『被災地支援競輪四日市競輪開設65周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:2月24日
 四日市競輪場を舞台に、平成28年熊本地震被災地支援・開設65周年記念「泗水杯争奪戦(G3)」が2月25日に熱戦の火ぶたを切って落とす。S班は地元の浅井康太に、全日本選抜を優出した稲垣裕之の2名が参戦。他にも木暮安由、新山響平、竹内雄作、稲川翔、山田英明ら豪華メンバーが集結した。明日から4日間、激戦を繰り広げます。
 開催を通して本場ではたくさんのファンサービス、イベントが予定されております。初日はあずま太鼓のウェルカム演奏(10:00頃~、南入場門にて)や、「日本エレキテル連合」によるお笑いステージ(1回目は12:40頃~、2回目は14:12頃~、ドリームステージにて)などのイベントを予定しています。25日から始まる「泗水杯争奪戦(G3)」をぜひ本場でお楽しみください。
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 今期から初のS級に昇進した伊早坂駿一。初戦の千葉こそ大きい着を叩いたが、前回の小倉では291着と好走を見せた。初の記念シリーズでも全力を尽くす。
 「前回は一般戦とはいえ、S級初勝利を挙げられたし、自信になりましたね。初の記念でこれだけS級戦士がいて、ピリピリして気が引き締まります。どこまでやれるか楽しみです。今回も力を出し切ることを意識していきます」
 対する北川大五郎は、今期からS級に返り咲き。前回の西武園では逃げて二度の確定板入りと、手ごたえをつかんだ様子。
 「西武園の初日は疲れていたけど、2日目からいい感じでいけました。(今期は)ちょこちょこ思ったような走りができているけど、まだまだですね。したいことをして、着も付いてこれるように。伊早坂君とは初めてですね。強いので、負けないように頑張ります」

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廣田敦士選手
廣田敦士選手
 地元のトップバッターは廣田敦士(写真)。プレッシャーを力に変えて、期待に応える。
 「不安はあるけど、予選は突破したいですね。先輩達と走りたいので、まずは勝ち上がらないと。(前回の小倉を392着でS級)初戦に比べたら、希望が見えてきました。少しずつ、つかめてきましたね。しっかり先輩達にアドバイスをもらって勝ち上がりたい」
 八谷誠賢は、前回の佐世保を217着。準決では箱田優樹らから逃げ切る力強い先行を披露した。
 「前回は追加で、今回は中2日。つまっているけど、良い流れをつかめて、気持ちは乗っています。(四日市のイメージは)いっぱい走っているから、どうっていうこともないですね。前回の廣田君のレースを見てましたけど、良かったですね。初日からしっかり頑張ります」

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 武井大介は今年に入って大ブレーキ。ここで悪い流れを断ち切るか。
 「膝を痛めていて。調整程度にして競走にいくと、2日目くらいから痛くなってきますね。全日本(798着)は点数が低いし3番手だと厳しい。前が強くてもなかなか。でも、記念だと番手を回れるので、今回は流れをつかめれば。脚は痛くても、抜き差しをできる感じはある」
 今期初S級の小林史也は、ここまで毎場所で確定板入りとまずまずの滑り出し。しかし、当の本人は慎重なコメント。
 「(S級は)厳しいですね。力不足です。もうちょっと(成績を)伸ばしていきたい。(比較対象は)今は同期です。(今期は同期が多く)初日が同期じゃなくてよかったですね(笑)」

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志智俊夫選手
志智俊夫選手
 志智俊夫(写真)は12月玉野を完全Vや、1月大宮記念を優出など完全復活。初日は同県の後輩・長尾拳太を目標に勝機を見出す。
 「(今までは)体が悪かった。ボロボロで錆びついていましたね。磨き直したら、やっと地金が見えてきました。前よりかは(体も動く)。ここまでは普通に練習をしてきました」
 山下一輝は4場所連続で初日をクリア。状態は悪くなさそうだ。
 「今期は初日をクリアできているけど、その後が。ボチボチですね。ここまでは、(小田原G3から)中2日で前回(伊東)だったので。連戦の疲れもあって軽くやってきました。(四日市は)12月に走って悪かったけど、その時は四日市を走るのが久しぶりだったので。疲れも大丈夫です」

