『和歌山競輪開設60周年記念(GIII)レポート』 最終日編
 
配信日:1月26日


 和歌山競輪場開設60周年記念「和歌山グランプリ」は今日26日が最終日。激戦を勝ち抜いた9名による決勝戦が最終第11レースで争われた。レースは稲垣裕之が飯野祐太を叩いて先行。永井清史が後方から鮮やかなまくりを決め、待望の記念初優勝を達成した。

決勝戦 レース経過
  号砲が鳴ると星島太がスタートを決めて、一周回を過ぎると永井清史を迎え入れる。以下は飯野祐太―伏見俊昭―武井大介―兵藤一也―稲垣裕之―市田佳寿浩―東口善朋の隊列に落ち着いて周回を重ねた。赤板で稲垣ラインが上昇すると、合わせて飯野が踏み込み稲垣を制して打鐘で永井を押さえる。飯野はまだペースを上げず、2センターで兵藤が飯野の番手に追い上げると、伏見は競りを嫌って1車下げた。これを見た稲垣が四角から一気にカマシて主導権を握ると、飯野は東口の内で粘り込む。稲垣が先頭でバックを通過するも、立て直した永井―星島が二角手前から好回転でまくり前団に迫る。永井のスピードは良く四角手前で前団を捕らえると、そのまま先頭でゴールを駆け抜けて記念初Vを飾った。四角で星島をさばいた市田が2着に流れ込み、逃げた稲垣が3着に粘り込む。


永井清史選手
永井清史選手
 永井清史がワールドクラスのスピードで地元の近畿勢を撃破した。1センターから力強く踏み込むと、前団を一気に飲み込み、嬉しい記念初優勝を飾った。
 「一番いいところで仕掛けられました。今日は展開が良かったですね。踏み出してスピードの乗りは良かったので、あとは番手の市田さんを乗り越えられるかどうかでした。危なかったですけど何とか勝てました。今回は新車にしてダメだったんですが、乗り慣れた元のフレームに戻したら感じが良くなりました。柴崎(淳)も(浅井)康太も記念を獲っていたので、優勝できて良かったです」
 2年連続のグランプリ出場、そしてG2優勝の実績がありながら記念Vが今までなかっただけに喜びもひとしお。これを機に更なる高みを目指していく。
 「G1は失敗することが多いので、今年は結果を出したいですね。それからヨコもできるようになりたい。武田(豊樹)さんや平原(康多)さんはそれもできて強いですから。いいスタートが切れたので、この流れを切らさないようにします」

 3車そろった近畿勢の中から優勝者を出すことはできなかった。番手絶好の展開となった市田佳寿浩は2着。さすがに悔しさを隠せない。
 「稲垣は力を出し切ってくれたんだけどね。2コーナーで後ろを見たら(永井に)一気に行かれる感じがした。止めるか出るかだったけど、止めにいった方が良かったかな。永井が強かった」

 先行した稲垣裕之はしぶとく3着に粘った。
 「いいタイミングで仕掛けられたと思います。でも、飯野君に思っていたよりも抵抗されました。もうちょっとすんなり出れると思ったんですけどね。出てからは流さずに目一杯駆けました」

 人気の伏見俊昭は兵藤一也に競り込まれた。
 「競ったら(稲垣に)行かれてしまうし、しょうがないです。あの展開で競っていても厳しいから引いて立て直したんですけど、永井のスピードがちょっと違いましたね」

 兵藤一也は伏見から飯野祐太の番手を奪った。
 「先行の番手と言ったとおりのレースはしたんだけどね。流したところを行かれてしまったから。流れもあるからしょうがないです」

 永井マークの星島太は市田に飛ばされて4着に終わった。
 「余裕はあったんですけどね。踏み勝ったと思ったら市田が(番手から)出てきて…。みんな脚がありますね」

 稲垣に叩かれた飯野祐太は8着と大敗した。
 「兵藤さんが番手に来たときに、稲垣さんも来ていたから見えていなかった。駆けちゃえば良かったですね。力を出し切れなかったです」


ゴール




↑ページTOPへ


情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
COPYRIGHT(C) JKA, All Rights Reserved.