『広島競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 初日編
配信日:12月23日
広島競輪場開設58周年記念「ひろしまピースカップ」が今日からスタート。晴天の下、全11レースで熱戦が繰り広げられた。先行で勝ったのは濱田浩司だけ。まくった選手の活躍が目立った。3連単で20万円台の高配当が2本飛び出すなど荒れ模様の1日となった。
明日24日は先着1000名様に食事券200円分をプレゼント。場内では早朝予想会やお好み焼き実演販売、自転車ローラーコーナーなどイベントが盛りだくさん。ぜひ、本場にお越しください。
<1R>
和田圭選手
池田智毅の当日欠場により8車立てで争われた。金山栄治の番手をさばいた
和田圭(写真)
が直線で鋭く追い込んだ。
「最終的に金山さんの番手にいくのが一番いいかなと。あのタイミングでは粘るしかなかったし、上手くいきました。番手を取ってからも余裕がありました。状態はいいと思います」
<2R>
山田久徳と古屋琢晶の主導権争いを
山田英明
がひとまくり。後続を千切って圧勝した。
「脚を使わずにいい位置を取れたのが勝因です。仕掛けのタイミングは良かったし、踏み出しの感触も良かったです。賞金でダービーの出場権利もかかっているので、しっかり結果を出したい」
古屋琢晶を利した
田村真広
が2着に突っ込んだ。
「古屋君が頑張ってくれました。でも、山田(英明)君のスピードが良すぎましたね。気付いたときには行かれてしまっていた。自分の状態は問題ないです」
<3R>
荒木伸哉選手
宮崎康司の先行を
荒木伸哉(写真)
が後方から豪快にまくって完勝した。
「6番(竹内優也)と3番(坂口晃輔)で併走になったので、様子を見ていました。6番が下がってきて、もう1度追い上げてくれたので、いい目標になりました。自分なりに早めに仕掛けられたと思うし、身体も反応してくれました。脚も軽かったです」
久々の実戦となった
坂口晃輔
は3着で二次予選進出を決めた。
「竹内さんと併走せずに、サッと引けば良かったです。さばくのに手間取りました。脚は回せている感じがします。あとはもう少しレースが見えればいいんですけどね」
<4R>
機動型がそろった細切れ戦。4番手キープからまくった田中俊充を
奥谷広巳
がゴール寸前で差し切った。
「田中さんは余裕がありましたね。ワンツーが決まって良かったです。車も思ったよりは伸びました。急な追加だったけど、前回の調子のまま走れています」
人気の
矢野昌彦
はまくられて大敗。
「全然ダメですね。いつもならもっと車が伸びていくはずなんですが…。今回から換えたシューズが良くないので、戻してみます」
<5R>
谷田泰平
が蒔田英彦との同期対決を制し、通算100勝にリーチをかけた。
「同期の蒔田君がやる気だったので、後ろから1回押さえて中団を取る理想の組み立てができました。車間が空いてしまい、慌てて仕掛ける感じになったけど、ラインで上位独占できて良かったです。明日100勝を決められればいいんですけどね。準決には乗りたいです」
鰐淵正利
は離れ気味になりながらも谷田を懸命に追って2着に流れ込んだ。
「バックで口が空きそうになって、きつかったです。谷田君は四角からしっかり踏み直していたし、強かったです」
<6R>
屋良朝春選手
屋良朝春(写真)
が稲川翔の逃げを後方7番手からまくって快勝。前回の岸和田で失格したうっぷんを晴らした。
「前半のレースは先行がほとんど残っていなかったですからね。一発を狙う組み立てでいきました。仕掛けたのは2コーナー手前。レースは見えていたし、ブロックは分かっていたので、避けながら踏んでいけました。昨日、後閑(信一)さんにセッティングを見てもらい、サドルを換えたのが良かったみたいです」
先制した稲川の番手から追い込んだ
三谷政史
が2着に入った。
「稲川君はやっぱり強い。点数通りの脚ですね。まくりは止められると思ったけど、だいぶ外を踏まれてしまった」
<7R>
廣川泰昭選手
金澤竜二に人気は集まったが、廣川泰昭が中団から先まくり。これに乗った
中村良二
が直線鋭く差し切った。