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 山本直は、小田原G3で行われたケイリンエボリューションを221着。本業でも結果を出したいところ。
 「小田原は逃げて優勝できたし、ちょっとだけ自信になりましたね。ここまでは11日あったので、がっつり練習をしてきました。(状態は2月の)伊東から良かったんですよ。今回もいい感じのままです。初日は積極的に頑張ります」
 金子幸央は2月取手を333着など、徐々に復調。初日は自慢の機動力を生かして一次予選突破を狙う。
 「前回(小田原G3)は、(813着で)残念だったので、今回は頑張りたいですね。状態は良いと思う。(後ろが別地区でも)自分の走りをするだけ。(四日市は)良いイメージがありますね。今回で走るのは3回目なんですけど、前の2回とも決勝に乗っています」

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 嶋津拓弥は11月玉野でS級初Vを飾るも、続く西武園で落車。幸い怪我は軽症も、フレームがダメになってしまった。
 「落車は問題なかったけど、フレームがダメになってしまって。状態も悪くはないんですけど、着が付いてこないですね。でも、(立川から新車にして)だいぶ馴染んできました。練習もやってきました」
 小笹隼人はヤンググランプリを準V。点数ではリードを許すものの、一発を秘める。
 「(前回の大宮は389着だったが)500バンクが苦手なので。寒いのも苦手。ここまでは山田久徳さんと沖縄にいって、3日間練習してきました。北の方にいって街道メインで。ゆっくり戻ってきているとは思います。初日は、しっかり力を出し切れる様に先行基本で」

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小川真太郎選手
小川真太郎選手
 小川真太郎(写真)は今年に入って成績が上昇。前回の豊橋でも準Vを挙げて自信を深めた。
 「(近況は)何も変えていないし、たまたまですよ。でも、いい方向にはいっていると思います。ここで結果を出せれば。準決勝まではいきたいですね。(状態は)豊橋と変わらない。あれからもっと練習もできました。今回は同期が多いし、楽しみですね」
 中村一将は今ひとつ波に乗れない状況が続いている。
 「最近は番手を回ることもあるけど、自分が任されたなら、ラインの競走に徹するだけ。ここまでは練習をしてきました。(感触は)いつもと変わらないですね。(近況の状態は)成績を見たままです。なかなか乗っていけないですね。風が来るのを待ちます」

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 今年は一息の柴崎俊光。それでも、大事な地元記念に向けて状態を上げてきた。
 「最近は流れが悪いですね。でも、状態はボチボチ戻ってきていると思います。ここらへんで流れを変えていきたい。(このメンバーで)チャンスはあるね。とにかく、取りこぼさないようにします」
 川村晃司は、全日本の2日目に白星。強風が吹き荒れる中、打鐘から先行して見事逃げ切った。
 「全日本で(1着を取って)結果として表れて、手応えになりました。状態は徐々に良くなってきていると思います。普通に練習はできているし、一戦、一戦戻していければいいですね」
 メンバーを見て「厳しいですね」と口を開いたのは真船圭一郎
 「川村さんは戻ってきているし、なんで特選じゃないんですかね。でも、練習はバッチリしてきました」

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取鳥雄吾選手
取鳥雄吾選手
 取鳥雄吾(写真)は前回の小倉を113着などムード良好。勢いそのままに、今シリーズも暴れ回るか。
 「小倉は調子が良かったです。全部、緩んでいる感じがしました。でも、行き方は反省です。なんだかんだで、調子が良くなってきていますね。(近況は1着が目立つが)負けて帰るのが嫌だから、どうにかして1着を取ろうと。それができていますね。ここまではちょっと休み気味だったけど、気持ちもリセットできました。今回はいけるところまでいければ」
 竹村勇祐は、1月松山記念で2連対など状態上向き。ここ一番で力を発揮する侮れない存在だ。
 「初日は佐藤(佑一)さんの番手で。(近況は)まとまっていますね。普通に走れば、大丈夫って思っています。でも、成績がいいわけではないので。ここまでは(冬季移動先の)競輪学校で普通にやってきました。(新山響平や坂本貴史らがいて)すごい練習環境はいいですね。四日市は前回、夏にきました。(成績は悪かったが)その時より調子は良いので」

