『 玉野競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 前検日編
 
配信日:11月20日


 玉野競輪開設58周年記念「瀬戸の王子杯争奪戦」が明日から開幕する。今節は山崎芳仁、小嶋敬二の東西両横綱を筆頭に、岡部芳幸、荒井崇博、山田裕仁ら豪華メンバーがそろった。また、石丸寛之、三宅達也・伸、豊田知之らの地元勢も結束し、総力戦で挑む。今年も終盤に入り、GPに向けた賞金争いの行方も注目される。
 なお本場では大会を盛り上げるべくたくさんのイベント、ファンサービスが用意されております。開催を通して、競輪グッズの販売コーナー、緒方浩一氏による後半3個レース展望、地元岡山選手会によるサイン会が予定されております。また、明日21日(金)はバンク内にて長崎雲仙「瑞宝太鼓」演奏(10:15~)が行われます。こちらもどうぞお楽しみに。


<1R>
 1レースは和田信一の先行一車の番組構成となった。大ギアを駆使してレースを有利に進める。
 「先行しやすいメンバーを組んでくれましたね。最近は五百バンクが多かったけど、今回は四百なんでありがたい。風が強いのは得意ではないからどうなるか分からないけど、とにかく力を出し切るレースをします」


<2R>
 復調気配の旭啓介に人気が集まりそう。ここは木村直隆との先行争いを制して押し切りを図る。
 「2、3か月前にヘルニアになってしばらく練習ができなくなったけど、様子を見ながら練習を再開して、ようやく思うように練習ができるようになった。松山では決勝にも乗れたし、成績も徐々に良くなってきましたね。明日はいつも通り、力を出し切るだけ」
 河野通孝の出方にも注目が集まる。前回の小田原では初日で敗れたが、立て直して2連勝。流れを取り戻した。
 「前回は展開が良かった。それまでは展開が向かずに大きい数字ばかりだったけど、小田原の2連勝で気分的にも乗ってきましたね。明日は最低でも中団は取りたいね」


<3R>
矢内良和選手
矢内良和選手
   3レースは実力拮抗で混戦模様だ。地元の久冨武に期待が集まるが、近況の成績を見る限りは村上卓茂、矢内良和に分がありそうだが…。
 矢内良和(写真)は「巧く中団が取れればいいんだけどね。玉野は20代のときにきて以来で、印象は忘れてしまったね。いつもどおり練習はしてきたけど、10月から中4,5日がずっと続いているから、しっかりとした練習ができていないんです。連戦の惰性で走れている感じ。自分は練習で自信を付けていくタイプだからどうなるか分からないけど、気持ちで負けないようにしたい」


<4R>
小谷田公則選手
小谷田公則選手
   4レースは小谷田公則(写真)に注目してみた。風が強く重たい当バンクでは小谷田の地脚が威力を発揮しそうだが。
 「確かに重たいバンクは好きですね。前回から日程が空いてたし、いつもどおり練習してきたけど、気温がすごく低くて長時間の練習ができなかった。でも、明日は何度も連係している成田さんと一緒だし心強い。安心して自分の競走ができる」


<5R>
 細切れ戦のなか、唯一ライン3車の関東勢。援軍を率いて中山健が思い切った競走に出るか。
 「最近は1着か9着で大きい数字が目立ちますね。でも、ここはA級のときに優勝したこともある相性の良いバンク。明日は力を出し切れるように」
 番手の木村健司も意気込む。
 「前回の川崎は1着がなかったけど、最近は感じ良く踏めている。今回も練習ではすごく感触が良かったので頑張ります」


<6R>
神山拓弥選手
神山拓弥選手
   6レースは神山拓弥(写真)を。玉野は昨年のルーキーチャンピオン以来となる。当時よりウエイトが10㎏増えて更にパワーアップ。落車による骨折で一時は調子を落としたものの、10月別府、弥彦で決勝進出するなど復調気配だ。
 「前回から1か月近く空いたから、久々にまとまった練習ができました。今は時間をかけて体調を戻す時期だけど、モガいていて徐々に息があがらなくなってきた。怪我をしてからは競走が小さくなっているから、今回は小細工せずに思い切って駆けたい。理想は押さえ先行。怪我して今までは脚力的に無理だったけど、これができるようにならないと上では通用しませんからね」
 立石拓也も虎視眈々と一発を狙う。
 「前回、前々回と決勝には乗れていないけど、流れが今ひとつで調子は決して悪くない。玉野は走り易いし、久々に日程が空いてしっかり練習ができた。仕上げてきたつもりです」


