『東日本大震災被災地支援競輪 向日町競輪開設61周年記念(GIII)レポート』 初日編

配信日:1月26日
 本日から「東日本大震災被災地支援 京都向日町開設61周年記念 平安賞」の幕が切って落とされました。初日となった今日は時折粉雪が舞う厳しい寒さがバンク内を支配し、選手は厳しい戦いを強いられていました。それを象徴するかの様に、3連単で15万円を超える高額配当が3回も飛び出すなど気候同様に荒れ模様の1日となり、そんな中でも69期の選手が5勝していたのが非常に印象的でもありましたね。明日の2日目はどんな1日となるのでしょうか。
 明日も携帯カイロが先着1000名様に、 オリジナルクオカードが抽選で200名様に、 おしるこが先着500名様(10:30~)に振舞われますので、向日町競輪場まで遊びにきてみてはいかがでしょうか。
<1R>
藤原誠選手
藤原誠選手
 主導権奪った小林信晴マークの藤原誠(写真)が勝機をモノにし1着。
「打鐘4コーナーで(小林が)そのまま外で粘るのかなと思っていたら、叩いていってくれたので僕にとっては絶好の展開になりましたね。あそこの小林君の判断はすごく良かったと思います。やっぱり、久しぶりの1着は嬉しいですよ。あとは頑張って(山口)幸二さんの後ろを回れるところまで勝ち上がっていきたいですね」
 2着は直線で鋭い差し脚を見せた大橋直人が入線。
「脚は楽だったし、2着に突っ込めているから調子は悪くないと思うんですけどね。ただ、金子(哲大)も打鐘でもうちょっと踏んでいれば(小林に)叩かれることもなくて、ラインで勝ちあがれていたかもしれないので、その辺はこの後2人で反省しないといけないところではありますけどね」

<2R>
三和英樹選手
三和英樹選手
 最終2コーナー8番手から4・50の大ギアを駆使した豪快捲りで激勝した三和英樹(写真)
「初日から目だってしまいましたね(笑)。向日町はあんまり捲れるイメージがなかったんですけど、昨日、ギアをかけて練習したらいい感触だったんですよね。8番手になっても井上(嵩)君がすぐに仕掛けると思ったので、そのスピードをもらっていければという感じで。僕が近畿勢の中で最初のレースだったので、近畿に勢いを付けたかったし、1着も取れたので久々に嬉しい1着ですね。やっぱり、記念はテンションが上がりますね(笑)」
 その三和マーク・池田智毅は必死に食らいつき3着で二次予選へ。
「最終3コーナー、2センターくらいから三和さんの伸びがとにかく凄かったですよ。あれは強烈すぎますよ(苦笑)。あれについていくのは本当に大変だなと思いました。4・50のギアをかけているから、脚を回すリズムが全然合わないんですよ。それでも何とか3着に入れたので良かったですね」

<3R>
岡崎智哉選手
岡崎智哉選手
 カマシ先行の岡崎智哉(写真)がそのまま押し切って快勝。
「ペース先行でしたけど、自分でも掛かっているなという感じはしていたんですよね。それでも、差されて2着かなと思っていたので、逃げ切れたし、これがS級初勝利なのでやっぱり嬉しいです。展開が良すぎたのはありましたけど、自分の仕事はハッキリしているから、その仕事をしっかり出来たことが結果に繋がったんじゃないかなと思います」
 岡崎マークの酒井耕介が2着に続き近畿ワンツーが決まる。
「普通に考えたら1着取らないといけない展開ですよね(苦笑)。抜きに行こうとした時は余裕があったんですけど、少し気持ちに体というか脚が付いてきていないですかね。今回、実戦では初めて4・00のギアを使って重たいのもあるけどね。まあ、現状を考えたら2着で上出来なのかもしれないですけど」

<4R>
山田義彦選手
山田義彦選手
 最終バック5番手から捲った山田義彦(写真)が1着入線を果たす。
「周回中からずっとフタされていましたけど、それでナメられるのも嫌だし、もう引けなかったですね。最悪でも5番手かなという感じだったんですけど、気持ち的には落ち着いていました。布居(寛幸)さんが番手捲りを打って、そのスピードを借りることができて、上手く展開が向いてくれましたね。今日のレースでは体の反応は良かったんじゃないかなと思いますけどね」
 山田マークの北村貴幸は2着で二次予選進出を決め、山田を讃える。
「前が掛かっている上を踏み上げていったので、山田君は力がありますね。僕としてはちょっとタイミングが取りにくかったんですけど、何とか付ききれての2着なので、とりあえずホッとしました。何より山田君とワンツーを決められたことが嬉しいですね」

