『四日市競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:2月17日
 四日市競輪開設62周年記念「泗水杯争奪戦」は3日目。今日は準決勝3個レースで決勝進出をかけた最後のサバイバルレースが繰り広げられた。11Rは浅井康太、柴崎淳の地元コンビがワンツー。決勝戦ではこの地元コンビに金子貴志、大竹慎吾まで加わる強力なライン構成で関東勢や飯野祐太を迎え撃つ。
 最終日は深谷知広選手がゲストで登場。山口幸二氏とトークショー(12:18~、13:55~)を行います。さらに山口幸二氏のレース展望(14:31~)や第2回四日市競輪場食堂グランプリの結果発表や未確定車券抽選会も予定されています。注目の決勝戦は四日市競輪場でお楽しみください。
<9R>
矢野昌彦選手
矢野昌彦選手
大竹慎吾選手
大竹慎吾選手
 人気の根田空史、鈴木誠が最終2コーナーで落車するアクシデント。大竹慎吾のあおりを物ともせずバックからまくった矢野昌彦(写真)が決勝進出一番乗りを決めた。
 「ちょうど行こうと思ったところであおりがあったけど、脚は軽かった。昨日、一昨日に比べたら今日は楽でしたね。脚を溜められたし、道中が楽だった。地元G1(高松宮記念杯)の選考期間中だし、12月に点数を落としたので。できれば記念を獲りたいですけどね」
 一ノ瀬匠の逃げに乗った大竹慎吾(写真)が2着に入った。
 「根田君が絶対飛んでくるだろうし、波を作らないといけないと思ってました。矢野君の勢いがすごかったので止まらなかったし、伸び負けた。2着に踏み止まったのは練習の成果とギアが合ってるからだと思います。今回はリラックスして、集中して走れてますね」
 矢野マークの朝倉佳弘は3着で決勝進出を決めた。
 「矢野君のまくりは大竹さんのブロックで浮きかけてたけど、僕は矢野君の後輪目がけて踏みました。千葉の2人が落車して素直には喜べないけどね。今は怪我が治りきってないんで、記念優勝とかよりラインに迷惑をかけないようにしっかり仕事をしないといけないですね」
 逃げた一ノ瀬匠は「夢を見たですよ。ガシャンと音がしたとこで逆に踏んでしまった」と直線で力尽き5着に。
  九州3番手を回った梶山裕次郎は「経験不足ですね。内を締めてるのに脚を使ってしまった」と惜しくも4着で決勝進出を逃した。

<10R>
金子貴志選手
金子貴志選手
藤田竜矢選手
藤田竜矢選手
 後ろ攻めの松川高大を出させず、中団から愛敬博之が先行。中団から先まくりに出た松川に合わせて金子貴志(写真)が番手から踏み込むと、大外をまくって来た藤田竜矢も出させず愛敬の頑張りに応えた。
 「練習仲間と一緒に走れたし、愛敬は2周前から行ってくれた。嬉しかったですね。松川君が来たときに僕も無理やり出て行ったのでキツかったし、2センターでその外を来てた藤田君のスピードがよかったから行かれたと思った。顔見せで張りがなさ過ぎると思ったし、自力では厳しかったと思う」
 大外をまくり上げた藤田竜矢(写真)が2着に食い込んだ。
 「愛敬君がなかなか駆けないんで、カマそうとも考えたけどそんな勇気はなかった。中団の松川君がどこまで行けるかを見ながら踏んで行った。今日はよかったですね。金子さんがあの位置にいるんじゃ厳しい。最後は力負けです」
 藤田竜マークの山田敦也が3着に食い込んだ。
 「口が空かないようにと思ってた。付いては行けるけど、抜けないと思った。藤田(竜矢)さんは落ち着いてるし、デキがいいですね。僕も後ろで付いて行けたし、最低限のことはできた。記念の決勝は久々で記憶にないです」
 中団から先まくりに出た松川高大は8着。
 「後ろ攻めから斬って逃げるか、出られたら(中部ラインの)どこかに飛びつくつもりでした。初日に見せたから警戒されてたんですかね。厳しい展開になったけど、力勝負はできたので」
 九州後位から坂口晃輔の後ろにスイッチした前反祐一郎だが「坂口が(朝倉を)振って戻ってくるときにバランスを崩した。あれを見てしまったのが…」と優出のチャンスを逃した。

<11R>
浅井康太選手
浅井康太選手
柴崎淳選手
柴崎淳選手
 人気の地元コンビは前受け。後ろ攻めの郡司浩平、中団の飯野祐太の順で前に出ると、そこを一気に柴崎淳がカマシ先行。続いた浅井康太(写真)が上手くけん制しながら後続の仕掛けを狂わすと見事に柴崎とワンツーを決めた。
 「淳とワンツーは初めてだし気持ちよかった。抜きに行くのが早いかなと思ったけど、力で残ってくれました。(金子も含め)中部3人でしっかり決勝に乗った。それはよかったですね。明日は優勝を狙う? もちろんです」
 柴崎淳(写真)も浅井の前回りという大役をきっちりと務め上げた。
 「初手が理想の形になりましたね。打鐘前からフルで。すかさず休まず行きました。バックはきれいに回せたし、やるだけやったでしょ? 浅井さんのことを信頼してました」
 決勝戦最後の切符は3番手の飯野祐太とその後ろから中を割る堤洋とのデットヒート。堤の追撃をわずかにしのいだ飯野祐太が3着で決勝進出を決めた。
 「予定してなかった中団が取れたし、斬ったところを斬って先行態勢に入ろうと思った。浅井が前で振ってて行きづらかったし、これはダメかなと思ったけど、最後は堤さんに押してもらった感じです。脚の感じは日に日によくなってます」
 惜しくも優出を逃した堤洋は「スタートが全て。中団でいい位置が取れたと思ったけどね。抜けなかったのはしゃあないです」。サバサバした表情でレースを振り返った。
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