『開設58周年記念和歌山競輪(GIII)レポート』 前検日編
配信日:1月9日
新春一発目の立川記念に続いて、明日からは和歌山競輪開設58周年記念「和歌山グランプリ」が開催される。GPメンバーもここからいよいよ戦闘開始。小嶋敬二、佐藤友和や手島慶介が今年初戦を晴れやかな顔で迎える。また、ここでS級初戦を迎える若手レーサーも続々参戦し、明日から白熱のレースが展開されそうだ。
記念開催中は「新春わかちゃん祭り」と題して、屋台コーナーや物産コーナーを毎日設置。明日10日はオープニングの和太鼓演奏やジャグリングパフォーマンス、よさこいソーラン演舞も予定されています。ぜひ和歌山競輪場へご来場ください。
<1R>
藤野孝彦選手
オープニングの1レースでは91期在校1位の
藤野孝彦(写真)
がS級でデビュー戦を迎える。
「緊張はしてないし、S級だって実感もわかないですね。まだA級みたいな感じです。8月熊本のあとに扁桃腺の手術をしてから、展開で成績がまとまってるだけで調子はあまり良くない。でもレースになれば燃えてくると思います」
<2R>
2レースに出場する
滝澤正光
は11月前橋FIの失格を克服できず、残念ながら来期A級降級が濃厚となった。
「結局、失格を跳ね返すことができず、ダメでした。でも調子は良くなってきてるし、通算800勝(現在784勝)も近付いてきてる。これから少しずつ頑張っていきたいね」
<3R>
坂本匡洋選手
3レースは今期初昇級の
坂本匡洋(写真)
。初戦の平FIは929着とホロ苦いスタートとなってしまった。
「前よりはマシだと思うけど、8月静岡で落車してから感じがおかしいですね。年末も腰痛と交通事故が重なって、まだ腰に違和感が残ってる状態だし。まずは前回取れなかったバックを取れるように、ちょっとずつ戻していきたいですね」
年末の久留米記では6着でゴール後落車と散々なS級スタートとなってしまった
牛山貴広
は、年も新たに仕切り直しの一戦に挑む。
「練習もできたし、落車も大丈夫です。前回でA級とは走りが違うなっていう実感もしました。前回はまず先行できなかったのがダメだったので、今回は先行で頑張りたいですね」
<4R>
4レースの
山出裕幸
はS級初戦の熊本FIは「体調が悪かった」としながらも3日間バックを取る積極的な走りを見せた。
「前回は年末の一宮を風邪で欠場した影響もありましたね。A級終盤は勝ちたかったのでまくりが多かったけど、S級では駆けるだけ。でも行くだけの選手もイヤなので頑張りますよ」
<5R>
5レースでは
菅田壱道
がS級デビュー戦を迎える。「今のところはいつもと同じ感じですね」としながらも、S級戦に向け準備は万端のようだ。
「年末に一本休んで足りないところを補う練習をしてきました。ここまで24日くらいあったので、がっちり乗り込んで持久力や何度も踏み直せる脚を作ってきました。身体にも変化が出てきてるし、ビバロが使えなくなって、ようやく今回から軽めのフレームが届いたので楽しみです」
<6R>
市田佳寿浩選手
6レースからは選抜戦がスタートする。このレースには115日にわたる長期欠場から
市田佳寿浩(写真)
が復帰戦を迎える。
「ヒザの棚障害を福岡で手術して2週間寝たきり、その後1週間の歩行訓練から半月後にランニング、12月あたまから自転車を使った練習を始めました。とにかく必死でしたよ。感じはまだまだだけど、まだ僕には走れる場所がありますからね。しっかり頑張りたい」
<7R>
7レースの
高城信雄
も最近の不調が災いしての選抜スタート。それでも「もう開き直れてるから」と気丈に振舞った。
「選抜スタートは成績どおりでしょ。練習では悪くないのに、結果に出なさすぎて悩んでます。去年の春にケガから無理して復帰したツケが、年末に出た感じかな。でも消極的なレースはしてないし、今が正念場だから頑張らないといけないですね」
<8R>
東口善朋選手
8レースには
東口善朋(写真)
が満を持して地元記念に参戦する。過去何度も準決勝の壁に跳ね返されているだけに、「今年こそは」と気合を見せる。
「最近は大きい着もあるけど、全てここに向けて気持ちも調子も上げて来ました。気持ちも乗って良い状態にあると思います。今年は追い込みを多くして、確実性を付けようと思ってます。乾さんには良い着を取らせてもらってるし、明日から頑張ります」
近畿勢を率いる
乾準一
