 金子哲大選手 |
金子哲大、北津留翼の順に動いた上を打鐘から竹内翼が一気に叩く。4番手から北津留がまくるが三宅達也のけん制で不発に。三宅、合志正臣で直線伸び比べになったが、6番手から大外を回した金子哲大（写真）が直線鮮やかに突き抜けた。 「初手の並びが予想と違ってて作戦違いでした。北津留さんの外に行ったときに、あとは内がどれだけいるか。合志さんが内に行ったんで、北津留さん目がけて行けました。（竹内がいいペースで駆けていたが）付いてる分には楽だった。脚を使ってなかったしラッキーでしたね」 北津留後位から直線伸びた合志正臣が2着に突っ込んだ。 「（北津留）翼の出が悪かったですね。達也のブロックも来るし、もっと遅めでよかったんだけど。僕はとりあえず（準決勝に）乗ったんで。状態は前回よりは余裕が（ない）。何とかコース取りと気持ちでですね」 竹内マークの三宅達也は3着で何とか準決勝に勝ち上がった。 「よーかかっとった、（竹内）翼が。北津留のまくりが止まって、4コーナーではワンツースリー決まったなと思ったけどね。翼がホントに強かった。僕は何とかですよ。でも昨日より余裕はあったな」 |
|---|
 岡部芳幸選手 |
山岸佳太と栗山俊介が打鐘前から激しくやり合う。これで展開が向いた早坂秀悟が最終ホーム、8番手からまくると、続いた岡部芳幸（写真）が堤洋の中割りもしのいで抜け出した。 「あの展開になるかなって思ってた。秀悟が上手かったね。ケツを上げたから行くのが分かったから付いて行けた。でも堤も俊敏で上手かったから危なかったよ」 2着に突っ込んだ堤洋の動きも際立っていた。 「北の3番手に付いていたら離れると思って。でもああなったら早坂君は絶対に来るからそこに合わせて飛び付ければと思ってました。今日は重さも感じなかったし昨日より感じも良かった」 3着に沈んだ早坂秀悟は反省を交えながらレースを振り返る。 「後ろまで下げないであそこ（中団）で粘って。あとはどこから仕掛けようかでしたね。バンクが重くて最後はタレてしまったけど、早めに仕掛けられているし昨日よりは良くなっているので。明日もしっかりと頑張ります」 |
|---|
 坂本亮馬選手 |
後ろ攻めから動いた橋本智昭は近藤隆司を出させず赤板1センターから主導権を握る。これで外に浮いてしまった近藤は叩くことも下げることもできずに不発。北日本ラインを追走していた坂本亮馬（写真）が2センターから外を鋭く伸びて単騎での戦いを制した。 「今日は切り替え切り替えで。（赤板ホームで橋本は）近藤さんを出させるなと思ったけど、そうなったら見ながら追い上げればと思ってた。結果、一番いい展開になりましたね。かぶってるのが長くて、そこだけが不安だった。単騎はプレッシャーがないけど走りづらいです」 中団でずっとかぶったままだった川口聖二だったが、坂本に続く形で2着に入った。 「コースが空くのを待つしかなかったし、坂本さんが上手かった。近藤さんが叩いたら、すかさず叩こうと思ったけど橋本さんがやる気満々でしたね。今日は（内で）我慢でした。普段したことないレース。しのげました」 橋本の逃げを利した房州輝也は3着で準決勝に勝ち上がった。 「（橋本の）おかげです。後ろが坂本さんで怖かった。あんまり振ると内を来られるんで。どうにかして橋本さんを残したいと思ったけど、上手く車間を切れなかったです」 |
|---|
 山賀雅仁選手 |
堀内俊介と中井俊亮の力比べに注目が集まった一戦。後ろ攻めから押さえて打鐘前に先頭に立った堀内であったが後ろを見ながらペースを落としてしまうと、中井が打鐘過ぎ2センターから一気にカマして出る。最終ホーム手前で早くも先頭に立つと、番手の金子が車間を空けながら援護。最終バックからまくり出た小田倉勇二を張りながら抜け出して1着かに、堀内後位から4番手に切り替えていた山賀雅仁（写真）が鮮やかな突き抜けた。 「焦っちゃいましたね。堀内君がダメになってから切り替えてどうにかしないとって思っていた時に小田倉君が来たので。本当は先に仕掛けたかったんですけどね。最後も外は間に合わないと思って中を踏みました。自分ではわからないけど、そこまで伸びてました? なら良かったです（笑）」 金子貴志はゴール寸前で勝利を逃した。 「車間を空けて上手く対応できたと思ったんですけどね。普通はこれないですよね。あそこは。山賀君はまったく見えませんでした。状態は昨日よりも良いと思います」 しぶとく3着に流れ込んだのは山口泰生。 「ホームで口が空いてしまったけど、自分のペースで追いつこうと思いました。最後も詰め寄れる感じだったので調子は徐々に上向いていると思う」 |
