『向日町国際自転車トラック競技支援競輪(GIII)レポート』 2日目編

配信日:2月6日
 第2回国際自転車トラック競技支援競輪(G3)はシリーズ2日目を迎えた。準決勝3個レースをメーンに熱戦が展開。稲毛健太に西岡正一、窓場千加頼、村上直久らベストナインが出そろった。明日のファイナルでシリーズの頂点が決まる。ガールズケイリンは予選2が争われ、児玉碧衣、奥井迪が連勝の勝ち上がり。明日の決勝戦で2強が激突する。
 最終日の明日は村上義弘選手、稲垣裕之選手、山口幸二氏によるKEIRINトークステージ、ガールズ選手のトークステージも予定されています。ぜひ向日町競輪場でお楽しみください。
<1R>
 最終ホームで奥井迪が力ずくで叩いて出ると、後続を千切って圧勝。初日に続く逃げ切り勝ちで決勝進出を決めた。
 「昨日のメンバーはある程度脚を使わされる展開を想定していたけど、今日のレースで鐘のところであんなに踏まされるとは思わなかった。きつかったし、脚が思うように動かなかったです。昨日の疲れが残っていますね。明日は今、勢いある児玉(碧衣)さんが上がってくると思うし、これからも大きいレースで対戦することがあるはず。挑戦するつもりで踏み合ってでも先行勝負がしたいです」
 2着には最終バック3番手からまくり上げた山本レナが食い込んだ。
 「Sを取る組み立ては考えていた通り。前々からレースを運ぶのが得意なので。昨日出せなかった自力を出せたのは良かったです。脚の感じも悪くないし、地元決勝は初めてなのでうれしい」

<2R>
児玉碧衣選手
児玉碧衣選手
 誘導退避まで動きなくレースが進むと、児玉碧衣(写真)の仕掛けに合わせ、2番手から中川諒子が踏み込み、最終ホーム前から先行策に出る。しかし、児玉はあっという間に中川をまくると、そのまま独走状態に。男子顔負けの上がり12秒3の好タイムで快勝した。
 「ホームからいこうと思っていたんですけど、先に中川さんにいかれてしまって悔しかったですね。でも、その後は落ち着いて仕掛けられました。今日は風が強かったけど、踏み出しも昨日より良かったです。決勝では、相手を奥井(迪)さんだけだと思うと間違いを起こすので、他の人の動きも見て、展開に応じたレースをしたいと思います」
 逃げた中川諒子は粘って2着。初日を4着で優出が危ぶまれたが、何とか決勝に駒を進めた。
 「前回宇都宮で(児玉と対戦して)ダメだったので、早めに仕掛けようと思っていました。最後は後ろに差されなかったのは良かったですね。2日間走って、自分で力は出し切れているし、体の反応も良い。昨日が4着だったので、とりあえず決勝に乗れて良かったです」

<10R>
窓場千加頼選手
窓場千加頼選手
西岡正一選手
西岡正一選手
 打鐘過ぎに中団から箱田優樹が踏み込むも、前受けの神山拓弥が突っ張って両者で踏み合いになると内へ潜り込んだ山田敦也が芦澤辰弘とからんで落車するアクシデント。後方で脚を溜めていた窓場千加頼(写真)がバックから鋭くまくって連勝で勝ち上がりを決めた。
 「ちょっと展開任せになってしまったけど、結果的にワンツースリーで決まって良かった。地元で勝ち上がりたい気持ちが強かったし、今日はレースの読みが冴えていたと思う。しっかり踏み込めているので、あとは明日の決勝でしっかり力を出すことが大事ですね」
 2着には窓場マークの西岡正一(写真)が続いた。
 「落車に乗り上げなくて良かった。(窓場が)行けるかなと思ったけど、地脚があるから行き切りましたね。あれじゃ差せないです。でもしっかり付いていけてるので調子は良いと思う。とりあえず勝ち上がれてほっとしました」
 3着入線の芦澤辰弘は押圧で失格。澤田義和が繰り上がり、近畿3車で確定板を独占した。
 「余裕はあったけど、(最終)ホームで落車があって…。今日はまくりの方がみんなで決まりやすいと思っていた。自分では届いたと思ったけど、実際は届いてなかったんですね。繰り上がりだけど勝ち上がれて良かった」

<11R>
西川親幸選手
西川親幸選手
村上直久選手
村上直久選手
 後ろ攻めの村上直久が合わせた伊藤裕貴を制して前に出ると、別線からの巻き返しはなく、そのまま先行態勢に入る。伊藤は金澤竜二の横で併走した後、最終2コーナーからまくり上げる。しかし、加藤圭一のブロックで勢いが鈍る。すると、南関勢に付けた西川親幸(写真)が空いたインコースを突き直線で一気。粘る村上をゴール前で交わして1着をさらった。
 「展開に恵まれました。でも、今回は合宿の成果が出ていますね。昨日、感触が良くて、いけるかなと思っていました。村上君がガンガンいってくれて、加藤君がさばいてくれたおかげです」
 逃げた村上直久(写真)は2着で決勝に進出。しかし、ゴール直前で加藤が落車し、手放しでは喜べない。
 「後ろ攻めだったら先行しようと思っていました。最後に内をあけて、自分でもっていこうとしたら、加藤さんが落車してしまった。そこは反省ですね。デキは大丈夫だと思います」
 安部貴之は目標の金澤竜二が不発とみるや、朝日勇をさばいて、中部勢の3番手にスイッチ。最後は外のコースを強襲して3着に入った。
 「伊藤君があんなにフタをしてくるとは思わなかったです。でも、(金澤)竜二が引かないでいてくれたから、チャンスが生まれました。竜二のおかげ。今日は後ろだったけど、感じは昨日より良い。みんな強くて気が抜けないけど、決勝に乗れてよかった。

<12R>
稲毛健太選手
稲毛健太選手
才迫開選手
才迫開選手
 最終レースは稲毛健太(写真)が制した。後位は初手から競り合い。打鐘過ぎの3コーナーから仕掛けると、藤木裕、福田知也の両者とも離れてしまう。そのまま後続を引き離して1人旅。最後までスピードは衰えることなく、力強く押し切った。
 「後ろが競りでやりにくかったです。でも、藤木さんは自力があるので、どうにかなるかなと。連日、カマシになっているけど、落ち着いて走れているし、今日は最後まで踏み切れました。明日の方がもっと良くなると思います。決勝はあんまり狙いすぎても失敗するし、自分のレースをして獲りたいですね」
 果敢に攻めた才迫開(写真)は稲毛を懸命に追いかけて2着。昨年3月の名古屋以来となる2度目のG3優出を果たした。
 「ラッキーでした。作戦どおりですね。力がないからああいう作戦になるんですけど…。でも、落ち着いて走れました。(稲毛は)すごいスピードでした。バイク誘導みたいで、全然差がつまらなかったです。決勝もチャンスはあると思うので頑張ります」
 才迫マークの星島太がしぶとく3着に流れ込んだ。
 「才迫君が落ち着いてましたね。あんまり焦って駆けても厳しいですから。才迫君は余裕があったみたいだけど、僕は余裕がなかった。デキはいまいちです」
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