<5R>
竹内智彦選手
竹内智彦選手
 最終2コーナー7番手から捲った荻原尚人マークの竹内智彦(写真)が差し脚伸ばす。
「正直、抜ける気はしなかったですけど、荻原が垂れてくれた分、1着を取ることが出来ましたね。まだ、調子は上がってきていないんですけど、荻原との相性の良さが出ましたかね。明日からに向けて、もうちょっとセッティング等を修正して、いい結果を残していける様に頑張っていきたいですね」
 マークした奥平充男が不発になりながらも懸命の追い込みで4着と首の皮1枚繋がった三谷政史
「奥平さんも打鐘で1回仕掛けてくれていたんですけど、結果的に行かれてしまって。でも、行かれたのがまだホームだったので、番手として位置だけは取らないといけないなと思って。とりあえず自分の仕事はしたつもりだし、最後は前を抜いて確定板に乗りたかったですけど、動き自体は悪くなかったと思いますよ」

<6R>
菊池通晃選手
菊池通晃選手
 果敢な先行勝負を見せた矢口マークの菊池通晃(写真)が絶好の展開をモノにする。
「コメントも何も、矢口君のおかげとしか言いようがないですよね。先行主体のレースでっていうコメントを出していても、それを実行に移すのはなかなか大変なことだから、大したもんですよ。前回(いわき)は調子が良かったのに大きな着ばかり叩いてしまっていたので、今日みたいなレースになると改めてラインの大切さというものを感じますよね。自分の脚の状態は引き続きいいと思います」
 その矢口大樹もしっかり2着に粘り込み南関ワンツーが決まる。
「今日は最初から積極的にバックを取る競走をしようと思っていたので、その気持ちが結果に繋がったんだと思います。自分の力は出し切れましたし、それで2着に残って二次予選進出という、この結果は自信になりますね。それに、ラインで決めることが出来たのも嬉しいです」

<7R>
大薗宏選手
大薗宏選手
 突っ張り先行の上原マーク・大薗宏(写真)が鋭い差し脚を見せ1着。
「上原君がまさか突っ張るとは思っていなかったので、一瞬『離れた!』と思って焦りました(苦笑)。あそこが1番慌てましたね。でも、そのあと何とかドッキングすることが出来て良かったです。付ききってしまえば、あとはラインで決めるだけだなと思っていたんですけど、上原君も3コーナーくらいから垂れてきていたし、ちょっと危なかったけど、上原君だけじゃなくて、3番手の真崎(新太郎)君を含めた3人で上位独占することが出来て本当に良かったです」
 関東での上位独占に大きく貢献した上原龍には安堵の表情が。
「抑えに来るのが岩本(純)さんのラインだったら、そのまま出させていたんですけど、東(鉄也)さんのラインだったので、それで自分が引いてしまうと7番手になる可能性があったから、突っ張った方がいいのかなという感じで。結果的に正解でしたね。出てからは自分のペースで踏めたんですけど、気温が低くて重かった分、垂れてしまって。それでも、ラインで決めることが出来たので、次に繋がるレースにはなったんじゃないかなと」

<8R>
木本賢二選手
木本賢二選手
 最終バックで逃げる関東ライン4番手に切り替えて直線追い込んだ木本賢二(写真)が1着。
「前の2人(篠塚光一─久米康徳)が本当に頑張ってくれていたんですけど、さすがに行ききれなさそうだったから、バックでは『悪いなぁ』と思いながらも切り替えさせてもらいました。最後は空いたコースを無理なく突っ込んでいけたんですけど、感触としてはまだまだですかね。同期の三和君が作った近畿の流れに乗れましたね」
 松本一成が積極策に出る中、番手絶好の豊田一馬は2着。
「一成君が強かったですね。ホームくらいからずっと掛かっていたし、僕は捲りが来たら絶対に止めるつもりでいたんだけど、それも来ずに外で止まっていましたからね。本当に彼のおかげです。ただ、展開としては1着を取らないといけなかったですよね(苦笑)。直線で全体的に開いてしまった分、後ろから食われてしまって。その辺はまだまだですね」

