『東日本大震災被災地支援競輪 福井競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:7月9日


  本日は福井競輪場で「東日本大震災被災地支援 福井開設61周年記念 不死鳥杯」が開幕しました。気温は軽く30度を超え、立っているだけでも汗をかく様な灼熱の福井バンク。全体的にライン決着の多い穏やかな1日でしたが、最終11レースでは地元エース・市田佳寿浩が番手戦に敗れ、3連単で47万円を超える大波乱! このレースが明日の2日目にどんな影響を与えるのでしょうか。また、寛仁親王牌から中4日での参戦となった選手たちは疲れの影響が出たのか、苦戦している姿が目立っていました。明日以降、その疲れをどれだけ抜けるかが、勝負のカギを握っていくのかもしれません。
 そして、明日(10日)も競輪場の各入り口での粗品配布(数に限りあり)、特設ブースでは1口かき氷(11:00~ 500食)、ガラガラ抽選会(11:00~)の来場者プレゼント、日本の名車展示会やセグウェイ試乗会、バンク内観戦といったイベントも引き続きお楽しみいただけます。熱中症対策をしっかりなさって福井競輪場まで遊びにいらして下さい。


<1R>
山口貴嗣選手
山口貴嗣選手
   宮本憲の当日欠場により目標不在となった山口貴嗣(写真)だが、捲り追い込みで快勝。
「宮本さんが当日欠場っていうのが分かった時点でハコ勝負か中団か気持ち的には半々で、あとは展開を見ながらという感じでした。九州は目標不在っていうことは多いんですけど(笑)、今日みたいな緊急事態で1着を取れたのは大きいですね。明日以降に向けていい弾みがつきました」
 逃げた蒔田英彦マークの中井達郎がバックから捲って2着。
「キツかったですね。本当なら番手捲りはしちゃいけないのかもしれないけど、まずは一次予選をクリアしないことには始まらないですから。後ろには横山(邦彦)さんも付いていたし。前場所の3着も前が車体故障した中で自力で捲っての3着だったし、、今日も捲りが出たので、悪くはないと思います」


<2R>
中井護選手
中井護選手
   逃げた伊藤マークの中井護(写真)が直線でわずかに抜け出し1着。
「今日は本当に付いてて一杯でした。余裕なんてこれっぽっちもなかったですもん(笑)。この1着は前のおかげという他、表現のしようがないですね。本当に、行ってくれた気持ちが嬉しかったです」
 その伊藤信もしっかり粘り込んでの2着。
「今日は駆けることしか考えてなかったです。和田(健太郎)さんが5番手に入ったのは分かったんで、1回緩めて追い上げをあわよくば中団併走をさせようかなっていう感じで、波を作って先行しようと。結果的に一本棒にすることができたし、ラインの選手が1、2、4着と入ることが出来たので、自分の仕事はできたんじゃないかなと」


<3R>
佐々木雄一選手
佐々木雄一選手
   佐藤のロング捲りに乗った佐々木雄一(写真)が1着。
「佐藤君は前にだいぶ見られてたし、仕掛けのタイミングがあまり良くなかったから、途中で止まるかなと思ったけどね。もし、そうなった時には自分で捲る準備もしてはいたんですけど、その必要はなかったね。ただ、今日は脚的にすごく重く感じました。でも、それも日に日に軽くなっていくとは思いますけどね」
 その佐藤幸治は最終ホームからの捲りで2着に残る。
「本当は突っ張ろうと思ったんですけど、けっこう抵抗されてしまって。それで、ああいう形になってしまって。けっこう外を踏まされてキツかったですし、1回止まりかけたりもしたんですけど、とにかく意地でへばりついてやろうと思って。結果、ラインで4着まで上位独占できたし、満足はしています。脚の感じはいいと思いますよ」


<4R>
大槻寛徳選手
大槻寛徳選手
   緑川の先行勝負に乗って追い込んだ大槻寛徳(写真)がゴール前でわずかに交わし1着。
「危なかった~、あの展開で交わせないのはちょっとシャレにならないですからね(笑)。あやうくお客さんに迷惑かけてしまうところでした。道中から余裕があった分、抜きにいくタイミングが悪くなっちゃいましたね。その辺はちょっと反省しないと。いい展開の時こそ落ち着いていかないとね。それにしても、今日は緑川君がよく頑張ってくれましたね。これに尽きると思います」
 逃げた緑川修平もきっちり2着に残った。
「練習をしっかりやってきた分、調子はいいです! 今日は番組に恵まれたと言ったら失礼かもしれないですけど、自分が逃げやすいメンバー構成だったし、その中で自分のペースで逃げられたことが大きかったですね」


