『東日本大震災被災地支援競輪 広島競輪開設59周年記念(GIII)レポート』 前検日編

配信日:12月14日
 伊東温泉記念の興奮冷めやらぬ中、明日からは「東日本大震災被災地支援 広島開設59周年記念 ひろしまピースカップ」が行われます。年内は今シリーズが最終戦となる選手も多く参加しており、2011年をいい形で締めくくるべく気合い十分の様子。直線が長く、重いバンクで先行不利、追い込み有利と言われる広島バンクでどんな激闘が繰り広げられるのか、本当に楽しみですね。
  楽しみといえば、イベントも忘れてはいけません。開催中毎日行われるのが、「屋台コーナー」、「専門解説者による早朝予想会」、「ひろしまけいりんビギナーステーション」、「自転車ローラーコーナー」、「障害者作業所手作り製品販売コーナー」、「無料健康相談コーナー」、「高速道路公社PRコーナー」と充実のラインナップ。しかも、ビギナーステーションには毎日日替わりで地元選手がゲスト出演。初日の明日は大屋健司選手です。また、15日限定イベントとして、「チャリティーオークション」が行われます。こちらは出場選手の愛用品が満載とのことですので、こちらもお楽しみに!
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水谷好宏選手
水谷好宏選手

 オープニングレースは若手機動型同士のぶつかり合いが注目を集めそうだが、積極性で上回るのが相川永伍
「地元での落車は大したことはなかったんですけど、その分、逆に焦って治りきらない内から練習をしてしまったのが、マズかったですね。前走はその影響がモロに出てしまったというか。なので、今回はランニングなど自転車に乗らないで、身体をほぐす為のケア的な練習をしてきました。それがどう出るかは走ってみないと分からないですけど、ヤンググランプリもすぐそこですし、いい弾みをつけられる様に頑張ります」

 もう一方の機動型・水谷好宏(写真)は前走で予選敗退と精彩を欠いた。
「11月に斡旋が止まって、その復帰戦だったのでレース勘の影響が出てしまった感じですね。でも、その11月には練習とリフレッシュをバランスよくできたと思いますし、レース勘の部分でも2走しているので、前回よりかはよくなっていると思いますね。記念の初日1レースで負けてしまうと、4日間が本当に長く感じてしまうので(苦笑)、そうならない様に勝負かけていきたいと思います」


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石川雅望選手
石川雅望選手

 久々の記念出走に闘志を燃やすのが石川雅望(写真)
「前走からそんなに日数は空かなかったですけど、練習に関してはいつも通りできましたし、状態的には問題ないと思いますけどね。自分の力さえ出し切れれば大丈夫なんじゃないかなと。9月の青森以来の記念出走なので、気合いは入っていますし、こういうところでアピールしていかないと上にはいけなくなるので、一生懸命頑張ります」

 6場所連続で連対中と好調気配を見せているのが椎木尾拓哉
「調子はいいと思いますね。それと、前回からシューズを変えて、いい感触を掴めたところなので、今シリーズは自分でもどこまでやれるのか楽しみで。来月には初の地元記念出場が決まっているので、そこに向けていい弾みをつける為にも、ここでいい結果を残したいですね」


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才迫勇馬選手
才迫勇馬選手

 ヤンググランプリを控えている才迫勇馬(写真)は地元記念でどこまで勢いをつけられるか。
「前走は予選で負けてしまいましたけど、2日目・3日目と逃げ切りの2連勝で締めくくれたのは大きいですね。ギアを元に戻したんですけど、それが良かったというか、自分には今のギア(3・57)が合ってるみたい。前走から日にちも空いたし、ここに向けてしっかり練習してきました。ただ、地元記念だからといって気合いを入れすぎるとバテてしまうので、いい緊張感を持って楽しんでいきたいですね」

 そんな才迫に一矢報いるべく、虎視眈々と勝機を窺う小松剛之
「成績そのものは出ていないんですけど、状態的には悪くないんですよ。実際、実戦の中で自力も出せているし、前走の最終日にはそれが成績(2着)にも繋がっていますしね。明日は地元勢が強力なんですけど、何とかその隙を突いていける様に、しっかり集中していきたいと思います」


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松谷秀幸選手
松谷秀幸選手

 メンバー中、バック本数で群を抜く松谷秀幸(写真)の押し切りに期待が懸かる。
「ある程度、S級に慣れてきましたし、その中で徐々に成績が上がってきているので、調子はいいと思いますよ。でも、この数字はたまたまだと思いますけどね(笑)。四日市記念では準決勝まで進むことが出来たので、今回はその上(決勝)までいける様に頑張るだけですね」

