『東日本大震災被災地支援競輪 向日町競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:1月25日
 明日から「東日本大震災被災地支援 京都向日町開設61周年記念 平安賞」が開催されます。58周年の稲垣裕之選手から村上義弘選手、村上博幸選手と地元・京都勢が3連覇を達成しているこの開催。当然、4連覇へ向け京都勢はどの選手も気合いが入っていました。しかし、浅井康太選手&山口幸二選手の中部SSコンビや、佐藤友和選手など他地区も強豪揃いと覇権争いは激戦必至。歴史ある古都で繰り広げられる熱き戦いにどうぞご期待下さい。
 また、初日の明日は携帯カイロが先着1000名様に、オリジナルクオカードが抽選で200名様に、おしるこが先着500名様(10:30~)に振舞われますので、是非本場までお越し下さい。
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金子哲大選手
金子哲大選手
 「超」積極型の金子哲大(写真)は近況、連対率&3連対率が上昇している注目の1人。
「自分の中ではそこまで変わったところはないんですけど、流れがちょっとずつ良くなってきているかなというのは感じますね。なので、今シリーズでこの流れを切らさない様にしないと。記念は初日の1レースで負けちゃうとその後が本当に長くなっちゃいますからね(苦笑)。とにかく、ポイントをしっかり考えながら仕掛けていきたいですね。僕の先行に期待して車券戦術を考える人もいると思うので、そういった人たちの期待に応えられる様なレースをしたいと思います」
 その金子ライン3番手から勝機を窺うのが根本雄紀
「今期からS級復帰して2場所走って、成績は悪かったですけど流れは掴めてきましたね。関東は雨や雪で乗り込み不足の部分があるんですけど、練習自体は出来ましたし、仕上がりとしては悪くないと思います。気風のいい金子君の3番手を回れるので、何も言うことはないですし、しっかり付いていって直線勝負出来る様に頑張ります」

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井上嵩選手
井上嵩選手
 立川記念で準決勝に進出し一躍注目を集めた井上嵩(写真)が人気の中心か。
「前回の久留米FIは初日と3日目が内に詰まってしまって不完全燃焼すぎる開催になってしまったので、今回はその分も頑張りたいなと。思い切ったレースをしたいですね。その久留米から中4日で、しかも東京は雪が降ってしまった分、そこまで練習はできなかったんですけど、逆に言えばそこでしっかり身体を休められたので、疲れが抜けてくれているんじゃないかなとは思いますけどね」
 4・50と一際異彩を放つ大ギアで一次予選突破を狙うのが三和英樹
「僕には地元がないですし、向日町は前に何回か練習に来させてもらったことがあるので、今回は地元記念のつもりで走りたいと思っているんですけどね。明日は4・50のギアでいきますけど、練習ではそれよりももっと大きな、前が70枚の特注ギアで練習してますから。規則でそのギアはレースでは使えないんですけど、大ギアの感触はだいぶいいですし、明日もその威力が発揮されればいいんですけどね。まあ、初日・2日目はこっそりと勝ち上がって、3日目や4日目に目立てる様に頑張りますよ(笑)」

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湊聖二選手
湊聖二選手
 11月の小倉FIでの落車・失格以来の復帰戦となるのが湊聖二(写真)
「落車して長期欠場というのは何回か経験があるので、レース勘に関してはそこまで心配はしなくてもいいかなと思うんですけどね。12月くらいからローラーに乗ったりして、練習もけっこうしっかり出来ましたしね。とにかく、いつも通りに前々に踏んでいくだけですかね。そうすれば結果も自然と付いてくるんじゃないかなと思いますし」
 FIでさえ決勝進出から遠ざかってしまっている田中孝彦ではあるが、その積極性は軽視できない。
「最近は初日がいいと2日目に悪くなるパターンが多くて…。何でなんでしょうね(苦笑)? まあ、調子自体があんまりよくないかなというのはあるんですけど。今回は中4日なので、がっつり練習するというよりは、調整メインで疲れを抜いてきました。明日は岡崎(智哉)さんもバック本数の多い選手ですけど、僕も負けない様に積極的なレースを心がけていきたいと思います」

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上吹越直樹選手
上吹越直樹選手
 これがS級復帰2開催目となる上吹越直樹(写真)は得意の捲りで一発を狙う。
「前回の小倉FIは成績悪かったですけど、S級復帰初戦だったので、ある意味仕方ないかなと。でも、そこを走ったことでS級の流れを少しは思い出せたんじゃないかなと思います。しっかり練習も出来ましたし、感じは悪くないですよ。今シリーズが本当の意味でのS級復帰戦だと思っていい成績を残せる様に頑張ります」
 メンバー中、断トツのバック本数を誇る山田義彦。明日も主導権取りが濃厚か。
「バック本数が多いに越したことはないんですけど、それに成績も伴わせないといけないですよね。そういう意味では、前回の大宮記念は補充参戦でしたけど、1着も取れたし調子はいい方だと思います。なので、明日も自分の持ち味を生かした走りでラインで上位独占出来る様に全力を尽くしていきます」

