『四日市競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:1月30日
 四日市競輪開設61周年記念『泗水杯争奪戦』が1月31日に開幕する。S級S班からは長塚智広と、追加の深谷知広の2名が参戦。渡邉一成、新田祐大、中川誠一郎ら昨年のロンドン五輪出場メンバーを筆頭にS級の豪華メンバーが開催を盛り上げます。
 初日は先着800名様にスクラッチカードを配布。クオカード、大入袋が当たります。場内では、井上茂徳氏によるオープニングトークショー(特設ステージ、10:20~10:40)。競輪小僧さんのお笑いトークショー(6R・10R発売中)とイベントも盛りだくさん。四日市競輪場に足を運んで、熱いレースとともにお楽しみください。
<1R>
池田良選手
池田良選手
 1月に昇級した河端朋之はワールドカップ(メキシコ)へ参戦。その後は24日から27日のナショナルチームへの合宿を経ての当所記念参戦となる。
 「(渡邉)一成さんにも、相当仕上がってるねと言ってもらえたんですが、自転車競技と競輪はまったくの別物。展開がある競輪は本当に難しい。池田君と決まるように、しっかり走りたいですね」
 その池田良(写真)は、前走の和歌山記念で準優勝。今節も注目の存在となりそうだ。
 「前回は流れも良かったです。和歌山記念のあとは地元に戻って普通に練習してきました。怪我をしていないのが大きいですから。でも予選スタートだし、一番大事なのは初日予選だと思ってます。ここで負けていることも結構あるし、集中して走りたいですね」

<2R>
 中村雅仁はメンバー表に金澤竜二の名前を見つけてニガ笑い。
 「金澤君とは前回の松阪F1でも、初日と2日目に同じレースだった。着順としては1勝1敗だったけど、こうも続くと意識してしまう。先輩の(松本)大地さんが付くし、いつも通り積極的に行くだけ。2次予選にしっかり勝ちあがれるように考えてレースをしたいです」
 金澤竜二もメンバー表を見て「また中村さんと対戦ですね」とまずは一言。
 「誰が相手になっても、自分がやることは大きく変わらない。対戦が続いても、あまり意識しないように。調子の良し悪しはよく分からないけど、とにかく持ち味の先行で力を出し切りたいですね」

<3R>
阿部大樹選手
阿部大樹選手
 阿部大樹(写真)は前走の1月西武園から丸刈りスタイルにイメージチェンジ。その西武園では久々の決勝進出を果たしている。
 「西武園の前の防府F1で、情けないレースをしてしまい、自分への戒めで、気合を入れるために髪の毛をカットしました。その効果じゃないと思うけど、地元でいい走りが出来たし、準決勝の1着は自信にもなった。流れも良いし、脚の動きも良かったので、ここでもそれを出せたら良いのですが」
 地元の古田義明、小西誠也に前を任された高橋和也は緊張の面持ち。
 「ここ2場所はF1戦で初日予選で8着が続いてしまった。内容面はしっかり反省してきました。ここは地元の2人にも任されたし、後手を踏まないように考えてレースをして、力を出し切りたいですね」

<4R>
 東龍之介はF1戦、記念と初日のレースでは好走が続いていたが、前走の千葉では初日予選6着と大きな数字を叩いている。
 「前回(千葉)は関東地方の雪の影響があって、輪行バックに自転車を詰めての参戦だった。いつもと勝手が違って変に疲れを残したままだった。原因はそれだと思うし、今回は大丈夫だと思います。今回は予選、2次予選をしっかりとクリアして、準決勝でトップクラスの人たちと走れるように頑張りたい」

<5R>
 岡崎智哉は静岡記念で予選、2次予選を2着、2着と好走した。今節は更なる結果を求める。
 「静岡記念は、田中(孝彦)君と新田(康仁)さんの2段駆けを相手に何もできなかった準決勝以外は、まずまずの競走が出来たかと思います。最近は、戦法も先行とは決めてません。まずはタイミングを逃さず、自分の力を出し切るように走りたいですね」
 榊枝輝文は守澤太志を目標に差し脚発揮を狙う。
 「守澤君との連係は彼が前にS級に居た時に何度かありますね。彼は強いし、最後はなんとか抜いたかなってイメージです。もっと強くなっていると思うし、初日から期待したいですね。同期で同じ班だった山崎(充央)さんが、自分の後ろに付いてくれるみたいだし、気合が入りますよ」

