『東日本大震災被災地支援競輪 開設61周年記念奈良競輪(GIII)レポート』 初日編
 
配信日:9月10日


 本日(10日)から奈良県・奈良競輪場で、東日本大震災被災地支援競輪・奈良競輪開設61周年記念「春日賞争覇戦」(GIII)が開幕しました。初日は11レース中、9レースで3連単が万車券になるなど波乱が多い一日となりました。メインの特選を制したのはそれぞれ松川高大選手、川村晃司選手、市田佳寿浩選手でした。明日(11日)のメインは優秀「飛天ちゃん賞」です。深谷知広選手に対して、他ラインがどういったレースを見せてくるか、楽しみな一戦です。お見逃しのないように。
  明日(11日)はイベント・ファンサービスとして、プロレス「ドラゴンゲート」が奈良競輪場にやってきます! 場内特設リングにおいて、6~8レース発売中に試合を行います。5レース発売中には「リングで遊ぼうふれあいキッズタイム」と題して、小学生低学年以下のお子様を対象にドラゴンゲートの選手とリングで遊べます。こんな機会は、なかなか無いのでぜひご参加下さい。また初日に引き続き、先着入場者1000名様にラッキーカードを配布、抽選で150名様にメッセンジャーバッグや目覚まし時計、まんぷく券(場内グルメ街で利用できる500円分チケット)が当たります。先着入場者300名様にオリジナルタオルをプレゼント、先着女性入場者300名様への携帯ストラッププレゼントもあります。開催2日目は日曜日、ぜひ奈良競輪場でお楽しみ下さい。

好天に恵まれた今日の奈良バンク
好天に恵まれた今日の奈良バンク



<1R>
竹澤浩司選手
竹澤浩司選手
   一次予選、まずは竹澤浩司(写真)が中団を巧く奪取して、井上嵩の先行を捲り切り1着。3連単で20万越えの波乱スタート。
「作戦通りでした。一旦、出れば(井上嵩が)来ると思いましたからね。あとは8番(岡嵜浩一)がいたので、それだけが気になっていました。(踏み出しで)いけると思いましたね。練習してきたし、良かったです。まだまだ強くないですけど、一戦一戦頑張ります」
 単騎を選択した岡嵜浩一が前団のもつれを突いて2着。
「捲りの後ろにいくつもりはなかったんですよ。勝負権ないところにいっても仕方ないですし、若い子だから2周くらいいくのかなと思って飛びついたんですけど…。一人で何とかしようと思って、ダメでしたけど形は見せようと思っていました」
 3着は澤隆昌が入線。
「僕が3番車だから中団は取れなそうだし、前受けだけ決めていました。2車だと後ろ攻めになるよりはと思ってね。一人行かれたら中団だと思って、2車の組み立てでいったんですけど、ああなってしまっては。でも房州(輝也)は行けないまでも頑張ってくれました。最後はたまたまコースが開きました。(勝ち上がりは)良かったです」
 主導権を奪った井上嵩だったが、6着に沈む。
「赤板で踏みすぎましたね。房州(輝也)さんは来ないと思ったけど、あそこで緩めたら(竹澤浩司が)来ると思って、けっこう踏んでしまいました。バンクは軽かったけど、勉強ですね…。高峰(賢治)さんに仕事してもらったのに、申し訳ないです」


<2R>
三槻智清選手
三槻智清選手
   笹倉慎也が先行し、その3番手から三槻智清(写真)が捲りで抜け出す。
「笹倉(慎也)が踏むと思ったのに、来るのも遅かったし、ヒヤヒヤしていました。もっと良かったらホームから仕掛けたかったんですけどね。決まり手がないから、引いてくれました。すんなり3番手だったから、内に来ると思っていましたよ。もう必死でした(笑)。1着は6月の向日町以来なので嬉しいです。(1着で)子供達も喜んでくれます(笑)」
 森田達也は捲るも2着まで。
「変なところで仕掛けてしまいました…。打鐘でカマせば良かったですね」
 笹倉慎也マークの三浦靖が3着に入線。
「笹倉(慎也)に任せていました。前受けだけ決めて、あとはいけるところから自分のレースをする作戦。外がモタモタしてくれたし、(笹倉も)残ってくれれば良かったんですけど…。自分は、何しろ笹倉がいってくれたおかげです」


