤選手
   最終11レースは小嶋敬二(写真)が大雨をものともせずにまくって楽勝。
 「雨がもの凄いし、照明が当たって光ってしまい前が全然見えなかった。最後、兵藤が持ってくると思って外を踏んだしキツかったよ。疲れは変わらず抜けないね。明日は順延なんですか? ゆっくり休もうと思うけど、気は緩められないからね」
 岩見潤(写真)は今回はきっちりとマークし、三度目の正直となった。
 「付いていくのに必死だったけど、兵藤(のブロック)に対応できたし日に日に状態は良くなっているのかな。決勝に乗れたけど、小嶋さんの後ろは優勝に近そうで一番遠い位置だからね。でも明後日、晴れたら良い勝負ができるかも。頑張りますよ」
 3着には前田拓也が入った。
 「ホームで小嶋さんが仕掛けたときに、市田君は付いていけない感じだったから悪いけど切り替えさせてもらった。自分で追ったから車間が空いたけど何とか追い付いた。あとは兵藤のブロックに気をつけるだけだったけど、岩見君の所に行ったからラッキーだったね。今回は調子は普通かなと思ったけど、昨日も走れているし体は反応している」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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