『広島競輪開場55周年記念(GIII)レポート』 3日目編
 
配信日:12月11日


 開設55周年広島記念「ひろしまピースカップ」は、後半戦となる3日目に突入した。今日の広島競輪場は朝から厚い雲に覆われる空模様となったが、準決勝4個レースをメーンに、バンク上では熱戦が繰り広げられた。明日は激戦を勝ち抜いた9名により、いよいよ決勝戦が争われる。
  最終日も正面入場口でK-ギャルのお出迎えや好評の早朝予想会など、ファンサービス、イベントが盛りだくさん。ぜひ、広島競輪場へお越し下さい。



<8R>
城戸崎隆史選手
城戸崎隆史選手
   準決勝一発目の8レースは城戸崎隆史(写真)がホームから絶妙のタイミングでカマして快勝。1着権利をクリアして真っ先に決勝進出を決めた。
  「無理駆けするよりは、流れを見て最終的に主導権を取るようなレースを考えていましたが、理想的な展開になりました。まさか1着に残れるとは思わなかった。スピードの乗りも良くて昨日より全然良かったです。最近の悪い流れを払拭できるような競走ができたと思います」
  後方からまくった舘泰守は惜しくも2着。
  「他の選手の動きが予想外で、上手く対応できなかった。伸びは良かったんですが、最後の詰めが甘いですね」
  地元の吉永和生は城戸崎の番手を奪ったが、直線伸びを欠いて3着に敗れた。
  「色々考えた結果、城戸崎さんの番手勝負と決めました。今節の城戸崎さんの動きは光っていましたからね。狙い通りの競走ができたし、最後も脚が一杯という感じではなかったんですが、切れがなかったです。ここに向けて仕上げてきたので涙が出るほど悔しい」


<9R>
石丸寛之選手
石丸寛之選手
   9レースの準決勝Bは石丸寛之(写真)が鮮やかにまくってファンの期待に応えた。
  「久富(武)君が良く頑張ってくれた。ホームで入れても良かったけど、その1車が大きいですからね。中団で脚を溜められたのが大きかった。結構きつかったんですが、ギヤを上げて正解でしたね。その分、最後まで粘れました。連戦が続いて疲れはありますが、優勝を狙って明日も頑張ります」
  2着に続いた米澤大輔もホッとした表情。
  「スプリント勝負にならなくて良かった。追走一杯だけど、恵まれました。加藤(慎平)君のヨコを通過する時が怖かったし、最後に後ろから食われる可能性もありましたからね。ワンツーが決まってホッとしている」
  先行した浅井康太の番手を回った加藤慎平だが、何もできなかった。
  「(浅井は)打鐘から全開でしたからね。後ろを見たら石丸さんが中団に入っていて厳しいと思いました。ちょっとスピードが違いましたね。自分が番手から出られるような選手なら結果も違ったんですが…」


<10R>
村上義弘選手
村上義弘選手
西田雅志選手
西田雅志選手
   10レースは菊地圭尚の先行を村上義弘(写真)が七番手から豪快にまくり切った。
  「突っ張ろうと思ったけど、後ろが併走で死角になっている時に来られたので対応できなかった。その後も前のもつれを見てしまったので、仕掛けが遅くなりました。広島はやっぱり相性がいいですね。疲れはあるけど、悪いところを修正しながら明日も精一杯頑張りたい」
  地元の西田雅志(写真)が村上ラインの三番手から大外を伸びて2着に入った。
  「届かないかと思ったけど、決勝に乗れて良かった。村上さんは仕掛けてからだんだんスピードに乗ったし、3コーナーぐらいではいける感じがしました。直線に入って目一杯踏みましたが、自分でも良く伸びたと思います。脚は日に日に軽くなっているし、明日は優勝目指して頑張ります」
  菊地圭尚を利した手島慶介が3着。
  「圭尚が頑張ってくれたんで、何とか残したかったんですが、あの勢いで来られては厳しいですね」
  菊地圭尚はサバサバした表情でレースを振り返る。
  「まくりに構えることもできたけど、それだと自分らしくないですからね。今日はバックが重くて車が流れなかった」


<11R>

神山雄一郎選手
神山雄一郎選手
小林豊選手
小林豊選手

   最終11レースは打鐘過ぎに先行態勢に入った荻原尚人を最終ホーム七番手から平原康多が一気にまくり返す展開。好マークの神山雄一郎(写真)がゴール前できっちり差し切り、連勝を飾った。
  「初日に番手を回って失敗したので、今日は気を引き締めて走りました。平原はダッシュがいいから前を取って引いてそこからと思っていたけど、いいタイミングで仕掛けてくれました。疲れはそれほど気にならないし、体調はいいと思います」
  平原康多はオール連対で決勝に進出。
  「七番手になって一瞬ヒヤッとしたけど、前が緩んだので思い切って仕掛けました。今日はちょっと重かったし、最後は一杯になったけど、2着に残れて良かったです」
  この関東コンビの三番手を選択した小林豊(写真)がそのまま3着に流れ込んだ。
  「前2人のお陰です。いいラインに付かせてもらいました。地元の記念で自信といい緊張感を持って走れている。去年はゴール前で3着だと思ったら落車。今年は決勝に乗ることができてホッとしています」
  まくり不発の井上昌己は「平原君に早めに巻き返されて厳しい展開でした。仕上がりは良かったので、何とか3着までと思ったんですが…」とガックリ肩を落とす。
  荻原尚人は「あのまま来なければ先行でしたが、勢い良く来たので、三番手辺りに何とか飛び付きたかったんですが、ちょっとスピードが違いましたね」と諦め顔。

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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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