<3R>
大塚英伸選手
大塚英伸選手
   南関ライン3番手の大塚英伸(写真)が内から抜け出して1着。
「本当は内に行くつもりではなかったですよ。でも押し込まれてしまって、内に行かされるような感じになりました。1番(丸元大樹)のところまで行けるのかなと思って。でも自分だけ1着ではなく、ラインで決まったので、そこは良かったです」
 中団から捲った藤田大輔が2着。
「一番後ろになると思ったので、一旦切ってから、中団で勝負だと思っていました。自分が1着を取れるレースですね。先行しても捲られてしまっては意味が無いですし、先行して最後まで持つ感じは今はないので。先月の松戸2日目に、子供が生まれたんですよ。今日でちょうど1カ月で女の子なんですけど、それから気合いが入っていますね」
 4着の児玉慎一郎
「(山中貴雄は)ジャンからホームにかけて仕掛けていくと思っていました。だからケツを上げて準備をしていたんですけど、行かなかったのでバックを踏んでしまいました。4等賞か…」
 捲り不発の山中貴雄は9着大敗。
「けっこう早めに来たので、どうしようと思っていました。車間を切っているのも見えていたけど、ちょっと(前を)見すぎてしまいましたね」


<4R>
矢内良和選手
矢内良和選手
   古屋琢晶が先行して番手絶好となった矢内良和(写真)が差し切って久々の1着。
「恵まれましたね。古屋(琢晶)君に好きなように走ってもらえればと思っていたけど、ジャンからだったから、きつかったです。でもあそこを付き切れれば、もうあとは絶対に来ないだろうと思っていましたからね。うまく走ってくれると思っていたし、出切ってからは回して回して、という感じでした。記念の初日1着なんて初めてですし、1着は昨年の11月以来、9カ月ぶりなんですよ。前回から感触は良かったし、二次予選も頑張ります」
 先行した古屋琢晶は3着で二次予選進出を決める。
「前回は先行していなかったし、今日は先行するつもりで走りました。出切るまでは緩んでいたから楽でしたけど、残り1周でちょっと重かったです。(ラインで上位独占は)良かったです。自分のやることは、できたかなと思いますね。また明日頑張ります」


<5R>
古閑良介選手
古閑良介選手
   橋爪亮が突っ張って先行。中団から楢原由将が仕掛けて出切り、番手の古閑良介(写真)が1着。
「僕にとっては1着取れる良い展開になりましたね。楢原(由将)のおかげです。(楢原とも)決めたかったし、視界の内には入っていたんですけど、最後は6番(佐々木浩三)に抜かれるなと思いました。もうワンテンポ待ってしまっては、来られそうでしたしね。久しぶりに最終バックを番手で回ってきましたね」。通りかかった三槻に向かって「三槻より恵まれたかな(笑)」
 九州3番手の佐々木浩三が2着。
「今日はもう後輩とラインのおかげです。とりあえず良かったです」
 突っ張り先行に出た橋爪亮は4着。
「突っ張ろうと思って、ずっと踏んでいました。それにカマして来たので、それに付いていくので一杯になってしまいました。余裕がなかったです。軽かったんですけどね」
 見せ場十分の走りをした楢原由将だったが、5着で一次予選敗退。
「末を欠いてしまいましたね。金山(栄治)さんと橋爪(亮)さんがモガキ合いのふりで、どっちかが中団に来るのかなと思っていました。橋爪さんが突っ張ったけど、どうするのかが分からなかったし、ああなるとは思っていませんでした。もう少しペースでいければ良かったですね。予選は飛んでしまったけど、ここで気持ちを切らすと大敗してしまうので、最終日の特別優秀を目標にして明日も頑張ります」


<6R>
杉山悠也選手
杉山悠也選手
   4・23の大ギアで挑んだ杉山悠也(写真)が中団から捲り一閃、1着突破。
「練習では使っているギアなんですよ。55-12をもがく時に使っているんです。荒木(伸哉)さんに持ってこられたらきつかったけど、並走で済んだのが良かったです。すんなりだったし、あれなら牽制があってもたぶん大丈夫でしたね。今日は先行まで考えていたし、うまく3番手を取れました。ラインでワンツーが決まって良かったです」
 中村雅仁マークの大竹慎吾は3着。
「牽制に行ったんだけど、(杉山は)止まりようがなかったです。あれ(4・23のギア倍)でかかってしまっては、手に負えなかったです」
 主導権を握った中村雅仁だったが5着。
「残ったと思ったんですけどね…。2番(杉山悠也)は中団を取りきったんですね? 荒木(伸哉)さんと絡んでいたから、これは良いなと思って、降りるように上がりながら踏んだんですけど。けっこうかかっていたと思うし、今の感じではあれ以上はかからないです」


