『向日町競輪開設63周年記念(GIII)レポート』 3日目編

配信日:9月23日
 向日町競輪開設63周年記念「平安賞」は佳境の3日目。今日は準決勝3個レースで決勝進出をかけた最後の勝ち上がり戦が繰り広げられた。村上義弘は無念の落車、藤木裕も巻き返し不発に終わり地元からの決勝進出者は村上博幸のみとなった。それでも決勝戦は浅井康太、平原康多に山崎芳仁が激突。見応えのあるレースになりそうだ。
 明日も選手会京都支部の選手によるお出迎えに始まり、場内ステージでは予想会(5R、9R発売中)、未確定車券抽選会などが予定されています。白熱の決勝戦をぜひ向日町競輪場でお楽しみください。

エキシビジョンレースのゆくえは
エキシビジョンレースのゆくえは
鐘の音もユニークに
鐘の音もユニークに
1分間に何回飛べる
1分間に何回飛べる
<9R>
平原康多選手
平原康多選手
浅井康太選手
浅井康太選手
 竹内雄作が主導権を握ると、松岡貴久が3番手、平原康多(写真)は5番手で続く。車間を詰めた勢いで平原は1センターからまくり、番手まくりで応戦する浅井康太を直線で捕らえた。
 「松岡は浅井の後ろと思ったし、そこ(で勝負する)より山賀(雅仁)さんの前にと思った。浅井が振らずに真っ直ぐ踏んでくれたので力勝負ができました。昨日まではサドルが気になったけど、新しいものにしたらポイントがしっかりしてマッチした。中村(淳)さんを連れて来れればよかったけど、このクラスでそこまでの余裕はない。でもギアをかけてるし、連日力勝負で動けてるので納得はしてます」
 番手まくりの浅井康太(写真)は2着で決勝に進出した。
 「前のおかげですね。ある程度車間を切ってたけど、後ろも来てたし、前もタレてきてたので出るしかなかった。今日は何とか踏み切れたかな」
 浅井の仕掛けに続いた松岡貴久も万全ではないなかで決勝に進出を決めた。
 「スタートの位置があれ(6番手)だから、セオリーどおりに(斬って3番手)。あとは浅井の出が悪かったですかね。僕の状態は悪いです」
 直線鋭い伸びを見せた小川圭二だったが4着まで。
 「スピードをもらうほうが好きだし、今日は平原ラインの後ろと決めてた。平原が行ったときに楽だったし、感じもよかった。思いどおりの展開だったけどね。だんだん感じはよくなってきました」

<10R>
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
村上博幸選手
村上博幸選手
 山田久徳が主導権を握ると武井大介のアシストもあり海老根恵太が3番手。6番手からの菅田壱道のまくりに、合わせて海老根も発進。この2人を張りながら村上博幸が踏み込んで直線に入ったが、最後は大外を山崎芳仁(写真)がまくり気味に突き抜けた。
 「外を伸びましたねえ。壱道がやめたら内に突っ込もうと思ったけど、何とか届いてよかった。初日から伸びはいいですよね。意外に(車は)出てるのかもしれませんね」
 村上博幸(写真)はまくりのスペシャリストたちを相手に決勝進出を決め、ホッと胸をなでおろす。
 「2車だし、車番も悪いからスタートでいい位置を取れない。今日は厳しい戦いになると思ってました。後ろからのまくりにどう対処するかで、朝から気合いが入ってましたね。久徳とはレースで初だけど、強くなってるのを感じられたし嬉しかった。今日は久徳の頑張りに尽きる。1着は取れなかったけど、脚に余裕はあったし、出も悪くなかったと思います」
 前々に攻めた海老根をマークした武井大介が3着に。
 「(前も後ろもいて)僕は楽なところを回らせてもらった。海老根さんは合わせて出てくれたけど、打鐘で先に動いた分(出なかった)ね。僕は内に降りちゃいました。今回は連日、重要な位置を回らせてもらってるし、ラインのおかげですね」
 まくり不発に終わった海老根恵太と菅田壱道。海老根恵太は「3人いたしかぶってもつまらない。あそこで行けないのは脚ですね」
 菅田壱道も「タイミング、展開全てバッチリだったけど力不足」とレースを振り返った。

<11R>
石井秀治選手
石井秀治選手
木暮安由選手
木暮安由選手
 人気の京都コンビは前受け。木暮安由が先に動き、誘導員を残したまま車を下げた藤木裕は3番手で石井秀治(写真)と併走。石井が打鐘過ぎ2センターから踏み込むと、木暮はイン粘り。藤木の巻き返しは不発に終わり、村上義弘は落車のアクシデント。逃げた石井が押し切った。
 「もし、あのまま木暮が先行したら3番手で動かないつもりでした。藤木が引かなくてラッキーでしたね。引いたら(藤木と)力勝負しかないし、お互いが潰し合いになったでしょうから。記念の決勝は11年ぶり。相手はカメラの向こうの人たちばかりなんで、優勝を狙うというより全力を出し切れるように。また武井(大介)と走れて嬉しいです」
 石井の番手を奪った木暮安由(写真)が2着に食い込んだ。
 「今日は前々勝負してと思ってた。藤木君が来ると思ったけど、フタされて引かなかったから。踏みながら見る余裕があったし、(オールスターの落車で)怪我のわりに反応もいいと思う。昨日、タイヤ差(の3着)もあったし、ツイてると思う」
 木暮に続いた浦川尊明が決勝戦最後の切符をゲットした。
 「あれに飛び付く木暮君が強かった。石井君も強くて、まくらせなかったからね。最後はかぶってたので内のコースに入らせてもらいました。決勝に乗って調子が悪いとは言えないですよ」
 木暮の飛びつきにあった高木隆弘は「まだ落ち着いてないところで持ってこられた。あれはキツかった」
 ホームで京都3番手を奪い、藤木のまくりにかけた橋本強だが、「(藤木は)2コーナーの下りでいいスピードだったけど」。強襲及ばず4着に終わった。
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