『福井競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:9月29日


 明日から福井競輪開設60周年記念「不死鳥杯」が開幕する。S級S班は市田佳寿浩と村上義弘の2名が参戦。そのSS2名を中心に、脇本雄太ら戦力充実の近畿勢がシリーズをリードする。追加で荒井崇博、紫原政文が参戦する九州勢も戦力アップして近畿勢に襲い掛かる。
 明日(30日)は外れ車券抽選会やバス利用者限定での売店利用券200円分プレゼント。さらに特別観覧席・シアター利用者限定でメイドドリンクサービスやスポーツ新聞配布、バンク内観戦などのイベントを予定しています。明日から始まる福井記念をぜひ本場でお楽しみください。


<1R>
  いきなりオープニングレースを走ることになった片寄雄己だが、全く意に介さずリラックスした表情。
 「僕は早寝、早起きが基本だし、全く気にならないですね。後半レースのほうがむしろダラダラしちゃいますから。前回から疲れを残さない練習をしてきたし、良い状態は維持してると思う」
 初のS級に早々と順応している小林孝文にも注目だ。
 「S級でも今走ってるクラスだったら、ギアも合ってるかなと思いますね。今回もまず初日に(2次予選の権利が取れる)4着までに入ってそれから。配分が詰まってるので疲れはあるけど、頑張ります」


<2R>
 今期は予選で一度しか取りこぼしていない筒井裕哉だが、「最近は練習でもタイムが出ないので、ちょっと自信がないですね。調子は悪いけど、そんなことは言ってられないので」と弱気なコメントを残す。
 対照的に自信をみなぎらせるのは鈴木幸紀だ。
 「感じは悪くないですね。いつもだったら良くなってくると欲が出て練習をやり過ぎたり、セッティングをいじったりするけど、今はこの状態さえ維持できれば良いかな」


<3R>
 10場所で27回のバック回数を誇る村上直久が福井バンクに初挑戦。
 「前回から中3日で疲れはありますね。直前は雨も降ってたし、ローラーぐらいで軽めの練習です。ただ最近はフォームを変えた影響もあって、腰が痛いんですよね。でも走るからには1次予選は突破できるように頑張りたい」


<4R>
 片岡迪之は川崎記念を連勝で勝ち上がるなど、今期はブレイクの兆しを見せている。
 「だいぶ落ち着いて走れるようになってきてるけど、最近は良くないですね。シューズのサンとかを換えたりしたけど、良くなかったので今回から元に戻します。直前に地区プロがあったけど、練習はできたし調子は良くなってきてると思います」
 屋良朝春は補充出走の7月千葉F1から6場所連続で勝ち星を挙げている。
 「あの補充からS級の雰囲気になれてきました。落ち着いていけるようになりましたね。しっかり練習はできてたので、前回の平塚F1からは休んで疲れを取ってきました。後閑(信一)さんと一緒に走ることを目標に今回は頑張りたい」


<5R>
伊原克彦選手
伊原克彦選手
   地元のトップバッターを務めるのは伊原克彦(写真)だ。ようやく調子も上向き、明るい表情で検車場に姿を現した。
 「宇都宮の全日本選抜から感じが良いですね。去年の地元記念は力みすぎて車体故障だったりしたけど、その時より状態は良いです。何とか地元記念に間に合って良かった」


<6R>
根田空史選手
根田空史選手
   根田空史(写真)は前回の前橋F1でも決勝に進出。壁になっている記念の準決勝を今回こそは突破したい。
 「落車もあったりで、まだ本調子ではないけど、戻ってはきてますね。今回はメンバー的にも同世代の選手が多いし、いつも以上に勝ち上がりは意識します。普段どおりの練習で、疲れも問題ないのでアピールしつつ頑張りたいです」


<7R>
稲川翔選手
稲川翔選手
   稲川翔(写真)も今シリーズの近畿勢にとって貴重な戦力だ。追加参戦も「配分が空いてたし、待ってましたです」と全く問題なし。自慢のダッシュでラインをけん引する。
 「何も考えず、一戦、一戦集中して走るようになったのと、まくりが出るようになって自信が出てきました。追加で記念を走れて良かったっていう成績で帰りたいですね」
 渡辺十夢は9月豊橋F1で優勝するなど、地元記念を前に調子を上げてきた。
 「稲川くんとは6月弥彦の初日と決勝で連係しました。決勝は3番手だったけど、初日は番手で離れてしまった。ただ、あの頃よりは僕の状態がはるかに良いと思います。地元を意識しても成功することはないので、今回はアウェーのF1だと思って走ります。いかに直前まで笑ってレースだけに集中できるか。こそっと決勝まで行きたいですね」


