『四日市競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:8月16日


 先月のサマーナイトフェスティバルは新田康仁の優勝で幕を閉じたが、激闘の余韻がまだ残るなか明日(17日)から開設57周年記念競輪『泗水杯争奪戦』が開幕する。欠場が数名出たものの、上位選手は元気良く検車場入り。S級S班の神山雄一郎、渡部哲男をはじめ、武田豊樹、村上義弘、井上昌己ら豪華メンバーがそろった。本日の前検日から最終日まで、舞台裏の選手の様子をレポートいたします。どうぞお楽しみに。
  なお、今回も記念競輪を盛り上げるべく、たくさんのファンサービスとイベントが用意されております。まずは4日間を通して、オリジナルクオカードが当たるスピードくじが配布され、その他『開運!カキ氷』の無料サービス、『現役選手がサポートする脚力測定』が行われます。
  また、明日初日は、オオクワガタプレゼント(50名様)抽選会(10時30分から先着100名に抽選券配布)、葛城ユキ&MACKジョイントライブ(4R発売中)、選手会三重支部トークショー(9R発売中)、葛城ユキライブステージ(10R発売中)が行われます。お楽しみに。


<1R>
 オープニングの1Rは実力拮抗で混戦模様だ。そんな中、ラインの長い引地正人が主導権取りに意欲を燃やす。
  「練習はいつも通りだったけど、感じは悪くなかったですよ。記念だとF1よりもずっと気合が入るし頑張りたい!」
  対戦するのは中山健。こちらのラインも朝生真吾-晴山裕之がガッチリと後位を固める。
  「6月、7月と配分が開いている時があったので、最近はしっかりと乗り込めている。ここに来る前は街道でいつも通りの練習だったけど、状態は悪くないし自分の力を出し切れば結果は出るはず。四日市は前回、初日に1着が取れているので明日も頑張りたい」


<2R>
高橋雅之選手
高橋雅之選手
 

 2レースは自力型では高橋雅之(写真)が競走得点で一歩リードしている。
  「首が痛くて前回は欠場しました。でもその分しっかりと練習できましたよ。明日は最低でも中団以内は取りたいですね。S級に上がってもレースでは余裕があるし、自力まくりも出ているので状態は良い」  川島勝は5月、6月と落車が続いていたが、最近になってようやく状態が戻ってきた。
  「落車が続いてそのイメージをずっと引きずってきたけど、最近になってそれが大分取れてきました。打撲した手に痛みがあったり、体のバランスを崩していたけど、練習では大分感じが良くなってきました」



<3R>
 3レースの旭啓介は一時調子を落としたが、ギアを下げてから成績が戻ってきた。
  「函館記念の後は疲れが出て、夏バテが重なったりで調子を落としてしまった。観音寺からギアを4.17から4.00に落としたら体が楽になったし、疲れも取れてきた。前回からは中1週間くらいあったのでいつも通りに練習してきました。明日は自分の力を出し切るレースをすれば何とかなると思います」
  競走得点では若干劣る大江美行だが、旭と中野功史のスキを突いて確定板に上がりたい。
  「いつも通り練習してきました。ここは初勝利した相性の良いバンク。セッティングも決まってきたし、明日は頑張りたい」


<4R>
 4レースは川口直人を。前回の平塚では736着と不本意な結果を残しただけに、今回は気持ちを入れ替えてきた。
  「最近は勝負所で周りを見てしまったりと消極的なレースが続いてしまった。練習での裏付けがなく自信もなかった。でも、今回はしっかりと練習ができているので大丈夫だと思います」


<5R>
山本健也選手
山本健也選手
   5レースの山本健也(写真)は、4月松戸、5月立川で立て続けに落車し、完全に流れが狂ってしまった。近況は大きな数字が並び大敗続きだ。
  「練習での感じは良くなっているし、タイムも前と変わらないくらいに戻っているんですけどね。何でなのか自分でも分からないんですよ。レースでは力んでいるのか、末の粘りがないですね。今はレースをこなして感覚を戻していく我慢の時期だと思っています」


