『四日市競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:8月19日


 四日市競輪、開設57周年記念競輪『泗水杯争奪戦』は後半戦に入り、三日目の準決勝を迎えた。日に日にレースは激しさを増していったが、そんななか最終レースでは地元の柴崎淳が奮闘し、見事に決勝戦へ駒を進めた。
 いよいよ明日は決勝戦。最終日もたくさんのファンサービス、イベントが用意されております。まずはオリジナルクオカードが当たるスピードくじが先着1000名様に配布され、その他『開運!カキ氷』の無料サービスと、現役選手がサポートする『脚力測定』が行われます。また、明日20日は、MACK&Evening glow ライブステージ(4R発売中)、滝澤正光氏トークショー(5R、9R発売中)、伊藤克信の四日市けいりん耳より情報(8R、10R発売中)、泗水杯表彰式(最終レース終了後)が行われます。どうぞお楽しみに。


<8R>
渡部哲男選手
渡部哲男選手
   1着権利の準決勝Cは高橋雅之がジャンで渡部哲男を叩いて先行。南関勢が懸命に逃げる一方、巧く中団を取った渡部哲男(写真)が力で捻じ伏せた。
 「昨日のこと(前受けから引いてまくり不発)があったんで、今日は後ろ攻めから一回自分で動いてから攻めようと思っていた。村本(大輔)さんが付いているので高橋君も早めにくるだろうから、来れば中団から。来なかったら4コーナーから逃げて、抜かれたら仕方ないと思っていた。そうしたら作戦通り、高橋君が早めに叩いてきた。今日はバック追い風だから、早めに2コーナーから仕掛けても3コーナーからもう一回伸びるから何とかなるなと。今日は作戦通りに走れました」
 柏野智典は懸命に追い込むも渡部を交わせず。
 「自分の所に競り込んでくると思ったけどすんなりでしたね。まくりに絶対離れると思っていたけど、楽に付いていけたんで3コーナーでは抜けるかなと。点数が10点以上も上の合志(正臣)さんが前を回してくれたし、自分が踏まないことには合志さんにもチャンスがないから思い切り前に踏みました。でも、村本さんの横に並んでから渡部君は流して余力を残していたから抜けませんでした」


<9R>
石橋慎太郎選手
石橋慎太郎選手
   9レースは2着権利の準決勝Bで、石橋慎太郎と吉田敏洋の番手がそれぞれもつれる展開に。レースは最終ホームでカマシを決めた石橋慎太郎が、神山雄一郎と吉田の追撃を振り切った。1着で決勝に駒を進めた石橋慎太郎(写真)だが、状態があまり良くないようで表情は冴えない。
 「吉田さんがあんなに流すとは思わなかったし、あそこで行くしかないと思って仕掛けたけど、バックで脚が一杯になってしまった。踏んだ感じは昨日より悪いし、初日に戻ってしまったみたい。最後は何とか気持ちで押し切った感じです。脚は重たいし、踏み出しと粘りの両方が足りないですね。調子が良ければ優勝を狙うと言えるんだけど、今回は強気にはなれませんね。明日はとにかく自分の力を出し切るだけです」
 踏み出しで離れた神山雄一郎だったが、別線の番手も離れていたため吉田の番手奪取に成功。これを目標にして直線でしぶとく追い込んだ。
 「石橋君のダッシュが良くて。でも離れてはいけないよね。バックは前が流れるから付いていて苦しかった。最後は何とか2着に入りたくて必死でした」
 吉田敏洋は惜しくもタイヤ差で3着に敗れた。
 「番手にいたのが神山さんでしょう。自分を残すような踏み方ではないから、どうしようもないですよ」と悔しがる。


<10R>
山口幸二選手
山口幸二選手
高橋大作選手
高橋大作選手
   10レースは志村太賀が浅井康太を突っ張って主導権を奪い、東のラインで上位が決まったかと思われた。しかし、浅井を捨てて切り替えた山口幸二(写真)が、3コーナーから内をすくっていき直線で鋭く突き抜けた。
 「浅井は志村を何度かやっつけているし、今回もと思ったんだけどね。100パーセントモガキ合いになると思っていたし、それでも浅井が強いと思っていた。だからレース前に『後ろから来たら全部止めてやるし、残してやる』と浅井に言ったんだけど、まだまだ修羅場が必要なのかな。自分は前回に続いて感じは良いし、レースが良く見えている」
 志村に乗った高橋大作(写真)が2着に入る。
 「5番(浅井)は初手で中団にいたから、自分達が押さえたら早めにくると思った。でも、出切らずに(浅井が)自分の所にきたから焦った。ジャンで少し離れてしまったし、向こうが山おろし気味になっていたからキツかった。もう少ししっかり付けていれば楽に持っていけたね」
 3着には一丸安貴が入った。浅井康太は立て直し、直線で迫ったが惜しくも4着。レース内容を反省する。
 「もう少し自分に力があれば…。ジャンのときにすでに志村さんに合わされていた。どうしようか考えていたけど策はなく、山口さんに付いていけばコースが空くかなと思ったけど…。いつも準決勝が壁になってますね。この失敗を生かして次はしっかりと走りたい」


<11R>
柴崎淳選手
柴崎淳選手
武田豊樹選手
武田豊樹選手
   11レースは武田豊樹が先行。柴崎淳、大外に村上義弘がまくってバックでは自力型3車による壮絶な力勝負となった。結局、中団からまくった柴崎淳(写真)が地力を発揮し、先頭でゴールを駆け抜けた。
 「前のレースで浅井さんが負けたので、自分がやってやろうと気合が入りました。中団に入って村上さんが車を外しているのが見えたから、無理やり踏んでいきました。レースは良く見えていたけど、内容がダメですね。武田さんが前を斬ったらすぐに行くべきだった」
 まくられたものの、武田豊樹(写真)は粘りを発揮して2着に踏み止まった。
 「本当は若い5番(柴崎)が俺のレースをしなきゃいけないんだけどね。まくられたけど、もう少し状態が仕上がっていれば合わせることができたレースだったから不満はないですよ。オールスターまでに仕上げられれば良いし。明日は昔を思い出して主導権を狙っていきたい。神山さんの勝利(700勝)に貢献できるように、なおかつ、自分のためにも良いレースがしたいですね」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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