<8R>
脇本雄太選手
脇本雄太選手
   初の地元記念を前に脇本雄太(写真)はデビュー後、初の落車というアクシデント。状態が不安視される。
 「しゃーないですね。ここまではケアを重点的に、練習は軽めにやってきました。フレームも壊れて、3日前に届いたばかりだからぶっつけ本番になります。とにかく今回は精一杯走るだけ。勝ちにいくんじゃなくて、自分のレースをするだけです」
 大井啓世は直前のびわこF1で2連対。ようやく成績が上向いてきた。
 「8月は苦手な月なので仕方ないところはあったけどね。街道中心の練習に戻して感じは良くなってきてたし、ようやくびわこで出た感じですね。最近は点数を落としてたんで、そろそろ止めないといけないなと思ってます」


<9R>
矢口啓一郎選手
矢口啓一郎選手
   7月サマーナイトフェスティバルを境に気配が一変した矢口啓一郎(写真)。前回の取手F1で今年初Vを飾り、気持ち良く今シリーズに乗り込んできた。
 「前回はそろそろご褒美が欲しいなと思ってたので優勝を狙いました。これでまたいつもどおり自分のレースができると思います。取手のあとも普通にやってきたし、感じも良いと思う。成績が良くなって、練習のやりがいも出てきました」
 井上昌己は前走の防府記念で優勝。後半戦の巻き返しへ急ピッチで立て直してきた。
 「防府はまだ調子が良くなかったですよ。展開一本でした。防府のあとは久しぶりに練習をやってきたし、感じも悪くなかった。もう後半も後半だし、競輪祭へ向けてこの辺からアタリを付けていきたい。ここで勢いが付いたら良いですね」


<10R>
村上義弘選手
村上義弘選手
   村上義弘(写真)はオールスターから十分な配分間隔で福井記念を迎える。
 「ここまで全レース必死で、プレッシャーを感じながら走ってきたので疲れが出たのかなと思う。オールスターのあとは練習量ではできたと思うし、状態が急激に落ちたのをベースからやり直せたと思う。今回も上手く近畿でまとまっていければと思うし、また自分が流れを引っ張っていきながら年末を迎えたい。それまで一戦、一戦いつもどおり走るだけです」
 後閑信一はオールスターの落車で肋骨2本を骨折。それでも「怪我はないに等しい」と気丈に振舞う。
 「今までやってきた怪我に比べたらね。大丈夫ですよ。練習はできたし、家族で気分転換もしながら温泉に入って治療もしてきた。走るからには頑張りますよ」
 濱田浩司も前回初日に落車はあったが、番手まくりでそのシリーズを優勝した。心配される体調面だが、「体は大丈夫。ゆっくりして一昨日練習したけど、ここ最近では一番感じが良かった。たまたまかもしれないけど、密かにやれそうな気がします」と自信ありげだ。


<11R>
市田佳寿浩選手
市田佳寿浩選手
   エース市田佳寿浩(写真)が満を持して地元記念に登場。平常心を心がけながら12年ぶりの地元記念制覇を狙う。
 「オールスターがダメだったので、一度ゆっくりしてから練習しました。ここは特別な思いが出るでしょうからね。とりあえず頑張りますと言うより他にコメントはない。感覚は普通に出てると思うし、一生懸命盛り上げていければと思います」
 前を任せられた吉田敏洋はオールスターの優出から一気に流れが上向いた。
 「これが続いてくれれば良いんですけどね。オールスターの優出で来年の地元ダービーの特選(賞金上位27名)に大きく近づいたし、中近ラインで考えればここも地元地区。ダービーを良い状態で迎えられるように、この半年を頑張りたい」
 吉本卓仁は前回の前橋F1でまさかの準決勝敗退。「準決勝は気持ちが足りなかったし、後悔してます。直前は気持ちをリセットしたかったし、体もキツかったのでほとんど練習してません。疲れが抜けてくれば意外にやれるかも」。休養が吉凶どちらに出るか注目だ。

↑ページTOPへ


情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
COPYRIGHT(C) JKA, All Rights Reserved