『福井競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 2日目編
 
配信日:6月27日


 福井競輪場開設59周年記念「不死鳥杯」は二日目を迎えた。昨日と変わらず今日も好天の中で行われたが、風向、風速が変わりバンクコンディションが重馬場に一変。先行選手は苦しいレースを強いられた。明日から開催は後半戦に入り、決勝への最終関門・準決勝4レースが争われます。
 なお、本場では開催を盛り上げるべくたくさんのイベント、ファンサービスが予定されています。開催を通して先着250名様に来場プレゼントを配布。場内では「にぎわい美味い物市」を開催します。また、競輪専門解説の井上茂徳氏をお迎えし、公開予想会(11:55~)が行われます。明日28日(日)の日替わりイベントは、電撃ネットワークのステージ(13:35~、15:25~)が行われます。こちらもどうぞお楽しみに。



<5R>
野田源一選手
野田源一選手
   野田源一が峠祐介とのモガキ合いを制し、直線に入ると番手の高木和仁が追い込んで1着を手にした。
 「野田君のスピードが(峠と)合ってしまったんで大丈夫かと思ったけど、出るタイミングも良かったし、野田君は最後まで踏めていましたね。調子ですか? 昨日はそれなりに走れて、今日は恵まれですからね。でも、1着が取れているんで悪くないと思います」
 野田源一(写真)はホームから早めの巻き返しが奏功した。
 「昨日、伊原(克彦)君にやられたような感じで組み立てようと思っていました。前を取って、引いてからすぐカマシ。仕掛けたときに中団に入ろうか考えたけど、一度スピードを殺してしまうよりはそのまま行ってしまった方がいいと思った。新井(剛央)さんは当たってこなかったし、峠さんも苦しそうだったから行けるかと。あとは上田(国広)君のまくりに気を付けてペースで駆けました」
 新井剛央が3着でかろうじて準決勝Cに駒を進めた。
 「野田君はモコモコしてたんで止まったと思ったんですけどね。峠さんも合わせていたし。しっかり止め切れなかった」


<6R>
市川健太選手
市川健太選手
 

 6レースは中団の外併走から市川健太(写真)がまくって快勝した。
「初手は中団か前を取る作戦だった。七番手になってしまったし、中団の三槻(智清)君に車間を空けられると苦しくなるから、中団まであがって一旦押さえてから仕掛けました。バックの直線で乗り越えられれば行けると思ったけど、あまり外併走からまくったことがないので少し不安だった。昨日と同じで踏んだ感じは良いですね」
松山桂輔の先行に乗り、朝日勇が2着に入線した。
「市川君を止めたと思ったんですけどね。二発持って行って駄目だったから、三発目はイエローラインの近くまで飛ばしたけど、それでも止まらなかった。やれることはやったつもりなんだけどね」



<7R>
土屋裕二選手
土屋裕二選手
   7レースは窪田陽介が昨日に続いて主導権を奪った。岡本大嗣と菅田和宏で中団を取り合ったため、前の窪田ラインで大勢は決したかと思われたが、土屋裕二(写真)が大外を強襲し前団をごぼう抜き。
 「前がジャンから全開で踏んでいたからね。併走していてあおりを全く受けなかったし、すんなり回って最後に外が空いて踏めたんでね。展開が向きました。でも、自分の調子も悪くないですよ」
 山根義弘が鋭く伸びて2着に入った。
 「前が外を踏んでいたんで脚を溜めながら待っていた。そうしたら巧くコースが空いたんで良かった。落車後で練習ではアタリがあるんだけど、実戦になると今ひとつだね。まあ少しずつ戻していきたい」
 菅田和宏は内に包まれ、見せ場なく終わる。
 「ジャンの4コーナーで窪田さんは踏んでいたんで行けそうにもなかった。緩めたら車間が空いてしまい、岡本さんに入られてしまった。慌てて一車上げて、外を飛ばそうと思ったけど、前のペースが上がらないし、岡本さんも外を踏んでるから届かないし。失敗しました」