|---|
 高橋陽介選手 |
後ろ攻めの太田竜馬は別線のけん制でなかなか動けなかったが、打鐘で高橋和也が叩いたうえを最終ホームから一気にカマす。番手の坂本修一が遅れ、高橋和が番手にはまると、その後ろで松尾淳、坂本に友定祐己の3名が落車。太田、高橋和の後ろは離れてしまったが、落車を避けて3コーナーから仕掛けた高橋陽介（写真）が鋭く前団をとらえた。 「まくろうと思ったところで落車があったから。ちょっとバック踏んで上がってだったからキツいかなと思った。でも五十嵐（力）さんも追いつきそうにないし、自分で仕掛けたら思ったより伸びた。前回は人の後ろでダメだったり感覚が分からなかったけど落車を避けて届いたから悪くない。ただ後方になったんで組み立てミスですね」 高橋陽マークの齋藤登志信が2着に続いた。 「（落車を避けて）内に行こうと思ったけど陽介に締められてバック踏んでキツかった。もう少し（高橋陽の仕掛けが）早ければ抜けたと思うけどね。まあ頑張ればチャンスがくるということで」 五十嵐後位から鋭く伸びた大木雅也が高橋和との3着争いを制した。 「落車はあったけど、避けて五十嵐が追いかけてくれたんで助かった。五十嵐も一杯だったと思う。3着は大きいですね。定期的に落車があってなかなか調子が上がらなかったけど、だいぶ感じもいいんで」 出切ったときには準決勝は決まりに見えた太田竜馬だったが、直線で失速。5着で準決勝進出を逃した。 「（落車があって）一人になったと思ったんで、ヤバいと思った。そんなタレた感じはしなかったけど、ずっと重かったです」 |
|---|
 村上義弘選手 |
王者の村上義弘（写真）が貫録を示した。主導権を握った山田久徳の番手で大きく車間を空けて後続の反撃に備えると、出脚良く巻き返してきた新山将史を3コーナー入口で一発ブロック。内へと斬り込んだ伊藤大志を締め込みながら一気に抜け出すと後続を寄せ付けずに突き抜けた。 「山田君が頑張ってくれた。新山のスピードが良くて、対応できずに行かれてしまったかと思いました。（伊藤が内に斬り込んできたが）そこは何とか対応できた。（最後前に踏むのは）仕方なかったですね。1着を取れて良かったです」 2着に突っ込んだのは武藤龍生。前々へと踏んだ雨谷一樹を追走から2センターで車を外に持ち出し鋭く伸びた。 「本当に雨谷さんのおかげですね。昨日は内を踏んで失敗して、外を踏めばもっと伸びたのにって悔しかったから。しっかり外を踏めて伸びているしいいと思います」 新山ラインの3番手を回っていた谷津田将吾が差し脚を伸ばして3着に。 「伊藤君は内に行ったけど村上さんも余裕がありそうだったし自分は外かなって。何とか凌げました」 |
|---|
 神山拓弥選手 |
中団の原田研太朗にフタをして吉田拓矢が打鐘から主導権。すかさず巻き返した原田だが芦澤大輔に強烈な一発をもらって出切れない。前団のやり合いで展開が向いたかに思われた石井秀治をも芦澤がブロックすると、今日もライン3番手から神山拓弥（写真）が突き抜けた。 「前2人のおかげですね。芦澤さんが（最終ホーム手前で）仕事してるとき内を締めてるのもキツかった。準決勝は自分でやろうと思ったけど、早坂（秀悟）さんの番手で勝負します」 打鐘から逃げた吉田拓矢のペースは最後まで落ちず。圧巻の末脚で2着に粘った。 「後ろのおかげですね。武田（豊樹）さん、平原（康多）さんも見てくれてると思うし、気持ちを伝えられたと思う。カミタク（神山）さん強いですね。でも僕も踏めてると思う」 吉田と原田がやり合ってまくり頃になったかと思われた石井秀治だったが、前団を飲み込むことはできず。 「原田が邪魔でしたね。やめるのか下りるのかわからなくて、あそこがもったいなかった。まだ首も痛くて自転車のコントロールが上手くできてない」 不発に終わった原田後位から中団に下りた岩津裕介だったが伸び切れず。 「吉田君が強かったですね。状態は悪くない。（準決勝も）しっかり頑張ります」 吉田を叩けず9着大敗の原田研太朗は「叩けんす。強かった」と吉田の先行力に舌を巻いた。 |
|---|