<9R>
中村淳選手
中村淳選手
稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
 初日特選最初のレースは、逃げる柴崎ライン3番手をキープしていた中村淳(写真)が自力捲りに転じての白星。
「1コーナーくらいからは自分で仕掛けるつもりで、あとはタイミング次第でどこから仕掛けるかという感じでしたね。そのタイミングを取ってるときに他の選手に飲み込まれたら仕方ないというくらい腹を括っていましたね。4・50のギアをかけているし、何か見せ場を作らないといけないと思っていたし、とにかく力を出し切るレースをしようと思って臨んだのがいい結果に繋がりました」
 2着は柴崎マークから直線追い込んだ北野武史で、レース後には笑顔を見せる。
「柴崎も頑張ってくれていたし、何とかしてやりたかったんですけどね。本当なら僕が捲ってくる選手を止めて、淳を3着までに残さないといけない展開だったんですけどね。そういう意味では淳には悪いことをしてしまったかなとは思います。ただ、僕自身のことをいえば、運良く優秀レースに勝ち上がれたので、明日からも頑張れそうです」
 地元ファンの期待を背負った稲垣裕之(写真)は、後方からの捲り追い込みで3着と、かろうじて優秀切符を手にする。
「後ろに迷惑をかけてしまいましたね。1センターで4・50のギアをかけた中村さんの動きを見てしまったのが敗因。平の初日に藤木(裕)を捲っているのを見ていたので、それが頭をよぎってしまった部分があって。そういう判断の甘さがあったので、その辺は明日以降に向けて修正していかないと。ただ、脚の感触は悪くなかったし、勝負できる状態にはあると思います」
 逃げた柴崎淳は中村に捲られた後は失速し9着に沈んでしまう。
「一番加速していくところで、3番手から捲られたので、ちょっとキツかったですね。あれにはビックリしました。でも、今日先行したことで明日以降は脚も軽くなっていってくれるんじゃないかなと思いますけどね」

<10R>
海老根恵太選手
海老根恵太選手
村上博幸選手
村上博幸選手
 後方から豪快な捲り追い込みを見せた海老根恵太(写真)が1着で2012年のスタートを切る。
「今回、シューズを新しくしたんですけど、それがいい感じでしたね。流行からはだいぶ乗り遅れてしまいましたけど(笑)。(村上)博幸が僕のことを警戒しているのが分かったし、それに触られたら自分の捲りが止まってしまうと思ったんで、なるべく外を踏んでいきました。新年最初のレースで1着が取れたのは幸先がいいですね。武井には負けていられないですから(笑)」
 最終ホームから早めの巻き返しを見せた浅井康太マークの村上博幸(写真)が2着入線。
「浅井があそこで仕掛けてくれたからこそ僕にチャンスが生まれましたね。脚の感じとしてはまずまずというところじゃないですかね。ただ、気合いが入りすぎて多少熱くなってしまっている部分があるかなっていう感じがしたので、明日からはもうちょっと落ち着いて走らないといけないですね」
 中団キープした荒井崇博に乗って追い込んだ加倉正義が3着。
「後ろから抑えて4番手キープまでは作戦通りでしたね。ただ、先行した牛山(貴広)君がけっこう流していたので、荒井がそれにシビレを切らせて、慌てて自分のタイミングでないところから踏まざるを得なくなってしまったのが誤算でしたね。ただ、自分としては脚がどうこうというより体の反応が良かったですね。博幸の後ろにスッと切り替えられたし。もちろん、荒井には悪いことをしてしまったんだけど」

<11R>
渡邉一成選手
渡邉一成選手
村上義弘選手
村上義弘選手
 村上に任された藤木が果敢な先行勝負を見せるが、渡邉一成(写真)がナショナルチームカップの再現の様な快速捲りで1着。
「今日のレースに関してはタイミングだけですよ。僕以外のみんながスピードを緩めているところを僕だけが捲りで加速していったので、スピードがよく見えただけじゃないですかね。でも、このメンバーで1着取れて良かったし、明日も自分の力を出し切れる様に頑張ります」
 渡邉マークの大木雅也が離れたため、藤木マークから抜け出した村上義弘(写真)が2着に。
「藤木はよく頑張って踏んでくれていたんですけど、渡邉君のスピードが良すぎましたね。僕はそのスピードに対応しきれていなかったので、明日以降しっかり頑張りたいと思います」
 近畿3番手を固めた山口幸二も渡邉の捲りに舌を巻く。
「正直、一成のスピードが違いすぎましたよ。レース後に村上も『一成の捲りには気づいていたんですけど、合わせられなかったです』って言ってたけど、それはしょうがないですよ。あればっかりはどうにもならない感じだったからね(苦笑)」
 見せ場なく7着に終わった北津留翼は首を傾げる素振りを見せる。
「今回、新しいフレームにしたんですけど、1回だけで感触を判断するのはちょっと難しいですね。休むべきところで休めなかったりしたので。とりあえずあと1日このフレームで走って様子を見てみようかなという感じですね」
 主導権奪った藤木裕だが、最終的には8着に沈み、2日目以降の巻き返しを誓う。
「村上さんも車間を空けたり色々対応してくれていたんですけど、残れなかったのは自分の力が足りないだけですから。何とか明日以降リベンジできる様に頑張るだけですね」
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