<8R>
鈴木誠選手
鈴木誠選手
   鈴木誠(写真)が大立ち回りを演じた。目標の菊地圭尚がまくられると、バックで番手の北川紋部をどかして切り替え、直線で松岡健介を差し切った。
 「菊地君も掛かっていたんだけどね。後ろに十文字(貴信)君達が付いているし、最後は早めに踏みました。まさか落車しているとは分からなかった」
 松岡健介が2着に粘る。
 「今日は周回中から感じが良くなかった。本当なら慌てずどっかりとまくりに構えても良いんだろうけど、無理矢理踏んだから最後はキツかった。でも、連日自分のタイミングで出てない割には動けていると思う」
 北川紋部は気合が空回りした。
 「昨日より、今日の方が感じが良かったんだけどね。気持ちが入りすぎて自分から(鈴木に)当たりに行ってしまった。いつも通り、半車内に差し込んでおけば誠さんも振ってこれないでしょう。自分の判断ミスです」



<9R>
柴崎淳選手
柴崎淳選手
   柴崎淳がホームからカマして先行。別線の反撃を封じて中部ワン・ツーを決めた。1着は坂上樹大。萩原孝之のまくりをキッチリ止めて援護し、直線で柴崎を交わした。
 「三和(英樹)さんに突っ張られそうになったけど、柴崎は頑張って踏んでくれたんで。叩き切ってからまだ残り1周もあったから苦しかったと思うよ」
 柴崎淳(写真)は「出切るのに脚を使ったし、ラスト一周の時点で7割は使い切ってしまいました。今日はバックは風が緩やかだけど重たい。でも、坂上さんが思い切り持っていってるのが見えたんで、何とか頑張らないといけないと気持ちが入りました」



<10R>
萩原操選手
萩原操選手
   10レースはベテラン勢が魅せた。ラインの伊原克彦が車体故障を起こしてジャン過ぎで早々とリタイア。しかし、このアクシデントをものともせず、濱口高彰がバックから怒涛の自力まくりを敢行すると、最後は萩原操(写真)がゴール直前で差し切った。
 「ゴチャ付けば自分がまくることも頭にあったんだけどね。伊原君がいなくなってしまったけど、濱口君が行ってくれたんでね。1着が取れてよかった」
 濱口高彰は「さすがに伊原君がいなくなるまでは予想してなかったね。萩原さんが付いているし、とりあえず自分で追い上げるなり、まくるなりしないといけないと思って行きました。良い練習になりましたね(笑)」とアクシデントもなんのその。
 逃げた濱田浩司は3着で準決勝Aに進出。
 「金成(和幸)さんが斬ってくれて行きやすくなったけど、伊原君と接触して車輪がバリバリッっていった。自分も壊れたかと思ったけど大丈夫だった。でも、重たかったし、掛かり切れなかったね」



<11R>
佐藤慎太郎選手
佐藤慎太郎選手
   佐藤慎太郎(写真)がまたもや圧巻のまくりを決めた。入れ替わりの激しいレースとなったが、村上義弘が最終主導権を奪った。佐藤は巧く三番手を確保すると、バックからひとまくり。
 「五十嵐(力)君はジャンで結構踏んでたし突っ張るかと思ったけど、北津留(翼)が出切ってしまったんでヤバイと思ってすぐに追い上げた。それで結構脚を使いましたね。まくれたけど、今日は重たかったね」
 マークした有坂直樹が2着に流れ込んだ。
 「いやあ苦しかった。慎太郎がいつ行くかタイミングが取れなかったから、何度もバックを踏んで脚にきたね」
 村上義弘は「今日はとにかく八番手にならないように、前に前にと思って踏みました。正直、体はしんどいけど明日も頑張るだけですよ」と準決勝に向けて気持ちを入れ替える。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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