『被災地支援競輪向日町競輪開設66周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:9月28日
 京都向日町競輪場を舞台に平成28年熊本地震被災地支援・開設66周年記念「平安賞(G3)」が明日9月29日に幕を開ける。地元の村上義弘、稲垣裕之のSS班2人に脇本雄太、山本伸一も参戦。近畿勢が総力を結集して、他地区の精鋭を迎え撃つ。
 開催中はイベント、ファンサービスが盛りだくさん。初日は山口幸二さんによる予想会、MANE-girlsものまねステージが場内ステージで催されます。ぜひ、向日町競輪場でお楽しみください。
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清水裕友選手
清水裕友選手
 オープニングレースの1番車に抜てきされたのは清水裕友(写真)だ。前々回の立川から気配が一変。いきなり素質が開花した。
 「6月から師匠(國村洋)にバイク誘導してもらうようになって、練習量が増えたのが一番ですね。3場所前の奈良の初日に先行していい感触をつかめて、気持ち的にそれから何とかなるんじゃないかって思えるようになった。S級に上がってからずっと勝ちたい気持ちが強くてレースが小さくなっていたけど、吹っ切れて思い切って仕掛けられるようになりました。1レース1番車は光栄だし、先行基本に力を出し切ります」
 小橋秀幸は1レースのメンバー表を確認すると苦笑い。
 「前回の共同杯も4日間のうち3日間、1レースだったんですよ。朝のレースはちょっとしんどいですね。調子落ちはないし、状態は変わらないと思います」

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 小泉俊也は8月岸和田で完全優勝を飾るなど目覚ましい活躍を見せている。
 「今の成績はすごいですね。自分でも信じられない。でも、このためにA級で苦労してきましたから。前回の京王閣が終わってから岩手に帰って、ふつうに練習はしてきました。いつもどおり自分のレースをしっかりやります」
 猪俣康一は近況、パッとしないが、機動力はまだまだ健在だ。
 「前回の松戸はいまひとつでした。体の状態は悪くないんで、あとはかみ合ってくれれば。小泉さんの調子がよさそうだけど、何とかしたいですね」

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窓場千加頼選手
窓場千加頼選手
 窓場千加頼(写真)が地元のトップバッターとして登場。前回の静岡で2勝を挙げるなど調子は上向き。プレッシャーを力に変えて期待に応える。
 「静岡の初日は久しぶりに自信を持って行けました。この平安賞に向けて、いいレースができたと思います。気持ちがやっぱり一番大事ですからね。今年2月のトラック支援競輪も走っているんですけど、やっぱり平安賞の方が地元記念という感じですね。今からもう緊張してますけど、気持ちを強く持って戦います」
 大塚英伸は前回の松山で決勝に進出。差し脚の切れが増している。
 「最近の成績はすごいですよね。自分でも驚いています。番組にも恵まれているし、集中して走れています。初日は何とか突破したいですね」

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 小原唯志は6月別府記念の落車からリズムを崩したが、徐々に復調している。久々の記念で存在感を見せる。
 「(6月の)落車からずっと悪かったんですけど、徐々によくなってきているし、やっと前回の広島からいい頃の感覚が戻ってきました。明日はラインも長いし、しっかり主導権を取って粘るレースをしたいですね」
 野田源一は前回の久留米で一般戦ながら半年ぶりの勝ち星を挙げた。
 「前回はたまたまラッキーな展開になって勝てただけ。自分の勝ち方ではなかったですね。一時期よりはよくなってるけど、まだまだ物足りないです。もう少し伸びがほしい。トップスピードに乗ってくれれば」

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 点数上位の千葉コンビに期待が集まりそうだ。石毛克幸は勝ち星からしばらく遠ざかっているが、鋭いキメ脚は健在だ。
 「前回の広島で久しぶりに自分で動くレースをして、何かいつもより達成感がありました。状態は大丈夫です。山本(健也)君とは何回か連係があるし、最近は強いので信頼して付いていきます」
 山本健也は予選クラスでは安定した戦いぶり。好調を持続している。
 「状態は変わらずいいですね。でも、前回が終わってすぐに練習をしていたところの急な追加だったので、ちょっと疲れは心配ですね。細切れ戦でどうなるか分からないけど、集中して走ります」

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高久保雄介選手
高久保雄介選手
 高久保雄介(写真)が先行力で一歩リードしている。ラインの長さを生かして積極的に攻める。
 「一番悪かった底の時期は脱した感じですね。練習の感じも徐々によくなってます。あとはきっかけをつかみたいですね。先行基本に頑張ります」
 本郷雄三は9月取手の最終日に逃げ切り勝ちを収めた。
 「自分の中ではまくりだけとは思ってないですからね。展開次第では逃げる時もある。S級で初めて逃げ切れて自信になりました。終わってすぐに走りたかったけど、ちょっと間隔が空きましたね。でも、その分、練習はできました。とりあえず一戦一戦、しっかり力を出し切ります」

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 高橋和也は8月奈良から3場所連続で優出。F1シリーズではコンスタントにV争いを演じるようになった。
 「最近の3場所はいい感じで走れてますね。しっかり仕掛けることができている。以前よりはだいぶいいと思います。記念は3月の松山以来で本当に久しぶりなので頑張りたいですね」
 加藤慎平は前回の静岡で1年1ヵ月ぶりの優出。決勝も3着と好走した。
 「悪い時期は脱してますね。決勝は落車もあって危ないレースだったけど、集中して避けられました。今は腰の状態もいいので、練習量を増やせそう。積み重ねていくしかないですね」

