『四日市競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:10月25日


 四日市競輪場開設58周年記念「泗水杯争奪戦」が開幕した。初日から落車や失格が発生したが、後半に入るとレースは落ち着き、力と力の対決に場内は大いに盛り上がった。今日は特選3個レースを中心に一次予選が争われました。
 なお、本場ではたくさんのイベントが用意されております。四日間を通して、オリジナルクオカードが当たるスピードくじ(先着順)が配布されます。また、明日26日(月)は四日市競輪応援隊長「MACK」ライブステージ(4R発売中、6R発売中)、グラビアアイドルステージイベント(5R発売中、9R発売中)、選手会三重支部による自転車組立競争(8R発売中)、脚力測定会(11:00~)など、たくさんのイベントが予定されております。こちらもどうぞお楽しみに。


<1R>
佐藤明選手
佐藤明選手
   水谷好宏が予想通り主導権をにぎり、番手の山田晃久に絶好の展開となった。しかし、水谷が直線で失速。最終バックでドン尻の佐藤明(写真)が3コーナーから内をスルスルと抜け、直線で中を突き抜けた。
 「あきらめかけたし、5着くらいには入ろうと思ったけどまさか頭まで行くとは。今日はバックが重たいんで先行選手は苦しいかも。最後は前が皆、止まった感じでした」
 先行した水谷好宏は4着まで沈んだ。
 「顔見せでホームが軽かったから、そこでスピードに乗せようと。巧くスピードに乗ったけど、バックが向かい風で重たくて。3コーナーで後ろから来ているのが分かったから踏み直したけど、思ったほど粘れなかったし最後は一杯だった。末のなさがレースに出てしまったね」


<2R>
原司選手
原司選手
   2レースは西村尚文が池崎太郎を突っ張って先行。原司(写真)が番手まくりを慣行して1着をゲットした。
 「今日は突っ張るふりをして中団を取って、後ろからのまくりに合わせて出る作戦だったけど、西村があんなに早く行ってくれると思わなかった。西村は調子を落としているけど頑張ってくれたね」
 2着は佐藤晃三。山内大作の三番手から切り替えると、直線で伸びてきた。
 「本当なら山内君のまくりを待たなくちゃいけないけど余裕がなくて。山内君が外をけん制したときに離れてしまった。脚にきていたんで、そこでバックを踏むよりは、追い付いた勢いで行ける所まで行こうと。山内君には悪いことをしましたね」
 山内大作は3着で辛うじて二次予選へ駒を進めた。
 「(原の)番手まくりは分かっていたんで、慌てて出るよりは溜めてから直線で交わす感じで行こうと思った。でも、あんなに(西村が)早く行くとは思わなかったですね。石井さんが付いているし、もう少し早く行っても良かったんだけど、タイミングがずれてしまった。でも、3着に入れたんでよかったですね」


<3R>
 3レースは小堺浩二が六番手確保から力強くまくって快勝した。
 「今日は8番(森田康嗣)に中団を渡す訳には行かなかったし、あの位置にこだわりました。作戦通りいったし、あとは8番のまくりに合わせてでました。今日は体が重たかったけど、良いスピードでいけましたね」


<4R>
  4レースは西谷岳文の番手に平原輝弥がはまる予想外の展開となった。番手の平原に展開が向いたが、ライン三番手の木村悦久が直線で突き抜けて1着。
 「平原が赤板でよく突っ張ってくれたね。初手でけん制が入ったから、道中で結構脚にきてましたよ。でも、最後にうまくコースが開いてくれたんで良かった。今回からギアを上げた(3.64→77)んだけど、まだ踏み慣れていないし、レースの流れに対応できていない。調子はまだつかみきれてないですね」
 平原輝弥は2着。記念で初めて二次予選進出を決めた。
 「初手で誰も出ないから自分が前を取って、そこからはもう突っ張るしかないと思っていた。とりあえず、西谷君を突っ張ってから、あとは誰が来ても三番手に入れるでしょう。一旦突っ張って、来たら三番手だし、来なかったら自分が先行しようと思っていた。でも、あんなに後ろから来るんだから西谷君は強いよ。今日は番手に入れてもらえたのが全て。後ろに二人付いてるし、出ないといけないんだろうけど、番手に入って脚が一杯だった。でも、結果的にラインでワン・ツー・スリーが決まったんでよかった」


<5R>
山中貴雄選手
山中貴雄選手
   山中貴雄(写真)が堂々の逃げ切り勝ち。レースは西本直大が前を押さえると、その上を山中が叩いてペースに持ち込み、後続を振り切ってゴールした。
 「8番(西本直)が突っ張って抵抗してくると思ったけど、すんなり出られたんで。ローラーでアップしているときは脚が重たかったけど、実際走ってみたら軽かったですね。すぐにペースに入れられたし、あとは後ろからくる気配だけを気にしてました。まだ記念は2回目だけど、小松島、ここと予選を突破できている。四日市はバンクが軽いイメージがあるし、準決勝に行きたいので明日も頑張りたいですね」


<6R>
北幸博選手
北幸博選手
   6レースは最終バックで落車のアクシデントが発生したが、先制した中部ラインは難を逃れた。最後は田中雅史の番手から北幸博(写真)―松岡彰洋が抜け出して地元ワン・ツーとなった。
 「田中君が頑張ってくれたし、これ以上ない展開だったね。今回はバッチリ練習してきたし、やり過ぎっていうくらい乗ってきた。最近はずっと成績が良いから、その流れを止めないようにと思ってたんで初日に勝てて良かった」
 田中雅史は4着に沈んだが、大役を果たしホッと胸をなでおろす。
 「今日は先行を意識してたし、練習もしっかりとできたので自信があったんですけどね。早めに出た分最後にタレました。もう少し落ち着いて駆けたかったけど、地元の二人がワン・ツーでよかったですよ」


