オープニングから実力伯仲で大混戦。そのなかで点数上位の佐藤朋也に期待が集まるか。 「前回(別府645着)は展開が悪くて、脚自体は問題なかったので。そのあとの練習でも調子は変わってなかったし。ただ、悪い展開を覆すだけの脚はないので。展開待ちになってることが多いので、明日は上手く走りたい」 対する中近ラインも差はないが、先導役の水谷好宏はなかなか波に乗り切れない近況だ。 「前回(高知818着)は着以上に感触が良かったので。初日と最終日に組み立てミスをしたけど、2日目はバックを取って1着だったので。そのあとは休まずに練習しました。初日が大事なのでしっかり走ります」 |
堀内昇選手 |
堀内昇(写真)がS級デビューを迎える。昨年急激に力を付けると、前期は5Vの活躍ぶり。S級でも即戦力だ。 「デビューしてから7年かかったから長かったですね。今回は3日目に帰されないように。謙虚にいきます(笑)。去年の8月か9月くらいからバンク中心の練習にして、自分の中で考えながら練習するようになってから良くなりました。スピード練習が上手くいったのか、成績が上がりました。前回(小田原)から調整程度にやってきました。気負わずにいきたいですね」 連係するのは同県の木村貴宏。後輩援護から、茨城ワンツーを狙う。 「練習は一緒ではないけど、バンクで何度か一緒になったことはあります。強いのは知ってるので。(堀内が)緊張しないように上手く操縦できればいいけど、僕も何もできなかったら恥ずかしいんで、しっかり走ります」 対戦する服部克久は前期最終戦の別府ではラインで上位を独占し、自身は準V。良い流れで後半戦に入る。 「前回はライン全員おかげ。でも、あそこで差せなかったのはまだまだって所かな。ただ、準優勝できたことでモチベーションが上がったのは確か。明日はライン3車なので、大きいレースをしたい」 |
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このレースは実績上位の松川高大が先導役となり、本線を形成する。 「調子は徐々に良くなってきていると思います。弥彦が終わってからはずっと大雨だったので、室内でウエイトとローラー練習をしてきました。街道コースは地震で走れなくなってしまったので。でも前回、前々回と決勝に乗れてるんで、状態は今回も大丈夫だと思います」 三田村謙祐は半年ぶりのS級戦。ただ、A級では取りこぼしもあり、厳しい戦いを覚悟し今期に挑む。 「持病の腰痛は治してきたつもりだけど、それ云々のレベルではないので。チャレンジャーなので、とにかくアピールできるように」 |
中田雄喜選手 |
中田雄喜(写真)が1年ぶりにS級に復帰。前期は3度特進に失敗したが、7Vと敵なしの状態。今期初戦から飛ばしていこう。 「A級に1年間いたので感覚が戻るかちょっと不安ですね。前回(川崎413着)、前々回(松山116着)はピリッとしない感じだったけど、練習自体はだんだん良くなっているので。S級は1回経験してるので、それは大きいと思います」 実績で上回る森川大輔だが、相手の勢いに警戒し、今一度気を引き締める。 「中田君は強いので油断しないように。前回(大垣149着)は体の反応は良かったけど、内容がダメでしたね。終わってから風邪気味になってしまって。休みを入れて、そのあと慌てて練習してきました。福井は前回F1(5月556着)で走ったときはダメだったけど、去年の記念で決勝に乗ってるし、基本、相性が良いので今回も頑張ります」 |
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伊藤裕貴選手 |
伊藤裕貴(写真)は前回の高知を7棄4着と不本意な成績で前期を終了。今期から気持ちを新たに出直しを図る。 「前回は2日目の故障棄権で1班がダメになったので、最終日はしんどい部分もあり、気持ちが切れてしまって…。今期から気持ちを入れ直していきます。調子はだいぶ戻ってきました。小さいレースをしないように」 対戦する篠原龍馬は前期後半から調子落ちの状態。復調が待たれる。 「前みたいに自転車が上手いこと進んでくれない。セッティングではなさそうだし、体の問題のような気がします。最近はしんどくて…。川崎が終わってからは雨が続いてたけど、休めたので疲れがとれたのはよかった。バチッと決まってくれればいいんですけどね。なんとか初日をクリアしたい」 |