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 長島大介は前回の取手で完全優勝。勢いに乗って久々の記念に挑む。
 「特に何かを変えたわけじゃないけど、最近はかみ合ってますね。取手は優勝できてよかったです。流れもよかったし、状態もいいですね。記念は久々だし、これだけ成績がよくなってから走るのは初めてなので頑張ります」
 森田康嗣は前回の静岡で決勝2着と好走。タテ脚が冴え渡っている。
 「静岡はたまたまでしょう。でも、できれば優勝したかったですね。中4日なので状態は変わらないです。高木(翔)君の番手は初めてですね。頑張ってくれればチャンスはあると思います」

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嶋津拓弥選手
嶋津拓弥選手
 一次予選のラストは南関ラインが強力。嶋津拓弥(写真)は7月の連続落車から立ち直り、本来のパワーが戻っている。
 「1回目の落車が肋骨骨折、2回目は大したケガじゃなかった。よくなってきての落車だったからショックはあったけど、復帰してからの2場所は問題なく走れているし、そんなに影響はなさそうですね。徐々に状態は上がってます。今期は1班の点数を取りたい。まずは初日ですね。ラインもしっかりしているので頑張ります」
 成清貴之は前回の富山共同通信社杯は一次予選で敗退。その悔しさをここにぶつける。
 「共同杯はボロボロでしたね。力のなさを感じました。やっぱり脚がないと上では勝てない。タテ脚をもっとつけたいですね。明日はもちろん若い子がいるので頑張ってもらいます。うまく走ってもらって、後ろでしっかり仕事をします」

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吉澤純平選手
吉澤純平選手
 吉澤純平(写真)は8月の豊橋で待望の記念初制覇を果たした。今シリーズも自慢のパワーで駆け抜ける。
 「記念の優勝は周りのサポートのおかげ。自分の力で獲ったわけじゃないですから。脚が変わったわけではないし、ちゃんと先行して結果を残せるようにレベルを上げていきたいですね。ここまで順調に練習はやれたし、関東のみんなで頑張ります」
 山崎芳仁は大敗が目立つ近況。それでも富山共同通信社杯の最終日一般戦はまくりで快勝。追加参戦の今シリーズで悪い流れを変えたい。
 「富山の最終日は自分の勝ち方ができたし、人気に応えられてホッとしました。終わってから沖縄に帰りました。今回は新車です。寬仁親王牌の前に試したいと思ってます」
 根本哲吏は富山の共同通信社杯で準決勝に進出。着実にランクを上げている。
 「富山は新車だったんですが、すごいメンバーで基準にならなかったですね。腰もちょっと重かった。終わってから少し休んで、後半はずっと練習してました。新車は今回が2場所目で、走ってみて今後どうするか決めたいと思ってます」

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稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
 稲垣裕之(写真)は高いレベルで安定している。8年ぶり2度目の地元記念制覇へ、初日から全力投球だ。
 「富山では腰に違和感もあったんですが、しっかりケアしてやってきたので大丈夫です。ケガもなく順調に来れたし、調子は前回よりも上がっていると思います。地元記念はG1以上の思いもありますし、しっかり頑張ります。どんな番組にも対応できるように準備はしてきました。明日は脇本(雄太)君の番手でしっかり走ります」
 脇本雄太は8月豊橋のケイリンエボリューションで優勝。富山の共同通信社杯は決勝進出を逃したが、シリーズ3勝を挙げた。
 「競技の自転車と感覚が全然違うので、なかなか馴染めないですね。競技は1人で戦うので得るものが多かった。体の反応はよくなっているけど、持久力は落ちてますね。富山よりも練習の感じはよくなっています。このまま一戦一戦、上積みしていきます」
 渡邉雄太は富山の共同通信社杯でトップクラスの厚い壁に阻まれた。ここは強力本線を相手に真っ向勝負を挑む。
 「富山はみんな強かったですね。自分の感触は悪くないし、練習はいつもどおりやってきました。向日町は6月以来で2回目ですが、33に近い感じで走りやすいです。相手は強いけど先行で頑張ります」

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村上義弘選手
村上義弘選手
 村上義弘(写真)は今期に入って勝ち星ゼロ。今ひとつ波に乗れていないが、地元記念で主役の座は譲れない。
 「直前は地元勢で合同練習したけど、その感触は何とも言えないですね。地元なんで気持ちを入れて、気合でカバーします。結果を出せなかった富山の分まで頑張ります」
 追加参戦の山本伸一は9月岐阜記念で決勝3着と大健闘。ここに来て機動力に一段と磨きがかかっている。
 「追加は入ると思って準備してました。富山の感触は悪くなかったですね。いい経験を積めたし、課題も見つかりました。調整は問題ないです。ライン3車だし、自力でしっかり頑張ります」
 山田英明は富山の共同通信社杯の2日目に落車。状態が気になる。
 「右半身の擦過傷はちょっとひどかったけど、ゆっくり休んで、できることをしっかりやってきました。復帰戦なので走ってみてですね。前回、平原(康多)君と戦って、やっぱり気持ちの面がすごいと感じました。気持ちで負けないように走ります」
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