<7R>
小橋秀幸選手
小橋秀幸選手
   7レースは佐々木雄一が先行。番手の小橋秀幸(写真)が車間を斬って佐々木を援護すると、直線で余裕をもって追い込んだ。
 「自分としてはもう少し離してしてから踏めば(佐々木が)残ったのかもしれない。疲れがあるけど、今日は佐々木君が行ってくれたおかげ。掛かってましたよ」
 2着は梶山裕次郎。田中誠のまくりに乗り、直線でしぶとく伸びてきた。
 「今日はまくりで良いと思ったけど、さすがにヤバいと思いましたね。ここは直線が長いから、(田中の後ろで)我慢してから踏みました。最後はしっかりと踏めていたんで調子は悪くないと思う」
 逃げた佐々木雄一は7着となり、明日は二次予選B回り。
 「いつもカマされているし、行かれてしまっては意味がないので、今日は2センター過ぎからワンテンポ早めに仕掛けました。今回はレース間隔が空いていたから変な不安がありましたね。最後は脚が一杯。苦しいときは直線が長く感じますね。後ろが1着を取ってくれてよかった」


<8R>
中村光吉選手
中村光吉選手
   地元の柴崎俊光はまくり不発に終わった。8レースは大塚玲の先行に乗った為田学が柴崎のまくりを好ブロックし、直線で追い込んで気合の1着。
 「今日は大塚君の頑張りに尽きるね。南関なのに、東っていうことで行ってくれたし、自分は前に踏むだけだったからね。後ろの手島(達矢)君も内をしっかりと閉めてくれてたし、今日はラインのおかげで勝てました」
 柴崎追走から中村光吉(写真)が追い込んで2着に入る。
 「今日は柴崎が脚を使わずに良い位置が取れればいけると思ったんだけどね。タイミング的に俺の所に(ブロックが)来ると思ったよ。地元戦だからって練習しすぎるとオーバーワークになるので、今回はいつも通り練習してきた。あとは地元の気合で何とかしようと思ったけど、勝ち上がれてよかった」
 柴崎俊光は為田の執拗なブロックに屈したが7着に踏み止まり、二次予選へ首の皮一枚つながった。
 「今日は予定通り中団中団のレースだったけど、楽に勝てる展開ではなかったですね。行けるかと思ったけど為田さんのブロックがすごくて。あれがなければ行ってた思う」


<9R>
 9レースは永井清史の先行を五十嵐力があっさりとまくって快勝した。
 「中団を取れたけどまくれる自信はなかったんですけどね。バンクが重たかったけど2コーナーから必死で踏んだら思いのほか車が出ましたね。晴智さんに抜かれなかったから調子は良いと思います」
 渡邉晴智は五十嵐を交わせず。
 「すんなり駆けた永井をまくるんだから五十嵐は強い。あれは抜けないよ。4コーナーで後ろを見たら(望月)永悟がいなかったからアレって思った。ライン3人で決めたかったね」
 永井清史は首をかしげる。
 「感触をつかみたかったから今日は先行しようと思っていた。始めに踏み過ぎたのもあるけど、今回は体が重たいですね。ホームまでは良かったんだけど、そこからが…」


<10R>
内藤宣彦選手
内藤宣彦選手
   ジャンで柴崎淳がカマして主導権を奪った。飯野祐太が迫ると番手の山口幸二がこれをブロック。大勢は決したかと思われたが、飯野の番手から内藤宣彦(写真)が強襲して1着をさらった。
 「調子自体は良くなかったんですけどね。先月にヘルニアが出てしまい、練習ができていなかったし、A級の子にも負けてたくらいだから。だからビックリですよ。でも、我慢して練習していたのが良かったのかな。良いスピードで入っていけましたね」
 山口幸二は惜しいところで勝ち星を逃した。
 「柴崎は弱気な割には良い競走をしてくれたね。飯野をどかしてすぐに後ろから来ると思ってたけど、7番(内藤)がすごいスピードできたね。自分も残しながら踏んでいたから行かれてしまった」
 松岡健介は七番手に置かれたが、スピード良く2着(同着)に飛び込んだ。
 「柴崎がもう少し追い出しを掛けてくれば叩いたけど、踏んで行ったんで。飯野君も行く気配が全くなかったから七番手で脚を溜めていくしかなかった」


<11R>
諸橋愛選手
諸橋愛選手
   平原康多が王者の貫禄を見せ付けた。前受けから七番手に下げると、すぐさまホームから巻き返し、あっさりと前団をまくり去った。
 「ジャンで新田さんに前に入られたのは誤算でしたね。でも、予想してたよりも大分体は良かったし、出切ってからも余裕がありました。調子が悪いときはあそこ(最終ホーム)で行けないしね。セッティングも決まりつつあるし感じは良いですね」
 諸橋愛(写真)が2着に入り人気に応えた。
 「踏み出しで離れたけど、頑張って頑張って何とか追い付きました。今日は珍しく緊張しましたね。調子はまあまあですかね。康多は強い」
 東口善朋3着に入り、明日の優秀競走「フォーリンカップ」に駒を進めた。
 「平原君の番手に飛び付こうと思っていた。ホームで見えたから踏んだけど行かれてしまった。諸橋さんが離れていたし、もう少し前に踏めていればすんなり番手に入れたね。でも、上のレースで権利が取れたし、レースの流れが見えているから調子は良いと思う」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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