「廣川君が上手いレースをしてくれました。早めにまくってくれたし、自分にとっては最高の展開。付いていて余裕はありました」
廣川泰昭(写真)
は久しぶりの予選突破に笑顔がこぼれる。
「初日、久々のヒットですね。楽な展開になりました。かぶらないように早めに仕掛けたけど、自分のタイミングで踏めました。状態はいいですね。このメンバーで2着に入れて自信になります」
<8R>
前受けの乾準一が8番手まで引いてから一気の巻き返し。番手の
松山勝久
が絶好の展開をきっちり生かした。
「前回の失格で来々期はA級。それが悔しくて次の日から猛練習してきました。今日は気持ちが入っていました。乾君は出脚も良かったし、よくかかっていましたね。勝てて良かったです」
乾準一
はいつもとはひと味違った仕掛けで3着に逃げ粘った。
「2車だったし、前を取って人を動かしてから組み立てる作戦が上手くいきました。体調はずっとベストだったんですけどね。いつもより踏む距離は短かったので粘れました。嬉しいです」
<9R>
岡部芳幸選手
菊地圭尚のホームカマシに乗った
岡部芳幸(写真)
が直線一気。久々の勝ち星を挙げた。
「ようやく1着が取れました。今日は圭尚に任せていたし、全てやってくれたおかげ。僕は何もしていないです。仕掛けてくるのは後閑だけだと思っていたけど、4回転だから止めてもしぶとく伸びてきますからね。圭尚と2人で勝ち上がれなかったのは残念です」
北日本コンビを追走した
林雄一
が2着に入った。
「展開が向きました。3番手の走りは慣れてますから。広島は相性が良くないバンクなんですが、今日は思ったより踏めていました。前回より状態はいいですね」
バックまくりの
後閑信一
は3着までが精一杯だった。
「朝練習の感じが悪くてギアを落としました。仕掛けのタイミングは悪くなかったですね。前回落車して自転車の部品が新品なので、馴染んでいない感じ。いつもと何か違いますね。修正して明日また頑張ります」
<10R>
伊藤保文選手
永井清史が桐山敬太郎をあっさり叩き切ると、番手絶好展開から
伊藤保文(写真)
が鋭く抜け出した。
「永井に離れそうになったけど、何とか付いていけた。せっかく行ってくれたので、2人で決めたかった。残ると思ったんですけどね。最後の踏み込みの調整が上手くいかなかった。練習はしてきたし、自分の脚は大丈夫です」
伏兵の
望月裕一郎
が2着。空いた中コースを強襲した。
「桐山がラインの一番前で頑張ってくれました。自分の好きなコースが空いて、いけるところまでと思って最後は突っ込んでいけました。状態は良くて道中は楽でした」
4番手で立て直した
桐山敬太郎
が3着。持ち味の地脚が生きた。
「ちょっと永井のスピードが違った。あの展開なら最低でも番手に飛び付かないとダメなんですけどね。それからは1車でも前にと思ってまくりました」
人気の
永井清史
は直線で失速した。
「最終ホームでは7、8割の力で踏んで、バックからまた踏み上げていこうと思ったんですが、伸びていかなかったです。身体の反応は悪くなかったんですけどね。明日はいつも使っている3.85のギアに戻します」
<11R>
濱田浩司選手
強力な機動型がそろった細切れ戦で
濱田浩司(写真)
の大ギアが炸裂。初日、唯一の逃げ切り勝ちを収めた。
「人気が全くなくて変な緊張感もなく走れました。流れで先行する形になりましたが、押さえ先行じゃないし、すんなりの1周駆けですからね。1コーナーで上がったときに小嶋さんが内から来たのが分かり、そこだけは堪えようと思いました。思ったよりも踏めていました」
馬渕紀明
が小嶋マークから2着に食い込んだ。
「小嶋さんが内に行って、付いていくと失格になると思ったので、追わなかった。冷静に走れましたね。最後の伸びも良かったと思います。このメンバーで2着なら上出来でしょう」
まくり不発の
坂本健太郎
だが、表情は明るい。
「今日は細切れで組み立てが難しかったです。上手く流れに乗れなかった。修正して明日はきっちり決めたい」
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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