<7R>
吉永好宏選手
吉永好宏選手
   南関ラインの3番手を奪取した吉永好宏(写真)が直線伸びて逃げる田中孝彦をゴール前で捕らえる。
「自分では1着だと思いましたよ。そうしたら意外にタイヤ差で(笑)。今日は番手を狙っていたんです。でも島田(竜二)さんが前を取ったので、やりにくくなりました。前を取りに来るとは思っていなかったです。切って飛びつくか、粘っていったところを追い上げるか、流れで捲りも考えていましたよ」
 先行した田中孝彦は僅差の2着。
「1着かと思ったんですけどね、差されていました。333は好きだし、奈良は前に出ていれば残れるイメージがあるので相性は良いです。でも今日はちょっと重く感じましたね。またチャンスがあるので、明日も頑張ります」
 田中孝彦マークの小菅誠が3着。
「開けたらしゃくられると思って、ジャンで閉めとかないとと思っていました。来なかった時点で(内の)気配を感じましたね。(勝ち上がりは)何とか良かったです」
 一発狙った岡崎景介だったが8着に終わる。
「けっこう踏んでいたんですけどね。出来れば前受けが良かったです。333なので、前々にいかないといけないし…無駄がありましたね」


<8R>
佐藤亙選手
佐藤亙選手
   一次予選のラストカードは佐川翔吾が出切るも、佐藤亙(写真)が即座に巻き返して押し切った。
「最近大きい着が多かったので、良かったです。練習を元に戻したのが大きいですね。4回転の練習ばかりして、バランス良くやれば良かったんですけど、心肺機能が段々下がっていく感じだったので。失敗はしたけど、やってみないと分からないことですし、先行捲りでやっていくにはいろいろ考えていかないといけませんからね。道中は余裕があったし、体が動きました。明日は格上が相手ですけど、333なので展開が大きいし、また頑張ります」
 佐川翔吾マークの有馬雄二は3着。
「佐川(翔吾)君が無理矢理いってくれた感じでしたね。離れないように気を遣ってもらったし。あそこで離れたら下に降りていこうと思っていたんですけど、(付いて)行けると思ったし、出切った時は決まったと思ったんですけどね。そうしたら、すぐ(佐藤亙が)来たので、何も出来ませんでした。いつもは緊張しないのに、今日は緊張して少し力んでしまいました。明日はチャレンジするだけなので、緊張もないだろうし、大穴一発狙います」
 先行した佐川翔吾だったが5着、ギリギリで二次予選進出。
「前も踏んでいて、やる気かなと思っていました。あんなに踏んでくるとは思っていなかったですけど、行くのは決めていたので。出るのは良かったんですけど、ちょっと重かったです。しんどいところで出たし、流れは良かったのに、変に流してしまったのがいけませんでした。ペースに戻そうとしたら、すぐ(佐藤亙が)来ましたからね。しょうもないレースをしてしまいました。初日は5着が多いですね…」


<9R>
松川高大選手
松川高大選手
   9レースからメインの初日特選がスタート。4車が落車するアクシデントが起こるが、松川高大(写真)が捲りで1着。
「落車は音が聞こえて気付きました。でも今日は後ろに迷惑をかけてしまいましたね。甘かったです。強引でも叩きに行くべきでした。突っ張られるという気配や雰囲気をもっと感じないといけないですね。ちょっと重かったし、明日からはもっと積極的にいきたいと思います」
 九州勢を追走した井上辰也が落車を避けて松川を追い2着入線。
「恵まれたというか…。バシャーンと音がして、覗いたらもう3人しかいなくて。落車する前までは見えていたんですよ。健坊(大塚健一郎)が落車するところまで見ていて、落車があってからは分からなかったです。松川(高大)を追いかけたんですけど、すぐに仕掛けていったから、休むところが一個もなくて。山田(裕仁)さんは牽制があるからそこだけは警戒してたんですけど、(松川は)さらに加速していったので、差せなかったです」
 先行した金子貴志をマークした山田裕仁が3着。
「(金子貴志が)2車でも良いレースをしれくれましたね。全て任せていたので。僕的には展開に恵まれましたね。前回は全然脚を使っていなかったから、今回は気持ちの問題。333バンクのあの短い距離で金子を交わすことが出来たので良いとは思います。出来たら落車なく、あのまま流れていってほしかったですね」
 金子貴志は4着入線。
「落車でどうなったか分からなかったです。踏んだ感じは悪くはないけど、セッティングをし直さないといけないですね。ちょっと乗りづらいです。明日、頑張ります」
 落車を避けた後閑信一は懸命に前を追うも5着。
「落車は避けたけど、平らなところだったからまた落ちてしまうと思いましたよ…。落ちなかったのは良かったが…。明日、頑張ります」


