『広島競輪開場55周年記念(GIII)レポート』 2日目編
 
配信日:12月10日


 開設55周年広島記念「ひろしまピースカップ」は今日が大会2日目。優秀競走「もみじ賞」をメーンに、二次予選A、B合わせて計6個レースで準決勝への生き残りを懸けたサバイバルレースが展開された。優秀競走の最終11レースを制したのは平原康多。井上昌己の先行を五番手からまくって快勝した。
 いよいよ明日は優出への最終関門となる準決勝が争われる。実力者が勝ち上がり、好レースが期待できそう。明日11日も場内では様々なファンサービス、イベントが予定されています。ぜひ、本場に足をお運びください。


<5R>
上吹越直樹選手
上吹越直樹選手
   二次予選最初の5レースを勝ったのは神開将暢。上吹越直樹のまくりを直線鋭く差し切った。
 「今日は上吹越君にスピードに乗せてもらえると思ったので、ギヤを上げて臨んだけど、絶好の展開になりました。明日も準決勝でペースが上がるし、今日と同じギアで勝負します」
 2着に突っ込んだ成田健児の伸びも光った。
 「番手で競っても上吹越君にまくられてしまうし、中団からのまくりを考えていた。いい展開になったし、落車に巻き込まれなくて良かったです」
 まくった上吹越直樹(写真)は3着で準決勝Cに進出。
 「ホームで少し緩んだので思い切って仕掛けました。車間が空いていたから入ろうか迷ったけど、後ろが神開さんなので、そのまま行きました。田中(雅史)さんも強いからきつかったけど、何とか突破できて良かったです」


<6R>
澤田義和選手
澤田義和選手
   6レースは前団のもつれを澤田義和が力強くまくり切り、マークの渡辺健がゴール寸前で交わした。
 「澤田さんのお陰。厳しい展開だったけど、澤田さんはやっぱり強いですね。僕は付いて行っただけだし、楽でした。今年は1着が少ないので嬉しい」
 2着の澤田義和(写真)は「岡田(雅之)さんに先まくりを打たれたけど、余裕はあったし、もう少し簡単にまくれると思ったんですけどね。自分のイメージと実際の車の進みが違うので、ちょっと焦りました。ラインで決まって良かったけど、この展開でも勝てないんですね」


<7R>
大久保義郎選手
大久保義郎選手
   7レースは久冨武の先行を大久保義郎(写真)がゴール前きっちり捕らえ、昨日に続いてワンツーを決めた。
 「久冨君が頑張ってくれました。昨日は道中脚を使ったから差せなかったけど、すんなりの展開なら差せると思っていました。ここに向けて練習したし、脚の感じはいつもよりも全然いい。ファンの声援が大きいので、励みになっています」
 2着に逃げ粘った久冨武も満足げ。
 「中団を取ることも頭によぎったけど、自分らしくないですからね。大久保さんには世話になっているし、今日も先行で勝負しました。最後は差されましたが、ワンツーが決まって良かった」


<8R>
菊地圭尚選手
菊地圭尚選手
   8レースは菊地圭尚(写真)が後続のもつれを尻目に逃げ切った。
 「昨日は重くてどうなるかと思ったけど、思い切って仕掛ければ何とかなるんじゃないかという気持ちで走りました。金子(貴志)さんが粘ったけど、石丸(寛之)さんはスピードあるし、流せなかったです。今日は内容も良かったし、明日もいい走りをして決勝に乗りたい」
 番手を死守した遠澤健二だが、直線伸びを欠いて3着。
 「金子(貴志)君はダッシュいいし、踏み遅れないように必死でした。脚を使う展開だったし、最後は余裕がなかった。2着に入らないといけないけど、何とか勝ち上がれて良かった」
 まくり不発の石丸寛之は「踏み出しはいいんですが、末が物足りないですね。もうちょっと溜めてから行けば良かったかな。連日仕掛けのタイミングが悪い。でも、日に日に脚は良くなっていくはず」と気持ちを切り替えていた。


<9R>
神山雄一郎選手
神山雄一郎選手
   9レースは神山雄一郎(写真)が鋭いキメ脚を発揮して混戦を切り抜けた。
 「厳しい展開でしたね。でも、海老根(恵太)君は脚を使っていなかったし、ある程度のところまでまくってくれればチャンスはあると思っていた。海老根君が持って来られて、コースができたので、そこを上手く突っ込めました。最近は9着がなかったので、初日はショックでしたが、今日は何とか1着が取れて良かったです」
 先行した城戸崎隆史の番手から追い込んだ大塚健一郎が2着。
 「腹をくくって先行してもらったので、自分にできることはしようと思った。ライン3車なら何とかなったんですが…」
 三番手を上手く確保した荻原尚人が3着に入った。
 「三番手に入って後ろから来る気配がなかったし、前も踏んでくれましたからね。車間を詰める勢いで仕掛けましたが、あまり車の出は良くなかったです。今日は2車だし、こういうレースも考えていました」


<10R>
村上義弘選手
村上義弘選手
   10レースは村上義弘(写真)が浅井康太の内をすくって先行。番手の小林豊を難なく振り切って人気に応えた。
 「浅井君がペースを緩めて引き切るのに時間がかかると思ったし、内を狙って踏みました。空いているか際どい感じでしたが、ラッキーでした。昨日のレース後に自転車をいじったのが良かったみたい。正直しんどいですけど、精一杯やるだけですからね」
 地元の小林豊がきっちり2着に流れ込んだ。
 「レース前に村上君とあまり話をしてなかったので、打鐘で引くのか突っ張るのか分からなかった。引くと思ったら、また前に踏んだのでびっくりしました。昨日は軽くて余裕があったけど、今日は村上君が踏んだり止めたりするので余裕がなかった」
 浅井康太は村上にすくわれ、終始外に浮く苦しい展開となったが、何とか4着で準決Bに勝ち上がった。
 「内は空けていないつもりでしが…。7番(小林豊)の一発が効いたし、もうダメだと思いました。でも、バックからまた仕掛けたら少し進んでくれたので、最後まで諦めずに踏みました」


<11R>
平原康多選手
平原康多選手
   最終11レースの「もみじ賞」は井上昌己が平原康多(写真)を突っ張って先行したが、五番手で立て直した平原が好回転でまくって激戦を制した。
 「突っ張られたので、落ち着いて立て直してまくりに構えました。すぐ仕掛けても合わされますからね。あの展開で1着だから調子は問題ないし、納得しています」
 2着に粘った井上昌己も好気合。
 「前とって引いても平原君をまくるのは厳しいし、最初から突っ張るつもりでした。すんなり引いてくれたし、もがき合いにならなくて良かったです」
 番手絶好の加倉正義は3着。
 「弱いの一言です。自分の状態も良くないし、間合いの取り方も悪かった。抜いて2着ならいいけど、前を抜けなくて悔しいです」
 平原マークの手島慶介は4着が精一杯だった。
 「平原が落ち着いていましたね。今日は前に任せた結果だからしょうがない」

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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