『福井競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:6月25日


 高松宮記念杯の興奮が冷めやらぬなか、明日から福井競輪場開設59周年記念「不死鳥杯」が開幕する。高松宮記念杯から中3日ということでS級S班は紫原政文、新田康仁の2名と少ないが、その分、各選手の力が拮抗しており、実力伯仲で白熱したレースが繰り広げられそうだ。本日の前検日から最終日まで、選手の舞台裏の様子をレポートいたします。
  なお、本場では開催を盛り上げるべくたくさんのイベント、ファンサービスが予定されています。開催を通して先着250名様に来場プレゼントを配布。場内では「にぎわい美味い物市」を開催します。また、競輪専門解説の井上茂徳氏をお迎えし、公開予想会(11:55から)が行われます。日替わりイベントの明日26日(金)は歌手の新田泉さんによる歌謡ショー((1)12:25(2)13:35(3)14:45)が行われます。どうぞこちらもお楽しみに。


<1R>
 オープニングの1レースは窪田陽介の先行が予想される。
  「直前まで高松宮記念杯がやっていたのでバンク練習ができなかった。でも、その分いつも以上に街道で乗り込めたし、脚は軽くなっていると思います。福井バンクは半年ぶり。ここは走り易いね。前回は中だるみのような感じになってしまったけど、調子はボチボチ戦える状態になってきているので頑張ります」


<2R>
 塚本勝士は同型の藤田真を警戒して主導権取りを狙う。
  「藤田君は徹底先行なので注意しないと。追加の連絡は一昨日に入りました。調子は走ってみないと分からないけど、平塚記念のときのように、とにかく初日を突破したいですね」
  対戦する藤田真は前回の玉野では999着と大叩きしている。
  「原因は分からないけど、自転車の感じは悪くなかったので。明日は力を出し切ります」


<3R>
岡本大嗣選手
岡本大嗣選手
   岡本大嗣(写真)は今回から新フレームを持参しレースに挑む。
  「今は色々とフレームを試しているんです。練習では乗ったけど、競走では今回がはじめて。セッティングを色々と試して感触を確かめたい。初日で負けてしまうと後が長いから、体調も問題ないし明日はしっかりと勝ち上がりたい」


<4R>
 4レースはライン3車の南関勢がレースを優位に進めるか。先頭を走る田中晴基は「前回から中1週間以上あったし、しっかりと練習をやってきました。疲れがなければいいですね。今期はS級点は無理だし、気持ちを切り替えて力を出し切るレースがしたい。前回は一度もバックが取れなくて悔しい思いをしたので、今回は取りたいですね」
  まくりを得意とする中石昌芳は、田中と堂村知哉の動きを見ながら仕掛けを窺う。
  「前回から一週間くらいあったし、いつも通り練習してきました。一時に比べれば調子は大分戻ってきたし、直前の練習でも感じは良かったですよ。明日は巧く位置を取って仕掛けたい」


<5R>
 市川健太の率いる関東ラインに人気が集まりそうだ。
  「福井は2回目だけど、昔なのでイメージは忘れてしまったんで、指定練習で乗ってみて感じをつかみたい。前回から日程が空いていたからしっかり練習ができました。感じも良いと思います。宮司君はペースで駆けると強いんでね。その辺を注意しながら走ります」
  宮司周郎は調子が戻らぬ近況だが、得意のペース駆けに持ち込み一矢報いたいところ。
  「練習では感じは良いけど、レースになるとうまくいかないですね。市川さんはダッシュが良いので、カマシに警戒して巧く駆けたい」


<6R>
 6レースは各者とも力が拮抗しており混戦模様だ。まずは池田勇人の主導権取りでレースが動きそうだ。
  「福井は初めてでどういうバンクか分からないけど、自分のやることは一つですから。いつも通りだけどしっかり練習してきましたよ。前回は成績が良くなかったけど、今回は練習の感じは良かったんで前回よりはやれると思います」
  松山桂輔は前回の川崎で痛恨の失格。今回は気持ちを入れ替えてレースに挑む。
  「前回から中2週間くらいあったけど、失格で気持ちが乗らなかった。でも、いつまでも気にしても仕方ないし、体調も脚も問題ないので気持ちを入れ替えて頑張ります。来期はA級だし、最後のS級戦になるので思い切って走りたい」