 勝率は25%と悪くはない岩本純ではあるが、FIの準決勝がややカベになっている。
「今回は追加での参加になるんですけど、練習はいつも通りやってきましたし、脚の感じとしては悪くないと思います。明日は僕のラインが2車で、松谷君のラインが4車とちょっと不利な状況ではあるんですけど、その中でも自分の持ち味を生かせる様に全力を尽くします」


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倉野隆太郎選手
倉野隆太郎選手

 積極的なレース運びが成績に直結している倉野隆太郎(写真)は今シリーズの自力選手の中でも要注目の1人。
「最近はだいぶ周りが見える様になって、落ち着いて仕掛けられているのが、そのまま成績にも繋がっている感じですね。前走からだいぶ日にちが空いた中で、今月の10日・11日と深谷(知広)君、浅井(康太)君と一緒に競輪学校に行って、バイク誘導など中身の濃い練習をしてきたんですよ。グランプリレーサー2人との練習はすごく刺激になったし、その後の2日はしっかり休んできたので、仕上がりとしては最高なんじゃないかなと思います」

 S級戦での苦戦が続いてしまっている金子哲大だが、久々の記念出走で巻き返しを図る。
「僕はもともとスピードが課題としてあるので、S級のスピードに上手く対応できていないのが、今の成績の全てというか。でも、ところどころで2着だったり、1着だったりは取れているので、今回もまずは自分のできることをしっかりしていきたいと思います。そうすれば結果は自然と付いてくると思うので」


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大西祐選手
大西祐選手

 近況、結果にこそ恵まれていない大西祐(写真)ではあるが、積極的なレース運びでラインへの貢献度は非常に高い。
「前走からギアを4倍にして、セッティングを色々と試しながらやったんですけど、今回もギアは4倍のままでセッティングをいじりながらやっていこうかなと思っていて。前走の分は微調整して練習してきましたし、感じとしては悪くないですね。まずは、一次予選を勝ち上がれる様に全力を尽くしたいと思います」

 ここ2場所連続で勝ち星を挙げている宮越大は中部3番手から虎視眈々。
「体調は悪くないし、すんなりの展開になれば伸びる感覚はあるんですけど、現状、混戦になるとちょっと…という感じですかね。その辺が課題ではあるんですけど。でも、今シリーズを含めて今月のあと2開催は僕にとってS級の点数が懸かった大事なレースになってくるのは間違いないので、気持ち入れてしっかり攻めていきたいですね」


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鈴木謙太郎選手
鈴木謙太郎選手

 記念優勝の経験ある鈴木謙太郎(写真)だが、長引くスランプで今シリーズは予選スタートとなっている。
「今年、とくに後半はずっと良くなかったんですけど、ようやく練習でアタリが出てきたんですよ。その練習での感じがレースでも出れば結果もついてくると思うんですけど。僕にとって、今シリーズは年内最終戦になるので、後半良くなかった分、ここでしっかり締めて来年に繋げたいですね。明日は負けられないレースという感じで見られるかもしれないですけど、どんなレースであれ気持ち緩めずにファンの皆さんの期待に応えられる様に頑張りたいですね」

 そんな鈴木マークという「特等席」をゲットしたのが坂本英一
「落車でフレームが壊れてここ2場所は本当にボロボロだったんだけど、3週間空いた中で目一杯練習したらやっとアタリが出たかなと。それに、前走はセッティングも全然出ていなかったんだけど、練習で色々やったら、今回はセッティングも出ているし、戦える状態にはあると思います。あと、唯一怖いのは目一杯練習してきた疲れだけだね」


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西田雅志選手
西田雅志選手

 毎年、地元記念に並々ならぬ闘志で臨んでくる西田雅志(写真)、今年は予選スタートとなり、まさに一戦必勝の心構えか。
「地元記念は相性がいいですし、今回は脚の状態もいいと思います。今年は予選スタートですけど、しっかり勝ち上がっていける様に全力で頑張りたいと思います。明日は石丸(寛之)さんとの連係になるので、すごく頼もしいですよ。石丸さんとは何回も連係していて、ワンツーも多いですしね。ただ、前回の石丸さんとの連係では初めて離れてしまったので(苦笑)、今回はそうならない様に、中国ワンツーで最高のスタートが切れれば」

 ベテラン・関根幸夫は積極先行・蒔田英彦マークと展開有利に運べそうな雰囲気。
「状態は普通ですかね。ただ、SPEEDチャンネルの特番で特集(吉岡稔真の素晴らしき哉、競輪)されて、色々と反響があるんだよね、おかげさまで(笑)。だから、みっともないレースはできないし、息子(健太郎)も見ているかと思うと、頑張らないといけないなという感じですよ」


