『玉野競輪開設62周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:2月27日
 玉野競輪開設62周年記念「瀬戸の王子杯争奪戦」が明日2月28日に開幕する。GPチャンプの村上義弘を筆頭に、浅井康太、長塚智広、佐藤友和とSSレーサーは4名がエントリー。地元勢は総力を結集して強豪を迎え撃つ。4日間に渡るハイレベルな戦いから目が離せない。
 開催中はイベント、ファンサービスが盛りだくさん。初日の28日は佐々木昭彦氏トークショーが予定されています。さらに開催中は毎日、緒方浩一氏、佐々木昭彦氏によるおすすめレース展望が行われます。ぜひ、本場でお楽しみください。
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朝日勇選手
朝日勇選手
 点数上位の朝日勇(写真)が1R1番車の大役を務める。好目標を得て、負けられない一戦だ。
 「大垣で落車して、前回の小倉はその影響がモロに出た。終わってから練習して、やっとまともに戦える状態に戻りました。1R1番車は期待されているんですかね。上田(隼)君と連係するのは初めて。頑張ってもらえば何とかなるでしょう」
 上田隼は前回の奈良記念で敗者戦ながら2勝。S級のペースに慣れてきた。
 「1月の和歌山記念から4回転ギアを使い出して、だんだん踏めるようになってきました。S級でも戦える手応えはつかめています。初日は相手も強力ですが、負けないように走ります」

<2R>
 工藤文彦が初の記念を地元で迎える。S級昇格後はなかなか波に乗れないが、潜在能力は高い。
 「昨年末に体調を崩して、そのままS級に上がったので、成績は良くないですね。練習はしっかりやっているし、状態はだいぶ戻ってきています。この地元記念で何かきっかけをつかみたいと思っています。先輩にアドバイスをもらって頑張ります」
 池田良は相変わらずキメ脚好調。工藤をうまくリードして勝機を見出す。
 「最近は流れもいいし、レース中も余裕があります。玉野はA級で初優勝したバンク。いいイメージを持って走れます。地元の工藤君が頑張ってくれると思うので、しっかり援護します」

<3R>
 地元の紀井孝之が好気合だ。初日はギアを使い慣れた3.79に戻してパワフルな走りを見せる。
 「我慢して大ギアを使っていたんですが、やっぱり踏み切れない。師匠にも相談して、今回は3.79に戻します。練習でもがいた感じは良かったので、今回は結果を出したいですね。地元はもちろん気合が入るけど、空回りしないように気をつけます」
 大前寛則は初連係の紀井の番手から今年初勝利を狙う。
 「奈良記念はリラックスして走れたし、感じも悪くなかった。それから1週間ぐらい空いたので、ちゃんと休んでから、練習して調整としっかりできました。地元記念なので決勝に乗るぐらいの気持ちで頑張ります。紀井君は強いから信頼して付いていきます」

<4R>
東龍之介選手
東龍之介選手
 東龍之介(写真)はやや伸び悩んでいる印象だ。初日は4.08のギアに初挑戦する。
 「最近はギアに悩んでいて、ちょっと思い切りに欠けていますね。それが今の結果になっている原因でしょう。明日は4.08を使います。実戦では初めてだけど、練習でもがいた感じはすごく良かった。番組的にも先行しやすいメンバーですからね。しっかり主導権を取りたい」
 服部克久は前回向日町の決勝で3着と好走した。
 「決勝で逃げて3着に粘れたのは自信になりました。記念は初日に失敗するケースが多いので、今回はしっかり突破したい。東君は逃げて強いし、菊谷(信一)君はヨコもできますからね。2人を警戒して、加倉(正義)さんとうまく決めたいですね」

<5R>
 三ツ石康洋は1月があっせん停止。2月に復帰して2場所走っているが、勝ち星を挙げられていない。
 「あっせん停止期間中にしっかり練習したのに、ここ2場所は感じが良くないんですよ。点数も落ちてきて、今度はそうなると強い相手に当てられてしまう。悪い流れにはまっていますね。この辺りで何とかしたい。今回は開き直って走る。初日は自力自在に何でもやります」
 人気を集めるのは西谷岳文だろう。持ち前のハイパワーで同型を圧倒するか。
 「練習もボチボチやってきたし、調子は変わらないですね。今回はギアを4.15に下げます。みんな強いので、タイミングを逃さずに仕掛けます」