<6R>
大澤雄大選手
大澤雄大選手
   6レースは現在、乗りに乗っている大澤雄大(写真)を。7月大垣で準Vすると、8月京王閣では村上義弘を破ってS級初優勝を遂げた。
  「前回の決勝は最後に前に4人くらいいて、これを抜ければ何とかなるなと思ったけど、まさか優勝するとは。直前の練習で落車して左足が痛かったのに。記念開催は今回で2回目。前回は大宮記念で、地元で気合が入りすぎてしまい、練習をやりすぎてしまって本番では全くダメでした。今回、体は全く問題ないので良い結果を残したい」



<7R>
 7レースは地元の松岡彰洋、田島高志を上位に引き込むべく、倉野隆太郎が大役を任された。
  「前2場所は今ひとつ掛かりが良くなかった。バックを取れていないし、自分のレースをさせて貰えていない。出切ってしまえば自信があるので、自分は最初の踏み出しが肝心。今回は金子(貴志)さんと高地トレをし、その後は若手の合宿に参加してしっかりと練習してきた。弥彦が終わってからはほとんど家にいませんでしたから(笑)。しっかりと休養もとれたし、合宿の成果を出したい」と意気軒昂だ。


<9R>
浅井康太選手
浅井康太選手
   9レースは地元のエースに成長を遂げた浅井康太(写真)に注目が集まる。検車場に姿を見せると一斉に報道陣が群がった。
  「前回の地元記念は一次予選だったし、今年は特選に乗れて嬉しい。今回は良いレース内容で勝ち上がりたいし、そろそろ記念の決勝に乗りたいですね。この後、オールスターもあるし勢いを付けたい」
  相手は好調を維持する石毛克幸だ。
  「前回も川崎から2週間くらい空いたからしっかりと練習ができました。調子は良い意味で変わってないですね。前回の四日市は車が出ていたし、このバンクは大叩きしたことがあまりないんです」



<10R>
石橋慎太郎選手
石橋慎太郎選手
   10レースは好調が続く石橋慎太郎(写真)を。前回、サマーナイトで落車した石橋だが、直近は花月園、平塚を連覇し勢いは止まらない。
  「サマーナイトの初日で落車しているイメージが、まだ頭の中に残っていますね。ちょっと怖いけど、このバンク自体の相性は良いので心配はないと思います。周りからは調子が良いねといわれるけど、流れが良いだけ。明日は(村本)大輔さんが付いているし思い切っていきたい」
  不振にあえいでいた渡部哲男だが、親王杯決勝3着で表彰台入りを果たすと小松島記念で2度目の記念制覇。8月の松山も危なげなく優勝し、完全復活を果たした。
  「ずっと練習をやっていたけどなかなか結果が出なくて苦しかったけど、小松島の優勝が良いきっかけになった。石橋君と対戦するのは久しぶり。彼が調子を上げてからは初めてです」


<11R>
合志正臣選手
合志正臣選手
   11レースの井上昌己は別府記念を優勝し、中4日で今開催に参戦する。
  「疲れは正直残っていますね。日に日に取れていけば良いけど。中4日しかなかったからしっかり乗り込んでいないけど、体調は問題ないと思う」
  番手の合志正臣(写真)は親王牌、小松島記念と続けて落車。こちらも体調が気がかり。
  「状態は良くないけど、来たからにはしっかりと走ります。四日市は全プロの競技で来て以来。普通のレースで走ったのはF1開催で、そのときは失格しました」
  地元の柴崎淳は「いつも通りに練習してきました。踏んだ感じは良かったし、気負わずにいきたい。去年の記念は内に詰まってまくれず初日で敗退。今年は良い所を見せたい」と淡々と質問に答えるものの、やや緊張気味の様子だった。
  相手は武田-神山の茨栃コンビ。両者ともに落車後で体調が気がかりだが、武田豊樹は「怪我はつきものですから。今は体を作り直している最中だけど大丈夫だと思います」。神山雄一郎は「落車して擦過傷は大丈夫だけど、膝の打撲が少し気になるくらい」。まずは一走した後、状態を見極めたい。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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