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三谷政史選手
三谷政史選手
 40%を越す3連対率を残すなど安定感が光る三谷政史(写真)
「勝ち上がりで勝てていないですし、ここ3場所は連続で9着を叩いたりしてしまっていますけど(苦笑)、成績自体はまとまっていますし、流れとしては悪くないんじゃないですかね。今回は地元地区での開催ですし、9着を叩かずに1つでも上のレースに勝ち上がっていける様に頑張っていきたいですね」
 12月の一宮FIでの落車・失格以来となる富澤洋祐はその状態が不安視されるところだが…。
「一宮の落車で肩をやってしまったんですけど、練習はしっかり出来ましたし、(準決勝進出の)伊東記念の時と同じくらいのデキまで戻すことが出来たと思います。自分でも少しは楽しみが持てる仕上がりにはなりましたね。明日は前2人(宮城両者)が強いので、信頼してしっかり付いていくだけですね」

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山田庸平選手
山田庸平選手
 切れ味鋭い捲りを武器にハイアベレージを残している山田庸平(写真)が中心か。
「実は前回の一宮FIの時に体調を崩してしまってあまり練習できていないんですよね。でも、今回は記念だし、最近はFIでも優出から遠ざかってしまっているので、そろそろ浮上のきっかけを掴める様に頑張りたいなとは思っているんですけど。とりあえず、明日は積極的なレースをするつもりでいますし、その結果次第で今回の自分が調子いいのか悪いのかはっきりすると思いますけどね」
 成績表には8着や9着といった大きな数字が目立ってしまっている谷田泰平だが奮起に期待したいところ。
「中4日での参戦なんですけど、疲れはないので、そこは大丈夫だと思います。練習もしっかりできているんですけど、ななかなか調子が上がってこないんですよね…。その中でも、自分のやるべきことをしっかりやって、光りが差してくるのを待つしかないのかなという感じですかね」

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岩本純選手
岩本純選手
 近況は逃げや捲りに加え、差しの決まり手も付く様になってきた岩本純(写真)
「意識的に自在に構えている訳ではないんですよ。最近はあまり調子がよくなくて、それで中途半端なレースをしてしまっているのがそのまま決まり手に出てしまっているだけで。自分ではもっと積極的にいかないとダメだとは思っているので。明日は積極的に動く選手がいなくて、主導権を取りやすい番組だと思うので、持ち味を出して上手く流れを取り戻したいと思います」
 上原龍はヤンググランプリでは4着と惜しくも確定板を逃したが、着実に復調してきている。
「確かに、調子は少しずつ上がってきているとは思いますね。ただ、3~4日前に地元に雪がドカッと降ってしまって、それからは室内でのローラー練習のみになってしまったんですよね。それでも、その前まではいい練習もできていましたし、今回も勝負できる状態にはあると思いますよ」

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松本一成選手
松本一成選手
 ここ最近は急激に点数を落としてしまっている松本一成(写真)ではあるが、豊富な経験に裏打ちされた先行テクニックは警戒すべき。
「積極的に動けてはいるんですけど、末の粘りが足りていないので、あまり調子は良くないと思いますけどね。でも、大宮の後は練習もできたし、あの時よりかは上向いていると思いますよ。それに、1着さえ取れれば流れも一気に変わってくれると思うので、今シリーズで結果を残せればいいんですけどね」
 そんな松本とは対照的に高い勝率を残している自力型が篠塚光一
「前回の伊東FIでは初日のレースで組み立てに失敗してしまったんですけど、そこ(組み立て)さえ間違えなければ勝負できる状態だと思います。今回は中4日の追加参戦ですけど、練習はいつも通りですね。とにかく、伊東の初日と同じ様な失敗をしない様に、落ち着いてレースを組み立てていけば結果は出てくれると思います」