<5R>
岩本純選手
岩本純選手
   1着は7番手捲りが決まった岩本純(写真)
「取れた位置から(作戦を)考えようと思ってたんですけど、前を取ることが出来たので、そこから流れを見てという感じで。中曽さんが内に行ったので、これは落ち着いて捲りに構えた方が堅いかなと。踏んだのは1コーナー過ぎですけど、出脚は正直、あんまり良くはなかったですね。前に合わせられるかなと思ったんですけど、何とか乗り越えられて良かった。この1着は自信になるし、明日からは余裕も出てくるかなとは思うんですけど、余裕があるからってどっぷり構えることなく、仕掛けられるところで、しっかり仕掛けていきたいですね」
 岩本マークの平坂典也が2着で中国ワンツーが決まる。
「岩本君に完全にお任せでした。(岩本は)カマシかなと思ったんですけど、落ち着いてましたね。付いていくのはキツかったですよ。最後も中曽に岩本が牽制されたことで、波打つ様な感じでしたから。でも、何とか2着で一次予選をクリアすることができて幸先いいスタートを切ることが出来ました」
 逃げる田中雅史の番手を奪った中曽直彦が3着入線。
「僕が勝ち上がるためにはあれ(番手勝負)しかないですからね。内が空いた時に思い切って。たまたまタイミングが良くて取り切れましたけど、この一次予選クリアは大きいですね。さらにモチベーションも上がりますから」


<6R>
川崎健次選手
川崎健次選手
   逃げる倉野の番手を奪った川崎健次(写真)が直線抜け出し1着。
「倉野君は特別競輪でも先行してる選手だし、その力を借りて勝ちあがろうと思っていたので、作戦は8割がたイン粘りでした。2コーナーくらいからいつ来ても粘れる様に準備してましたけど、上手くいってくれましたね。ただ、ラインがバラバラになってしまったのは残念ですけど。今回、参加する前にもともとの登録地だった青森に帰ってルーキーチャンピオンで優勝した箱田(優樹)たちと一緒に練習してきたんですけど、その成果が出ましたね」
 逃げた倉野隆太郎は2着に粘るも悔しそうな表情を浮かべる。
「カマシ気味に踏んだんですけど、それにも合わせてきたんで、川崎さんは飛びつく気満々でしたね。でも、僕も打鐘で踏んでいたし、飛びつくのもキツかったと思うんですけど、結局差されちゃったからなぁ。まあ、それでも富永さんも3着で勝ちあがれたのでとりあえずはよかったです」
 番手奪われた富永益生だが、3番手に付きなおしそのまま3着で入線。
「倉野がああいう感じでカマシ気味になると、粘られるだろうなと思って覚悟はしていたんですけどね。もっと俺が内を締めておけばよかったんだけど。ファンの方には迷惑かけてしまいましたね」


<7R>
才迫勇馬選手
才迫勇馬選手
   後位のもつれも手伝って才迫勇馬(写真)が逃げ切りで快勝。
「逃げ切れたのは番手の豊田さんのおかげですね。今回からギアを3・57から79に一気に上げたんですけど、上位で活躍するためにはもう57だと厳しいですからね。それを親王牌で痛感させられて、79に上げてみたんです。今まで練習では踏んでいたんですけど、実戦では今回が初めて。もうちょっと腰の粘りが欲しいかなっていうのはあるけど、明日からその辺を修正していきたいと思います」
 その才迫マークを死守して2着に流れ込んだ豊田知之。 「今日はこういうメンバー構成だし、誰かしらに粘られるだろうなと思っていたので、まずは死守することを大前提にして、抜けるかどうかはその後で考えようと。でも、今日の才迫は強かったですよ。ギアを上げたからなのかもしれないですけど、最後まで垂れてこなかったですから」


<8R>
中村圭志選手
中村圭志選手
   7番手から捲った城戸崎マークの中村圭志(写真)が抜け出し1着。
「いやぁ、恵まれました。全然脚を使ってなかったから、最後は抜きすぎちゃったかなと思ったんですけど(笑)、城戸崎君もしっかり残ってくれて九州でワンツーすることができたので、これ以上の結果はないですね。嬉しいです」
 城戸崎隆史は2着に粘り、手ごたえを掴んだ様子。
「7番手は誤算でしたし、道中で捲れないかなと思ったんですけど、何とか行けたんで良かったです。気持ちで乗り越えた感じですね。ちょっと重かったけど、とにかく前々に踏むつもりで。記念の一次予選を誰かにスピードをもらった訳ではなくて、自分の力でクリアできたのは自信になるし、次に繋がりますよね」
 果敢な先行勝負を見せた相川永伍だったが、最後に力尽き7着。
「加藤(寛治)さんとやりあった時に脚を使いすぎましたね。キツかったです。それでも、何とか4着に残れればいいかなと思いながら逃げたんですけど、最後の最後で脚が残ってなかったです…」