<7R>
高橋雅之選手
高橋雅之選手
   格では小林大介が一番だが、近況は決勝戦が遠い。11月の京王閣では途中欠場している。
 「京王閣では初日で敗退したショックで二日目は気持ちが入らなかった。練習では調子が悪くないんですけどね。とにかく今はきっかけが欲しいですね」
 高橋雅之(写真)はその三番手から様子をうかがう。
 「前回は三日間とも展開が最悪でした。連日、バック八、九番手だったし、そこから4着が限界だった。短走路であの成績なら悪くないでしょう。玉野は先行しているときにA級で走った以来。バンクは重たいけど、明日は何とか最後に突っ込みたいね」


<9R>
菅田壱道選手
菅田壱道選手
   地元のエース・石丸寛之は9レースに振り当てられた。10月の京王閣記念を優勝するなど好調を維持していた石丸だが、ここにきて体調を崩してしまった。
 「高知の二日目に風邪を引いてしまって。2日間ほど休んで練習を再開しました。練習でモガいていてギリギリ体調が戻った感じ。調子は走ってみないとわからないね」
 三宅伸は前回の京王閣を優勝。良い流れで地元記念を迎えた。
 「前回は山崎(岳志)が頑張ってくれたおかげでたまたま。落車はイケんね。怪我はたいしたことはなかったけど、リズムが崩れるからね。今回は意気込んでも失敗するだけだし、地元記念は若いマル(石丸)やタツ(三宅達也)に任せて、自分はいつも通り走るだけ」
 対戦するのは新鋭の菅田壱道(写真)。当所はルーキーチャンプで優勝した思い出のバンクだ。
 「今回は強めにやってきたから疲れが心配だけど、この後ゆっくり休めば大丈夫でしょう。明日は感触をつかむためにも積極的に駆けたい」


<10R>
豊田知之選手
豊田知之選手
   10レースの地元勢は三宅達也-豊田知之の組み合わせとなった。石丸と同様に三宅達也も直前になって体調を崩した。地元勢に黄信号が灯ったか。
 「昨日、風邪を引いてしまった。でも、昨日は症状がひどかったけど、今日は大分良くなっているから問題はないと思う。明日は小嶋さんと一緒ですか。まあ、今回は山崎君もいるし、どこに入っても厳しいからね。明日は自分の力を出し切るだけ」
 豊田知之(写真)は前回の地元記念は準決敗退。今回はそれ以上の結果を残したい。
 「ここに合わせて調整してきたし、地元で結果を残して、良い勢いで全日本に乗り込みたいね。今回はマル(石丸)やタツ(三宅達也)もいるからね。前回の広島から日程が空いたからしっかり練習してきました」
 相手は強敵の小嶋敬二だ。しかし、本調子を欠いているだけに、地元勢にも付け入るすきはありそう。
 「初日の成績は良いんだけどね。今は全日本に向けて練習しているから疲れがあるんで、今回は二日目以降に疲れを残さず走れるかが鍵だね」


<11R>
山崎芳仁選手
山崎芳仁選手
   最終レースは山崎芳仁(写真)が登場する。前回のふるさと広島はギアチェンジが裏目に出て途中欠場した。
 「三日目にギアを上げた(4.33)んだけど、後ろを一枚落としたら引っ掛かりがあり過ぎてダメだった。試行錯誤している段階だけど、後ろは13枚に固定した方が良いみたい。今回もいつもどおりの練習で仕上げてきました。明日はいつもの4.00で行きます」
 同じく大ギアをはく濱田浩司は、明日は若干落として挑む。前回の松阪記念で決勝に進出し、復調の兆しが見えている。
 「明日は細切れだし、少し落とします。冬場でタイムも出ないし、風もあるんでこの方が良いでしょう。前回で感触をつかんだし、今回もやれると思う」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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