『和歌山競輪開設66周年記念(GIII)レポート』 初日編

配信日:1月9日
 和歌山競輪開設66周年記念「和歌山グランプリ」が今日から始まった。メーンの特選では武田豊樹、村上義弘が落車するアクシデント(武田は2日目以降欠場)はあったが、予選から注目の若手レーサーが活躍するなど見どころの多い1日となった。特選は松浦悠士、田中晴基に稲垣裕之が快勝。明日は優秀の「熊野古道賞」をメーンに二次予選6個レースで勝ち上がりを争う。
 明日もWヤングのお笑いステージや競輪選手のトークライブ、グッズチャリティーオークションなど様々なイベントが予定されています。明日もぜひ和歌山競輪場で迫力あるレースをお楽しみください。
<1R>
小野俊之選手
小野俊之選手
 打鐘で青森伸也が斬ったところをホームから津村洸次郎が一気に叩いて主導権を握る。ライン3車で綺麗に出切ると、ゴール前で番手の小野俊之(写真)が逆転。1R、1番車の期待にきっちりと応えた。
 「津村が頑張ってくれた。1R、1番車は光栄だし、S級に上がりたてのダービーであったなあなんて思い出してました。1着を取ったら流れに乗ると思ってたし展開もすごくよかったんで。期待に応えられてよかったです」
 逃げた津村洸次郎は2着に粘った。
 「風がなくて軽かったので、イケるかなと思ったけどダッシュの進みが悪くてヤバイと思った。でも、僕は後半進むんで、それを信じて走ってました。一番最初のレースでガックリなりたくなかったんで、とりあえずよかったです」
 佐野梅一の仕掛けに乗った北川紋部が鋭く伸びて3着に突っ込んだ。
 「佐野君が判断よく行ってくれた。同期だし、さすがベテランの自力選手ですね。また明日も頑張ります」

<2R>
 先に斬った二藤元太を坂本周輝が打鐘過ぎに叩いて主導権を握る。しかし、二藤が抵抗すると、口が空いた3番手に森川大輔が追い上げ好位を確保。後方からまくってきた上吹越俊一に最終2センターから合わせ、まくり追い込んだ。
 「全然車が出なくて。凌いだって感じですね。前が1回緩めたんで、もう1回踏み直されると思って自分で3番手に。そのへんは冷静にできたけど。内容が良くないですね。バンクも重いです」
 逃げた坂本周輝は2着に粘るも、終始反省しきり。
 「出るのがワンテンポ遅かったです。すぐに行かないと。上吹越さんのカマシをできるだけ遅くしたかったんですけど…。勝ちを意識しすぎてしまいました。欲を出して、後ろに迷惑をかけてしまいましたね」

<3R>
橋本智昭選手
橋本智昭選手
 番手の佐々木健司が離れ気味になるくらいのスピードで打鐘から飛び出した橋本智昭(写真)がレースを掌握。出切れなかった矢野昌彦後位から宗景祐樹が3番手にスイッチしたが追撃も届かず。橋本が力強く押し切った。
 「斬った上をカマされると思ったんで、打鐘で踏みました。すげえ重くてかかってなかった。行かれるかと思ってました。風が強くて脚の感じは分からないけど、調子は悪くない。二次予選が目標だったんで、とりあえずよかったです(笑)」
 3番手から外を宗景祐樹が2着に突っ込んだ。
 「あの形にしないようにだったけど、先に斬ることができずカマす形になってしまった。ホームで(矢野を)入れるところもなかったし、結果俺の後ろにいるのはわかったけど、『俺、まくれないぞ』って思ってました(苦笑)。橋本はかかってましたね。評判どおりの強さでした」
 打鐘で口が空いた佐々木健司だったが何とか追いつき橋本の番手を死守した。
 「(打鐘で)『軽めに行ってね、橋本』って言ってたのに。楽しく走りたいけどできないね。いつ波が来るのかなと思ってたら来なかった。(橋本は)強い。僕は後ろを見る余裕もなかった」

<4R>
山中秀将選手
山中秀将選手
 後ろ攻めの伊藤信が斬った上を、菅田和宏が押さえて前に出る。別線からの巻き返しはなく、余裕を持って先行態勢へ。伊藤は車を引いて4番手、山中秀将(写真)は7番手で最終バックを一本棒で通過。軽快に駆ける菅田に対し、山中が3コーナーからスパート。大外を一気に強襲して白星を手にした。
 「菅田さんがあんなに踏み込むと思わなかったです。前もカカっていたし、中団の伊藤さんも前との車間が空いていて、仕掛けるか迷いました。菅田さんが強かったです。届いて良かった。自分の体も問題ないです」
 鈴木誠は目標の山中を追えずも、内に進路を変更し、直線で中を割って2着に入った。
 「菅田君がカカっていましたね。1コーナーで山中君が仕掛けると思って構えていたけど。落ち着いてはいました。3コーナーからは内に行くしかなかったですね。ヒヤヒヤしたよ」