<7R>
菅田和宏選手
菅田和宏選手
   地元の渡辺航平は前回の高松で落車しており体調が不安視されるが、「何とか大丈夫だし、地元戦に向けて気合を入れて調整してきました。宇都宮記念のときより調子は良いと思う」と闘志がみなぎる。
  なお、レースは須賀和彦、三和英樹、菅田和宏の機動型3車に舘泰守が単騎勝負の細切れ戦。本線は近畿ラインとなりそうだが、近況メキメキと力を付けている菅田和宏(写真)にも注目が集まる。
  「最近は押さえ先行もしているし、しっかりと走れている。いとこの(菅田)壱道が久留米で記念優勝して、その後のF1でも優勝したでしょう。自分も負けてられないですよ。今回、練習はしっかりやってきたんで頑張ります」


<8R>
伊原克彦選手
伊原克彦選手
   8レースには地元のホープ・伊原克彦(写真)が登場する。初の地元記念にやや緊張気味の様子。
  「地元記念に向けて早くから調整をはじめて乗り込みました。前回は疲れが残っている中で、決勝戦は逃げて結果を残せたんで仕上がっていると思う。疲れもないし調子は問題ない。緊張と気合は五分五分ってところですね」
  対する峠祐介は4月の松戸で落車してから本調子を欠いている。
  「落車してしばらくは体が痛かったけど、今は痛みはないし徐々に良くなっていくと思う。伊原君に逃げられると厳しいので、弱い方が逃げないと(笑)」


<9R>
新田康仁選手
新田康仁選手
   高松宮記念杯では未勝利に終わった新田康仁(写真)。今回SS班は2名となっただけに周囲の期待は大きい。SS班のプライドに賭けて今回は負けられない開催となる。明日は五十嵐力に前を任せて久々の1着を狙う。
  「何度も落車していた頃は脚も体もダメだったけど、今は全くそんなことはない。高松宮記念杯は展開が向かず成績も悪かったけど、調子自体は良かったんです。練習で車誘導しているときはすごく感触が良いし、アタリをつかんでいる。五十嵐君に付けるのは初めて。そろそろ結果が欲しいね」
  柴崎淳は前回の高松宮記念杯ではまくりで一次予選を突破。自慢のスピードが炸裂するか。
  「5百バンクに慣れてないせいか、前回は自分の中ではあまりって感じでしたね。中3日だし一日だけ自転車に乗って疲れを抜いてきました。福井はA級の時に一度走って今回が2回目。イメージは悪くない」
  渡部哲男が欠場し、替わりに濱田浩司が追加参戦となった。しかし、濱田は落車続きで体調が気がかりだ。
  「高松、びわこと落車しているけど、怪我はしたが影響はないですよ。びわこが終わったばかりで忙しいけど、頑張ろうと思って追加参戦しました」


<10R>
松岡健介選手
松岡健介選手
北津留翼選手
北津留翼選手
   松岡健介(写真)は村上義弘と同様に、今回は地元勢を牽引する貴重な戦力となる。中3日での参戦にもかかわらず、「休んでもいられないので練習してきました」と気合十分。「雨で外は出られなかったけど、室内でキツ目に乗ってきました」
  北津留翼(写真)は高松宮記念杯では2連勝で準決勝進出と復調著しい。
  「前半は良かったけど3日目、4日目は課題が残りました。小倉からセッティングにアタリが出て成績が良くなってきたけど、体の使い方が変ったので、走っていると日に日に疲れやすくなる。今回もセッティングを探っていって修正できれば」
  佐藤慎太郎、金成和幸の福島コンビは並びが注目されたが、今回は佐藤が前回りとなった。金成和幸が「自分も調子は悪くないけど、びわこを観て慎太郎さんの調子が凄く良いので前を任せました」と並びの経緯を説明した。
  佐藤慎太郎は「前回はバンクが重たかったし疲れましたね。だから、びわこの後はゆっくり疲れを取りました」とリフレッシュした様子。


<11R>
市田佳寿浩選手
市田佳寿浩選手
   最終レースは完全復活を遂げた村上義弘-市田佳寿浩がどんな走りを見せるか興味深い。市田佳寿浩(写真)は別府で久々の記念優勝を果たした。一昨年は体調不良で欠場しており、復調を遂げた今回は満を持しての地元記念となる。
  「別府は絶好調というわけではく、徐々に感じが良くなっていった感じだったんです。でも、今回は地元だしそんなことは言ってられないんで、何が何でもという気持ちでいきます。びわこから中3日だから、バイクを使ったスピード練習のみで調整してきました。変らず良い状態で入れたと思う。地元記念は久々なんで緊張感がありますね」
  近畿ラインに注目が集まるなか、萩原孝之も虎視眈々と上位を狙う。福井は優勝経験もある相性の良いバンクだ。
  「前回から中1週間くらいあったし、いつも通り練習してきました。調子は変らず良いですね。福井は成績が良いし、走りやすいイメージがある。明日はメンバーがキツいけど、思い切ったレースで頑張ります」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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