<9R>
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
三宅達也選手
三宅達也選手
   初日特選最初のレースで快勝したのは飯野祐太マークから抜け出した伏見俊昭(写真)
「金子の捲りは止まったけど、三宅の捲りはムリでしたね。三宅が捲りに来てるのは見えてたんですけど、スピードが違ってましたから。それでも、何もしないで1着だった訳ではなくて、自分のできることをやった上での1着なので、良かったです。飯野があそこまで頑張ってくれた以上、ワンツーは決めたかったですけど。今日のレースでは周りも見えてたし、踏んだ感触も良かったので、中4日ではあるけど、調子はいいと思います」
 2着には捲った三宅に乗った西田雅志
「いい追加になりましたね。このメンバーなら3着に入れば十分かななんて思ってたんですけど、まさかの2着で(笑)。何より達也を残せたのは大きい。これで明日の優秀も目標がいるっていことですから。今日の感触は良かったですし、最後もよく伸びてくれたんで、明日からがちょっと楽しみですね」
 その三宅達也(写真)は3着入線。
「山口さんとやり合っても仕方ないと思ったんで、引いたのが正解でしたね。よく、西田君も入れてくれましたし。ただ、4日間もがいてこなかったんで、やっぱりしんどいですわ(笑)。まあ、明日はもうちょい楽になると思うんですけど」
 金子の捲りに乗って追い込んだ山口幸二だったが、5着まで。
「きっと余裕があったら伏見の内をすくっていったんだろうけど、さすがに疲れがあるみたいですね。40歳を過ぎた選手に連日のこの暑さは堪えるわ(笑)」
 見せ場を作れず7着に敗れた荒木伸哉
「三宅さんを越えて並んだところからもうひと伸びがあれば、後ろの加藤(圭一)さんにもチャンスがあったと思うんですけど、そのチャンスを僕がつぶしてしまいましたね」
 金子貴志は捲り不発で9着。
「道中の動きは良くなかったですね。疲れからなのか、ちょっと自分が思う様に動いてくれなかったです。この暑さだから、それは皆同じことなのかもしれないですけど、明日以降、何とか立て直していかないといけないですね」


<10R>
村上義弘選手
村上義弘選手
藤田竜矢選手
藤田竜矢選手
   逃げた伊原マークの村上義弘(写真)が番手捲りで1着と人気に応える。
「伊原は出切ってから、海老根の動きを待つのもアリだったと思うし、休もうと思えばもっと休めたと思うんですけど、しっかり勝負どころで仕掛けてくれました。やっぱり、その気持ちには応えないといけないですからね。僕自身、踏んだ感じはちょっと重く感じたんですけど、何とか1着取れて良かったです」
 4番手キープの藤田竜矢(写真)が3着に流れ込み優秀切符をゲット。
「海老根さんが内から来るのか、外から来るのか見ていたら、前が発進してたんですよね。何とか村上さんの番手が欲しいなと思ったんですけど、澤田(義和)さんに脚負けしてしまいました。それでも、自分で動いての3着だし、休まず行けたんでそれは良かったかなと」
 海老根の捲りに乗って追い込んだ渡邉晴智だったが、結果は5着。
「今日は恵太に任せた結果なので、仕方ないですよ。ただ、僕は付いてただけなんですけど、何だかキツかったですね」
 村上に任された伊原克彦は8着も、しっかりと主導権を奪い大役を果たす。
「調子は前回と比べ物にならないくらいいいんですけどね。それだけに、もうちょっと冷静に組み立てられていれば面白かったかもしれないかなと。村上さんが1着取ってくれたのは良かったんですけど、そこは反省しないといけないところですね」
 海老根恵太は7番手で動けずの9着。
「7番手になってから強引にでも踏んでいけるタイミングはあったんですけどね…。やっぱり、疲れがあるのか重くて、思った様に反応してくれなかったです。それでも何とかしていかないといけないんですけど…」


<11R>
脇本雄太選手
脇本雄太選手
田中誠選手
田中誠選手
   番手が競りとなった脇本雄太(写真)が展開をいかし逃げ切りで地元勝利を飾る。
「市田さんや(渡辺)十夢さんと決められなかったので、正直、そこまで嬉しくはないですよね。田中さんのイン粘りはもしかしたらあるのかもってチラッと思ったりはしましたけど、まさか本当にやってくるとは思ってなくて。そのまま中団に下げると思ったんですよ。ちょっと考えが甘すぎたのは、自分のミスでした」
 中割りの飯嶋則之が失格となり、飯嶋に任せた藤田和彦が繰り上がっての2着。
「9、10Rの初日特選で南関勢が敗退していたので、自分も気楽に臨めたのが良かったのかもしれないですね。それに、飯嶋は脚があるから、どっかしら突っ込んでいって何とかしてくれると思ってたんでね。それにしても、まさか優秀に乗れるとは思ってなかったです。おじさんがやっちゃいましたね(笑)」
 イン粘りの奇襲策に出た田中誠(写真)3着(繰り上がり)に笑顔。
「作戦的にイン粘りは考えてましたよ。番手の菅原(晃)さんには自力がある訳だし、僕が競り負けた時には、そこから捲っていってもらえばいいかなと思って。市田さんは脚がある人だから、けっこう思いっきりいったんですけどね。番手取れたのまでは良かったんですけど、本音を言えば、そこから番手捲りを打ちたかったのに、そこまで脚に余裕がなかったです」
 地元記念で競り負けてしまって7着に沈んだ市田佳寿浩はさすがにショックを隠しきれない。
「脇本の掛かりも良かったし、前に踏むのとヨコに踏むのはまだまだ未熟ですね。競り負けたという事実をしっかり受け止めて、この先にいかしていかないと。地元3人での上位独占に期待してくれたファンの皆さんには応えたかったんですけどね。また、明日頑張るとしか…」

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