<5R>
石丸寛之選手
石丸寛之選手
 松田大の上昇を阻んだ笠松将太が赤板から主導権。内をすくって関東3番手につけ直した小橋正義の動きに続いて中団を確保した中本匠栄がバックから先まくりに出る。中本に合わされ一瞬仕掛けをためらった石丸寛之(写真)だったが、中本の動きに3番手で続くと直線で外を鋭く伸びた。
 「早くからレースが始まって、逆に仕掛けどころが分からなくなった。思い切り行けば4着までには残るかなと思って行ったけど、ちょうど5番(中本)も出てきたから。タイミングが合って、一度止めてしまった。最近予選では悪いとこがよく出ますね…」
 中団確保から先まくりを打った中本匠栄が山口貴嗣の追撃を振り切り2着に食い込んだ。
 「(離れた)小橋さんに下りられないように注意してた。そしたらすくって行ってくれたんで、大のとこまで行けて展開が向きましたね。石丸さんにかぶってからじゃ遅いので先に行った。まくれたんでよかったです」
 山口貴嗣は中本を交わせず苦笑い。
 「自分でも抜いたと思ったけどね。今日は道中から余裕がなかった。風が出てきて重くなってたし、要所で口が空いたのも効きました」

<6R>
 臼井昌巨が後ろから上昇して、中団の新山響平にフタをすると、再度踏み込み打鐘で前に出る。新山は2センターから巻き返すが、加藤圭一が離れ、岸澤賢太が番手にスイッチ。岸澤はそのまま付け切ると、直線で差し切った。
 「番手に入れたのが大きかったですね。(加藤が離れることは)展開次第ではあると思っていました。いつもなら、そこで見てしまっているんですけど、今回は瞬時に反応できました。バックでも余裕はあったし、脚も溜まっていたんで4コーナーからでいいかなと。予選で1着は1年くらいなかったと思います。まさかこのメンバーで1着とは驚きですね」
 注目のルーキー新山響平は、2着で二次予選に進んだ。
 「順番が来たら行くって組み立てでした。最後の踏み直しがイマイチですね。後ろが離れたのは見えてなかったです。出切ってからはいつも通りのペースでいったけどダメでした。(緊張は)思ったほどなかったです」

<7R>
 菅原裕太は赤板から前に出ると、永井清史が7番手に下げきったのを確認して打鐘からペースを上げる。中団から先に仕掛けた片岡迪之は丸山啓一のブロックで止まったが、3コーナーから外に持ち出した永井清史が鮮やかに大外を突き抜けた。
 「もうちょっと早めに行ければよかったけどね。詰まった1コーナーでペースに入れちゃったし、打鐘の3コーナー(で行くの)も考えたけど、前が踏んだので難しかった。それでも行けてるんで悪くはないです」
 逃げた菅原裕太は2着に粘る大健闘。初戦の宇都宮でつかんだ手応えをしっかりと結果に結びつけた。
 「自分が先に出たけど、あとは踏んでないと(別線が)来るんで。一瞬だけ流して、あとは1周半行きました。自分でもよかったと思う。確定板にのれたし、前回の宇都宮でしっかりどこでくるかとか分かったんで上手く走れました」

<8R>
 吉澤純平が力の違いを見せ付けて勝利した。レースは先に前に出た高間悠平を、吉澤が叩き打鐘の2センターでレースを掌握。そのまま別線をシャットアウトすると、後続の追撃も凌ぎ逃げ切った。
 「先行しやすかったですね。もうちょっと踏まされるかなと思ったけど。ただ、高間さんの動きもあって、(最終ホームで)踏むタイミングを迷いました。(バンクは)重かったです。風もあったけど、走っていたらどっちから吹いているかわからなくなりました。前回から10日くらい空いているんで、緊張もありましたね。明日は思い切りいきたい」
 番手の柴田洋輔は直線で吉澤に迫るも、交わせず2着。
 「あれで抜けないのはやばいですね。高間君をキメて脚にきちゃいました。吉澤君は前回付けた時も強力でしたけど、今日は踏み直しがすごかった。なんとか勝ち上がれて良かったです」

<9R>
 前受けの稲毛健太は斬りに来た徳永哲人、中途半端に押さえようとした鈴木謙二を打鐘過ぎからまとめて突っ張る。番手の中野彰人、離れながらも奥谷広巳が続いて近畿ワンツースリー。逃げた稲毛が押し切った。
 「遅ければ突っ張ると決めてました。迷って負けるより行って負けるほうがと思ってたので。カマシだったら自分か中野さん、突っ張ったほうが(ラインで)綺麗に決まると思ってた。落ち着いて走れましたね。体も大丈夫そうです」
 しっかり続いた中野彰人は安どの表情を浮かべる。
 「緊張感はありました。突っ張るとは思ったけど、ひとつのラインかなと思ったら全部行ったんで。抜けないですね。まだ体も痛いけど気持ちで頑張ります」
 離れながらも地元コンビを追った奥谷広巳は何とか3着を死守した。
 「1コーナーで(鈴木謙二をけん制した)中野君の内に差し込んで、戻るのを待ってたら遅れてしまった。3コーナーで一瞬だけ休んで、あとは近回り、近回りで行った。お客さんに怒られるところでしたね」