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飯田憲司選手 |
このレースは2名がS級デビューを迎える。「胸を借りて」と意気込むのは飯田憲司(写真)。 「S級は半分不安があるけど、半分楽しみですね。前回(小田原で)一緒だった堀内(昇)君と違って強くないし、僕はA級でコツコツとやってきたタイプ。いきなり強くなることはないので、S級に上がっても少しずつ上がっていきたい。僕はとにかく、力を出し切ること、それだけです」 もう一人の挑戦者は三登誉哲だ。 「なんとか大穴を空けたいですね(笑)。前回の富山から中4日だったので、地元に帰らずに福井に入って練習してました。福井はA級のときに3回くらい走って、確か全部ぶっ飛んで、途中で帰りました(苦笑)。でも、そのときと違って流れは良くなっているので、明日は頑張ります」 人気を集める高久保雄介だが、体調に不安を抱えて当所入り。 「直前まで黄檗山に行って練習ができなかった。1週間自転車に乗ってないし、体重も減ってしまって。力の入り方が違ってるし。でも直前の練習では悪くなかったんで、なんとか悪あがきします(笑)」 |
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新山将史選手 |
6月の名古屋でS級初優勝し波に乗る新山将史(写真)。今期も勢いは止まらない。 「初優勝はマグレなんですけどね(笑)。優勝して安心してしまい、その次(立川69欠着)は飛んでしまいました。今回はそうならないように、気を引き締めていきます」 対戦するのは河端朋之。名古屋の高松宮記念杯では逃げ切りで2勝の大活躍。競技で培われた脚力が、ようやく本業に生かされてきた。 「(オーストラリアの)メルボルンで競技大会に出て、合宿にも参加して28日に帰国しました。ワールドカップに出るための大会で、ケイリンで優勝してポイントを取れました。オリンピック前なのでメンバー的に…。でも、結果が出たことは自信になりました。競輪でも全力を出していきたい」 |
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橋本智昭を先導役に、北日本ラインが本線となる。 「最近は決勝に乗れてませんね。気持ちの問題なのか…。吹っ切れて、そのあとの負け戦では勝ててるんですけどね。初日に体が動かない感じ。調整の仕方が悪いんですかね。今回はしっかりアップをして、初日をクリアしたい」 吉田茂生は橋本の動向を警戒し、1次予選突破を目指す。 「橋本さんは駆けると強いですからね。対戦するのは初めてだけど、レースは見てるので。僕は落車したり、自転車をいじり過ぎて調子が悪かったけど、ひどいときは脱したのでそろそろ戻していきたい」 |
1次予選のメインは107回のルーキー・鈴木竜士に注目が集まる。前期終わりの2戦、別府記念と取手は今ひとつの結果に終わっただけに、今期初戦で立て直しを図る。 「前回(取手553着)は簡単に駆けさせてもらえなかったけど、そのなかでもやりようがありましたね。浦川(尊明)さんが誘導できていて、終わったあとにいろいろとアドバイスを貰いました。それを頭に入れて1週間しっかり練習ができました。脚力は落ちてないと思う。目的を持って練習してるので」 伊藤成紀は別府記念でのレインボーカップで準優勝し、一足先に特進でS級にカムバック。今回は復帰3戦目となる。 「前回(和歌山5欠着)は入後落で欠場しました。打撲で手が腫れたけど、怪我はもう問題ないと思います。レインボーでちょっと早くS級に上がれたのはよかった。復帰して、大阪の同期の稲川(翔)君に負けないようにしたい」 |
稲垣裕之選手 |
