『広島競輪開設58周年記念(GIII)レポート』 最終日編
配信日:12月26日
広島競輪場開設58周年記念「ひろしまピースカップ」は今日26日が最終日。激戦を勝ち抜いた9名による決勝戦が最終第11レースで争われた。レースは濱田浩司の先行に乗った佐々木則幸が番手まくりで快勝。平成19年7月の取手以来、3年3カ月ぶりの記念優勝を飾った。
決勝戦 レース経過
号砲が鳴ると上田国広がスタートを取り小嶋敬二を迎え入れる。3番手以降は濱田浩司―佐々木則幸―鈴木誠―望月裕一郎―林雄一―岡部芳幸―加藤圭一の並びで周回を重ねる。
レースは早めに動く。青板バックで岡部が上昇し濱田を押さえると濱田はすんなり車を下げる。5番手に下げた濱田は赤板から上昇を開始。濱田は打鐘前に先頭に立ち、林まで5車が出切ると、岡部が切り替え、小嶋は8番手まで下げた。濱田は後方を確認しながら最終ホームを目掛けて一気にスパート。一本棒の態勢で最終ホームを通過する。岡部は最終2コーナーから仕掛けるが、バックで佐々木が合わせて番手から発進すると、鈴木に並びかけたところまでで一杯に。後方で脚をためた小嶋は大外をまくるも前団までは届かない。佐々木は差し迫る鈴木を振り切り、およそ3年ぶりの記念優勝を飾った。四国勢の後位を選択した鈴木、望月がそれぞれ2、3着に流れ込んだ。
佐々木則幸選手
自力型2人で並んだ四国コンビ。濱田浩司が打鐘前から果敢に飛び出して主導権を握ると、後続は一列棒状のすんなりした流れ。これ以上ない展開に恵まれた
佐々木則幸
が番手まくりで別線を粉砕した。
「嬉しいです。今日はもう99%濱田君のおかげ。前後が逆なら濱田君が優勝していたと思います。意外と早く先行する形になりましたね。車間を切って、後ろを見て合わせながら出ました。本当はブロックをしっかりできればいいんですが、まだまだ自分は自力屋なので、その技術がなかったです。最後、鈴木さんが迫ってきて焦りましたが、何とか勝てて良かったです」
度重なるケガに苦しみ、ここ数年は低空飛行が続いていたが、今年最終戦を最高の形で1年を締めくくることができた。
「ここ2、3年はケガが続いて、記念で決勝に乗るのも難しい状態でしたからね。今年はF1の優勝が3回。それでもいい年だと思っていたんですが、記念を優勝できるなんて最高です。来年はもう1度、特別の舞台で戦えるようにしたい。いい弾みになりました」
四国コンビを追走した
鈴木誠
は猛追及ばず2着まで。
「濱田君が先行するのがちょっと早いと思いました。かぶるのが心配だったけど、番手から出てくれたので良かったです。最後、もうひと伸びでしたね。よっかかられてバランスを崩してしまった」
鈴木を追走した
望月裕一郎
が直線で中を割って3着。嬉しさ半分、悔しさ半分といった表情。
「もったいなかったです。獲れる展開でした。もうちょっと早く中を突っ込めばよかったですね。でも、今回は楽しめて走れたし、手応えもつかめました」
濱田浩司
は佐々木の優勝に大きく貢献。四国の結束力を見せ付けた。
「先行しようと考えていたし、すごく落ち着いて走れました。セッティングをだいぶいじったんですが、今日はいい感じで踏めました」
完全Vを狙った
岡部芳幸
は6番手まくり不発。
「林が番手にいかないとダメですよね。加藤も付いてくれていたし、我慢し切れず仕掛けました。すんなりの2段駆けでは厳しいですね」
8番手に置かれた
小嶋敬二
は「林君が分断にいくと思ったんですけどね。岡部君の位置ならまくれていたと思うけど、その位置を取り合っても仕方ないから」と敗因を語った。
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情報提供:日刊プロスポーツ新聞社
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