『岸和田競輪場開設58周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:5月23日


 明日から岸和田競輪開設58周年記念「岸和田キング争覇戦」が開幕します。今年も地元近畿勢は55周年の覇者・前田拓也を筆頭に村上義弘らが顔をそろえ、佐藤友和、岡部芳幸や後閑信一の豪華メンバーを迎え撃ちます。そして何より直後のビッグレース高松宮記念杯に向けても主力の調子を知る上でも重要なシリーズになります。明日から始まる熱戦に注目してください。
 岸和田記念は場内、外でイベントが多数予定されています。場内では先着3000名に今開催に出場する選手のプレミアム選手カードを配布。その選手が1着になれば、抽選でオリジナルクオカードが当たります。さらに元プロ野球選手の有田修三氏が日替わりでゲストを招いてのトークショーも開催されます。また電話やインターネットで3000円以上投票をされた方の中から抽選で100名に1万円のキャッシュバックも。明日から始まる岸和田記念をどうぞお楽しみください。


<1R>
 1レースの今村清二は前走の5月名古屋FIの補充で久々の勝ち星を挙げた。
 「(決勝に乗った)3月伊東FIのあとから距離を乗り始めてヒザを痛めてしまったし、4月は配分も詰まってて疲れもあった。決まり手だけ見れば自在みたいだけど、最近は先行もし始めたし、自分にも合ってるかなと思ってます。状態も伊東の頃より良くなってますよ」
 最近は大きな着ばかりが目立つ田村英輝だが、「4月は走りすぎて調子を落としたけど、ここまでに空いたので疲れを取って練習もできた」と気配が変わった様子。


<2R>
田中雅史選手
田中雅史選手
   2レースの田中雅史(写真)は4月取手FIから予選の着外がない。
 「調子もけっこう戻ってきましたね。取手からフレームを以前使ってたモノに戻したら、感じが変わって前半も楽になった。それまでは逃げても全然ダメだったのに」



<5R>
 5レースで一次予選のトリを飾るのは地元の松田治之。4月平FIでは岡部芳幸らを相手にカマして逃げ切りVと調子も良好だ。
 「今は乾(準一)君たちと一緒に、良い環境で練習が出来てますね。先行を含めて何でもやっていくつもりだけど、状態も良いので自力中心に頑張りたいですね」


<6R>
稲川翔選手
稲川翔選手
   6レースからは選抜戦。ここは地元の稲川翔(写真)に期待が集まりそう。
 「記念初が地元なので、欲を言えばどこかで走っておきたかったですね。S級に上がってから、まだいいなって思えるレースがないんです。A級の頃と同じ走りで、思い切りがなかった。だから今回は先輩を引っ張れるように、思い切った走りがしたいですね」


<7R>
松崎伊佐央選手
松崎伊佐央選手
   7レースは自力型が多くそろっての細切れ戦。春先から調子を上げている松崎伊佐央(写真)だが、「前回、取手FIの最終日レース前に足の筋肉を傷めてしまった。そのレースは勝ってるし、もう治ったからたぶん大丈夫だと思うんですけどね。とりあえず明日走ってみないと」と気になるコメント。
 ただ明日は松崎のラインが一番長くなりそう。梶応弘樹がこのライン三番手を選択したからだ。
 「松崎君は前に連係した時に、スジも違う僕を連れて先行してくれた。そんな子は大事にしたいし、いつか返したいなと思ってたんです。全プロが終わってから風邪で寝込んでたし、調子は悪いかもしれないけど頑張りたいね」
 3月伊東FIでS級優勝した浅井康太もこのレース注目の一人。
 「まだ僕は挑戦者ですからね。今回も自分のレースをして、力を出し切れれば次につながると思う。調子は悪くないですよ」



