『四日市競輪開設63周年記念(GIII)レポート』 最終日編

配信日:2月24日
 四日市競輪場開設63周年記念「泗水杯争奪戦」は2月24日、4日間に渡る熱戦に幕を下ろした。シリーズのベストナインが激突した決勝戦は浅井康太が後方8番手からまくって快勝。地元記念連覇を成し遂げた。
決勝戦 レース経過
 号砲が鳴ると浅井康太がS取りを制して誘導後位へ。初手は浅井―村上博幸、岡田征陽―武田豊樹の後ろを平原康多、内藤秀久、大塚健一郎で競り、浦川尊明―稲村好将で周回を重ねる。
 赤板前で岡田が上昇すると、浅井は後方まで車を下げる。岡田がそのまま誘導を切り1センターでレースを掌握。武田後位は変わらず入れ替わり立ち替わりながら競りが続いている。岡田は浅井を警戒しながらスローペースで駆けていたが、打鐘の3コーナーからトップギアに入れ先行態勢に。浅井は後方8番手で前との差が4車身以上離れるも、車間を詰める勢いで最終1センターから巻き返す。武田も躊躇することなく2コーナーから番手まくりで応戦するが、武田後位は依然もつれたままで離れてしまう。浅井は抜群のスピードで前団との距離を一気に縮めると2センターで武田を捉えた。浅井は勢いそのままゴールし、2年連続で当所記念優勝を飾った。浅井マークの村上がしっかり続いて2着。力勝負に敗れた武田は3着に終わった。

浅井康太選手
浅井康太選手
 関東勢が5車で鉄の結束。浅井康太(写真)にとっては厳しい戦いが予想されたが、立ちはだかる厚い壁を見事に打ち破った。番手まくりの武田豊樹を後方から圧巻のスピードで抜き去り、地元記念連覇を飾った。
 「すごくうれしいですね。準決勝はかなり緊張したけど、決勝はなるようにしかならないと思って走りました。前を取れたのが大きかったですね。早めに仕掛けようという気持ちがあったし、それが結果につながった。ホームから思い切って踏んで、武田さんを3コーナー過ぎに捕らえられた。一瞬、休もうかと思ったけど、力勝負しました。武田さんの踏み直しがきつかったし、横を通過するときが一番苦しかった。何とか乗り越えられて良かったです」
 昨年の当所記念は完全優勝。今年も大きな重圧の中で主役の座を守り抜き、最高の結果を出した。
 「記念の優勝は去年の四日市以来で1年ぶりですからね。四日市しか獲れないと言われないように。今年の目標はG1でもG3でも3着以内に入ること。中2日で玉野記念があるし、しっかり頑張ります」

 村上博幸がきっちり2着に流れ込み、SS中近コンビで連を独占。今シリーズは未勝利ながら4日間すべて確定板に上がった。
 「前の競り合いはよく見えてました。浅井のスピードはすごかったですね。大きな声援が力になったんじゃないですか。浅井の執念でしょう。ワンツーが決まって良かった。今開催はかなり収穫がありました」

 岡田征陽の先行に乗った武田豊樹は最終2コーナーから番手まくり。激しい踏み合いの末、浅井に飲み込まれてしまった。
 「見てのとおり。踏み遅れてしまった。浅井の展開になりますよね。でも、ラインとして戦う以上は仕方がない」

 武田の後位は初手から3車で競り合い。平原康多は懸命に外を追い上げたが、武田に続けなかった。
 「3車(の競り)は忙しかった。勉強になりました。浅井を引き出してしまう形になってしまうと思ったけど、外を追い上げるしかなかった。苦しかったです。悔しいけど次につなげたい」

 関東勢の先頭を自ら志願した岡田征陽は赤板過ぎから果敢に主導権を奪ったが、ラインから優勝者を出せなかった。
 「ラインのみんな仲間なんで、自分の役割をしっかり果たそうと思っていました。もう少し浅井を引きつけて、うまく駆けられれば良かったんですけどね。力不足です」
ゴール
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