<10R>
川村晃司選手
川村晃司選手
   木暮安由が突っ張って先行する流れの中、外並走から川村晃司(写真)が捲りで抜け出し1着。
「(木暮安由が)内から来るとは思わず、石丸(寬之)さんが来るのかと警戒していて中途半端になってしまいました。でもあそこで引いたらもう無いので、いけるところまでいこうと思っていました。踏んだ感じは分からないですね。赤板から抑え先行にいこうと思っていたんですけど、僕のミスです。たまたま3着以内に入れましたけど、作戦は失敗です」
 木暮安由マークの中村淳が2着。
「木暮(安由)に任せていました。木暮があんなに頑張ってくれたので、そのおかげです。張りながら出ていったんですけど、あれ以上はいけませんね。余裕はあったけど、川村(晃司)がずっと横にいたし、力で2コーナーから来た感じでした。牽制して戻ってから次ぎ、という感じでも無かったので。頑張ってくれたから何とかしなくてはいけなかったけど、僕の力不足でしたね」
 川村追走の山口幸二が3着、厳しい表情を見せる。
「もう一杯で、とにかくしんどかったです。残り3周くらいからしんどい感じがしてきて、あんまりこんなこと無いんですけどね。川村(晃司)が外外を回ったとかではなく、とにかく自分がしんどかったです。粘ってくるのも考えて、その時は勝負だと思っていました。この一走で刺激が入って、また明日変わってくると良いですね」
 内から主導権を握った木暮安由(8着)。
「残り1周くらいだったら、イン粘りも考えましたけど、今日は最初にスタートが取れたら川村(晃司)さんだけを意識して突っ張ろうと思っていました。また明日頑張ります」


<11R>
市田佳寿浩選手
市田佳寿浩選手
   深谷知広が主導権を握って一列棒状。番手の市田佳寿浩(写真)が差し脚伸ばし1着と好発進。
「深谷(知広)君は輪界一の先行屋の一人だし、付いていてドキドキしていました。道中はいろいろあると思っていたので、抜けるとは思っていませんでしたよ。やらなくてはいけない気持ちがありましたし、その気持ちが上回りましたね。2周半でしたが、誰しもがいける距離ではないですしね。でもあまり車間を開けすぎると、深谷君はまた伸びていくのも知っていたので。(佐藤)成人さんもいたし、深谷君は残ると思っていたんですけど、申し訳なかったです。調子は確実に上向いていると思います」
 4番手奪取から福田知也が直線伸びて2着。
「深谷君が前なら、車番的にもその後ろからいこうと思っていました。深谷君は粘らないし、引きますからね。仕掛けてきたところを飛びつこうと思ったんですけど、深谷君がスピード良く思い切り来たので、飛びつくのには脚を使うなと思って。みんな深谷君を捲れていないし、行ける感じはしなかったし、捲れないかなと思ったんですけど、市田(佳寿浩)さんが詰める感じで行ったので、そこでスピードをもらえた感じになりましたね。佐藤(成人)さんも内をいくと思ったので、外にいけばいけるかなと。2着ですけど、深谷君を差せたので、歴史に生涯一個名を残せましたね(笑)」
 先行した深谷知広は3着。明日への修正を誓う。
「踏み込めていないです。タイミングも合っていなかったですね。やるしかないけど、これが疲れなのか調子なのかは分からないです。感覚とズレがあるし、準決勝に向けて修正して上げていかないといけないです。きつかったです。明日、しっかり頑張ります」
 地元の佐藤成人は4着で惜しくも優秀進出はならず。
「深谷(知広)君が良い感じでいってくれて、練習しているような感じで強かったです。かかっていたと思うし、どこも仕掛けられなかったですからね。最後は外を踏むのが怖くて、中のコースを見ていたんですけど…僕の脚は残っていなかったです。でも(感触は)悪い感じがしなかったですね」

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