『福井競輪開設57周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:7月28日


 開設57周年福井記念「不死鳥杯」は後半戦となる3日目に突入した。決勝への最後の関門となる準決勝A、B、C4個レースをメインに、熱戦が展開された。伏見俊昭や手島慶介、渡部哲男らファイナリスト9名が決定し、明日はいよいよ決勝戦が争われる。
  最終日もプロフェッショナルチアリーダー「TEAM Spark」によるチアリーディングショーやはずれ車券抽選会、井上茂徳氏による公開スタジオなど、ファンサービス、イベントが盛りだくさん。ぜひ、この機会に本場まで足をお運びください。


<8R>
山口貴弘選手
山口貴弘選手
   1着権利の準決勝C(8レース)を制して決勝一番乗りを果たしたのは山口貴弘(写真)だ。稲垣裕之のまくりに切り替えた榊枝輝文の後ろから大外を鋭く伸び切った。
  「稲垣君の番手で勝負したい気持ちもあったけど、東北コンビの三番手をサラ脚で回った方がチャンスがありますからね。青森(伸也)君が後ろ攻めから先行してくれて展開が向きました。余裕はあったし、後ろが新井(秀明)君なので最後は外を踏むと決めていたけど、思っていたよりも伸びてくれました」
  人気の稲垣裕之は青森伸也をまくり切ったが、直線力尽きて3着。30歳の誕生日を勝利で飾ることができなかった。
  「今日はカマシを考えていました。ちょうど前も踏んだし、榊枝さんのブロックも効きましたね。力を出し切った結果だからしょうがないです」


<9R>
坂本英一選手
坂本英一選手
   9レースの準決勝Bは手島慶介と坂本英一(写真)で1着同着。通算200勝のメモリアル勝利を達成した坂本は「200勝? 21年目なんで恥ずかしいよ。2、3着は軽く200回を超えているんだけどね(笑)。今日は手島の頑張りに尽きるけど、しっかり付いていけて良かった。福井は昨年も記念の決勝に乗ったし、相性がいいね」と満面の笑み。
  対照的に手島慶介は表情が冴えない。
  「今日は先行一車だし、番手勝負と決めていた。番手を回って同着だからやっぱり調子は良くない。落車などで少しリズムが狂っていますね」
  先行して3着の坂本亮馬は「先行できたのは良かったけど、あの仕掛けで残れないようでは弱いです。状態もあまり良くないですね」。


<10R>
前田拓也選手
前田拓也選手
永井清史選手
永井清史選手
   10レースの準決勝Aは永井清史が先行し、中団の五番手を荒井崇博と桐山敬太郎で激しく取り合う展開に。番手絶好展開となった富永益生が久々の記念優出を果たした。
  「永井は落ち着いていたし、本当に強かった。自信を持って走ってますね。あれだけのペースで踏まれると荒井も厳しいでしょう。誰もまくって来る気配はなかったし、永井も3着に残ってくれて良かった。記念の決勝は地元の豊橋記念以来。4日制では2回目だと思います。調子はあまり良くないし、大きなことは言えないけど、明日も精一杯頑張るだけです」
  2着に流れ込んだ前田拓也(写真)は「俺は付いていっただけ。打鐘で一気にペースが上がってちょっと口が開いたけど、すぐに追い付いたから問題なかった。永井のかかりが良かったし、恵まれましたね」とニッコリ。
  3着の永井清史(写真)は明日の決勝戦で記念初Vを狙う。
  「まくられないようにホームから全開で踏みました。親王牌、サマーナイトと三三バンクでの競走が続いていたし、四百バンクだとコーナーの流れ方が少し違いますね。その辺りの修正は必要ですが、脚の状態は相変わらすいいです」
  一方、まくり不発の荒井崇博は「桐山君の動きを読み違えた。永井と先行争いをするか、番手で勝負すると思っていた」と悔しがる。


<11R>
渡部哲男選手
渡部哲男選手
友定祐己選手
友定祐己選手
   最終11レースは渡部哲男(写真)が七番手から豪快にまくって完勝。
  「ちょっと危ない展開だった。でも、自分だけサラ脚でしたから。昨日は不完全燃焼のレースだったし、今日は力勝負をして、それでダメだったら諦めるしかないですからね。七番手になった場合はホームから行くと決めていました。そういう前向きな気持ちが結果につながったと思っています。脚の状態は変わらずいいですね」
  中団まくりの菊地圭尚に乗った伏見俊昭が渡部に切り替える形で2着に入った。
  「先行争いをしても哲男にまくられるだけだし、作戦通りの展開。決まったと思ったけど、その上を行かれてしまい、切り替えるしかなかったです。圭尚のスピードをもらっていたので、楽に前を追っていけました」
  友定祐己(写真)は離れながらも、渡部を懸命に追って3着。
  「前のお陰です。まくり切れないと思い、欲を出して内に入ろうとしたんですが、スピードが良かったから必死で追いかけました。何とか3着に入れて良かった」
  菊地圭尚は「仕掛けたタイミングは悪くなかったし、車の出も良かったけど、(渡辺)航平さんのブロックが効きましたね。避けながら踏んだんですが、当たられてしまい、スピードが鈍ってしまいました。ちょっともったいなかった」。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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