『向日町競輪開設70周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:9月5日

 向日町競輪開設70周年記念「平安賞」は、9月5日に3日目が行われた。決勝進出をかけて争われた準決勝は、S班の平原康多や佐藤慎太郎が敗れる波乱の決着が続き、どのレースも3連単が2万円を超える高配当に。山田英明や鈴木裕が準決勝を突破し、畑段嵐士は地元記念初優出を決めた。いよいよシリーズも大詰め。6日の最終日に決勝の号砲が鳴らされる。
 最終日も本場では、抽選で100名様に「平安賞オリジナルクオカード」が当たるラッキーカードを先着500名様に配布。さらに、「向日町競輪70周年ロゴ入りエコバック」も先着500名様にプレゼントします。5レース発売中には、京都サイクルクラブカップ「デモンストレーションケイリン」が行われます。ぜひ、本場でお楽しみください。
 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、ご入場の際はマスク着用や検温、手指の消毒のご協力をお願いいたします。

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畑段嵐士選手
畑段嵐士選手

山田英明選手
山田英明選手
 後ろ攻めの酒井拳蔵は、中団の森田優弥にフタをしてから山田英明を一気に叩いて先行態勢に入る。6番手になった森田は最終ホームから巻き返すが、1センターの山田のブロックで失速。三谷竜生は2コーナーから番手まくりに出て後続を振り切るも、バックで斜行して酒井を落車させてしまい、三谷に迫った地元の畑段嵐士(写真)が1着に繰り上がった。
 「(酒井)拳蔵が主導権を取るって言ってくれたので。ただ、三谷先輩が失格なのは残念です。(自分の状態は)日に日に練習の疲れが抜けて、良くはなっていると思います。(地元で)決勝に上がれて良かったです」
 山田英明(写真)は森田を止めたあと、最終2コーナーから畑段の内を踏んだが、酒井の落車もあってコースがなく、畑段の後ろに付け直して2着に入った。
 「(最終)ホームで仕掛けたかったけど、脚と気持ちが折り合わなかったです。余裕がなかったですね。森田君をブロックしたら詰まっちゃったんで、このバンクでバックを踏んだらどうしようもないんで内に行きました。(3走して)苦しいですけど、今自分ができることをして戦っていこうと思っているので、決勝に備えて調整します」

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取鳥雄吾選手
取鳥雄吾選手

高原仁志選手
高原仁志選手
 打鐘で先頭に立った平原康多を、取鳥雄吾(写真)が2センターで一気に叩いて先制。ハイスピードで逃げる取鳥に対して、最終1センターから反撃に出た森山智徳は不発。脚を溜めた平原は4コーナーから踏み出したが、バックから内に進路を取った松岡貴久に飛ばされて伸びを欠き、逃げた取鳥が後続を振り切って決勝進出を決めた。
 「めちゃめちゃ苦しかったです。(初手の位置は)中団でも良いかなと思ったけど、平原さんに脚を使わせたかったので前受けにしました。すごい先行屋みたいなレースをしていますね(笑)。すんなり出させてもらえたのは大きかったです。調子は良い。結果が付いてきている」
 番手の高原仁志(写真)が続いて、中四国ワンツーが決まった。
 「取鳥君がよく頑張ってくれた。それに尽きる。取鳥君の持ち味を出してくれて、行けるところでよく行ってくれました。後ろに平原君が入っているのが分かったので、気が気ではなかったですね。取鳥君は上手く踏み直していた。最後は3、4着に沈んだかと思いました」

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鈴木裕選手
鈴木裕選手

近藤龍徳選手
近藤龍徳選手
 赤板手前から動いた大石剣士が、前受けの寺崎浩平を押さえて主導権。5番手に下げた寺崎は打鐘から踏み出すと、最終1コーナーで大石を叩いて先頭に躍り出る。大石が力尽きたと見た鈴木裕(写真)は2コーナーから自力に転じてまくり出し、直線で一気に前団を飲み込んだ。
 「ジャンでキツかったんで、寺崎が来るとは思わなかったです。(寺崎に)行かれてからは、大石を入れようと思ったけど、スピード差があり過ぎたので切り替えました。大石の頑張りがあって脚を使わずに切り替えられたから、1着を取って応えようと思いました。3コーナーで踏んだら伸びがすごかったので、仕上がっていると思います」
 目標の皿屋が鈴木に乗る展開になった近藤龍徳(写真)は、最終2センターから内のコースを踏んで2着に突っ込んだ。
 「(皿屋が)もし俺がダメなら、タツは内に行ってくれていいからって言ってくれて、躊躇なく入っていけました。でも3日間、良くないですね。良いところが何もない。オールスターが100なら、今回は20くらい。分からないものですね」