『向日町国際自転車トラック競技支援競輪(GIII)レポート』 前検日編

配信日:2月4日
 第2回国際自転車トラック競技支援競輪(G3)が明日2月5日、向日町競輪場で開幕する。S級10レースの3日制で争われるシリーズ。地元の藤木裕が主役を務める。ほかにも稲毛健太、鈴木竜士、山本伸一ら若手の有望株が顔をそろえた。さらには奥井迪、児玉碧衣、中川諒子らによるガールズバトルも必見だ。
 開催中は場内イベントが盛りだくさん。地元京都支部の選手のお出迎えに始まり、実況アナの今日の見どころ、KEIRIN予想会ステージなどが予定されています。ぜひ向日町競輪場でお楽しみください。
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 1、2レースはガールズケイリンが行われる。オープニングレースで主役を務めるのは奥井迪だ。グランプリでは4着に敗れるも、今年は6戦5勝と持ち前の強さは変わらず。今シリーズも初日から先行で魅せる。
 「前回、名古屋の後から間隔も空いていたし、しっかり調整をしてきました。今年は去年と変わらず、先行でグランプリを獲るのが目標。今回も勝ち負けより先行を譲らない気持ちでいきたいと思います。記録より、記憶に残るように」
 中川諒子は前回宇都宮を112着など今年に入って良いリズム。勢いに乗って強敵撃破となるか。
 「今年は2走しか走っていないけど、調子が良いのでこのままいけるように。山本ちゃんと奥井さんが早く動いてくると思うし、自分も遅れないようにしたいですね。暑いほうが良いけど、寒さも気になりません。ガールズコレクションには出られそうにないので、サマーナイトを目標に頑張ります」

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児玉碧衣選手
児玉碧衣選手
 12月熊本では小林優香を破ってVと圧巻の強さを見せた児玉碧衣(写真)。現在、18連勝中と白星ラッシュは止まらない。今シリーズもライバルを力でねじ伏せ、連勝街道を突き進むか。
 「ここまでいい流れで来れていると思います。連勝は意識していませんね。練習の積み重ねが出ているのかな。でも、変な緊張感じゃなくて、いい緊張感でレースに臨めています。向日町は初めてなんで、指定練習でバンクの感じをつかみたいと思います」
 戸田みよ子は、3場所連続で児玉と対戦。今回こそはリベンジをしたいところ。
 「児玉ちゃんはスピードも、ダッシュもすごい。前回、失敗しているので、今回はその反省を生かしたいですね。感じも悪くないし、レースが続いているけど、疲れも大丈夫。次の目標に向かって、一皮むけれるように頑張ります」

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 ここからS級予選。2着権利の厳しい勝ち上がり。坂本健太郎は前回の平記念で決勝進出を果たした。
 「平は番組に恵まれただけですよ。でも、成績をまとめられたし、上出来です。練習は普通にやってきました。向日町はまくり一辺倒の戦法になってから自分にとっては不利なバンク。小橋(秀幸)さんも調子はいいし、負けないように頑張ります」
 今期S級に返り咲いた小橋秀幸は初戦の立川記念でいきなり連勝。続く前橋でも決勝に進出したが、前回の平記念の3日目に失格してしまった。
 「立川はデキすぎですね。前回は失格したけど、動き自体は悪くなかったと思います。状態も変わらずいいですね。あとは走ってみて。五日市(誠)君が後ろなら色々とやってくれるし、安心して走れます」

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 鈴木庸之は今ひとつ波に乗れない状況が続いていたが、今回は自信に満ちあふれている。
 「広島記念の前から新しい練習メニューに変えて、だいぶ良くなりました。前回の大宮は色々と忙しくて、調整が難しかった。その反省を生かして今回はやってきました。でも、雪が半端じゃなくて、パワーマックスとワットバイクが中心の練習ですね。数値はいままでで最高だったし、これでレースも軽ければバッチリです」
 伊藤信は今年に入って2場所で3勝。タテ攻撃が冴えている。
 「前回の和歌山記念からだいぶ空いて、しっかり練習してきました。ただシューズのサンが壊れて、新しいものに換えたので、それがどうか。3日制のG3を走るのは初めて。地元で緊張すると思うけど、しっかり力を出し切りたい」

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岡崎智哉選手
岡崎智哉選手
 岡崎智哉(写真)は今年初戦の岸和田で落車負傷。それから1カ月ぶりの実戦になる。
 「怪我は打撲。無理すれば走れたかもしれないけど、大事を取って休みました。その分、しっかり練習はできました。昨年の後半は体たらくが続いたので、年明けから練習内容を変えました。良くも悪くも今回は楽しみ。詳しくは言えないけど、簡単に言うと乗り込みですね。その辺がどう出るか。今年はG1の権利をすべて取るのが目標です。自分のレースをして力を出し切ります」
 荻原尚人は総力戦で立ち向かう。
 「前回の前橋は結果が出なかったけど、状態は悪くない。終わってからだいぶ間隔が空いたので、練習はしっかりやってきました。いつもどおり自力自在に何でもやります」

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窓場千加瀬選手
窓場千加瀬選手
 窓場千加瀬(写真)は前回小松島で途中欠場したが、地元G3に向けて懸命に立て直しを図った。
 「小松島は体調を崩してしまって、欠場しました。しっかり治してから3日間ぐらいで急ピッチで仕上げてきました。レースを走ってみないと分からないですね。今回は勝ち上がりが厳しいけど、あんまり気にせずに、大きなレースしたいと思ってます」
 山本健也は前回広島で決勝に進出。久々のG3参戦で存在感を示す。
 「広島は展開に恵まれました。今は先行もやっているし、色んな戦法もやっていこうと思ってます。いつもどおり練習してきたし、状態は変わらずですね。相手はかなり強いけど頑張ります」

