『和歌山競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:1月25日


 和歌山競輪場開設60周年記念「和歌山グランプリ」は後半戦となる3日目に突入した。今日は準決勝A、B、Cの計4個レースで決勝への切符をかけて争った。11レースでは武田豊樹が4着に敗れる波乱もあったが、伏見俊昭をはじめ、永井清史、市田佳寿浩らベストナインが出そろった。明日の決勝戦でシリーズの頂点を争う。
 最終日の26日もふるまい鍋の先着プレゼントや記念クオカードのラッキーカード抽選、井上茂徳氏によるトーク&レース展開予想とファンサービス、イベントは盛りだくさん。ぜひ、本場に足をお運びください。


<8R>
兵藤一也選手
兵藤一也選手
   1着権利の準決勝Cを制したのは兵藤一也(写真)。赤板から積極的に逃げた石川雅望の番手から鋭く追い込み、決勝一番乗りを果たした。
 「(石川)雅望が頑張ってくれたおかげ。強かったです。6番(布居寛幸)が来て、その上を8番(山口貴弘)が来るんじゃないかと心配だった。昨日の落車は右手の擦過傷ぐらいで全然平気です」
 地元の布居寛幸は同期の金山栄治マークから自力でまくる形となったが、2着までだった。
 「くそー。金山は頑張ってくれたんだけどね。出切れるようなら無理しても付いていったけど、踏み止めた感じだったし、入れようと思ったら(和田健太郎の)前に入ってしまった。金山も1回踏んでいたし、悪いけど自分でまくって行きました。兵藤が車間を空けているのは分かったので、外で踏み出すのを待ってからまた踏んだけど届かなかった。余裕はあったんだけどなぁ」
 先行した石川雅望は6着に沈んだ。
 「兵藤さんに付いてもらって下手なレースはできないですからね。とりあえず自分のレースはできました。3(着)までには残りたかったけど力不足です」


<9R>
稲垣裕之選手
稲垣裕之選手
伏見俊昭選手
伏見俊昭選手
   稲垣裕之(写真)が6番手から豪快にまくって快勝。今シリーズ初勝利を挙げた。
  「伊原(克彦)が先行すると思ったけど、(菅田壱道を)出させたのは意外でしたね。でも、周りは良く見えていたし、脚も溜められましたから。去年も準決B1着で決勝に乗ったんですよ。和歌山はやっぱり相性がいいです。3・85のギアも馴染んできたけど、その分、落とせなくなるデメリットもありますね。疲れは取れてきたし、決勝もしっかり頑張ります」
  菅田壱道の先行を利した伏見俊昭(写真)は2着で決勝に進出した。
  「菅田君が頑張ってくれたおかげです。2車なのに良く行ってくれました。2日間、展開が悪かったから今日は向くかな、と思っていました。後ろから勢い良く来られたし、仕方がないですね。状態は日に日に良くなっています」
  菅田壱道は先行で力を出し切った。
  「カマシならギアを上げた方がいいと思って3・85に当日変更しました。近畿別線と言っても流れの中での連係はあると思ったし、早めに伊原さんを叩いて緩めずに踏みました。自分の仕事はできたと思います。あれで残れないのは力不足だからしょうがないです」
  4番手からまくった伊原克彦は不発に終わった。
  「やっぱ先行したかったですね。古原(勝己)さんも付いてくれているから無理やり出て行った感じだけど車が出なかった」


<10R>
飯野祐太選手
飯野祐太選手
   飯野祐太(写真)が中団の4番手から好回転でまくって前団を一気に飲み込んだ。
  「中団をすんなり取れたのが大きかったです。前が2段駆けの可能性もあったので、タイミングを取って早めにまくりました。井上(昌己)さんの前まで行ければ何とかなると思っていました。和歌山はやっぱり走りやすいですね。いい頃の状態まで脚は戻っていると思います」
  飯野マークの武井大介は直線で詰め寄ったが、僅かに届かなかった。
  「展開が良かったですね。飯野君のスピードが良かったから大丈夫かなと。井上さんを越えられて番手単独になったから最後は思い切り抜きにいったけどダメでした。でも、脚の感じは悪くないと思います」
  後方の7番手からまくり上げた永井清史は何とか3着で決勝に駒を進めた。
  「自分だけ届くレースになってしまった。ラインを連れて行きたかったです。ギアをかけたけど、感じは良くないですね」
  永井マークの坂上樹大は4着まで。
  「今日はメンバー的に永井も厳しかったですね。中を思い切り突っ込めば、チャンスはあったかも」


<11R>
市田佳寿浩選手
市田佳寿浩選手
東口善朋選手
東口善朋選手
   市田佳寿浩(写真)が5番手キープからまくって快勝。武田豊樹とのSS対決を制した。
  「昨日のこともあるし、武田さんより前で勝負しようと思っていた。今日は脚だけでなく、組み立ても上手くいきました。近畿では今年最初の記念。S班ということも意識していたし、とりあえず決勝に乗れてホッとしています」
  東口善朋(写真)が2着に流れ込み、地元記念初優出を決めた。
  「目標だった決勝に乗れて本当に嬉しいです。プレッシャーはかなりあったんですが、気持ちで乗り越えられました。去年の分、そして地元のみんなの分まで決勝では頑張りたい。近畿の3番手でも十分チャンスはあると思います」
  星島太は近畿コンビの後ろを最終的に選択。オール3着で決勝に進出した。
  「競輪はやっぱり展開ですね。スピードが乗ってきたときに、あおりでバックを踏んでしまったのが痛かった。あれがなければ2着でしたね」
  人気の武田豊樹は後方7番手に置かれ、4着で決勝進出を逃した。
  「ライン3車なら間違いなく先行していたんですけどね。3番手が市田君だとちょっと厳しいですからね。2車はやっぱり難しい」
  笹倉慎也も3番手まくり不発に終わった。
  「得意のまくり展開になったんですけどね。車の出がちょっと悪かった。悔しいですね。また、このステージで戦いたい」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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