も昨年後半から復調急。取手FIでは決勝進出と、年頭から好スタートを決めた。
「今年は初戦から決勝だけど、去年は2回しか乗ってないんですよ。(僕の後ろで優勝して)良かったですね中井(護)さん。11月松山記念の前くらいから練習もしっかりできてるし、調子も上がってきてると思います」
<9R>
渡部哲男選手
9レースからは優勝候補が目白押しの特選がスタートする。
渡部哲男(写真)
は昨年の和歌山記念は途中欠場。「風を気にしすぎた」と敗因を分析し、今年初戦を迎える。
「年末の久留米記念は全日本選抜がダメだったショックを引きずった精神的なものが原因で、脚の心配はないと思います。年末はバタバタしたけど、年明けはキツ目にできたし疲れもない。今年はスタートを決めたいですね」
神山雄一郎
はリラックスムードで自転車を整備する。
「松田(優一)君との連係は初めてです。年末はゆっくりして、今年に入ってから練習を始めました。年末の良い状態は維持できてると思います。次は競輪祭が控えてるし、ここで好スタートが切れるように頑張ります」
稲垣裕之
は昨年GIIを制覇し、今年目指すはGIタイトル。正月には風邪で体調を崩したようだが、全く不安はない様子だ。
「和歌山記念は気合も入りますし、何とか近畿から優勝者を出したい。去年はGIの決勝に乗ってないし、GIIを獲ったからじゃあ次とは思ってないです。競輪祭を前に今の自分の力を試したいなと思ってるし、十分戦える状態だと思います」
「初めての選抜かと思ってた」と話す
前田拓也
は、特選スタートに笑顔が絶えない。
「結果は出てないけど、練習では戻ってます。でもまずは1着よりも点数を上げないとね。ここは成績も良いし、頑張ります」
<10R>
山内卓也選手
10レースには昨年の和歌山グランプリ覇者・
山内卓也(写真)
が登場。暮れの奈良FIを無傷で制すなど調子を上げているが、「連覇は全く意識してない」と話す。
「(去年は1月和歌山記念、12月奈良FIの2Vで)近畿に始まり、近畿に終わった1年でしたね。前回はS級になって初めての完全優勝だったから嬉しかった。ここまでは維持する程度の練習しかしてないけど、去年を良い形で終われたし調子は良いと思う」
GPメンバーはともにリラックスムード。
佐藤友和
は、「年末年始は忙しかったし、直前は6日、7日の2日しか乗ってません。でもGPに向けてやったこともあるし、その疲れを一回リセットしたと思えばね。感じは悪くないと思うし、何とかなるでしょう」。
手島慶介
も「GPは何もしないうちに終わって疲れはなかったし、練習は元旦からやってました。去年はオマケみたいなGPだったし、今年はGIを獲ってGPに出たい。間違いでもいいから獲ってみたいですね」と終始笑顔だった。
井上昌己
は熊本FIで完全Vと今年の好スタートを切った。
「脚質と一緒でスタートダッシュは良いので、後半タレないように頑張りたい。熊本からは中4日で普通にやってきたけど、悪くはないです。今年は(ナショナルチームを離れ)競輪一本なので、結果を出さないと」
<11R>
小嶋敬二選手
11レースに出走する
小嶋敬二(写真)
が検車場に登場すると、一際多くの記者が取り囲んだ。
「正月一発目のシリーズだし、頑張って優勝できるようにね。GPの疲れが出て風邪気味だったけど、練習をしながら治したし問題ない。競輪祭前の開催だし、まずは足りないものを見つけられればいいかなと思ってます。その中で結果を出せれば良いけど、とりあえず半分は勝ちたいね」
新田康仁
は初戦からいきなり小嶋と対戦することとなった。
「去年はたまたま賞金でいいところにいて、熊本(全日本選抜)も決勝4着に入ればGPに乗れたんだけど、やっぱりタイトルを獲りたいので勝つレースをした。悔しいけど、悔いはないです。今年はタイトルを獲ってGPに出たいですね。戦法的にも落ち着いてきたし、今かな?と思ってる。練習は普通にやってきました」
初の記念特選スタートとなった
浅井康太
は緊張の面持ち。
「前回から20日くらい空いたし、いつもどおりの練習。元旦から練習はやってましたよ。特選に乗れるのは分かってたし、良いレースをしようと思ってたけど小嶋さんと一緒は緊張しますね」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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