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伊藤裕貴選手
伊藤裕貴選手
 伊藤裕貴(写真)は今年に入ってパッとしなかったが、前回平記念は連勝で準決勝に進出した。
 「(1月)松山で999(着)をしてしまったんですけど、平は展開も良かったし、勝ち上がれたんで良かったです。でも、自分の中ではまだあんまりしっくりきていない。今回は新車なんで、それがいい方向に出てくれれば。メンバーが強いし、勝ち上がりも厳しいけど何とかしたいですね。力を出し切る競走をします」
 藤田竜矢は昨年12月の伊東記念で落車負傷。復帰戦の1月大宮記念は3連対と軽快な動きを披露した。
 「落車で肩を痛めて、10日ぐらい入院しました。けっこう休んだし、ちょっと長引きましたね。大宮記念はいい結果を残せたけど、状態的にはまだまだ。これから良くなると思ってます。予選は2着権利で厳しいですね。相手も強いんですが、気負わずに走ります」

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 箱田優樹は予選で安定した戦いぶり。このメンバーならスピードの違いを見せる。
 「調子は少しずつ良くなっていると思います。でも、準決勝が壁になってますね。前回の西武園は積極的に動けたけど、その前までは内容もあんまり良くなかった。練習はしっかりやってきたし、自力で頑張ります」
 対する才迫開は大敗が目立つ近況だ。
 「ダメですね。調子の上下はあるけど、年明けから気合を入れて練習を始めたので、これから尻上がりに良くなると思います」
 前反祐一郎は前回の大垣で予選敗退を喫した。
 「腰痛で休んで大垣が復帰戦だったんですけど、この成績が今の実力でしょう。才迫はいつも頑張ってくれるし、何とかしたいですね」

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 南関勢が強力な本線形成。村上直久は今年初戦の前橋で決勝進出。続く平記念でも準決勝まで勝ち上がるなど、調子は上向きだ。
 「今年からセッティングを換えて、感じが良くなりました。それが成績につながっていると思います。平記念のあとは普通に練習してきました。状態は変わらずいいですね」
 加藤圭一は昨年12月の立川で落車負傷。その影響で今年に入ってから精彩を欠いている。
 「怪我は肋骨骨折。その影響で悪かったけど、練習では良くなっているし、そろそろ結果を出さないと。前回からフレームを換えて、感じは悪くない。村上君の番手で頑張ります」

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山本伸一選手
山本伸一選手
 地元の山本伸一(写真)は今年に入って3場所連続優出。タテ攻撃の破壊力が一段と増した。
 「(12月)広島記念で出脚の課題が見えて、そこを意識して練習するようになって、トップスピードに早く入るようになりました。前回前橋のあとは体調を崩したけど、今はもう大丈夫。今はびわこで三谷兄弟と練習しているので、訓練日ぐらいしか向日町に入らないんですけど、地元なんで頑張りたいですね」
 澤田義和は差し脚好調。地元の山本をしっかりアシストして直線勝負に持ち込む。
 「最近は車の出もいいし、流れも良くなっている。状態も上がってきています。前回平塚が終わって風邪を引いたけど、もう治っているので大丈夫でしょう。山本君は最近強いし、信頼して付いていきます」

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鈴木竜士選手
鈴木竜士選手
 予選のトリを務めるのはスーパールーキーの鈴木竜士(写真)だ。S級特進してから予選はすべて1着でクリア。ここも自慢の機動力で魅せる。
 「今は先を見すえてやっています。結果よりもまずはしっかり先行して、それで残れなければ力不足ですから。まだまだ足りないところが多いですね。最近は街道練習中心にやって、いつも走ってみなきゃ状態は分からない感じですね。いつもどおり頑張るだけです」
 柴田洋輔は前回大垣で久々の決勝進出。好目標を得た初日はチャンスだ。
 「一時期よりはだいぶ良くなりました。今年からフレームを換えて、それが馴染んでくれば、もっと良くなると思います。鈴木君のレースは見ているし、デビュー直後に松戸に来たときに一緒に練習したこともある。その頃よりだいぶ強くなってますけどね。しっかり連係を決めたい」

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藤木裕選手
藤木裕選手
 藤木裕(写真)が地元のG3開催で主役を演じる。今年は初戦の玉野でVスタート。初日は稲毛健太を目標に勝機をつかむ。
 「しっかりここに向けて練習はやってきたけど、間に体調を崩した時期もあって、調子はあんまり良くない。でも、そんなこと言いわけにはできないし、しっかり走ります。明日は稲毛君の番手です。連係は何回かあります」
 稲毛健太は中近ライン4車の先頭で果敢に攻める。
 「和歌山記念のあとは疲れが出たけど、1度休んでからは通常どおりに練習できました。前回伊東が終わってからは街道でもがいてきました。直前の感じは良かったです。変に意識せずにいつもどおりの競走を心がけます」
 神山拓弥は決勝進出からしばらく遠ざかっているが、表情は明るい。
 「調子はかなり良くなっています。ヘルニアになって練習できない時期があったけど、ようやくできるようになりました。自力自在に何でもします」
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