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木暮安由選手
木暮安由選手
脇本雄太選手
脇本雄太選手

 競輪祭では準決勝まで進み開催を盛り上げた木暮安由(写真)が、今シリーズは優勝候補の1人として注目を集めそうだ。
「競輪祭の準決勝は自分の作戦ミスでチャンスを逃してしまった感じですね。あの時は調子が良かっただけに、もったいないことをしてしまったかなとは思いますけど、今回も引き続き調子はいいので、しっかり周りを見ながら、競輪祭の時と同じ失敗をしない様にミスのない組み立てをしていきたいと思います」

 同じく競輪祭の準決勝まで進んだ脇本雄太(写真)。その4走全てでバックを奪うなど、相変わらずの積極性。
「実は、競輪祭直後に風邪を引いてしまって、正直なところ、調子がいいとは言えない状況ではあるんですけど、初日からしっかりと自分の持ち味を出して頑張っていきたいですね。そうすれば、結果も自然と付いてくると思うので」

 ここ最近は大敗ばかりが目立っていた坂本亮馬だが、競輪祭の3日目に2着、最終日に1着で復調の兆しを見せた。
「競輪祭最終日の1着はワッキー(脇本)が2周先行して、それを何とかかんとか捲り追い込んでの1着だったので、そこまで手応えらしい手応えはなかったんですけど、8・9着ばかりの成績の中で、GIを2連対で締めくくれたことには意味があるんじゃないのかなと思うんですよね。あれで、少しは流れが変わってくれているといいんですけど」


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神山雄一郎選手
神山雄一郎選手
荒井崇博選手
荒井崇博選手

 神山雄一郎(写真)は牛山貴広という好目標を得て、SS選手として意地の差し脚を炸裂させる。
「今年は自分の中ではよくやった方だと思うんですよね。競輪祭に関しては展開もあったし、あれはあれで仕方ないかなという感じですかね。でも、脚の感じとしては悪くないですし、明日は牛山君もいるし、3番手には金子(真也)君も付いてくれるので、3人で上位独占できる様に頑張りたいですね」

 勝率30%、連対率52%とハイアベレージを残しているのが荒井崇博(写真)だ。
「前回の広島では1着、落車欠場だったんですよね…(苦笑)。でも、ここは06年に記念獲ってるし、そんなに悪いイメージはないというか、相性はいいと思いますよ。それに、ちょうどこの時期はバンクも重くなるし、自分にとって好きな感じのバンクコンディションになりますから」

 静岡記念を制し、念願の記念覇者への仲間入りを果たした明田春喜も忘れてはならない存在。
「自分の中ではまだ記念を獲ったという実感はないんですけど、ファンの方からは記念覇者という見方をされると思うので、それに恥じないレースをして、まずは決勝を目指したいですね。連覇とか欲張りなことは言わないので(笑)。それと、1月は失格の影響で1ヶ月斡旋が止まってしまうので、ここと佐世保記念でいい結果を残して、来年の2月にいいスタートを切れる様に頑張りたいと思います」


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佐々木則幸選手
佐々木則幸選手
小嶋敬二選手
小嶋敬二選手

 ディフェンディングチャンピオンの佐々木則幸(写真)が初日メインの1番車に指名された。
「去年の記念は濱ちゃん(濱田浩司)の頑張りがあったからこその優勝でしたけど、広島は相性がいいですね。もちろん、連覇するに越したことはないんですけど、それ以前に今年の記念は3回出場して1回も決勝に乗っていないですからね…(苦笑)。そこ(準決勝)をクリアしないことには連覇もへったくれもないですから(笑)。まずは、優秀レースの3着以内を目指して、特選スタートとはいえ、初日から勝負をかけていきますよ!」

 競輪祭では準決勝で敗れたものの、34%と高勝率をマークしている小嶋敬二(写真)
「小倉の後は喉を痛めてしまったのと、多分疲れからきたんだと思うんですけど、ぎっくり腰まではいかないまでも、腰に痛みがあったので、自転車にはあんまり乗れなかったんですよね。それで、乗り始めたのは金曜日からかな。それでも、状態的にはそこまで心配するほどのものではないとは思うんですけどね」

 91期の永澤剛に前を任された後閑信一が自在戦で活路を拓く。
「競輪祭は勝ち上がりは残念だったんですけど、自力も出せたし、自分の中では掴めたものはあったと思います。今シリーズは神山(雄一郎)さんをはじめ、関東勢がかなり充実しているので、すごく気合いは入りますよね。あと、前回広島で走った時は落車失格してしまって、ファンの方には迷惑をかけてしまったので、今回はその時の借りを少しでも返せる様に頑張ります!」

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