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木暮安由選手
木暮安由選手
 ここからがシリーズをリードする特選組によるレース。木暮安由(写真)は全日本を2381着。惜しくも決勝進出は逃したが、最終日に横山尚則の番手から白星など、まとめてみせた。
 「今回は追加なので、調整はしていないです。前回の全日本は3番手だったり、人の後ろだったので。前の人のおかげですよ。自分でやって1着を取りたいし、常日頃から、自分でやる準備はしています」
 全日本では2日目に今年初白星を挙げた竹内雄作。それでも、準決勝で敗退しただけに、硬い表情で全日本を振り返る。
 「全日本は最後がダメだったし、尻すぼみですね。(収穫は良い所と、悪い所の)半々です。ここまでは普通にいつも通りですね。変わらずにやってきました。みんな強いし、落ち着いてレースができれば」
 追加配分で地元記念に参戦が決まった坂口晃輔。気合十分で今シリーズに臨む。
 「取手(全日本)の次の日に追加が入りました。地元記念を走れるんで嬉しいですね。練習はそれなりにやっているし、何とか戦える力は付いていると思います。地元勢が沢山優参できるように、初日から盛り上げたい」

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浅井康太選手
浅井康太選手
 浅井康太(写真)は全日本選抜で優出を果たすなど、高いレベルで安定。今シリーズは先を見据えて4日間を戦い抜く。
 「一昨日の練習で(柴崎)淳の調子も良さそうだったし、初日は淳の好きなように。ラインを考えて走ってくれれば、2人とも生きていくと思う。(4連覇は)意識していないです。どこを走っても、記念は一緒なので。それよりも、G1終わりで走れるかとか、体調面とかを確認して。それが次(ウィナーズカップ)へのステップアップになると思います」
 山中秀将は怪我による長欠から復帰して、ここが4場所目。前回の全日本選抜では2連対と状態は良化してきている。
 「ウエイトも、練習も怪我する前より良くなってきました。平記念は良い中でいって、大敗して帰って。取手(全日本)は不安だったけど、2日目、3日目は仕掛けられた。でも、G1とかだと警戒されないし、動かさせてもらえるけど。記念とか、F1とかで本命になって受ける立場のレースの時に、そういうレースができれば」
 坂本貴史は強敵相手に一矢報いたい。
 「自分の調子も良いし、何とか伏見さんと決められるように。伏見さんとは寬仁親王牌ぶりですね。追加は(2月の)21日くらいに入りました。(冬季移動先の)競輪学校に帰って、休んでいる時に連絡が入って。2日間休んで、あとは練習。上積みはあると思います」

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稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
 稲垣裕之(写真)は鎖骨のプレートを取り除いて臨んだ全日本を見事優出。今シリーズも初日から全力投球を誓う。
 「ここまでは用事が沢山あって。調整の面では万全ではないけど、走るからには集中したい。いつも自力の準備はしていますし、久しぶりの自力勝負で楽しみですね。新山君との対決も楽しみですし、負けないように」
 稲川翔は前回の高知を無傷で制覇するなど復調の一途。それでも、自己評価はあくまで厳しい。
 「満点にはほど遠いですね。でも、満点になることはないけど。練習でも、めちゃくちゃ良くなってきたって、もともと思わないタイプですし。レースで練習以上のモノが出るタイプなので。考えてから動いているうちは、体が付いてきていない。それができるようになったら、調子が良くなってきたことだと思います」
 輪界のニュースター・新山響平が、近畿勢に真っ向勝負を挑む。
 「全日本は疲れましたね。でも、だいたい4日間長い距離を踏めたし、練習になりました。(自分の競走を)見直すこともできました。一定のペースで走っていたので、強弱をつけて走れるように。初日は先行でいきたいです。力を出し切って、通用するかどうか」
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