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井上嵩選手
井上嵩選手
 井上嵩(写真)のバック数が断トツだ。持ち味の強烈なダッシュでファンの期待に応える。
 「前回から新車にして、いい感じで踏めたし、自分のものになってきている。追加は3日前だけど、来ると思いながら練習していたので不安はありません。メンバー的に先行できそうな感じですね。しっかり頑張ります」
 ケガ明けの浦川尊明は踏み出しに集中して井上に食い下がる。
 「前回の落車は擦過傷程度。一応、普通に練習はしてきたけど、走ってみてですね。井上君とは初連係。ダッシュがすごいのは良く見ているし、離れないか不安はあります。付いていけるかどうかだけですね」

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 戦歴上位の矢野昌彦が中心だ。久々の予選スタートに気を引き締める。
 「最近の成績はあまり良くないですね。やっぱりランクが上がって、力不足を感じています。バンク練習で仕上げてきたので、状態は変わりません。ギアはいつもの4.25でいきます。久々の予選は緊張するけど、しっかり頑張ります」

<8R>
早坂秀悟選手
早坂秀悟選手
 初日予選3連勝中の早坂秀悟(写真)の実力が一枚抜けている。先行1車の組み合わせでも油断はない。
 「悪かった頃に比べると状態はだいぶ良くなっている。力でねじ伏せるような練習をしてきたし、その成果を出したい。いつも通り自分のレースで力を出し切ります」
 三槻智清は前々自在戦で抵抗する。
 「1月はボロボロでしたが、2月に入って上向いてきました。早坂君の先行1車だから難しいですね。とにかく1車でも前にいたい。展開次第では飛びつくかもしれません」

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浅井康太選手
浅井康太選手
 浅井康太(写真)は2月静岡記念の落車からリズムを崩している。全日本選抜も好調時に比べると動き一息だった。
 「練習はそれなりにやってきたけど、まずは走ってみてですね。いつも通り頑張りますよ。ダービーに向けて、いいレースをしたいですね」
 佐藤友和は好走した奈良記念からさらに上積みがありそう。
 「いつもこの時期はそんなに良くないけど、今年は例年よりも早く仕上がっている感じ。奈良記念はワッキー(脇本雄太)とばかり当たっていたから初日も当たるかと思ったけど違うレースでしたね。このメンバーもきついけど、しっかり頑張ります」
 三宅伸は1月和歌山記念の落車から立ち直りつつある。
 「ムチ打ちがけっこう酷くて、全日本選抜は全くダメだったけど、前回の前橋は思ったよりも走れた。徐々に良くなっているので状頑張りたい」

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鈴木謙太郎選手
鈴木謙太郎選手
 鈴木謙太郎(写真)は全日本選抜でG1初優出するなど乗りに乗っている。
 「セッティングもかみ合ってきているし、最近は結果も出ていますね。前回の平のあとは天気があまり良くなくて、満足のいく練習はできなかった。その点は少し不安ですね。玉野は3回目。先行してもタイムが出るし、走りやすいイメージがあります」
 吉本卓仁は好調の鈴木に真っ向勝負を挑む。
 「全日本選抜のあとはスイッチが切れて、1週間ぐらい何もしなかった。そのあと2日間ほど(佐藤)友和さんと同じメニューで一緒にやってきました。タイムは自分の方が出ていたし、状態は悪くないですね。相手は強いけどしっかり頑張ります」
 岩津裕介は大会3連覇がかかっているが、今回ばかりは不安が大きい。
 「静岡記念の落車のダメージが思ったよりも大きくて、状態はあまり良くない。初日は友定(祐己)さんの番手で頑張ります」

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脇本雄太選手
脇本雄太選手
 最終レースのトリを務めるのは、もちろん村上義弘だ。今年に入って何度も連係している脇本雄太の番手で展開有利に運ぶ。
 「前回の後は1週間のうち5日ぐらい取材があって忙しかったです。その合間に毎日、自転車には乗っていたけど、納得のいく練習はできなかった。走るからにはしっかり結果を出したい。脇本の番手でしっかり頑張ります」
 脇本雄太(写真)は相変わらずの先行力を見せている。今シリーズも村上の前で責務を全うする。
 「奈良記念は33の小回りでごまかしが効きましたね。疲れは取ってきたつもりだけど何とも言えない。自信はないですね。村上さんとは最近ずっと一緒。結果も求められているので頑張ります」
 桐山敬太郎は変幻自在な走りで抵抗を図る。
 「前回の前橋は試したいことがあって、連日、セッティングやギアを換えたりしていたけど、まだしっくりこないですね。今回もそんな感じになると思うけど、そのなかでしっかり勝ち上がっていきたい。明日は何でもやって結果を出したい」
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