ここからはシリーズをリードする特選シード組によるレース。 地元のエース、脇本雄太がリオ五輪出場に向け今年は不在となり、さらに地元のホープ・野原雅也も前走の取手で落車失格し、怪我で無念の欠場。彼らに代わり、同じ近畿地区でS班の稲垣裕之(写真)が留守を預かる。6月はあっせん停止で1カ月ぶりの実戦。遅れを取り戻すべく、後半の初戦から全力勝負だ。 「1カ月間、体を作ってきたし、ケアもやってきました。落車したときの骨もくっついたし、痛みもなく医者にも『もう問題ない』と言われました。宮杯の最中に支部合宿もあって乗り込めました。今年後半に向けて体作りができたのは大きいと思う。今回は地元地区のレースで、後半戦に向けての初戦だから大事なレース。脇本(雄太)君や市田(佳寿浩)さんがいないので、自分が責任感を持って挑みます」 近藤隆司は追加での参戦。こちらも強力で、もちろんV候補の一角だ。 「追加は3日前に入りました。宮杯はダメだったですね。最近は逃げ数とバック数を増やそうと思ってるけど、かと言って暴走はできないから難しいところがある。でも、逃げ数が増えてきたから、今度はバック数を増やしていきたい。結果は出てないけど、調子自体は全然悪くないので」 鈴木庸之も虎視眈々と一発を狙う。 「久々の実戦ですね。練習はしっかりやってきました。ただ、もっと調子が上がると思ってたんですけどね。休みもとれたので悪くはないと思います。福井はF1で来て2回とも決勝に乗れているし走りやすい。相手は強いけど、何かできることはあると思うんで頑張ります」 |
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浅井康太選手 |
浅井康太(写真)は11レースに登場。王者として、今回もプレッシャーを背負って4日間を走り抜く。 「(体調を崩したのもあり)宮杯のあとは長めに休んで疲れを取ってきました。当面の目標はオールスターだけど、福井記念は下半期の1発目だし、初戦から上げていきたい。夏場は嫌いだけど、いつ何時でも自分のレースをするだけです」 練習仲間の坂口晃輔が番手回り。 「番手やラインで連係したことは5、6回くらいあるんで。しっかり練習できたので調子は良いと思います。浅井さんとは一緒に練習してるし、昨日もバンクでやってきたので。付いて行けるか。僕の脚の問題だけですね」 和田真久留は持ち前のダッシュ、スピードをフル発揮し、浅井に立ち向かう。 「宮杯の最終日に先行して、ゴール後に突っ込まれて落車しました。右半身擦過傷だったので、ケアをして走れるところまで戻してきました。練習もできたので問題ないと思います。スタートも位置が取れそうなのでなんとか頑張ります」 |
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新田祐大選手 |
新田祐大(写真)が最終レースのトリを飾る。前回の久留米記念から、疲れを見せず中2日で前検入り。今回も競界ナンバーワンの豪脚がうねりを上げる。 「福井は(2013年共同杯以来で)久しぶりですね。イメージはあまり覚えてないけど、F1で優勝したこともあるので走りやすい。久留米のあとは何もせずに。自転車にも乗らずに疲れを取ってきました。疲れがないと言えば嘘になるけど、いつも通り走れば良い結果が出ると思います」 安部貴之は初の連係に今から緊張が走る。 「前回(函館)から空いてしっかり練習してきました。いつも通りに練習ですね。新田君とは番手、3番手もないし初めて。とにかく離れないように走るだけです」 機動力で新田に次ぐ石井秀治だが、西武園(2日目入後落)、高松宮記念杯と続けて落車しており、体調に不安を残す。 「名古屋で落車して右肺に軽く穴が空いてしまって。1泊入院して、家で4日間安静にしてました。そのあとは家でじっとしてても仕方ないし、(落車で)頭にきてたから余計にトレーニングしてましたよ(笑)。サマーナイト用の新車も届いたので、今回使ってみようと思います。スピードと持続力が出る仕様だけど、ダメだったら戻します。体の方は練習では出力が出てたので大丈夫だと思います」 |
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