<6R>
 過去に2度、当所記念を制したことがある地元の柴崎淳。近況は102点台まで競走得点を落としており、当所記念をきっかけに巻き返しを狙いたいところだろう。
 「記念の予選は、S級に上がりたてのころ以来かな。かなり久しぶりですね。対戦相手の機動型(小川祐司、矢口大樹)はみんな調子が良さそうだし、自分も気を引き締めて。2次予選にしっかり勝ちあがれるように、まずは初日のレースに集中したい」
 林巨人は同期の柴崎を目標に得てニヤリと表情が緩む。
 「淳とは何度も連係してるし、強さは知っているつもり。大きなギアを踏むようになって、踏み出しがキツイけど、そこさえ乗り越えれば大丈夫だと思います。自分は、今期こそS級1班の点数を狙いたいけど、初日は淳を信頼して付いていきます」

<7R>
坂口晃輔選手
坂口晃輔選手
 地元の坂口晃輔(写真)は検車場へはリラックスムードで登場した。初日は竹内雄作との連係からスタート。
 「自分は気負うタイプじゃないし、地元記念だから頑張るではなく、普段通りの力を出せるようにですね。竹内君は1度連係して抜いたことがあります。同級生だし、変に気を遣わずに自分のレースをしてくれれば中部の3人で決まると思います」
 竹内雄作は地元の坂口、上田裕和の地元両者の命運を託され、表情が引き締まる。
 「前回の高知はフレームを以前使っていたものに戻して、着順以上に感触は良かった。地元勢が後ろに付くけど、自分が勝てないようでは、後ろの人も生きてこない。初日は自分が勝てるような組み立てで、ラインで決まるように頑張りたいですね」

<8R>
井上嵩選手
井上嵩選手
 地元勢を差し置いて、予選メインに抜てきされたのは井上嵩(写真)だ。
 「自分のことはあまり強いとは思ってませんが、(予選メインは)光栄な事。でも、何だか恥ずかしいですね。期待されてこのレースを走らせてもらえると思うし、その期待に応えられるように頑張りたいです。今回は、普段の練習からお世話になっている長塚(智広)さんと同じ開催ですし、同じレースで前を走らせてもらうまでは負けられないと思ってます」
 山田庸平は「届いたばかり」と言うニューフレームを携えての参戦。
 「まだ届いたばかりで乗り込んではないけど、軽く練習で乗った感じは凄くよかったので、持ってきちゃいました。ヨコの動きも嫌いじゃないけど、実戦で新しいフレームの感じをつかみたいし初日はタテに動く事を重視したかった。でも、予選のメインレースだし、勝ち上がるために、身体が勝手に反応することもありそうですね」

<9R>
渡邉一成選手
渡邉一成選手
 ワールドカップ(メキシコ)のケイリンで銀メダルを獲得した渡邉一成(写真)。1Rの河端と同様にナショナルチームの合宿を経て、当所へと乗り込んできた。
 「競輪の自転車は久々になるけど、あまり気にするタイプではないですので。初日はラインが3車になったのも心強いし積極的に行きたいですね。ワールドカップや合宿で追い込んできた身体に、ここでうまく調整や修正を施して、次のG1(全日本選抜)にもっと良い状態で走れるようにしたいですね」
 新田康仁は前走の静岡で念願の地元記念Vを達成した。流れ良く当所戦に参加する。
 「地元の後は、疲れをとって、その後はしっかり練習できたと思います。前回はマーク戦ばかりだったし、今回は自力をしっかりと出したいですね。自分で動いて、良い流れを継続させて、松山の全日本選抜に乗り込みたいです」
 前期はS級2班で常に予選スタートだった守谷陽介。久しぶりに記念開催の初日特選レースに名を連ね、安堵の表情を見せる。
 「良かった、無事に特選からスタートできますね。前回の一宮F1はもの凄く風が強かったけど、そんな中で3日とも先行できたし良い刺激を脚に入れられた。全日本には出られないけど、地元のF1があって、ダービーに出られることが決まったので、気持ちは今から入ってます。競走得点が低くて、まだまだチャレンジャーの立場だと思うし、初日から思い切った競走で風を斬りたいですね」

