『福井競輪開設71周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:7月10日

 福井競輪開設71周年記念「不死鳥杯」は7月10日に3日目が行われた。準決勝3個レースをメインに熱戦が繰り広げられた。S班の郡司浩平を筆頭に、古性優作、三谷竜生、山口拳矢らベストナインが出そろった。11日の決勝戦でシリーズの頂点を決める。
 最終日も有観客開催となります。ご来場の際は、各種感染防止対策にご理解とご協力をお願い申し上げます。

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古性優作選手
古性優作選手

岩津裕介選手
岩津裕介選手
 前受けから突っ張ろうとした脇本勇希を望月一成が赤板の2コーナーで叩いて先頭に立つ。4番手に収まった脇本は最終ホーム前から反撃に出るが、東龍之介が強烈にブロック。最終2コーナーから自力に転じた古性優作(写真)が豪快に前団を飲み込んだ。
 「望月君と脇本君は先行選手なので、体力がある限り力勝負すると思ってました。脇本君が張れていったので、僕はもう自力で行った感じです。あんまり良くはないですね。ペダルに体重が乗ってない感じ。日に日に修正してるんですが、ちょっと物足りないですね。ラインに助けてもらっている。感じたことはあったので、修正して明日(最終日)いいレースをしたい」
 後方8番手からまくり上げた皿屋豊は不発。そのスピードをもらった岩津裕介(写真)が2着に突っ込んだ。
 「徹底先行が2人いたので、皿屋君は落ち着いて緩んだところで仕掛けてくれるかなって。脇本君が浮く感じになって、皿屋君は思いっきり踏み込めない感じで、本来のスピードじゃなかったですね。自分は普通に走れてるのかなって思います」
 打鐘で坂本亮馬にすくわれて古性と連結を外してしまった松岡健介は最終2コーナーですくい返して懸命に追いかける。最後は岩津に交わされたが、3着で決勝に進出した。
 「後ろが(坂本)亮馬でいずれ来るなって思ったけど、思いがけないところで来られた。技術的には物足りないけど、すくわれてリカバリーはできているので、脚は仕上がっている」

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山口拳矢選手
山口拳矢選手

森田優弥選手
森田優弥選手
 後ろ攻めから切った森田優弥を中西大が赤板の2コーナーで押さえて逃げる。中団の4番手を確保した森田が最終2コーナーからまくるが、その上を山口拳矢(写真)がまくり追い込んで1着。シリーズ3連勝で勝ち上がった。
 「ああいう展開になるなって思ってました。隙があればカマシも考えていたんですけどね。流れが早かったけど、脚は使っていなかったので上手く吸い込まれるように行けました。スリップだけ気をつければ届くかなって。周りはしっかり見えてました。決勝はどこかで見せ場とか存在感を見せられたらなって思います」
 中団先まくりの森田優弥(写真)は山口の強襲に屈して2着。
 「前は厳しいと思っていたので、後ろから切って位置を確保できればって思っていました。(山口に)負けたくなかった。悔しいです。まくり切れたのは良かったんですけど、山口君がどこから来たのか分からなかった。今日(3日目)が一番体は動けたのかなって思います」
 中西大の先行を利した村田雅一が3着に食い込んだ。
 「(中西)大は脚を使わずに出れた。ペースに入った感じだったんですけど、(森田が)上を走っていてスピードが違いました。最低限、ハコは飛ばそうと。責任のある位置だったので緊張しました。脚自体は軽くていいですね」

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郡司浩平選手
郡司浩平選手

三谷竜生選手
三谷竜生選手
 中団から先に動いて赤板過ぎに飛び出した藤井栄二に大石剣士がすかさず襲いかかる。打鐘で大石が藤井を強引に叩いて主導権を取る。郡司浩平(写真)がしっかり続くが、内藤秀久を弾いた三谷竜生がこの3番手にスイッチ。後方でためていた金子哲大が好スピードで前団に迫るが、最終バック前から番手まくりを打った郡司がしっかり合わせ切って3連勝を飾った。
 「藤井君も積極的に来るだろうし、大石が行けるところでしっかり行ってくれた。そこは評価するべきですね。外から(金子が)見えて、大石も失速しているところだったので、前に踏む選択をしました。1着を取らないといけない立場なので、シビアに踏ませてもらいました。体の状態はいいので、あとは(新車と)かみ合ってくれれば」
 最終ホームで郡司の後位にスイッチした三谷竜生(写真)がそのまま2着に流れ込んだ。
 「南関勢を出させたら厳しいので、藤井君はやる気でした。藤井君がしっかり踏んでくれていたので、どっかのタイミングでは合うかなと。(3番手に切り替えて)思ったより脚がたまらず、自分の中では進んでいる感じがしなかった。昨日(2日目)よりは軽く成っているし、良くなっているとは思います」
 金子のまくりは不発となったが、齋藤登志信が三谷に続く形で3着に。
 「金子君に任せて。頑張ってくれる以上は、自分にもチャンスがあると思ってました。郡司君が番手で、あそこまで行けてますからね。内藤君に余裕があったら、あそこに入れなかったと思う。前があっての結果ですけど決勝に乗れて良かったです」