『福井競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:6月28日


 福井競輪場開設59周年記念「不死鳥杯」は後半戦に入り、三日目の準決勝を迎えた。開催は日を追うごとにレースはヒートアップ。メインの準決勝4個レースが無事終了し、ベストナインがでそろった。
 29日(月)の最終日もたくさんのイベント、ファンサービスが予定されています。先着250名様に来場プレゼントを配布。場内では「にぎわい美味い物市」を開催しています。また、競輪専門解説の井上茂徳氏をお迎えし、公開予想会(11:55~)が行われます。明日29日(月)の日替わりイベントは「はやおき亭貞九郎」さんによる落語(12:25~、13:35~、14:45~)が行われます。明日はいよいよ決勝戦。迫力と興奮のバトルをぜひ本場でご覧ください。


<8R>
萩原孝之選手
萩原孝之選手
   先行一車の準決勝Cは予想通り、萩原孝之(写真)の番手が大渋滞となった。川崎健次と西川親幸の競り合いに井上剛も参戦し、更に最終ホームで藤野光吉が追い上げたところで大量落車が発生。間一髪で落車を避けた舘泰守と萩原の直線マッチレースとなり、後続のもつれを尻目に萩原が逃げ切り、決勝進出を果たした。
 「今日はイメージ通りの走り方ができました。でも、先行するのは自分だと思ってたしレース前は久々にすごく緊張しました。落車があってからは後ろがどうなっているのか分からなかったけど、最後に舘さんが来ているのが見えたんで、行かれてはおしまいだと思って最後は力勝負だと思って振り絞りました」
 舘泰守は力及ばず2着惜敗。
 「落車は避けられたけど、ギアを4.00に上げたのが失敗でした。脚が回らなかった」
 室井竜二は一旦は萩原の番手にはまったものの、力尽きて最後は後退した。
 「落車を避けて脚にきたけど、今日は周回中から脚が一杯だったし、何かがおかしかった」


<9R>
朝日勇選手
朝日勇選手 望月裕一郎選手
望月裕一郎選手
   9レースは予想を覆し、新田康仁が逃がされる展開となった。菊地圭尚と北津留翼でお互いが後方でけん制し合うと、新田がジャンから先行。三番手を回った朝日勇(写真)が直線で突き抜けた。
 「まさか新田さんが先行するとは思わなかったですよ。北津留が来ているのが見えたし、外がかぶってしまうとマズいので、早めに踏ませてもらいました。記念の決勝ははじめて。最後は『一回くらい(決勝に)乗らせてくれ!』って必死で踏みました」
 新田に乗った望月裕一郎(写真)が2着に入り決勝進出。
 「ヤス(新田康仁)が先行する展開になるとは思っていなかったですね。でも、誰も来なかったし、ジャンで腹を括った感じだったから、踏み出しで離れないようにしっかりと集中しました。自分にもっと技術があればヤスと決勝に乗れたんだけどね。でも、高松宮記念杯のときより調子は良いし、これをきっかけに決勝に乗ったからには頑張ります」
 新田康仁(3着)はゴール寸前で末を欠き、決勝進出を逃した。
 「二人(菊地、北津留)に巻き返す機会を与えるためと、もつれてくれると思って早めに押さえに行ったんだけどね。先行するのは頭にあったけど、押さえ先行は考えてなかったね。(菊地)圭尚は後ろをけん制しているし、北津留は動けないしで、ジャンで腹を括りましたよ。駆けた感じは良かったけど、力不足でしたね」
 菊地圭尚は「2着権利だし、北津留をギリギリまで引き付けてホームくらいから行こうと思ってたけど…。新田さんが駆けるとは思わなかった」と油断が失敗を招いた。
 北津留翼は、「本当は全部突っ張ろうと思ってたけど、早めに押さえにきたので。行かれてしまったから引いたけど、菊地さんに見られてタイミングを失ってしまった。まくったときもずっと見られてたし、どうしようもなかった。ジャンの3コーナーくらいで仕掛ければ良かったかな」と困惑気味。


<10R>
坂上樹大選手
坂上樹大選手 市田佳寿浩選手
市田佳寿浩選手
   10レースは市川健太が果敢に主導権を奪う展開に。松岡健介と柴崎淳で中団を取り合いもつれたが、柴崎が落ち着いて外を退かすとバックからスパート。最後は坂上樹大(写真)が追い込んだ。
 「淳が強かったね。松岡君も叩きに行ったけど、市川さんが前に踏んでたんで中団争いになってしまったね。疲れはあるけど、あと一戦頑張ります」
 柴崎淳は冷静な運行が光った。
 「中団争いは何とか対処できたでどキツかったですね。休まずに無理矢理踏んだから最後は脚が一杯。セッティングを昨日変えたんだけど、踏み出しは良いけど後半の伸びがないですね。明日はちょっと考えてみます」
 目標の松岡健介が外に浮いてしまったが、市田佳寿浩(写真)は中部勢に巧くスイッチし、ピンチを切り抜け3着に入る。
 「柴崎は記念を獲るくらいの選手だし、警戒して一旦蓋をする形から攻めた。市川君も簡単には出させてくれないと思ったけど、まさかあそこまで行く気満々だっとは。松岡を信じてたけど、2コーナーで柴崎が行ってしまったから切り替えました。幸田さんに一発もらったけど堪えられたし、1着まで行けるかなと思ったけど、坂上君は強かったね」


<11R>
村上義弘選手
村上義弘選手 鈴木誠選手
鈴木誠選手
   村上義弘(写真)が予想外のイン粘りの作戦に出た。香川雄介を退かして濱田浩司の番手をキープすると、今度はまくってきた佐藤慎太郎に切り替えて技ありの1着。
 「コメント通り、今日は後ろにならんように走りました。そうならんときもあるけど、今日は頑張っていけた。決勝も今日と同じで、後ろになれば仕掛けていくし、あらゆる作戦を考えて走ります」
 準決勝も佐藤慎太郎のまくりが火を噴いた。
 「準決勝で疲れ切ったかも(笑)。練習ではもっと重たいギアを踏んでいるけど、実戦になると脚、腰にくる負担は大きいですよ。でも、レースには影響ないので大丈夫。(前回からの)連勝は途絶えたけど、勝ち上がれているし状態は良いですよ」
 3着は鈴木誠(写真)。中団キープで脚を溜め、最後の直線で中を鋭く伸びてきた。
 「予想としては村上君は引いてまくりか、押さえ先行かと思ってたし、その四番手からどうしようかと思ってた。展開がゴチャ付いてどこに行って良いか分からなかったしキツかったですね。でも、脚は余裕があったんで伸びたね。高松宮記念杯の前にしっかりと練習した成果が出たのかも」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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