<10R>
川村晃司選手
川村晃司選手
 S級S班の長塚智広は、静岡記念を欠場しているが、体調面は「大丈夫」と一言。
 「今回は新田祐大、渡邉一成に次ぐ3大ダッシュマンの1人だと思う井上(嵩)君と一緒。練習を一緒にやってるし、強さは信頼している。心強い後輩と同じなので楽しみな開催ですね」
 川村晃司(写真)は1月取手で優勝。続く岐阜で準優勝とF1戦では抜群のパフォーマンスを発揮している。
 「練習ではクランクを伸ばしたり、ギアを上げたりといろいろ試しているんですが、なかなかしっくりこない。体調面は12月の高松くらいからずっと良い感じを維持できていると思います。行けるところからしっかりと仕掛けたいですね」
 大宮記念の準決勝で落車した木暮安由は、前回の一宮で初日特選こそ9着と叩いたが、準決、決勝と連勝で優勝している。
 「一宮の初日は落車の影響がどこまであるか半信半疑の状態だった。思ってた以上に、影響は無くて、結果的に優勝することが出来ました。全日本も控えているけど、ここで良い走りが出来ないとG1では通用しませんからね。4日間ともしっかりと力を出し切りたいです」
 関東地区の長塚と木暮が別線勝負と聞き、佐々木則幸は木暮を初日の目標として定めた。
 「前回の地元F1はずっと番手だったので。番手からの競走なら、なんとかなると思うけど、自力を1度も使ってなかったので不安はありました。木暮君が空くなら喜んで付かせてもらいたい。勉強させてもらいます」

<11R>
中川誠一郎選手
中川誠一郎選手
 静岡記念で落車した地元のS級S班・浅井康太に代わって、同じ中部地区のS級S班・深谷知広が追加参戦。
 「追加でレースに参加するのは、デビューした頃に特班、特進をした時以来なので、ほとんど初めてと同じですね。イベントで京王閣記念に行っている時に連絡があったので、直前の練習は出来ていませんが、中部地区の開催なのに、S級S班が長塚さんだけだと、長塚さんの開催になってしまう。自分は静岡記念で一度も先行できていないし、G1の前にレースを走りたかった。体調は日に日に良くなっています」
 初日から深谷との連係となった朝日勇は緊張感たっぷりといった表情を見せる。
 「メンバーを見た時から胃が痛い。自分の体調うんぬんより、深谷君の踏み出しに死ぬ気で集中して付いていかないと。連係は名古屋記念でありますね」
 新田祐大は1月平、向日町とF1戦を2連覇。ナショナルチームの合宿を経ての参戦だ。
 「F1の優勝は先輩達や後輩たちに援護してもらって優勝することができました。ワールドカップには行ってませんが、ナショナルの合宿で自分のモチベーションと体調を確認できた。今年はG1に出るだけでなく、獲ることを目標にしてますし、記念でもいい結果を出せるように頑張りたい。今回はG1の直前だけど、良いメンバーがそろっているので、その中で自分の力がどこまで通用するか確かめたいですね」
 中川誠一郎(写真)もワールドカップ、ナショナル合宿を経ての参戦。
 「競輪は1月の立川で(845着と)良い所が無かったのですが、冬場の自分はこんなものだと思ってます。寒くて回転が上がりにくい時期は苦手で。今は競技用の身体になっているけど、G1も始まってくるし競輪用の身体に少しずつ戻したいですね。初日は目標(吉本卓仁)が居るので、付いていくことに集中です」
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