<8R>
中村一将選手
中村一将選手
   8レースの中村一将(写真)は徐々にだが調子を戻している。2月奈良記念では決勝に乗る活躍を見せただけに、今シリーズも期待するファンは多いはず。「僕も期待してます」と頼もしいコメントで近況を話し始めた。
 「4月武雄記念の前にウイルス性の腸炎で体調を崩してしまったけど、もう大丈夫だと思います。大丈夫、大丈夫と言って、けっこうなるんですけどね(笑)。前回広島FIは行けるタイミングで仕掛けられたし、上向いているところ足りないところも分かったつもり。直前も強めにやってきました」


<9R>
五十嵐力選手
五十嵐力選手
   9レースからはシリーズを占う特選がスタートする。まずは4月川崎記念から10走で着外僅か1回と好調維持する五十嵐力(写真)から取り上げたい。
 「展開が向いてるのもあるけど、調子も良いですね。中でも最近は粘りが良いと思います。ここまでは10日空いてたので、練習もふつうにやってきました。今回は遠征先での記念開催だし、本当の力が試される開催だと思ってる。気合も入りますね」
 全プロで連勝した岡部芳幸も今シリーズ優勝を争う一人だ。
 「でもね、前回出し切ったから、終わって疲れがドッと出てしまった。直前は戻すのに時間を費やした感じだから、調子はすこぶる良い訳じゃないね。でもここは去年も記念で最終日に1着を取れたし、走りやすく好きなバンク。今回は宮杯に向けて良い内容で走り切りたい」
 後閑信一は取り囲まれた記者に優勝した宇都宮記念の話を振られると苦笑い。
 「ちょっとバツが悪かったですね。2着だと思ってたのに。でもフレームを親王牌で優勝した時のモノに戻して伸びが良くなった。それに調子も良くなって来てます」


<10R>
佐藤友和選手
佐藤友和選手
   10レースには岸和田は過去2回走って1着5回、2着1回と連対すら外していない佐藤友和(写真)が登場する。
  「連を外してないから、相性は良いと思います。全プロの時は風邪気味だったけど、もう治ったしだいぶ戻ってきてますね。ここ2日は疲れを抜くのに休んでたから分からないけど、たぶん大丈夫でしょう。主力はみんなそうだろうけど、今回は宮杯に向けてどんなレースをできるかなので、アピールする競走がしたいですね」
 対する井上昌己も負けてはいない。
 「全プロが終わってから2泊3日で長崎支部の合宿がありました。ここまでに日程も空いてたし、ゆっくりやれましたね。前回より調子は良いと思ってるし、記念は初日が大事ですからね」
 村本大輔は残念ながら6月はあっせんが止まるだけに、まずは今シリーズに全精力を傾ける。
 「7月の配分はまだ決まってないし、まずはここで頑張りたいですね。全プロでは感覚が良かったので、ここまでは疲れを抜いて決勝を目標に来ました。佐藤君のハコは初めて。何とか流れを引き寄せたいですね」


<11R>
前田拓也選手
前田拓也選手
   11レースは村上義弘、前田拓也の近畿コンビがダントツの人気を集めそう。今シリーズの大阪勢でエース的存在になる前田拓也(写真)は準備万端でシリーズを迎えた。
 「ここまでに20日あったから、練習も調整もバッチリ。十分にできました。やることはやったから気持ちはスッキリしてるし、あとは頑張るだけ。プレッシャーはあるけど、楽しみながら走りたい」
 村上義弘は平成14年の全日本選抜で初タイトルを獲得するなど岸和田での戦歴は地元の前田をもしのぐものがある。「(岸和田は)得意バンクです」。最近は調子も上がっているだけに、コメントも頼もしい。
 「ダービーの落車で流れを手放しかけたけど、何とか引き戻しつつありますね。ダービーが終わってからは宮杯に向けて計画どおりの練習ができたし、手応えは感じている。地元地区だし、期待してもらって良いと思います」
 矢口啓一郎は昨年の当所記念では大外を強襲して準優勝。今年こそはの気持ちで乗り込んできた。
 「毎年この時期から良くなってくるし、今はまた練習の力をレースで出せるようになってきた。気持ちが入ってるから、淡白なレースも少なくなってきたと思います。あの(昨年決勝の)イメージは残ってるし、今年はリベンジに来ました」

   
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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