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稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
佐藤友和選手
佐藤友和選手
 ここからは3連覇を達成した地元3選手が次々と登場。そのハナを切るのが58周年覇者・稲垣裕之(写真)
「競輪祭が終わってからからは、この地元記念とダービーに照準を合わせてきました。その中で前回の前橋FIでは3日間とも違うギア(3・92、3・93、4・00)を試して、そのどれも感触が良かったので、今回も対戦相手によって変えていきたいと思っていて。前橋の後に練習をちょっとキツめにやってしまって、腰を痛めてしまったのはあったんですけど、ケアはしっかりできましたし、調整としては予定通りですね。今年も去年と同じ様に京都勢で上位独占できる様に頑張ります」
 大宮記念ではまさかの準決勝敗退となってしまった佐藤友和(写真)だが、果たして今シリーズは…!?
「大宮記念の後は冬期移動先の久留米に戻って練習してきました。その大宮記念の結果に関してはまったく気にしていないですよ。今は今年1年間上位で戦っていくために色々と試している段階なので、(大宮は)あんなもんじゃないかなという感じですかね。あとは成績を右肩上がりにしていくだけかなという感じですね」
 単騎となった中村淳は2レースの三和同様、4・50のギアで勝機を見出す。
「平での落車で足首を痛めてしまって、まだちょっと痛みというか違和感みたいなものはあるんですけど、そこまで心配するほどのものではないですから。4・50のギアは平の初日も使って、倍数にみんなビックリしていたんですけど、僕はもともと大きなギアは苦にはならないんですよ。まあ、誰かの後ろに付く時はその選手が踏むタイミングに合わせないといけないから、さすがに4・50のギアは難しいんだけど、明日みたいに単騎で自分のタイミングで踏めるということになれば、試してみる価値はあると思って。これが結果に結びついてくれるといいんですけど」

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村上博幸選手
村上博幸選手
海老根恵太選手
海老根恵太選手
 そして、10レースにはディフェンディングチャンピオンの村上博幸(写真)が登場。
「連覇ですか? 周りが言うほど僕は気にしていないですよ。今まで別の大会で連覇に何回か挑戦しましたけど、ことごとく失敗してきてますから(笑)。もちろん、地元の中から優勝者を出したいというか、地元記念だけは他地区には渡したくないという気持ちはありますけどね。僕自身、年末から1月の頭にかけて状態的に悪かったんですけど、前回の松戸FIは悪い中で修正しながら結果を残すことが出来たので、今回も気合いを入れて地元で一致団結してやっていければいいかなという感じですね」
 競輪祭以来の実戦となる海老根恵太(写真)は、これが2012年の走り初め。
「競輪祭の後は家族で旅行したりリフレッシュをして、その後はキツめに練習してきました。今年も今までと変わらずにタイトルを獲ってグランプリに出ることが目標なので、その為にも大事な初戦になりますね。練習での感じはまあまあ良かったですよ。あとは、間隔が空き過ぎた分のレース勘をどう取り戻していくかだけですかね。先日のいわき平記念で同期同県の武井(大介)が優勝しましたけど、まさか優勝出来るとは思っていなくて(笑)。でも、それは自分にとっていい刺激になったので、武井に負けない様に頑張らないといけないですね」

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村上義弘選手
村上義弘選手
山口幸二選手
山口幸二選手
 地元勢の大トリを飾るのは、59周年覇者で総大将・村上義弘(写真)だ。
「大宮記念は大ギアを使っている中で、展開に応じた攻めが出来たかなと思います。まだまだ試している段階ではあるんですけど、大ギアを使う中でもいつもと変わらぬレース運びが出来たのは良かったかなと。今回もいつも通りに、目の前の一戦一戦で自分の力を発揮していくということに関しては変わらないですし、地元ファンの声援に応えられるレースをしていきたいと思います」
 その村上に任された藤木裕は闘志溢れる表情でコメント。
「初日から大役を任されたので、当然気合いは入りますよね。しかも、3番手には山口(幸二)さんも付いてくれるということなのでね。もちろん、この地元記念に向けて練習してきましたし、その練習の成果を出して、自分の力を出し切れる様に頑張っていくだけですね」
 大宮記念では1着こそなかったが、3日目までオール2着で優出し、相変わらずの安定感を見せた山口幸二(写真)
「大宮記念の時は準決勝で平原(康多)と連係することになったり、グランプリ優勝で何だかVIP待遇になっちゃったでしょ。それが逆にプレッシャーなんだよね。僕は主役になる様なタイプの人間じゃないから、いつも通りの扱いでいいのにね(笑)。だけど、期待されている以上はそれに応えていかないといけないので、一生懸命頑張ります」
 ナショナルチームカップを快速捲りで制した渡邉一成の一発も魅力たっぷり。
「16日に北京のワールドカップから帰ってきて、そのまま競輪学校で練習してきました。調子に関しては、正直なところ明日走ってみないと分からないですね。ワールドカップの疲れが抜けていれば勝負になるんじゃないかなとは思っているんですけど…」
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