<10R>
松浦悠士選手
松浦悠士選手
 シード組による初日特選の一つ目は松浦悠士(写真)が制した。レースは、後ろ攻めから動いた井上昌己を飯野祐太が打鐘で叩き先行策に出る。単騎の松浦は北勢に続くと、佐藤康紀をすくい3番手を奪取。最終ホームで郡司浩平が反撃に出るが、山崎芳仁がこれを大きくブロック。すると、松浦は空いたコースをタテに踏んでまくりに出る。逃げる飯野を4コーナーで捕らえ1着となった。
 「思った通りの展開になりました。番手か3番手にいくか考えていましたね。でも、山崎さんがあんなにいくとは思わなくて、少し待っていたんですけど、戻ってこないと思って自分で行きました。きつかったですね。自分が1着で一番びっくりしています」
 郡司は山崎のブロックを乗り越えるが、松浦に退かされ万事休す。すると、郡司ライン3番手の稲村成浩は、内コースに進路を変更すると、直線で伸びて2着に入った。
 「山崎君のけん制がなければ郡司君がいっていたスピードでしたね。自分は内にいっただけなんで。郡司君が仕掛けてくれたおかげです。正月のスタート(1月平)がつまずいたんで、今回は良かった」
 神山拓弥は目標の郡司が不発とみるや、松浦にスイッチ。3着に入線し、2日目の優秀に駒を進めた。
 「郡司君が行っちゃう感じでしたね。山崎さんがスピード差があったのに止めにいったんで、郡司君が引っかかってしまった。でも、その後も郡司君が踏んでくれてたおかげで3着に入れました。自分はダッシュに離れる感じもしなかったし、悪い中でも良い感じが出てきています」

<11R>
田中晴基選手
田中晴基選手
 松川高大が打鐘から主導権を握ると中団外の田中晴基、内藤秀久は中団取りに作戦を切り替える。2人で内を締め込むと、からんだ武田豊樹が落車。まくり切った田中晴基(写真)は内藤とともに審議対象になったが、セーフの結果に胸をなでおろす。
 「あの上を行きたかったけど、(松川が)けっこう踏んだので。武田さんが空いてたんで入れると思って下りたはいいけどガシャンといってやっちゃったと思いました。まくりはけっこう出がよかったと思います。小倉さんのブロックを避けれたんでね。小倉さんはいつかああなりたいっていう僕の目標なんで」
 内藤秀久が続いて南関ワンツーが決まったが、武田の落車があっては手放しで喜べない。
 「僕と晴基の(中団を)取ろうという意思が合致して武田さんを転ばせてしまった。結果は相互(接触)だけど後味は悪いんで。残りの1周は上の空になってました。晴基のまくりにもついて行けてないから望月(裕一郎)さんにも迷惑をかけました」
 望月を飛ばしてまくった二人を追った小倉竜二が3着に食い込んだ。
 「キツか〜。2周から踏んだり止めたりで僕の苦手なパターンになった。まくりも(3人の)間隔があったしスピードも違ったのでタイミングが取りづらかった。悪ければ飛びつけず一杯だったと思うし、ノリ(佐々木則幸)にも行かれてないんでヨシとします」

<12R>
西岡正一選手
西岡正一選手
 後ろから上昇した菊地圭尚を鈴木裕が押さえ打鐘でハナに立つ。しかし、鈴木ラインに続いた稲垣裕之が、2センターから巻き返して強引に主導権を奪取。後ろの村上義弘が離れて単騎となるも、そのまま後続を突き放して快勝した。
 「今年一発目で気合いは入っていました。でも、鈴木君がメイチで駆けて、厳しい展開になりましたね。もうちょっと楽にレースを運べたら良かったけど。相手も警戒していたし、付きづらい仕掛けになってしまいました。優秀はラインで決まるように」
 近畿3番手の西岡正一(写真)は、鈴木が村上をブロックした隙にインを突き2着に入った。
 「(稲垣の)出足がすごかったし、強烈でしたね。(自分は)村上さんがダメだと思って内に行かせてもらいました。自転車を替えたんですけど、感じはわからない。でも、回しづらいですね」
 後方から仕掛けた柴崎淳は前団をまくれず不発。しかし、惰性をもらった近藤龍徳が空いたコースをすり抜け3着を確保した。
 「淳さんが連れていってくれたおかげです。スピードさえもらえれば、あとはどこに突っ込むかの問題。コースもしっかり見えました。でも、3着に入れてびっくりしています。シューズを替えたのが良かったのかな」
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